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2005年1月

満席の金曜日 … もつ焼き「ホルモン」(沼袋)

1週間の仕事を終えて金曜日がやってきました。今週は月曜日から木曜日までの4日間休肝日。なにしろ腹痛を伴う風邪もはやっていたりするので、なるべく体力を蓄えておくように心がけているのです。

しかし、金曜日の仕事が終わるとガクンと力が抜けて「さぁ飲んで帰ろ」というモードになります。横浜から湘南新宿ラインでビュイ~ンと新宿に向かいながら「今日はどこで飲もうかなぁ」。今日はなんとなくもつ焼き気分。元旦に「秋元屋」でもつ焼きを食べて以来、もう2週間近くもつ焼きから遠ざかってますからねぇ。となると西武新宿線に出て新井薬師前の「四文屋」か沼袋の「ホルモン」、野方の「秋元屋」。あるいは中央線側に回って中野の「」か荻窪の「カッパ」。そういえば「四文屋」も高円寺店(03-3330-7273、杉並区高円寺南3-69-1 )のほかに阿佐ヶ谷店(03-3223-9030、杉並区阿佐谷北2-2-6 )もできてたなぁ。

こうやって、頭の中でどこにしようかと思いながら電車に乗っているのもまた週末の楽しみのひとつ。迷いに迷いながら自宅の方へと向かっていくのです。

本当はもっと手前、たとえば恵比寿とか渋谷などで途中下車して飲むのも楽しいんだけれど、金曜日に大きな街に出るとやたらと人が多くて、店に入れなかったりすることもあるのです。飲み終わった後の電車も、金曜日の夜は特にこんでますからねぇ。そんなことを考えると、ついつい候補店は自宅近くの店が多くなってしまうのでした。

悩んだ挙句に絞り込んだ今日の候補店は沼袋の「ホルモン」。あとは席が空いていることを祈るだけです。店に到着したのはちょうど午後8時。一番お客さんが多そうな時間帯ですね。どうかなぁ。おりょ。これはもう店の外からガラス越しに見てもわかるくらいの満席状態。まいったなぁ、これは。う~む。もうここまで来ちゃってるので、この先の焼き鳥屋「鳥まさ」に向かうか、それとも沼袋駅までもどって「四文屋」の沼袋店(03-3387-0510、中野区沼袋3-4-18 )にしようか。と考えているところへガラリと引き戸が開いて、お客さんがひとり出てきました。ラッキー。入れかわるように店内にすべり込み、まださっきのお客さんのコップやお皿が残る席に腰をおろします。

すぐに「いらっしゃいませ」と片づけてくれる店のおにいさんに「ビールの小瓶とおしんこをお願いします」とひとまずいつものセットを注文。ビールの小瓶(310円)はサッポロ黒ラベル。そして今日のおしんこ(100円)は白菜の漬け物です。

今日の場所は2列に並んだカウンターのうち、手前側(沼袋駅に近い側)のカウンターの一番右端。非常にテレビが見やすいポジションであり、また店のおにいさんに近いので注文もしやすいポジションなのです。

1杯目のビールをググゥ~ッと飲み干して、目の前のおにいさんに「レバーとコブクロのちょい焼を2本ずつお願いします」と、これまたいつものようにちょい焼きから入ります。「すみません。コブクロが売り切れたんです」と申しわけなさそうにおにいさん。それは残念。じゃ、レバーのちょい焼きだけでいいです。(もつ焼きは各1本100円)

お客さんが多いので、焼き台の前の店主も大忙し状態。ま、おしんこでもつっつきながらゆっくりと待ちますか。

ここのカウンターは男性ひとり客がずらりと座っていることが多いのですが、今日は正面のカウンター中央に若い女性ふたり連れが座って、ふたりとも煙草をプカァ~ッとふかしながらもつ焼きをつっついてます。なんだかとっても板についた飲み方で、こうなるとまわりの男性もちっとも声をかけない。「どうやってたのめばいいの?」みたいなおどおどとした雰囲気だと、まわりの親切なおじさんたちがすぐに教えてあげたりするんですけどね。(笑)

焼き台のところから「レバーのちょい焼きの方は?」と店主。「はい、こっちです」と手を上げます。「お待たせしました」とレバーちょい焼きが目の前にやってきます。ちょい焼きというのはレバーの表面をちょっとだけ炙った感じの焼き方で、ネギをたっぷりと添えて生姜(しょうが)醤油でいただきます。ポン酢醤油でいただくこともできるようです。

飲み物は焼酎(210円)にしましょうか。目の前でトクトクトクとつがれた焼酎の上のほうの部分をツツゥ~ッと飲み、カウンター上の梅エキスを注ぎ入れます。

「そうなんだよな。この梅がうまいんだよな」と左どなりのおじさんが急に声をかけてきました。見ればそのおじさんも梅エキスを入れた焼酎を飲んでいます。「オレは練馬に住んでるんだけど、もうこの店に来て20年だよ」とおじさん。「へぇ、じゃおばあさんがやっておられた頃からいらっしゃってるんですか?」「いや。それよりまえ。まだオヤジがやってる頃から来てるよ。」「練馬だったら「金ちゃん」もあるじゃないですか。」「お。にいさん「金ちゃん」知ってるの。「金ちゃん」の大将はこの店で修業して、あそこに店を出したんだよ」。へぇ。そうだったのか。だから店の感じ(特に2列平行にカウンターが並んでいる感じ)が似てるのかなぁ。

まだまだ焼き台が忙しそうなので、次のもつ焼きをたのむ前に煮込み(290円)をもらっとこうかな。ここの煮込みもいろんな部位が入っていてうまいんですよね。

となりの練馬のおじさんは4杯目となる焼酎をおかわり。強いですねぇ。だいぶろれつは回らなくなってるものの、話している内容はそれほどくずれていない。

焼き台も空いてきたようですね。それじゃヒラ、アブラ、オッパイ、ナンコツを塩でお願いします。

そのもつ焼きが焼きあがってきたところで焼酎をおかわり(2杯目。210円)です。すると、となりの練馬のおじさんも「オレのも入れてくれ」。えぇ~っ。さっきおかわりしたばっかりなのにぃ。と思いながら見てみると、たしかにもうほとんど空になってる。強いし、飲むのも早いなぁ。これでもう5杯目。大丈夫かなぁ。

ともあれもつ焼きをいただきましょうね。ヒラはシロ(腸)とテッポウ(直腸)の中間的な部位だそうで、シロのクニュクニュ感、テッポウのプリプリ感を合わせもっています。アブラは豚の腸のまわりの脂らしいんだけど、このあたりのことが「レバサシ日誌」に書かれているので、詳しくはこちらでどうぞ。ヒラもそうですが、このアブラも他の店ではあまりお目にかかったことがありませんよね。

そしてオッパイもこの店の特長的な一品。これも脂分が多い部位だけに、保存が悪かったりするとすぐに臭みが出たりするのですが、ここのは臭みがまったくなくて脂のうまみがビシッと出てるんですよねぇ。

ナンコツはそのコリコリ感が身上。普通の肉には絶対にない食感なのです。そのナンコツをコリコリとかじっているところで練馬のおじさんがお勘定。や。さっきの焼酎も飲み干してるや。本当に飲むの早いですねぇ。「それじゃにいさんお先に」。ややもつれ気味ながらしっかりとそう言って席を立ちます。う~む。歩く姿もそんなにふらついてないなぁ。飲むのが早いから、もうちょっとしてから回ってくるのかなぁ。

さて、それじゃ私もお勘定にしますか。ごちそうさま。今日は1時間の滞在で1,720円。支払いを済ませて席を立つと、店主が「今年もよろしく」と笑顔で見送ってくれたのでした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月14日(金)の記録》

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ブルショットで締めくくり … バー「ハイランダー(HIGHLANDER)」(虎ノ門)

やっばぁ~いっ。実は今日は田舎から上京してきている友人家族と午後8時から食事の予定だったのです。

寄り道さんとの「よじかわ(=4時に「川名」)」での一次会が終わったのが午後5時半。まだ少し早すぎるので、もう1軒と二次会の「竹よし」に向かったのですが、ここでのマグロの赤身と燗酒のあまりのマッチング、そしていつものように軽妙洒脱な寄り道さんの話に引き込まれているうちに、気がつけばもう8時を過ぎていたのでした。

「ごめんね。これから向かうからね。もうお腹は十分なので、ビールの1杯も飲めればいいから、食事の心配はしないでね」と友人の携帯に電話をかけて電車に乗り込みます。

今日の食事の場所は神田神保町のビアレストラン「放心亭(ほうしんてい)」(→ぐるなびYahoo!グルメ)。友人の奥さんが「ここのアイスバイン(塩漬けの豚の骨付きすね肉の煮込み)が最高においしい」と絶賛するお店なのです。

店に着いたのは午後9時ごろ。店は三省堂書店の地下1階にあります。トントントンと階段を下りて、入り口の店員さんに「え~と…」と友人の名前を告げようとしたところ、「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」とすぐに店内に案内されます。

なんでかなぁ? と思いながら彼の後ろについて店内に入ると、店の中にいたのは友人家族ひと組だけ。えっ? なんで? 「日曜・祝日は9時半までの営業なんだって。さっきまでお客さんがいっぱいだったけど、もうみんな帰ったよ」と友人。そうなんだ。ごめんごめん。じゃ、せっかくなので大急ぎでビールをいただきましょう。カンパ~イ。

私のためにとっておいてくれた2種類のビールを大急ぎで飲み、そしておすすめのアイスバインをいただきます。なるほど。アイスバインもさることながら、付け合せのザワークラウト(キャベツの漬け物)がまたうまいですねぇ。

