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「吉田類の酒場放浪記」 … 居酒屋「兵六(ひょうろく)」(神保町)

先日、森下賢一さんや吉田類さんとご一緒したときに、吉田さんから「今度の火曜日、神保町の「兵六」で「酒場放浪記」の収録をやるんですよ」ということをうかがって、今日はその「兵六」です。

店に入ってみると、吉田さんはコの字カウンターの奥側に座って、カメラに向かって飲みながら語っているところ。「すみません。番組の収録中で…」とスタッフらしき若者が小声で教えてくれます。はい、大丈夫ですよ。知ってて来ましたから。目顔で吉田さんにもごあいさつし、コの字カウンターの向かい側に腰をおろします。

なんと座席は2本の長い丸太を横に通しただけのもの。となりの人との間隔は自分で調整しながら座るのです。

「いらっしゃいませ」と割り箸とお通しの小皿(ヒジキ)が出されます。ほぉ。この人が3代目となる若主人ですか。本当に若いですねぇ。30代半ばらしいんですが、見た目はもっともっと若く感じます。

この店はなにしろ焼酎で有名で、吉田さんもまさにその焼酎を飲みながら語っているところなんですが、やっぱり本日の1杯目はキュゥ~ッとビールをいきたい。小瓶はありますか。「すみません。大瓶しかおいてないんですよ」と若店主。じゃ、大瓶(キリンラガー、750円)をお願いします。

つまみのほうは、吉田さんも食べている餃子(ぎょうざ、550円)をいただきましょうか。このメニューは、ここ「兵六」の名物メニューでもあるらしいのです。

料理はコの字カウンター裏側(コの字の左側)にある厨房で、女性2名で用意されます。カウンター側はコの字カウンターの内側に陣取る若主人ひとりだけ。このカウンターはとても小さくて、カウンターの内側には店主がやっと座れるくらいのスペースがかろうじてあるだけなのです。むしろ、四角いカウンターの一辺を、店主が座る場所だけくりぬいたという方が感覚的にわかりやすいかもしれないくらいです。

テレビで見ると、飲んでる吉田さんを淡々と(連続的に)撮影しているようにも見えるんですが、実際の撮影はけっこう細切れです。

撮影の合間には女性のディレクタらしき人が吉田さんに近寄って、「吉田さん、食べ物のコメントをもう少しお願いします」とか、「これはなんていう名称でしょう」と周りのお客さんから吉田さんに差し入れられたつまみの名前を確認しメモをとったりしている。

われわれはというと、撮影中は邪魔になったらいけないと思って、まさに息を殺してって感じで飲んでるんですが、撮影の合間になると「この餃子、ホントにおいしいですね。ニンニクがよく効いてる」なんて、やっと普通の調子で話はじめる。すると吉田さんも、「そうでしょ。おすすめなんだ、これは」といいながら焼酎をクイッとひと口。女性ディレクタから「あと2軒ありますから、お酒はそろそろ控えめにお願いします!」なんて言われてるのもまたおもしろい。

吉田さんのところから「炒豆腐(ちゃーどうふ、550円)」がまわってきます。「ご主人、すみませんね。いただいたお料理を、こうやってまわすのはよくないんだけど、今日だけということで」と律儀に断る吉田さんです。このあたりにも、ポッと行ったお店を取材してるのではなくて、ふだんからよく行ってるお店を取材させてもらってるんだという吉田さんの心情が感じられますよね。

そうやってお店の人に断ったあと、こっちに向き直って「ちょっと冷めちゃったけど、この炒豆腐もおいしいんですよ。食べてみてください」と吉田さん。ど~れ。あ。ほんと。これはなんだか新鮮な味わいですねぇ。一番簡単な表現で言うと、中華風野菜炒めに豆腐が入ったものなんだけど主役は豆腐って感じ。いやぁ、吉田さんが言うとおり、豆腐が熱々だったらものすごくおいしいでしょうねぇ。

それじゃ、私も焼酎をもらいましょうか。「さつま無双」(650円)をお願いします。

出てきたのはちっちゃいヤカンと徳利(とくり)とお猪口(おちょこ)。徳利に焼酎が入っていて、ヤカンにお湯が入ってます。この両方をお猪口に注いでお湯割りにするんですね。ん~。うまいっ。なんでだ。ほぉ。徳利の焼酎がすでにちょっとあったかいんですねぇ。「そうなんです。焼酎も少し燗をつけてからお出しするようにしてます」。

