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カンカイつまみにヂョカ焼酎 … 居酒屋「ぜん」(鷺ノ宮)

今週は、まったく外で飲まないまま週末を迎えてしまいました。今週は午後からの東京地区への出張もなく、梅雨に入って気候が悪いということもあって、会社から寮までまっすぐ帰る日々だったのでした。なにしろ、事務所の目の前からバスに乗って、寮のそばのバス停まで約20分で着いちゃうので、これほど楽なことはないのです。

そして、寮に帰ると食堂で、夕食の弁当をつまみにテレビを見ながら晩酌。あとは大風呂に入って、部屋にあがって寝るだけなので、楽々気分でくつろげるのです。あぁ~あ。こんな生活してると、太っちゃうなぁ。

太んないように、せめて金曜日ぐらいは外で飲んで帰りますか。なぁ~んてこじつけながら、雨の中を西武新宿線・沼袋駅で途中下車です。向かう先は、もつ焼きの「ホルモン」です。午後8時前という、一番お客さんが多そうな時間だけど、なにしろこの雨ですからねぇ。

「ホルモン」のすぐ手前のちょっとアーケード風になっている屋根の下には、2~3人のおじさんたちがたむろしてます。その横をすり抜けて店の前へ。

え! うそでしょう! なんと外からも見える店内は、こっちのカウンターも、向こうのカウンターも、その先のテーブル席もびっしりといっぱいです。なんとねぇ。みんな、こんな雨なんだから、まっすぐ家に帰らなきゃ!

もしかして。振り返ってみると、先ほどたむろしていたおじさんたちは、「ホルモン」の席が空くのを待ってる人たちだったのでした。「ホルモン」の店の前だと、傘をさして待たないといけないので、その少し手前のアーケードの下で並んでたんですね。こいつは失礼しました。

う~む。今日は別のお店にしましょう。このまわりにも、良さげなお店はたくさんあるのですが、この雨の中、新しいお店を探すのもねぇ。今日は自宅近くで飲もうと決めて、再び西武線に乗りこみます。

そして鷺ノ宮。向かった先は鷺宮図書館近くの居酒屋「ぜん」です。こんな雨とあって、さすがに先客はひとりだけ。これが正しい姿かも。あれ!? なんと、その先客は「竹よし」の夕食会でもよくご一緒するSsさんではありませんか!

Ssさんは、この近くに住んでいるご隠居さんで、この界隈の居酒屋では知らぬ人がいないと言われるほどの方なのです。もうかなりのお年なんですが、今でも精力的に行きつけの居酒屋巡りをされていて、その様子はまわりのみんなから「壇家回り」とも称されているのでした。なにしろ壇家(行きつけの居酒屋)が多いので、壇家回りも大変なのだとか…。

「こんばんは」とSsさんにあいさつすると、「やぁ」と驚いたように顔を上げたSsさん。「これから『竹よし』に行ってみようと思ってね。その前に腹ごしらえよ」と、もつ焼きの串をゆらゆらと揺らします。う~む。居酒屋の前にもつ焼きでちょいと腹ごしらえとは! さすが達人ですなぁ。

ほんじゃま、私はひとつビールからもらいましょうか。えぇ。ビン(キリンラガー中瓶、500円)でお願いします。

まずは1杯目のビールをググゥ~ッと飲み干して、おもむろにメニュー選びです。もつ焼きにするか、はたまたヤッコなどのいかにもつまみってものにするか。ん~。ちょっと前まで「ホルモン」でもつ焼きって気持ちでいっぱいだっただけに迷いますねぇ。

おや、「カンカイ(コマイ)」(500円)というメニューがありますねぇ。これをいただいてみましょう。

コマイは、北海道周辺に棲息している小さい魚なんですが、実はタラ科の魚なんだそうです。生であまりうまくないのか、干物しかお目にかかったことがありません。氷の下に網を入れて漁獲するところから、漢字では「氷下魚」と書くんだそうですよ。

ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ! 急に厨房スペースから大きな音が響いてきます。なんだなんだ。見れば、店主がなにやら金づちで叩いている。なにしてるんだろう。

「はいっ、カンカイで~す」。えっ? 私の頭の中では、コマイを、もつ焼き用の炭火でさっと炙って出てくるイメージができあがっていたのですが、出てきたのは、先ほどゴンゴン叩かれて、砕かれたようになった干物です。これがそう? 「身のところをむしるようにして食べてください」と店主。

なるほど。この身がささくれたようになってるところを引っ張って、骨からはずし、皮をとるんですね。「よかったら七味を使ってください」。目の前にトンと七味唐辛子が置かれます。皿の横に添えられたマヨネーズに、その七味をサッサッとふりかけて、先ほどはずした身をチョイチョイとつけていただきます。

ほおぉ~っ。これはいいですねぇ。噛めば噛むほどうまみが出てくるところはスルメ以上かも。「こうやって、カチカチに干されたカンカイがなかなか手に入らないんですよ。やわらかく乾燥させた干物はよくあるんですけどね」と店主。そう。私はそのやわらかく乾燥させたのを炙って食べたことしかありませんでした。こっちのほうが圧倒的にうまいですねぇ。コマイ独特の臭みも感じません。

しかも、このカンカイ。長持ちすることこの上ない(笑)。骨と皮から身をはずすのにも手間ひまかかるし、口の中でも長くとどめているほどうまみが出ますからねぇ。カンカイが半分もなくならないうちにビールがなくなっちゃった。

よし。次は前回も気になった割水焼酎(わりみずしょうちゅう)をいただいてみましょう。1合のほう(700円。ちなみに2合だと1,300円)でお願いします。えぇ。燗をつけてください。

この割水焼酎は芋焼酎2種類をブレンドして、高知沖で採取された海洋深層水で割って、店内の甕(かめ)で寝かしているものなのだそうです。それを黒ヂョカに入れて、そのまま炭火にかけます。

黒ヂョカというのは、焼酎の燗をするための専用の酒器なのだそうで、外観は平べったい急須(きゅうす)といった感じ。ん~。算盤の玉を大きくした形をイメージしてもらうと近いかな。まるでUFOのようなおもしろい形の器なのです。

チョカという言葉もおもしろいですが、これはその注ぎ口がイノシシの牙に似ているから猪牙(チョカ)だとか、琉球から酒瓶の中国読みであるチュカという言葉が伝わったからだとか言われています。なにしろ直火でお燗できる陶磁器製であるというところが大きな特徴ですね。

その黒ヂョカとペアのお猪口と、ヂョカを置くための台が用意され、「これぐらいの温度でどうでしょう」と割水焼酎が出てきました。どれどれ、まず1杯。ん~。うまいっ! ちょうどいいですよ。温度も、アルコール度合いも。割水という言葉からは、もっと薄めの焼酎をイメージしてたのですが、これはシッカリしてますねぇ。「焼酎と水を7:3で割ってるんですよ」。なるほど、これはいい。

今日は結局このカンカイ1尾だけで、この焼酎も呑みきってしまったのでした。うれしくなるほど呑んべ向きのつまみですねぇ。

どうもごちそうさま。1時間弱の滞在で、お勘定は1,700円でした。

ホルモン」がいっぱいだったのは残念だったけど、おかげでカンカイの美味しさを知ることができました。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年6月11日(金)の記録》

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