また今度じっくりとやって来ることにして、残念ながら今日のところは店を出ます。

ここから友人とふたりでホテルオークラに向かい、ホテル内のスコティッシュバー「ハイランダー」で友人との二次会(私にとっては四次会)です。今日は入口右手手前のまるで穴倉のようなボックス席です。飲み物は友人がキープしているマッカラン。

ホテルのバーは、町場のバーとはかなり雰囲気が違う。町場のバーはひと言でいえば「酒場そのもの」といった感じなんですが、ホテルのバーはなんだか喫茶店の延長線上のよう。常連さんの数の違いといったこもあるのでしょうか。町場のバーの場合はほとんどの常連さんの中に、一見さんがちらほらと混ざっている状態が多い。それにくらべるとホテルのバーはたまに友人のような常連さんもいるんだけど、ほとんどのお客さんはたまたま今日このホテルに泊まっている人だったりする。

お店の人の側も同じようなことが言えて、町場のバーはマスターやママさんがいつもと変わらずその場所にいてくれることがとっても大切です。お客の側も勝手なもので、自分は1年ぶりくらいに行ってるにもかかわらず、マスターやママさん、そしてお店の雰囲気が以前とちっとも変わってないことを確認して喜んだりする。それにくらべるとホテルのバーは良くも悪くも組織経営。会社の中での人事異動なんかと同じように、クルクルと担当者が変わったりするので、人と人(お店の人と客)とのつながりでできあがるような暖かさは望むべくもない。とはいえ、まったくないかというとそうでもなくて、ここ「ハイランダー」にしても、明らかに常連さんと思しきひとり客、ふたり連れなんかがカウンターに腰をおろしてバーテンダーと談笑したりしている姿もよく見かけます。

大勢人がいる中でも、自分だけの時をゆっくりと持つことができるのはホテルのバーですね。普通に過ごしている限り、お店の人はほぼ無干渉ですから。かといって見ていないわけではなくて、こうやってボトルキープをしている場合であっても、グラスが空くとどこからともなくすっと寄ってきておかわりを注いでくれます。ストレートで飲んでるので、自分で入れても変わんないといえば変わんないんだけど、そこがやっぱりホテルのバーなんですね。気持ちよく飲むことに専念できます。

ホテルのバーにも2タイプあって、ここ「ハイランダー」や、同じホテルオークラのメインバー「オーキッドバー」、帝国ホテルの「オールドインペリアルバー」や「ランデブーバー」のような、いわゆる本格的なバーのタイプがひとつ。もうひとつはニューオータニの「ザ・バー」(タワー最上階40階)や、帝国ホテル「インペリアルラウンジ アクア」(本館17階)などのように、高いところからの景色を楽しみながらといった高層ホテルならではのバーです。あまりバーに行ったことがない人と連れ立っていくときには後者のほうが気楽でいいかもしれないですね。

われわれもお酒を飲みながら近況を確認しあい、最後は例によってブルショット(冷やしたブイヨンとウォッカのカクテル)をいただいて、たっぷりと飲んだ1日を締めくくったのでした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月9日(日)の記録》

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深い味わいマグロの赤身 … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)

川名」を出ると、外はものすごい寒さ。あれぇ? 来るときこんなに寒かったっけ。日が落ちたからかなぁ。うー、さぶっ。「竹よし」までは遠いのでタクシーで行っちゃいましょう。中杉通りをまっすぐ北上し、西武新宿線の踏み切りを越えた先の信号を右折すると、都立家政はもうすぐ先。歩くと20分以上かかりそうな距離ですが、タクシーだとあっという間です。

「こんばんは。今日も来ました」と「竹よし」の店内へ。「いらっしゃいませ」と笑顔で迎えてくれる店主はいそがしそう。カウンターには一番奥に常連のN先生、その手前に男性ふたり連れ。左手のテーブル席には男女ふたり連れがいて盛況です。なにしろ三連休の中日ですからね。われわれもカウンターの一番手前側に陣取り、さっそく燗酒(菊正宗、大徳利、800円)でスタートです。

お通し(200円×2人分)はなんと白子ポン酢。どうしてこれが食べたいってことがわかったの? なんて思っちゃうくらい絶妙なタイミングでの登場に、思わず寄り道さんと「「川名」で白子酢注文してなくてよかったね。ダブるところだったね」と顔を合わせてニンマリです。

奥のN先生からはカキ鍋(1,000円)、後ろのアベックからはネギマ鍋(800円)の注文が入っているほか、天ぷらの注文なども入っていてカウンター内は大忙し。ママさんも手伝いに出てきました。ママさんの体調はかなり良くなっているものの、まだまだパワー全開という感じではないので、忙しいときや夕食会のとき、ご本人の体調がいいときなどにお店に出ているようなのです。

店主はいろいろと支度をしながら「なにを作りますか?」と聞いてくれます。「こんな時間(午後6時前)ですけど、すでに1軒行ってきてますから、われわれの分はゆっくりでいいですよ」。「はいはい。わかりました」と店主。

1本目のお酒(大徳利)はすぐに飲み終えて、2本目に突入。カウンターの中ではネギマ鍋の準備に入っています。ネギマ鍋の“ネギマ”というのは“ネギとマグロ”を略していった言葉。マグロの赤身と、筒に切ったネギとの鍋なんですが、その深紅のマグロのおいしそうなことといったら…。「いいマグロですねぇ。刺身で食べてもうまそう」と言ってたら、鍋の準備がひとしきり終わってから「はいこれ」と、そのマグロを刺身で出してくれました。

ここ「竹よし」はマグロにはかなり力を入れていて、いつも刺身でいただくマグロは、お寿司で言えば中トロっぽい部分で、シャキッとエッジが立ったものが多い。ところがこの赤身のマグロは、本当に赤い身の部分だけで、まったく脂っけがないといってもいいくらい。しかも、しばらく熟成させているのか、全体にネットリトロリとした感じで口に含むとうまみがジュワァ~ッと広がります。この赤身の部分は、単純に言ってしまえば血の味なんだろうけど、なにしろその味わいが奥深いのです。「おいしいですねぇ、このマグロは」。

しかし、このマグロのまずいところは、その味わいの深さについついお酒が進んでしまうところ。次は広島の「賀茂鶴(カモツル)」を燗で、大徳利でお願いします。

あ。そうそう。大事な用件を忘れるところでした。来週の「寄り道Blogオフ会」の詳細な内容をきちんとお願いしておかなきゃね。さっそくメモ用紙をもらって、人数や時間などなどを確認しながら記入していきます。

ちょっとだけ寄ってオフ会の詳細連絡をするつもりが、マグロ赤身のおいしさに気がつけばもう8時過ぎ。ボチボチと腰をあげますか。お勘定は2人で3,600円でした。それじゃ来週よろしくお願いします。どうもごちそうさま。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月9日(日)の記録》

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えびだんご、たこだんご … 居酒屋「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

日曜日の今日は今年初の図書館。昨年末に借りていた本を返却に行きます。そういえば昨晩「“よじかわ(4時に川名)”で!」なんて言ってたけど、みんな来るかなぁなんて思ってるところへ寄り道さんから「もう飲んでます」というメールが届きます。えぇっ!? まだ4時になってないんだけど、もうお店に入れちゃったの!? これは急がなきゃ。「すぐに行きます!」と返信し、「川名」に向かいます。

店に着いたのはちょうど開店時刻の午後4時。なのに店の中にはすでに先客がいっぱいいます。どうなってんだ!? みんな出足がいいなぁ。

さて寄り道さんはとさがすと、カウンター6番席(7つある座席の手前から6番目。つまり奥から2番目)に座ってすでに黒ホッピーを飲んでいます。「こんちは」とそのとなり、5番席に陣取り、すぐにお通しのバナナ(スライスしたのが3枚)を持ってきてくれたミィさん(店を手伝っている女性)に生グレープフルーツサワー(336円)を注文します。

店にはお客さんがひとり、またひとりと入ってきて、すぐにカウンター席や後ろのテーブル席がいっぱいになり、奥の座敷席にもお客さんが入りはじめました。「昨日も開店と同時に満席だったんですよ」とカウンターの中の店主。入ってきたグループ客に「座敷は7時から予約が入ってますが、その時間まででいいですか」と確認しながら座敷席に入ってもらっています。ほぉ。今日もすでに予約席を一時開放しなければならないほどの満席模様です。

そうかそうか。いつもは飲み物を出してくれるのと同時につまみの注文をとってくれるミィさんが今日は注文をとらない。それくらい今厨房の中は大忙しなんですね。まずは入ってきたお客さんたちに飲み物を出さなきゃならないもんね。サワーを飲みながらしばらく待ちますか。

寄り道さんは込み合う前につまみの注文を終えていたので、しばらくすると焼き物が2本届きます。これなに? 「豚トロ(126円)とたこだんご(126円)です」。へぇ。たこだんごなんてあるんだ。「新メニューみたいですよ」と寄り道さん。さっそくメニューを確認してみると、えびだんご(126円)とたこだんごがならんで書かれています。

ちょうどだれかの焼き物の準備で、ネタケースから何本かの串を取り出し始めたのでそれに合わせて、ネタケースのこっち側から「すみません。えびだんごとたこだんごを1本ずつお願いします」と注文。すぐにそれらも取り出されて焼き台へと運ばれていきます。