私の左どなりのA新聞の記者さん。「あれ。先に入れるのは焼酎だっけ? お湯だったっけ?」。彼も吉田さんの知り合いで、今日ここで収録があると聞いてやってきたのだそうです。「よく言われるのは“お湯が先”ですけど、個人個人のお好みでいいですよ」と若店主。「え。いつも焼酎を先に入れてたよ」と吉田さん。「最初に焼酎だけ入れて、まずストレートで飲んで味を確かめてからお湯を入れてお湯割りにするんだ。こうすると2度楽しめる」。「そのコメント、カメラが回ったらもう一度お願いします。あとまわりのみなさんも普段どおりに話をしていただいてかまいませんからね」。女性ディレクタからの指示が飛び、パッと照明が灯って撮影再開です。

撮影再開で吉田さんのところへ届いたのは「炒麺(ちゃーめん、900円)」。「パリパリでもなく、やや硬目というところがいいんですよ」とカメラに向かって語る吉田さん。さっきお酒はボチボチなんてたしなめられてたのに、「次はお酒をお願いします」なんて、日本酒(「美少年」)を注文しています。カメラが回ってる間は「ダメッ!」って叱られないもんね。(笑)

「はい。OKで~す。後は店の外でコメントを撮りましょう」と女性ディレクタ。「じゃ、これも食べてみてくださいね」と吉田さんから先ほどの「炒麺」もまわってきました。どうもありがとうございます。なるほど、焼きそばのまわりを焼き固めたって感じのものなんですね。うまいうまい。

さっき外に出て行った吉田さんは、また店に入ってきて入口の後ろ側でスタンバイしてます。ここからガラリと引き戸を開けて出て行くところから撮るんですね。その場所が私のすぐ後ろ側なので、小さい声で「テイク・ツー?(2度目の撮影?)」と聞いてみたところ、吉田さんも小さい声で「いや。スリー」って。そうか。知らぬ間にもう2回も撮ってたんだ。

「終了で~す。みなさん、ご協力ありがとうございました」。店内に設置されていた照明器具が取り外されると、急にくらい感じになります。へぇ、本当はこんなほの暗い感じのお店だったんだ。このほうが雰囲気があっていいなぁ。

吉田さんも再び店内に入ってきて、店内にいる知り合いの人たちに紹介してくれたあと、「それじゃ、次の収録に行ってきますから」と店を後にして出ていかれました。

やぁ、おもしろかった。生「酒場放浪記」ですね。この放送、たしか年明けの1月10日頃からとおっしゃってたようでした。楽しみですね。

この後もしばらく吉田さんの知り合いの人たちと談笑して、私も店を出ます。今日のお勘定は1,950円。1時間ちょっとの滞在でした。

カウンターの上にあった「つけ揚げ(薩摩揚げ)」もおいしそうだったなぁ。他にも塩辛(350円)をはじめ干物類、丸干し、味噌にんにく、もずくなど、呑んべ好みのするつまみが多数。今度また、じっくりと来てみたいお店です。

店情報

《平成16(2004)年12月14日(火)の記録》

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コメント

このログをみて,酒場放浪記の新シリーズがやっていることを知り,本日から拝見しました。
#再放送はかかさず見ていたのですが。。。

兵六は中尾彬など芸能人の番組で放送がされたことがあり,私も一昨年の夏に伺ったことがあります。(確かうちわを借りたような。。。)

兵六の回,楽しみにしております。

投稿: tomo_p | 2005.01.05 01:13

兵六の回,拝見しました!
浜田さん,まるで常連さんのようにフレームに入ってきたのは,演出の妙なのですかね。^_^;

つけあげ,餃子はいただきましたが,あの焼きそばは大勝軒@東日本橋を彷彿させる映像。
食べてみたいのですが,類さんをも敷居が高いと言わせてしまうお店に私ごときがねぇ。。。
無知だった頃が懐かしいです。(苦笑)

投稿: tomo_p | 2005.01.06 21:24

昨年はご一緒することができず残念でした。今年はまたよろしくお願いします。>tomo_pさん
「兵六」の回、まだ見てません。どんなふうな映像になってるのかなぁ。楽しみですねぇ。

投稿: 浜田信郎 | 2005.01.06 22:19

兵六、大分前(10年位?)に水道橋のおでん屋台で飲んでいたら、怪しげなおばちゃんに「奢ってあげるから」と連れて行かれたのが、最初で最後です。結構高いんですよね、あの店。料理美味しいんだけど・・・常連さんって、お金あるんだな~と感心した記憶が蘇ってきました。
敷居高い店っていうの、分かります。こじんまりとしていて、なんか一見さんに威圧感あるんですよ。常連さんで固められているモツ焼屋さんとも、雰囲気違うんですけどね。なにかいい例えありますか?

投稿: 天使のおなら | 2005.01.09 09:03

たしかに、ビール大瓶が750円、焼酎1合が650円ですから、飲み物だけでも高いですね。>天使のおならさん
大塚の「江戸一」なんかと同じくらいの値段感覚でしょうか。

投稿: 浜田信郎 | 2005.01.10 15:54

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受信: 2005.11.06 21:49

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