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今夜はたっぷり鯛尽くし … 居酒屋「鳥八(とりはち)」(鷺ノ宮)

やってきました金曜日。明日が休みなので、心おきなく飲めるのがうれしいですよねぇ。今日は鷺ノ宮界隈で魚でもつまみましょうか。

鷺ノ宮駅の南口(阿佐ケ谷側の出口)を出て、橋を渡って右折。そのまま川の左岸づたいに、中杉通りも通り越して進むと、左手には焼き肉の「ジュージュー苑」、そしてさらにその先左手にあるのが、目指すお店「魚がし」です。

都立家政の「魚がし寿司」と、鷺ノ宮の「魚がし」。まぎらわしい名称ですが、前者は寿司屋さん、後者は魚料理屋さんなのです。

ガラリと引き戸を開け、「こんばんは」と店内へ。あれ? まだ9時半過ぎなのに、店の中がすっきりと片づいている。すぐに奥から店主が出てきて、「すみません。急な予約が入ってしまって、タネが全部なくなったんです」。えぇ! そんなことがあるんだ。まぁ、小さいお店なので、何人前かの急な予約が入っちゃうと仕方ないんでしょうねぇ。

店主はちょうど店内を片づけ終わって、これからのれんなどを片づけるところのようです。残念ですが、また次の機会にしましょうか。

川沿いを、今来た方向に後戻り。再び鷺ノ宮駅を通り過ぎて、そのまま川に沿ってまっすぐまっすぐ進みます。そのまま歩くこと約15分。右手にポツンと現れる赤ちょうちんが、次の目標地点である居酒屋「鳥八」です。

なあに。鷺ノ宮駅からこっちの川沿いには他にお店はありませんから、赤ちょうちんが見つかるまで川沿いを歩けば、間違えることなく必ずたどりつけるお店なのです。

店の造りは、どっから見てもガタがきている風情のオンボロ家(失礼!)。私自身、店の存在は知っていましたが、かかりつけの医院の先生にご紹介いただくまでは入れませんでしたからねぇ。でも、一歩中に入ると、店内は掃除が行き届いていて、ピシッとしたムードなんです。これがいい店の条件のひとつですよね。

「こんばんは」。たてつけの悪い入口引き戸をあけて店内へ。「いらっしゃいませ」と迎える店主夫婦はなにやら忙しそう。見れば奥の小上がりいっぱいの団体客です。その数は10人ぐらいでしょうか。手前側カウンター席は、男性客がひとりだけ。しかもお勘定をすませて席を立ったところです。

そうかぁ。4月中旬の金曜日なので、どことも宴会が多いんですね。

お勘定をしていた男性ひとり客が店が出るのを待って、カウンターの中央に陣取り、まずはビールをお願いします。「ビンのほうね」。ビールはサッポロ黒ラベルの中ビンが500円。奥の団体さんたちはアサヒスーパードライの中ビンをたくさん空にしています。へぇ。スーパードライも置いてるんだ。

そしてお通し(500円)は「魚の子煮付け」の小鉢です。私、これも大好物なんですよねぇ。しかし、これは相当大きい魚の子(魚卵)ですねぇ。ドカン、ドカン、ドカンと大きな3切れが、盛り上がるように盛りつけられています。毎度のことながら、いい味の煮付けです。

さて、つまみ。なにを食べるかなぁ。振り返って、カウンター背後の壁にかけられた黒板を確認します。や。真鯛(マダイ)があります。春は鯛ですね。これをいただきましょう。「真鯛の昆布ジメ(980円)をお願いします」。「はい」と返事したおかみさん、「その卵も、同じ鯛のものなんですよ」と教えてくれます。そうだったのかぁ。この卵をもった鯛となると、相当な立派さですねぇ。

それじゃ、鯛の登場の前に、お酒をもらっておきますか。大徳利(690円)で、ぬる燗でお願いします。

この店には、特に専用の燗付け器はなくて、注文を受けるたびに、昔家庭でやっていたように、ヤカンに沸かしたお湯の中で燗をつけてくれるのです。

「このくらいの温度でどうでしょう」と、おかみさんが最初の1杯をおしゃくしてくれます。ん。いいですねぇ。いわゆる人肌燗(ひとはだかん)です。

「この徳利。外に『菊千歳(きくちとせ)』と書かれてるんですけど、そうなんですか」と聞いてみると、「お酒は『菊正宗(きくまさむね)』なんです。前は『菊千歳』だったんですが、神戸の震災で全壊して…」とのこと。

そして! 出てきました「真鯛昆布ジメ」です。丸いお皿に海草が敷かれ、その上、透き通るような真鯛の刺身が10切れ。見た目もとっても美しい。まずひと切れいただきましょう。ほぉ。ほわんと感じる昆布のうまみ。この鯛はおいしいですねぇ。「いいサクラダイですよね」とおかみさん。

3~6月の産卵期の真鯛は特においしくて、季節柄「サクラダイ」と呼ばれて珍重されるのだそうです。「サクラダイ」と言えば、ハナダイの一種で、「ウミキンギョ」とも言われるほどの派手な色彩の魚もいますが、これはまったく別物です。

それにしても、この鯛は美味いですねぇ。ほかにないかな。背後の黒板を再確認。あったあった。真鯛のカブト焼き(1,200円)をお願いします。「ごめんなさい。さっき、こちらの団体さんからご注文があって、終わっちゃったんです。同じ鯛のハラスの部分があるので、それを焼きましょうか」。おぉ。そのほうがすごいじゃないですか! じゃ、それをお願いします。

真鯛のハラスが焼きあがってきたタイミングで、お酒もおかわり(690円)です。

さて、このハラス。肉厚で、パリッとした皮のしたは、ジューシーでとろとろの、たっぷりと脂ののった白身です。かぁ~っ。たまらんなぁ、こりゃ。

「ハラス」は、鮭(シャケ)でよく使う言葉ですよねぇ。マグロなら「カマトロ」ってとこか。真鯛の場合はなんていうんだろうなぁ、本当は。なにしろ、胸びれの周辺で運動量が多いにもかかわらず、内臓を冷たい海水から守るために脂ものっている。引き締まったトロ状態なんですね。

それにしても、この季節のものだけ「サクラダイ」と呼ばれるほどの高級品であるというのが、身にしみて納得できますねぇ、この鯛は。焼きたての熱いうちに、腹の骨までしゃぶるように食べつくしてしまいました。

そんなわけで、この間、お酒をほとんどいただいていないので、もう1品、おつまみをいただきましょうか。「竹の子木の芽和え」(580円)にしようかな。え。これも売り切れ。そうかぁ。10人近くの団体さんがいると、注文量も半端じゃないもんなぁ。「自家製のワサビ菜(550円)がありますけど、それはいかがでしょう。ワサビ菜も今が旬ですよ」。それをいきましょう!

ワサビ菜は、醤油漬けのものが小鉢で出てきます。ピリピリ辛くて、お酒が進みますねぇ、これは。

こうして、午後11時20分まで、ゆっくり楽しんで、今日は4,700円。たっぷりの鯛づくしに大満足でした。どうもごちそうさまでした。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年4月16日(金)の記録》

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受信: 2007.02.27 07:56

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