それにしても、今日はお客さんが多いなぁ。カウンターの後ろ側のテーブル席は、カウンターに座ることができなかったひとり客が入れ込み状態で座る席。3つあるテーブルのそれぞれは、きっちりとつめて座ればかろうじて4人座れる大きさなんですが、そこは他人同士の入れ込みなので通常は片側に1人ずつ。向かいあって2人で使うことが多いのです。ところが今日は、われわれの後ろのB卓(入口から順にA卓、B卓、C卓)なんて、大の大人がびっちりと4人! 冬なのでみなさん防寒着を着ていることもあって本当にせまそう。それぞれが“大”がつくくらいの常連さんたち同士なのでかろうじてやっていけてるんでしょうね。「すごいですね。4人で使ってるのはじめて見ました」と笑いながら声をかけると、向こうも「なんなら代わろうか!?」なんて笑っています。

さぁ。えびだんご、たこだんごの登場です。どちらも串に刺さった丸い団子が3個。表面はこんがりと焦げができるくらい焼けていて見るからにおいしそう。どれどれ。んー。うまい。なにしろ練り物は好きですからねぇ。

えびだんご、たこだんごはかなりの人気で、開店後45分で売り切れてしまいました。

生グレープフルーツサワー(336円)をおかわりしてと。次のつまみはなんにしようかなぁ。今日の刺身(294円)は生ガキ、アジ、マグロブツ、マグロ山かけ。焼き物(231円)としてはムロアジ、シャケなどがならんでいます。昨日、「竹よし」の夕食会で海の幸はたっぷりといただいたので、今日は肉系にしましょうか。サワーのおかわりを持ってきてくれたミィさんに豚軟骨煮込み(231円)を注文します。

煮込みは表の焼き台の横の鍋で煮込まれていて、注文に応じてそこから小鉢に注ぎ分けてくれるのです。なぜ表の焼き台のところにあるかというと、やきとりなどと同じく、この煮込みもお持ち帰りができるのでした。煮込みは売り切れることも多い人気の品。コリコリとした豚軟骨(もつ焼きのナンコツと同じようなの)のほかに、ゴボウなどの野菜もいっしょに煮込まれています。スープは透きとおった感じの独自のもの。このところますますあっさり感と、うまみが出てきたように思います。

寄り道さんはシャケを焼いてもらっています。ここの焼き魚は、やきとりの炭火で焼く焼き魚ですからねぇ。表面がパリッと、そして内部はホンワリと、実にいい焼き加減でできあがるのです。

目の前のネタケースの上にとんと置かれたのは熱々の湯気の立つアンキモ(231円)! 「うわぁ。おいそうですねぇ」。他人の注文の品ながら、思わず寄り道さんといっしょに見とれてしまうくらい。こんなできたてホヤホヤの湯気が立ってるアンキモなんて見たことがない。

左どなりのおにいさんが食べてる白子酢(231円)などもおいしそうなんだけどなぁ。このおにいさんはさっきは生ガキ(294円)も食べてました。殻付きの大きな生ガキが2個。「おいしいんだけど、すぐになくなっちゃうんですよねぇ」と寄り道さん。そうそう。ツルン、ツルンとふた飲みだもんねぇ。

今日は肉系にしようと心に決めながらも、こうやっておいしそうな海の幸を見ちゃうとなぁ。「寄り道Blogオフ会」の内容打ち合わせもしないといけないので、これから「竹よし」に行ってみましょうか、と寄り道さんを誘います。

今日は1時間半ほど楽しんで、お勘定は1,155円でした。どうもごちそうさま。

なお、「寄り道Blog」にもこの日の記事がありますのでご覧ください。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月9日(日)の記録》

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オムライスも美味 … バー「ピュアー(PURE)」(野方)

「竹よし」の夕食会を終えて、いつものように有志6人で「ピュアー」を目指します。「こんばんは」と店に入ると、一番奥の席にはすでにSkさんがスタンバイされています。実は少し前にSkさんから「遅くなったのでもう「竹よし」の夕食会には間に合わないけど、先に「ピュアー」に行って待っとくね」という電話連絡があったのでした。

Skさん以外にもおふたり先客がいたのですが「どうぞ」とずれてくれて、7人でずらりとならんで座ります。

私はまずは生ビール(400円)からスタートしようかな。今日のお通し(310円)はユズ釜っぽいクラゲのサラダ。みなさんも思い思いのカクテルを注文していきます。

1杯目のビールで喉をうるおしておいて、さぁ、とたのんだカクテルは「スレッジハンマー(Sledge Hammer)」(630円)。“巨大(強力)ハンマー”という名前のこのお酒は、たくさんのウォッカにライムを少し混ぜた、度数の高いショートカクテルです。クゥ~ッ。効きますねぇ、これは。

ふじもとさんの奥さんやAsさんは、この店ははじめて。特にAsさんはご自宅がこのすぐ近くなのだそうで、「うちの近くにこんなバーがあったんだ」としきりに感心されています。ふじもと奥さんがつっついてるのはオニオングラタンスープ? これがまたうまいんですよねぇ。

3杯目はこのところよくいただいてるホットカクテル「ホークショット」(520円)をいただきましょうね。ところで、このカクテル。この店のメニューには「フォークショット」としてのってるんですよね。あまりポピュラーなカクテルではないようで、私があたってみたカクテルブックなどには載っていないのですが、どっちが本当の名前なんでしょうね。(「ブルショット」のあったかいやつだから「ホット・ブルショット」なんて紹介されていることもあるようです。)

この「ホークショット」もウォッカをベースに、あったかいコンソメスープを加えたスープのようなカクテル。今日はウォッカ系のカクテルの日になっちゃいましたね。

ふじもとさんは「オムライス(小)」を注文。出てきたオムライスはこれが「小」なの? というくらいの量です。「みなさんもひと口いかがですか?」とふじもとさんがオムライスのお皿を回してくれて、みんなでひと口ずついただきます。うわぁ。もう満腹なのに、おいしいなぁ、これも。

どっかで飲んだ最後の仕上げにこの店に来ることが多いので、なかなかフードメニューを注文することがないんですよね。たまに1軒目としてやってきてみると、お客さんが多くてとてもフードメニューをたのめるような状況じゃなかったりと、なかなかうまい機会がつかまえられずにいるのでした。なにしろご自身が麺好きの店主だけに、この店のパスタもすごいらしいですよ。

おぉ。もう12時になっちゃいましたか。今日はこの辺でお開きとしましょうか。お勘定は例によってひとり分ずつ集計してくれていました。私の分は1,860円。どうもごちそうさまでした。

店を出て、いつものように都立家政商店街へと向かう道のところで「じゃ、明日は4時に川名ね!」「わかった。じゃあ、“よじかわ(4時に川名)”で!」なんて言いながら都立家政駅方面に向かうみなさんと別れます。ほんとかなぁ…。

なお、「しげるのチャンネル」にもこの日の記事がありますのでご覧ください。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月8日(土)の記録》

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寒ブリの夕食会 … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)

今年第1回目、通算で第39回目となる「竹よし」の夕食会は新潟産の天然寒ブリ。年明け早々は、漁師も休んでいたり、冬なので海も荒れていたりで、なかなかいい魚が手に入らないことが多いらしいのですが、なんと今日のブリは9.8kgという、ブリの中でも最大級の大きさだったのだそうです。仕入れ値段はキロ当たり2,500円。年明けのご祝儀相場もあるとはいえ、高級品ですねぇ。

ブリは春になると出産して身がやせてくる。その前の1~3月くらいの時期のブリが身が肥えて、脂ものっていて実にうまい。そんな時期のブリを寒ブリというんですよと店主が説明してくれます。

さっそく夕食会の会費4,500円(飲み物込み)を払って、まずは生ビールからスタート。各自の目の前にはママさん作のおつまみセットが並んでいます。いつもは大皿にどんと盛られていることが多いのですが、今日はひとり分ずつが丸いお皿の中に5種類くらい盛られています。

そこへ大鍋でど~んと登場したのは、この天然ブリで作ったブリ大根です。これはまた大根が飴色に透けておいしそうですねぇ。小鉢に取り分けていただくと、ブリの身もとろりととろけんばかり。ん~。こいつは日本酒だ。

まずはふじもとさんが持ってきてくださった「神亀(しんかめ)」(純米)からいただきます。冷や、ぬる燗、上燗と徐々に温度を上げながらいただきましたが、このお酒は上燗くらいが私には好みですし、みなさんにも人気があるようです。

ブリ大根と燗酒で身体もあったまったところで刺身です。ほっほっほ。どうよ、この脂ののり。小皿の醤油につけたとたんにサァ~ッと広がる脂。こりゃまたうまいね。

今日の刺身は赤みがかった身の色。「活けジメして、きっちり血抜きをした身が白く見えるブリだともっともっとうまいんだけど、いかんせんまだ年明けの1月8日なので漁がまだ本格化していなくて、さすがにそこまでのブリを仕入れることはできなかったんですよ」と残念そうに語る店主。このブリがまた最高級に近いだけに、悔しさもひとしおなんでしょうね。

カウンターの上の大皿にはブリの照り焼き。煮ても焼いてもうまいのがブリですねぇ。

ここで登場したのが寄り道さんからのお土産という「かき塩辛」です。緑がかったトロトロの塩辛は、ひと口含めば旨みがたっぷり。これはいい肴(さかな)ですねぇ。

ちょうどそこへ寄り道さんも到着です。寄り道さんは土曜日もお仕事なので、夕食会の開始時刻(午後5時)には間に合わないのです。「ちょうどお土産をいただいてるところです」。これで本日参加の8名がそろい、乾杯です。

さすがに新年早々で参加者が少ないものの、今日は昔からの常連のIwさん、Asさんのほか、久しぶりに登場のHrさんもいます。Hrさんは以前はこの沿線にお住まいだったのですが、現在は京王線沿線のほうに引っ越されて遠くなってしまったのでした。それでもときどきこちらにも顔を出してくれるのがうれしいですね。

実は私が「竹よし」の夕食会に初参加したのも、Hrさんからのお誘いのメールをいただいたのがきっかけだったのでした。当時、私自身はまだ数回くらいしか「竹よし」に行っていないころで、常連さんばかりの夕食会は遠慮していたのですが、Hrさんからのお誘いで意を決して参加し、現在に至っているのでした。

そして、前回から連続参加のしげるさん。「広島のお酒でおすすめのものがあるんです」と持参してくれたお酒は「富久長」の「しぼりたて」生酒です。「寄り道さんも到着されたので開けましょう」と生酒の封が切られます。基本的に瀬戸内風の旨口(うまくち)のお酒なんですが、すっきりとしたフルーティ感もあっていいお酒ですねぇ、これも。

最初に「神亀」をいただいたふじもとさんは、昨年の納会に続いての食事会参加。今日は奥さんとごいっしょに参加されていて、カウンターに仲良く並んで座っている姿がとってもほほ笑ましい。

それに寄り道さんと私を含めた8人が今日の参加者です。今日の夕食会の様子は「寄り道Blog」や「しげるのチャンネル」にも載っていますので、ぜひ立体的にお楽しみください。

(注: 今回もご自分のホームページを持っておられたり、掲示板等にハンドル名で書き込んでいただいているみなさんは、その名称のまま記載しています。問題があるようでしたらご連絡をお願いします。)

全員がそろったところで、本日の目玉「ブリのしゃぶしゃぶ」です。しゃぶしゃぶ用の鍋が用意され、たっぷりと盛られたブリ。刺身で食べてもおいしいブリですが、さっと湯をくぐらせて食べると、余分な脂っぽい感じが飛んでいくらでも食べられます。最高に贅沢な食べ方ですね。

ここで料理も一段落し、店主やママさんも加わって話に花が咲きます。食事そのものもさることながら、こうやって集まったみなさんとの楽しいおしゃべりも夕食会の魅力のひとつです。

お酒のほうは、菊正宗のひれ酒も登場です。最初からお酒とフグのひれがセットになった「ひれ酒名人」という銘柄のお酒が売ってるのだそうです。

「ヅケで食べてもおいしそうね」と、ママさんがブリの刺身の一部をヅケにしてくれたのですが、これがまた予想どおりのおいしさで、ますますお酒がすすみます。

終わっのは午後10時。なんと5時間の長丁場。お土産に、黒豆ご飯をいただいて解散したのでした。今月もおいしいものをたっぷりと食べて、そしてたっぷりと飲ませていただきました。お酒を持ってきていただいたみなさん、後に残って片づけをしてくださったIwさん、どうもありがとうございました。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月8日(土)の記録》

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立ち飲み初め … 立ち飲み「やき屋(やきや)」(荻窪)

平成17(2005)年の初立ち飲みは荻窪の「やき屋」です。「こんばんは」と店に入ったのは午後6時40分。メインカウンターにも、その背後のサブカウンターにも、そして左手奥のテーブル席にもお客さんがずらりと入っているものの、メインカウンターの奥のほうだけが2~3人分空いている。きっと、そこにいたお客さんが帰ったばかりくらいのタイミングなんですね。入口右手で迎えてくれる女将さんに「燗のお酒をお願いします」と注文しておいて、メインカウンターの一番奥に進みます。

カバンを置き、コートの前ボタンだけをはずして準備完了。燗酒(230円)をもってきてくれた女将さんと「今年もよろしくお願いします」と年始のごあいさつを交わして飲み始めます。

さてと。1品目のつまみは塩辛(150円)をお願いします。

自家製の塩辛は冷蔵庫の中の大きなガラス瓶に入っていて、注文を受けるとそれを四角い小鉢にたっぷりと入れてくれます。

うっまぁ~っ。塩辛と燗酒(「北の誉」)のなんとよく合うことよ。

なにしろ塩辛はたっぷりなのでお酒1本では食べきれません。お酒のおかわり(230円)をお願いしましょうね。

まわりはと見ると、冬でもやっぱり人気はホッピー(300円)。ほとんどの人がホッピーの瓶を目の前に置いています。レモンサワー(280円)を飲んでる人も数名かな。そういえば、さっきサブカウンターに入ってきた人はウイスキー水割り(300mlボトル、380円)をたのんでました。ウイスキーは氷入りのグラスに3杯分くらいあるので、なかなかコストパフォーマンスがいいんですよね。

店長(ゲンさん)はスイスイとシメサバを引きはじめました。つまみ全品150円が謳い文句のこの店にあって、シメサバだけが200円と“この店では高級品”なのです。しかし、200円でサバの半身全部ですからね。とっても安いですよね。それにしてもうまそうだなぁ。絶対燗酒に合うよなぁ。私も次はシメサバにしようかな。

なんて思っているところへ、数人右のおじさんから「ゲンさん。それオレが注文したもの? オレ、イカ刺しって注文したんだよ」。「え。そうなの。ボケてるなぁ」と苦笑いするゲンさん。やった。ラッキー。「じゃ、ちょうど注文しようと思ってたんで、それ私がいただいていいですか」。こうして待ち時間なしにシメサバ(200円)が目の前にやってきたのでした。なにしろ作っている(刺身に引いている)ときからうまそうと思いながら見ていたシメサバですからねぇ。ど~れ。クゥ~ッ。全体がべったりと漬け込まれた袋入りのシメサバなんだけど、これがまた不思議と燗酒に合うんですよねぇ。

刺身でも食べられるようなサバを、その場でサッと酢ジメしたシメサバももちろんうまいのですが、それはそれ、これはこれ。同じ「シメサバ」という名称ながら、この2品はつまみとしては別物のような感じがします。関西のキズシもまたこれらとは別物のように思いませんか。

もう1本お酒(230円)をもらいましょう。つまみは「つけもの」(150円)をお願いします。

「つけもの」ももちろん自家製で、四角いタッパーウェアにたっぷりと作られています。今日の「つけもの」はキャベツが主体で、キュウリも数切れのっています。すべてが安い(150円)んだけど、しっかりとしてるんですよね。お客さんたちもよく知ってるもので、「安かろう、悪かろう」の店にはあまり寄りつかない。逆に「安くていい店」は、この店のようにいつも満員御礼の状態。わかるんですねぇ、だれにでも。

やぁ、おいしかった。コートのボタンをしめて、カバンを持って出口に向かいます。「ありがとうございます」。出口横のレジでは女将さんが計算を始めてくれており、横に行くと「1,250円(1,190円+税)です」。どうもごちそうさま。

今日は1時間ちょっとの立ち飲み。1時間も立ってて疲れるだろう、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これが不思議と疲れないんですよねぇ。電車の中に立ってるときは20分くらいで「あぁしんど」と思うくらい疲れるのに、なんで立ち飲んでるときは疲れないんだろうなぁ。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月6日(木)の記録》

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横浜バー初め … バー「パパジョン」(横浜・桜木町)

よく飲んだ冬休み(?)も今日(1月4日)で終わり。明日(5日)からは仕事再開です。久しぶりの出勤で早起きするのがつらいので、今日のうちから横浜の単身赴任寮に移動します。

自宅を午後7時過ぎに出発して、京浜急行・日ノ出町駅に到着したのは午後8時半。なんで日ノ出町で降りたかというと、この駅からほど近い野毛町にある年中無休のバー「パパジョン」での『横浜バー初め』をやってから寮に入ろうと考えているからなのです。

まだ酔客は少ないだろうと思いながら野毛の町に繰り出してみると、あにはからんや、路地という路地に酔っ払いの群れ。さすがにいつもよりは少ないものの、酒場もかなり開いています。なんとねぇ。1月4日になると、もう比較的普通に戻ってるんですね。

さぁ、到着。よっこいしょと扉を開けて「こんばんは」と店内へ。「いらっしゃいませ」と白髭の店主が迎えてくれます。

店内はL字カウンター10席程度のみ。Lの左下の位置が入り口で、縦の辺にも横の辺にも5人ずつくらい座れます。先客はLの右下のところに3人だけ。あんまり間をあけて座るのもなんなので、その3人から1席あけた場所。ちょうどLの下の辺の左端の角のところに陣取ります。

「なんにしますか」と店主。「角瓶のハイボールをお願いします」。ウンというように大きくうなずいて、グラスに氷を入れ、角瓶のウイスキーをトトトッとそそぎます。炭酸をシュワァ~ッといれて、軽くかき混ぜるとできあがり。

店はこの年配の店主と、もしかすると息子さんなのかなという感じのおにいさんの二人で切り盛りしており、ゴクンとハイボールの一口めを飲み込んだくらいのタイミングでおにいさんがお通しのプレートを出してくれます。プレートの上には皮付きのピーナッツと柿の種、そして干コンブの3種がたっぷりと盛られています。

聞くともなしに聞いていると、右の3人は実は向こうに座っている大阪から来た女性ふたり連れと、それとは別にひとり客としてやってきたこの店の常連客らしき男性であることがわかりました。女性二人は雑誌の記事でこの店のことを読んできたのだと話しています。男性のほうは、もう相当飲んでるようで、すでにろれつが回りにくくなった舌でカクテルのおかわりを注文しています。

「はい」と返事して、そのグラスを受け取るおにいさん。氷を追加し、トクトクとジンを注いでライムをちょいと入れてかき混ぜます。ほとんどジンのストレートといった感じのジンライムです。見れば右の男性はウイスキーの水割りも目の前に置いています。なぜこの男性が常連さんだと思ったかというと、角瓶のキープボトルを目の前に置いているからでした。

「すごいっ。ジンライムのチェイサーがウイスキーの水割りですか!?」「いやっ。まあね」とニコニコしながらジンライムを口に運んでいます。

「お客さんは、ここはじめて?」と店主(マスター)。「いや。前に1度来たことがあるんですよ。今日が2回目。前に来たのはちょうど(連続営業)8千日をちょっと過ぎた頃だったかなぁ」。「そりゃずいぶん前だねぇ。今日で9,051日目だよ」と店主。えっ!? そんなに来てなかったかなぁ。

この記事を書くのにあたって調べてみたところ、前回来たのが平成15(2003)年3月6日で、そのときには8,010日目とうかがいました。これが正しいとすると、記録の開始日は昭和56(1981)年4月1日で、今日は8,680日目だったことになります。一方、今日の9,051日目が正しいとすると、記録の開始日は昭和55(1980)年3月26日で、前回は8,381日目だったということになります。約1年の違いではありますが、どちらにしてもものすごい記録であることには間違いありません。もしこのあたりの事情をご存じの方がいらっしゃったらコメント等お願いします。

「おめでとうございます」と入ってきた男女のふたり連れは、今までだれも座っていなかったL字の左上あたりに入ります。この場所に音声を絞って画面だけ映しているテレビや、オーディオ装置などがあるのです。なにしろ店の看板にも「ジャス&演歌 パパジョン」とあるとおり、この店はいつもレコードでジャズが流れてますからね。ちなみに演歌というのは横浜出身の歌姫、美空ひばりのことなのだそうです。演歌全般というわけではありませんのでご注意を(ただし、天童よしみはOKという噂もあり)。オーディオ装置の近くには美空ひばりの銅像のミニレプリカも置いてあります。

通常のバーではバックバーという、カウンターの反対側の壁(カウンターに座ると真正面に見える壁)のところにずらりとボトルがならんでいることが多いのですが、この店ではその場所はLPレコードの置き場になっている。まさに壁いっぱいにずらりとレコードが並んでいるのです。店主(店名にちなんでか、常連さんたちは“パパ”と呼ぶ)は、その中から無造作に次の1枚を選択して店内に流すのです。(無造作に見えるけど実は意図を持って選択しているのかもしれませんね。)

それじゃボトルはどこに置いているかというと、L字カウンターに囲まれたフロアの奥にボトルタワーのようなのがあって、そこにサントリー角瓶などのボトル群がずらりと円柱状に並べられているのです。常連さんたちはほとんどキープのボトルを飲んでるようです。先ほどの男女ふたり連れにも、その中から1本のボトルが出されますが、これがまたとっても時代を感じるようなサントリー・ホワイト。ボトルのまわりには千社札なども貼ってあります。きっとキープをしなおしても、中味だけ入れ替えてもらって、ボトルはずぅ~っとこれを使ってるんでしょうね。

「じゃ、パパも飲んでよ」とそのふたり連れから店主にも1杯。「どうもありがとう」と、まず自分のグラスにある水割りを飲み干して、そのお客さんのホワイトで水割りを作ります。

そういえば、店主は毎日1本ずつ角瓶を空けるという話を聞いたのですが、今もそうなんですか? 「今もそうですよ。毎日1本。たぶん日本で一番、ということは世界で一番角瓶を飲んでると思うな。サントリーの社長はお礼に来ないけどね(笑)」と店主。そうですよねぇ。連続営業9千日で毎日1本だと、ひとりで9千本は角瓶を飲んじゃったってことですもんね。

男女ふたり連れからは「半分ずつね」とトーストの注文が入ります。半分ずつってなんだろう。料理の注文が入るとおにいさんが奥の厨房に向かいます。基本的に店主はカウンターの中で飲みながらお客さんたちと話をしたりお酒を作ったりしていて、つまみの準備などはおにいさんがやると分担しているようですね。出てきたトーストは、フランスパンをスライスしたトーストで、見た目にはチーズトーストが半人前と、ガーリックトーストが半人前で、合わせて1人前になっているようです。これを「半分ずつ」って注文してたのかな。

このあたりで大阪からの女性二人が席を立ちます。お勘定は二人合わせて3,900円。右どなりの男性もお勘定です。「今日は新しいボトルが入ったから8,200円ね」と店主。ほぉ。新しいボトルを入れて、それとは別にカクテルを数杯飲んでこのくらいの費用なんですね。

書いてはないですが角瓶のボトルは5千円くらいだろうと思います。というか、店内には値段表示はいっさいないのです。メニューはといえば、L字の右側の壁にかけられたボードに書かれてるものだけなんですが、ここにあるのはフードメニューのみで、これにも値段は書かれていません。ま、しかし、上にあげた程度のお勘定ですので、わりと標準的なのではないかと思います。

「ありがとうございました」とカウンターの中でお客を見送り終えた店主に、ハイボールのおかわりをお願いします。

角をはさんだ左どなりにも新しい男性客が入ってきました。キープボトル(角瓶)を出してもらうと同時に「冷しトマト」を注文しています。この「冷しトマト」がまたおもしろい。スライスされたトマトが、長方形の大皿にきちんと整列して1枚ずつ寝かして並べられているのです。いっしょに出てきた瓶はバジルソルトって言うんですって。それをシャッシャッとふりかけて、おいしそう。

右側にも新しい男性客が入りますが、この方も常連さんのようで座ると同時にキープボトルが用意されます。なるほど、午後9時をまわったあたりでみなさん徐々にやってくるんですね。この人は「ネバネバ納豆」を注文。常連さんたちは、なんだか必ず1品ずつつまみを注文してるようですねぇ。(いつもそうかどうかはわかりませんが…。)

「ネバネバ納豆」は納豆にオクラ、山芋、そして卵黄を入れたもの。まさにネバネバ・ファミリーといった感じですね。作るときに「抜き?」「うん。抜きでお願い」と言ってたのは、もしかすると卵白のことかなぁ。

それはそうと、すごくいい音ですねぇ。「サンスイの一番初期のスピーカーなんだよね」。へぇ、この古びた(失礼!)スピーカーは名品なんですね。

さあて。明日の仕事始めに向けてそろそろ退散しますか。約1時間半の滞在。角のハイボール2杯とお通しで、お勘定はちょうど2,000円でした。

「今度はもっと早く来るように、年始用のタオルを渡してプレッシャーをかけておこう」と笑いながら年始用の「パパジョン」と書かれたタオルをくれました。どうもありがとうございます。このタオルを見るたびに「そうだ。パパジョンに行かなきゃ」とプレッシャーを感じることにしますね。(笑)

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月4日(火)の記録》

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店情報: バー「パパジョン」(横浜・桜木町)

  • 店名: ジャズと演歌「パパジョン」
  • 電話: 045-242-9762
  • 住所: 231-0064 神奈川県横浜市中区野毛町1-49
  • 営業: 19:00-01:00、火休
  • 場所: JR桜木町駅近く。野毛小路沿い。
  • メモ: 名物店主でもあった先代の島村秀二氏は、美空ひばりと同い年。平成20(2008)年2月に、その秀二氏が亡くなり、昭和56(1981)年4月1日(水)から27年近く続いていた連続無休記録が終了した。現在は二代目となる息子のケンちゃんが切り盛りしている。
  • HTML版(2003年以前): (03.03.06)

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台湾料理で新年会 … 台湾料理「龍(りゅう)」(東小金井)

1月3日の今日は、パソコン通信のフォーラムの新年会で東小金井の台湾料理屋、「龍」です。

私がパソコン通信をはじめたのは今から14年前。平成2(1990)年の8月です。当時はインターネットなどもまったく普及しておらず、わが家からモデムを介して接続するパソコン通信での情報交換はまるで新しい世界のような気がしていたものでした。

そんなパソコン通信のフォーラムも、ニフティでのサービスは今年の3月末までに終了。すべてウェブ上での展開(インターネットでの利用)に一本化されます。時代の流れを感じますね。

情報交換の手段はパソコン通信からインターネットに移り変わっていったものの、そのインフラの上でのやり取りを通して行われる人と人との交流はちっとも変わりません。今日もそんな仲間が6人集っているのです。

まずはビール(キリンラガー、中ビン)をもらって乾杯です。お通しは皮付きのままのピーナッツを揚げたもの。そして冷製前菜の三種盛り(蒸し鶏、焼き豚、クラゲ酢)が出されます。

ここは台湾料理店というものの、店の雰囲気はどっちかというと定食屋さんとかラーメン屋さんといった印象。何度かこの店に来ていますが、いつもここでガンガン飲んでるのはわれわれのグループだけで、ほかの人は大体食事に来てるのです。しかし、店内に紹興酒のボトルもずらりとならんでいるところを見ると、われわれ以外にも飲みに来る人はいらっしゃるようですね。店内のメニューにしても、いかにもつまみといった感じのものも多いのです。

店内はカウンター席とテーブル席で構成されていますが、テーブル席のほとんどは2人卓。店内右手側に4人卓が2つあり、大勢で来るとこちら側になります。今日は6人なので、その4人卓を2つくっつけて、都合8人分のテーブルにして使っているのでした。

続いて出てきたのは牛の胃(ハチノス)の辛煮と腸詰(ちょうづめ)です。こういう内臓料理がまたうまいんですよね。腸詰は薄くスライスしたものを油で揚げて、たっぷりの白髪ネギの上に盛られています。台湾の腸詰はほんのりと甘いのが特徴です。

さらにはイカ団子や手羽先、豚足。イカ団子は熱々に揚げた団子を好みに応じてケチャップか塩コショウをつけていただきます。手羽先は醤油漬け。そして豚足はとろみをつけて煮込んだもの。これがまたうまいのです。

飲み物は紹興酒に切りかえます。紹興酒も何種類か置いてあるのですが、陳年5年の黒ラベルの「淡麗紹興酒」(1本、2,500円)のものがこのところの好み。「冷やのまま飲みたい」という方もいて、1本は冷やのままで、そしてもう1本は瓶ごと燗をつけてもらって、都合2本を出してもらいます。

料理の値段は1品あたり400~700円くらいのものが多くて、量もけっこう多いのです。他の中華料理・台湾料理もそうなんですが、ひとり、ふたりで行くよりは大勢で行って品数多く楽しみたいですね。

つまみのほうはさらにナスの辛煮に焼餃子、中華やっこをいただきます。燗の紹興酒もさらに1本追加して飲みすすみます。

最後に焼きビーフンとソース焼きそばをいただいてお腹を満たします。ここの焼きビーフンがまた細い麺に中華風のスープがよくからんでおいしいんですよね。

お勘定をお願いすると、デザートの杏仁豆腐がサービスされます。6人で18,970円(ひとりあたり3千円強)。たっぷりと4時間の新年会でした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月3日(月)の記録》

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泥酔初め!? … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)

ピュアー」を出て、今日が初日の「竹よし」へ。ガラリと引き戸をあけ、Ykさんとともに「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と店に入ります。店内では店主とママさんがすでにスタンバイしており、新年のあいさつを返してくれます。

Ykさんは例によって生ビール。私も1杯目は生ビール(500円)をいただこうかな。

つまみのほうは刺身の盛り合わせ(1,000円)からいただきましょうか。年始でまだ市場がはじまっていないため、メニューの品数はそれほど多くありません。刺身はマグロ(800円)、ヒラマサ(600円)、カツオタタキ(500円)、イカ(500円)、ホッキ貝(550円)くらい。刺身の盛り合せにはカツオタタキ、ヒラマサ、マグロ、ホッキ貝、サーモンが盛り付けられています。

「これは日本酒かな」とつぶやくと、すぐにママさんが冷酒(「高清水」の小瓶、600円)を出してくれます。

「おめでとう!」と常連さんたちがやってきます。みなさんカウンターに座ったり、後ろのテーブル席に座ったりとだんだんとにぎやかになってきました。

後ろの男性ふたり連れは「みそ味タラ鍋」(800円)を注文しています。あったかい鍋もうまいだろうなぁ。鍋系のメニューは「湯豆腐」(600円)、「カニ雑炊」(850円)。そしてお正月らしく「お雑煮」(500円)もあります。

刺身のあとはイカワタ(400円)を注文。これはイカワタの塩辛みたいなもので、ルイベ状に凍ったものが出てきます。凍ったままの状態でもおいしいのですが、とけてトロトロしてきてもまたうまいのです。

「お正月だからマスターも飲んで」と店主にも冷酒をすすめながら、こっちもグイグイと飲みすすみます。

先ほど行った「ピュアー」と、ここ「竹よし」は、昨年1年間で来た回数がもっとも多いお店です。なにしろ家から近いですからねぇ。こういうお店で飲んでいると、たっぷりと飲んだあとに満員の電車に揺られて帰って来るのが億劫(おっくう)になってきます。仕事が終わったあとの酒場で、うんと楽しい気分になっているのに、もう1回電車に乗るとまた仕事の気分に戻っちゃったりするんですよね。

「なんだか今日は刺身をつつきたいなぁ」というときに、ふと立ち寄るのがここ「竹よし」なのです。まだまだママさんが本調子ではなくて、店主ひとりでやってることが多いため、お客さんが多いときなどには待ってないといけないことなどもあるんですが、そこは近所の気楽さ。「ゆっくり酒でも飲みながら待っとくか」みたいなもんで、もうわが家まで帰ってきてるのと同じような気分になってしまっているのです。

なにしろお客さんのほうも近所に住んでいる常連の方々が多いので、気心も知れているし、変な酔っぱらい方をする人もいない。いろんな点で安心できる場所なのです。

いつも店主が気にされてるのは「私ひとりでやってることが多いので、インターネットに書かれてるのを読んで、どんないいお店かと思ってたずねてきてくださった人に対して行き届かないことも多い。みなさんが失望されてるのではないかなぁ」ということです。「普通の店で普通にくつろげる気楽さ」がこの店のいいところだと思ってますので、みなさん、過剰な期待を抱かないようにお願いしますね。

「普通の店」とはいえ、昨年1年間を振り返ってみても、特に夕食会の場などで普段は食べられないような魚をいただくことが多いのもこのお店です。たとえば生ミンク鯨礼文島のバフンウニ沼津産の5キロ超の大ガツオ生タラバのカニすき活けじめのアンコウフグの白子などが去年の夕食会で出てきた食材の一部です。

いつもは「竹よし」で飲んだ後、最後のシメで「ピュアー」に行くことが多いのですが、今日はその逆。「ピュアー」が一次会で、「竹よし」が二次会ですね。

店には大常連のIwさんもいらっしゃって(というか、電話して来ていただいて)ますます盛り上がっていきます。私も冷酒を次々におかわりです。「大海老姿焼き」(600円)もいただきますか。こうして注文する品以外にも、ママさんがちょいちょいとつまみを作ってくれたりします。

今日は結局午後11時ごろまで思いっきり、まさに泥酔初めの状態まで飲んだのでした。お勘定はふたりで7,400円でした。あぁ。気持ちいい。ここまで飲めるのもご近所酒場の気楽さならではでしょうか。しかしこれだけ飲むと、明日はつらいだろうなぁ。二日酔い初めになっちゃうかも…。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月2日(日)の記録》

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なんと初ビール … バー「ピュアー(PURE)」(野方)

平成17年も今日で2日目。今日も今日とて朝からおせちで日本酒をいただいて、最後はお雑煮であったまります。

その後もテレビを見たりしながらゴ~ロゴロしてるところへ「ミニ新年式参加しま~す」というYkさんからメール。えっ? ミニ新年式は昨日だよ。と思っているところへ、再度Ykさんからメールが来ます。「ごめんなさい。日にち間違えてました」。いやいや、普通は元旦から飲み歩くと思わないですよねぇ。Ykさんに連絡をとったところ、とりあえず「ピュアー」には年始のあいさつに出かけるとのこと。それじゃと私も昨日に続いて「ピュアー」に出かけることにしました。

「こんにちはぁ」と「ピュアー」に入ったのは午後3時半。Ykさんは午後3時ごろにはいらっしゃってたようで、いつものように生ビールを飲みながら洋風雑煮をつっついています。なにしろYkさんは生ビール大好き娘で、お会いするときはいつも生ビールを飲んでいるのです。「今年もよろしくお願いします」とあいさつをして、Ykさんのとなりに腰をおろします。

マスター、私も生ビール(400円)をお願いします。「はい。生ビールね」とグラスを持って生ビールサーバの前に向かうマスター。なんでもないようにススゥ~ッとビールを注ぐのですが、これがいつもとってもきめ細かくてきれいな、そのままビールの広告に使えそうなくらいの泡立ちなのです。「ただついでるだけですよ」とマスターは謙遜していますが、絶対なにかコツがあるに違いない。

いっただきまぁ~す。ング、ング、ングと、まずは3ゴクン分くらいの量を飲んでプハァーッとひと息つきます。んまいっ! なんとこれが今年の初ビール。昨日も1日ビールを飲んでおらず、今日も朝から日本酒しか飲んでいないので、今年に入ってからビールを飲んでなかったのでした。

今日のお通し(310円)はスモーク・サーモンののったサラダです。

ビールを飲み干した後はカクテルです。今日は「クイーン・エリザベス(Queen Elizabeth)」(680円)をいただきましょう。このカクテルはジンをベースにカントロー(ホワイトキュラソー)とレモンジュースが入るさっぱりとしたもの。同じ名前のブランデーベースのカクテルもあるらしいですよ。

続いてはあったかいカクテルにしようかな。「ホーク・ショット(Hawk Shot)」(520円)をお願いします。このカクテルはウォッカをあったかいコンソメスープで割って、最後に胡椒をふりかけたもの。まるでスープのような、お酒っぽくないカクテルなのです。これを冷やしたコンソメスープで作ると「ブル・ショット(Bull Shot)」ですね。全然お酒っぽく感じないんだけど、実はウォッカが1ジガー(45ml)分くらい入ってますから、油断するとがっくりと酔ってしまいます。だから「ホーク・ショット」=「鷹(たか)のひと突き」とか、「ブル・ショット」=「雄牛のひと突き」なんて名前が付いてるんでしょうね。

本当は、この3杯(生ビール+カクテル2杯)くらいで腰をあげて、今日から今年の営業開始の「竹よし」に出かける予定だったのですが、さすがに女性(Ykさん)がひとり加わると話しもはずみます。マスターも、昨日のおじさんばかりのときとは違って楽しそうです。そもそも女性のお客さんが多いお店ですからねぇ。昨日のような状態のほうが少ないんでしょう。

それじゃ、私ももう1杯いただきましょうか。ちょうど目の前の棚に「シーバスリーガル(Chivas Regal)」があるので、それで「ハイボール(Whisky Soda)」を作っていただきましょうか。角瓶やトリスなどのジャパニーズウイスキーのハイボールはよくいただきますが、スコッチのハイボールはあまり飲んだことがない。スコッチの中でも「シーバスリーガル」はどっちかというとジャパニーズウイスキーに似た味わい(なんてことを言うともしかすると失礼!?)なので、炭酸で割っても違和感がないんじゃないかなぁと思って注文してみたのですが、まさにそのとおり。しっかりとした味が、炭酸のシュワシュワ感でより強く伝わってきます。

話もすすみ、飲みもすすみ、気がつくともう6時前。そろそろお開きとしましょうか。今日のお勘定は2,600円でした。(ということは「シーバスリーガルのハイボール」は690円だったんですね。)

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月2日(日)の記録》

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刺身初め … 居酒屋「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

秋元屋」を出て、元旦の野方商店街をにっきーさん、熊さんと3人で野方駅南口のバス停に向かいます。このバス停のところがちょうどタクシー乗り場になっているのです。バス停に着いてみるとちょうど阿佐ヶ谷営業所行きのバスが来たところ。これは好都合。このバスで終点まで行けば「川名」の近くまでいきます。元旦のバスは他に乗客もおらず、3人でゆったりと終点へ。午後5時半頃には「川名」に到着です。

「明けましておめでとうございまぁ~す」と店内へ。いやいや。元旦の今日も常連さんが大勢いらしてますねぇ。去年はここ「川名」が居酒屋初めでしたが、今年はすでに3軒目。それにつけても、元旦から開いてるお店がわが家からの徒歩圏内に3軒もあるということがありがたいですね。

われわれは3人連れなので奥の座敷席へ。飲み物は3人とも生グレープフルーツサワー(336円)です。そしてミィさんが持ってきてくれた今日のお通し(サービス品)はひとり1個ずつの金柑(きんかん)と、大きな数の子と伊達巻(だてまき)がのった年始セットです。

さてと、今年の刺身初めは「カンパチ刺身」(294円)でいきましょうか。あと、年末に食べて美味しかった「鯛炭焼き」(294円)が今日もあるのでこれももらいましょう。そして春らしく「菜の花」(168円)はどう? と3人で肴を決めてミィさんに注文します。

カンパチ刺身出てきたカンパチ刺身は、ちょうどお腹の下のほうの部位。マグロで言えばトロ、シャケだとハラスの部分に当たるのでしょうか。脂がたっぷりとのっていて実にうまい。これが294円だからなぁ。他の店で刺身を食べる気がなくなってしまうくらいの値段です。

鯛炭焼きは小ぶりとはいえ丸々1尾の尾頭付き。炭火で表面はカリッと、そして内部はジューシーに焼きあがってきます。これも294円ですよ。信じられないでしょ。

菜の花は酢味噌でさっぱりといただきます。私自身もときどき注文するのですが、この店には野菜のつまみも多いのです。漬け物が数種類、おひたしが数種類、そしてサラダも数種類。これらが定番メニューのほかに、ホワイトボードの本日のおすすめメニューの右下のほうに書かれています。

本日のおすすめメニューはだいたい書かれる位置が決まっていて、左上のあたりに本日の刺身類。これがだいたい294円くらい。左の中あたりは焼き魚や焼き貝など、魚介類の焼き物。これがほぼ231円。左下が炒め物や煮込み、右上が定番でないやきとり類。そして右下が野菜類のメニューになっているのです。

お客さんもどんどん入ってきて、すでに奥の座敷席も満席。こっちの席には男女ふたり連れが多いなぁ。表から見ると思いっきり大衆酒場っぽい雰囲気をかもし出してるんですが、こうやって若いアベックもどんどん入ってくる(しかも元旦から!)店なんですね。

結局、午後8時ごろまでゆっくりと居座ってしまい、生グレープフルーツサワーが都合8杯。お勘定は3人で3,444円(ひとり頭1,148円)でした。

さぁ、今年も飲むぞぉ!

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月1日(土)の記録》

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もつ初め … もつ焼き「秋元屋(あきもとや)」(野方)

「ピュアー」での酒場初めを終えて、にっきーさんとともに野方駅の方向に向かいます。今年の2軒目はやきとんの「秋元屋」。さっきの「ピュアー」でもそうでしたが、普段夜しか見たことのない電灯看板が昼間から灯っているとなんだか不思議な感じですね。

現在の時刻は午後3時半。「秋元屋」は元旦の今日は午後3時にオープン。まだ開店から30分しかたっていないのに、なんと店内は満席。ひとり分の空席もない状態です。これはすごいなぁ。しかしながら、表のテラス席(?)は空いてるのでここで飲みますか。

店内で新年早々いそがしそうに働く店主に「今年もよろしく」とあいさつしながら、表のビール箱を重ねた席に陣取ります。すぐにこちらに来てくれたヨッちゃん(店を手伝っている女性)にも新年のあいさつをし、私はトリハイ(280円)と煮込み玉子入り(380円)を注文します。

最近、ここの煮込み(320円)にはデフォルトで豆腐が入っているので、煮込み玉子入りになると、さらにそれに玉子もプラス。つまり、昔(開店当初のころ)で言う「全部入り」の状態になるのでした。

それにしても、こういう明るい時間のテラス席もいいですねぇ。外を歩く人が「元旦のこんな時間から飲んでんのぉ!」みたいなあきれ顔をしながら通り過ぎていくのを見てるのもまたおもしろい。

飲んでるところへ、熊さんも登場。「明けましておめでとうございます」と新年のごあいさつをして、熊さんもテラス席に加わります。

店内のカウンター席で飲んでたおじさんがフラフラと外に出ます。まだ開店から1時間そこそこといったところですが、もうけっこうヘロヘロに酔ってる様子。大丈夫? 道にはまだ雪が残ってるから気をつけてね。フ~ラリフ~ラリと、これぞ典型的な千鳥足。おぉ~っと雪に滑った。ふぅ。かろうじて転ばなかったですねぇ。こんな様子がつぶさに観察できるのも、昼間のテラス席ならでは。

もつ焼きそれじゃ、私もトリハイ(280円)をおかわりして、今年の初もつ焼きは、テッポウ(味噌、100円)とハラミ(塩、100円)にしようかな。にっきーさんと熊さんもそれぞれもつ焼きを注文します。

ここもまた1時間半程度で切り上げます。お勘定はそれぞれ別々に伝票につけてくれていて、私の分は1,140円でした。

「これから川名ですか? 気をつけて。今年もよろしく」と笑顔で声をかけてくれる店主とヨッちゃんに見送られながら3人で店を後にしたのでした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月1日(土)の記録》

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酒場初め … バー「ピュアー(PURE)」(野方)

新しい年、平成17(2005)年を迎えました。わが家でいただいたお屠蘇代わりの「賀茂泉(かもいずみ)」(大吟醸)が今年の飲み初めです。

午後には元旦早々から酒場巡りの開始です。

まず向かったのは「ピュアー」。ここは正月3日間は正午からの営業です。店についたのは午後2時。「明けましておめでとうございます」と店に入ると、店にはすでに先客2名。そのふたりと、店の奥の厨房から「いらっしゃいませ。今年もよろしくお願いします」と顔を出したマスターとが「やっぱり」と言いながら笑っています。

先客2名のうちのひとりは近所に住む酒友、にっきーさんです。実は年末のうちから「元旦にミニ年始式をやろうね」と打ち合わせていたのでした。そのにっきーさんのとなりに座り「どうしたの?」とたずねてみます。「せっかく元旦の昼からお店を開けてるのに、ひとり目が男性。ふたり目も私。『おじさんばっかりだねぇ。3人目くらいは女性かな』とみんなで話しているところへちょうど入ってきたので大笑いだったんですよ」と状況を教えてくれます。「すみませんねぇ、3人目もおじさんで」とまた大笑い。

「年始はワインがサービスです。お屠蘇代わりにどうぞ」とまずは白ワインがつがれます。「はい。いただきます。今年もよろしくお願いします」とマスターに、そして先客のおふたりにグラスをあげてごあいさつ。

「はい、これはお雑煮」と出てきたのはオニオングラタンスープにお餅が入った洋風雑煮。もともとオニオングラタンスープはこの店の自慢の品のひとつですからねぇ。まずかろうはずがない。

昨年、2003年の納めと2004年の初めが「川名」だったように、今年は2004年の納めと2005年の初めが「ピュアー」になりました。「ピュアー」のほうは本当の意味で「年中無休」。「川名」もそれぞれ10日ずつ程度の夏休み、冬休みはあるものの、それ以外はお盆や年末年始もきっちりと「月曜定休」を守ってますからねぇ。呑んべにとってこんなにありがたいことはない。

お年始サービスセット(白ワイン+洋風雑煮)に続いて登場したお通し(310円)は3種のカナッペです。これはまたいつにも増して見た目もきれいですねぇ。

コロニー2005じゃ、飲み物のほうは今年の初カクテルをいただこうかな。すでに1月用に切り替わっているおすすめメニューの中から、1番の「コロニー2005」(680円)という、今年の年号のついたカクテルをいただきます。これはラムとポートワインのカクテルで、ポートワインの赤い色合いが実に美しい。初日の出だね、これは。

さてカナッペ。まずひとつめはアンキモのワイン蒸しにカクテルソースがかかったもの。和風のアンキモもいいですが、こうやって洋風に味付けしてもおいしいんですねぇ、アンキモは。そして2個目はなんと数の子。これにはマヨネーズソースがのっています。そして三つ目がイクラの醤油漬けのカナッペ。のってるものはすべて和風なのに、それらがすべてきっちり洋風、「ピュアー」風に仕上がっているのがいいですね。

1時間半ほど楽しんで、今年の酒場初めは終了。お勘定は990円でした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年1月1日(土)の記録》

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酒場納め … バー「ピュアー(PURE)」(野方)

竹よし」でヘロヘロになるほど飲んだものの、またまた有志4人で「ピュアー」です。「竹よし」→「ピュアー」というコースも、なんだか定番化してきましたねぇ。

「こんばんは」と店内に入り、4人でずらりとならんで座ります。私はすっきりと「ジントニック(Gin Tonic)」(780円)をいただこうかな。

お通し(310円)はスモークサーモンの乗ったサラダです。

明日(大晦日)は、渋谷のNHKホールに紅白歌合戦を見に行く予定なので、おそらくこれが今年の酒場納めということになりそうです。

ショートカクテルが680円、ロングカクテルが780円というのがこの店のカクテルの標準価格。いつも、「今月のおすすめ」として少し割安になっているカクテルを飲むことが多いのですが、今日は久しぶりにいただくスタンダード・カクテルです。

そのジントニックをもう1杯おかわりして、ワイワイと年末おさめの大笑いです。酒場で出会うメンバーは楽しいお酒を飲む人が多い。というか、楽しいお酒を飲む人同士が、どんどん仲良くなっていって輪が広がっていくんですね。

それにしても「ピュアー」。一番最初に来たのが今年の2月ですからねぇ。最初は「どんな店かなぁ」と緊張しながら入ったのですが、その後回を重ねて今日が25回め。平均して2週間に1回以上程度ということになります。本当によくお世話になりました。

ちなみに、この25回という回数は「竹よし」とならんで、平成16(2004)年の酒場訪問回数第1位です。「竹よし」「ピュアー」の同率首位に続く僅差での第3位は「川名」の23回。以下、第4位「秋元屋」(11回)、第5位「やき屋」(9回)と続きます。わが家から近いほど順位が高いというのが、今年いかに近場ばかりで飲んでいたかということを物語っていますね。

念のため場所別に集計してみますと、第1位は野方で43回。第2位は阿佐ヶ谷の37回。以下、第3位・都立家政(33回)、第4位・鷺ノ宮(31回)、第5位・中野(19回)と、これまた近場優先の傾向が顕著に出ています。

なお、このページに記録が残っている酒場訪問総数は年間259件でした。

さてさて。今日も今日とて、じっくりと午前1時まで楽しんで、私のお勘定は1,870円。例によって帰りの分岐路で、みなさんと「それじゃよいお年を!」と今年の酒場めぐりを締めくくったのでした。

来年もまたよろしくお願いします。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年12月30日(木)の記録》

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ブリ、タラ、カラスミそろい踏み … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)

「竹よし」の通常営業は昨日で終了し、今日は年末の納会です。午後5時過ぎにトコトコと出かけていくと、すでに何人かが店内で飲み始めています。「今年もどうもお世話になりました」と、カウンターの一角に腰をおろし、まずは例によって生ビールでスタートです。

カラスミなぁ~んで初っ端(しょっぱな)からタクアンが出てるんだろ、なんて思いながらよく見ると、なんとこれがたっぷりのカラスミ。ど、どうしたの? これ。「Oさんのお土産ですよ」と店主。「台湾に出張だったんで、向こうで買ってきたんですよ」とOさん。やぁ、すごい。さっそくいただきますね。

そしてカウンターの上の段に乗っているのはマグロの血合いの煮つけと、その横の大皿はタチウオの焼き魚。このタチウオは肉厚でいいですねぇ。

刺身盛り合わせさぁ、刺身の盛り合わせの登場です。タイ、サーモン、マグロに、これは? 「寒ブリです」。やったぁ。納会だから、本来は今年の残りものを片づけていかないといけないはずなのに、大丈夫ですか。ん~。あぶらがのっててうまいっ。

お酒にしましょ。私が持参したのは地元・愛媛の「雪雀(ゆきすずめ)」(純米吟醸)、そして秋田出身のItさんのお土産は秋田の銘酒「飛良泉(ひらいづみ)」(純米吟醸)。まずはこの2種からスタートです。こうやって瀬戸内のお酒と東北のお酒を並べて飲むと、味の違いがよくわかりますね。

カウンターの上にはブリの照り焼きも登場です。

最初は4~5人程度でスタートしたものの、ひとり、またひとりと「今年もお世話になりました」とお客さんがやってきて、お店はいっぱいになってきました。

おでん「おでんもありますよ。ジャガイモと大根は下のほうに沈んでますからね」と大きな鍋に入ったおでんが出てきます。へぇ。「竹よし」のおでん、はじめてです。小ぶりの具が多くて、食べやすいうえにお出汁の味がよく染み込んでいていいですね。通常の営業のときもときどきあればいいのに、なんて思ってしまいます。

今日は最近役者稼業が忙しくなってきているSkさんも、みんなから“愛人”と呼ばれている美人とともに出席されているため、テレビではそのSkさんが出演した番組のビデオが流れています。これも今年を振り返ると大きな出来事でした。ちょうど番組の中では、腰痛のSkさんが苦しそうにしているところ。「すごいっ。いい演技ですねぇ」なんてみんなから声がかかります。「この後死んじゃうんだよ」なんてSkさんも笑っています。

お酒のほうは高知の「酔鯨(すいげい)」(特別純米)から、石川の「手取川(てどりがわ)」(大吟醸・吉田蔵)へと移ります。

料理はカキフライ。なにしろ天ぷらもこの店の看板料理のひとつなので、フライの揚げ加減がいいですねぇ。ステーキ風に言えばミディアムレアという状態でしょうか。

タラ鍋そしてタラ鍋。こうやってタラといっしょにハフハフしながら食べる豆腐がまたうまいんですよね。あぁ、お酒が進む。

そのお酒のほうは、さらに新潟の「越乃景虎(こしのかげとら)」(名水仕込特別純米酒)から、石川の「天狗舞(てんぐまい)」(純米)へ。とにかく中途半端な状態のお酒(飲みかけの一升瓶)は今日で全部開けてしまおうという勢いで飲みすすみます。みなさん、相当強いですねぇ!(しかも、今日開けた一升瓶も何本か含まれてますから。)

カウンター上には立派なイカの沖漬け。う~む。こんなに食べた後なのに引かれてしまうくらい、黒々と見事に漬かっています。

「珍味も開けちゃいましょう」と酒盗(しゅとう)やホタルイカの沖漬けも登場。これはますますお酒が進んでしょうがないですねぇ。お酒は、秋田の、これまた新品(だれかのお土産?)の「縄文 能代(じょうもん のしろ)」(吟醸)です。

店主のあいさつがあり、最後は三本締めで今年を締めくくります。

気がつけばもう10時。なんと5時間も飲み続けてました。来年もまたよろしくお願いします。

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《平成16(2004)年12月30日(木)の記録》

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初雪の中、鯛炭焼で一献 … 居酒屋「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

初雪こんな年の瀬になって、今シーズンの初雪です。しかも、降るとなるとどっさりと降って、外にはうっすらと雪が積もっている。

夕方になって、やっと小降りになったところで「川名」に出かけます。道路の雪はシャクシャクと気持ちいい踏み心地なんですが、歩くにつれてじわりじわりと冷たさが伝わってきます。今はいいんだけどなぁ。明日の朝には凍っちゃって大変なんだろうなぁ。

「こんばんは」。こんな雪の日に来る人がいるかなぁ、と思いながら入った店内はいつもの常連さんたちでいっぱい。カウンターには手前から例によって“1番のおにいさん”、“バンダナのおにいさん”とそうそうたるメンバーが勢ぞろい。あれ? “イトーさん”がいない。ミィさんが、「こちらへどうぞ」と、いつもは“イトーさん”の指定席である7番席にお通しのバナナのスライスを置いてくれます。カウンターで空いてるのはこの席だけといった盛況ぶり。みんな雪でも関係なく出かけてくるんですねぇ。

すぐ後ろのC卓に座っているのは“役者さん”。その“役者さん”に「こんばんは。寒いですねぇ」とあいさつしながら7番席に腰をおろします。

横に立って待っててくれるミィさんに「お酒の大きいのとマグロブツをお願いします」。「お酒は熱いの?」とミィさん。「そう。熱いのをお願いします」。「そうだよな。今日は熱燗がいいよな」と“役者さん”。

燗酒は「鬼ころし」という銘柄で、大徳利が504円。ッカァ~ッ。冷えた身体にこの熱さが心地よいですねぇ。温かさが身体中に染み渡るようです。

そしてマグロブツ。ちょっとスジっぽいものの、中トロまじりのマグロがたっぷりで、いつもながらこれが294円とは思えない。

さあて。燗酒とマグロでひと心地ついたところで今日のメニューの確認です。刺身系は今日はあまりなくて、マグロブツのほかはマグロ山かけ(294円)と白子酢(231円)くらい。今日はなにしろやってきたのが5時20分頃だったので、もしかすると他にもあったのに売り切れちゃったのかもね。

焼き物のほうはホタテ貝焼、焼ハマグリ、イカモロミ焼、ホッケ焼などが各231円。ん? 鯛炭焼(336円)なんてのがある。ネタケースを確認すると、やや小ぶりとはいえきれいな鯛(たい)がずらりとならんでいる。店主が気合いを込めて仕入れてきたんだろうなぁ。こいつはちょっといただいとかなきゃね。後ろを通りかかったミィさんを呼び止めて、鯛炭焼を注文します。鯛炭焼

待つことしばし。出てきた鯛のうまいこと。なにしろ炭火焼ですからね。外はカリッと、そして中はジューシーに。いい火のとおり加減です。

6時が近くなってくると、最初に来ていた常連さんたちがひとり、またひとりとお勘定をすませて店を出ていきます。常連さんたちは、刺身(294円)1品に、サワーを2杯(336円×2)という合計966円コースの人が多い。こうやって2杯以内、千円以内で飲むことができると、肉体的にも、経済的にも毎日飲めるんですね。まさに練達の世界です。

私も鯛を食べ終わり、大徳利のお酒を飲みきったところで終了。ちょうど1時間楽しんで、今日のお勘定は1,134円。残念ながら千円以内にはおさまりませんでしたが、なにしろマグロを食べて、タイの尾頭付きを食べてこの値段というところが「川名」ですね。

「鯛、おいしかったでしょう」と店主。「ええ。ものすごくうまかったです。」「せっかくこんな鯛を仕入れたのに、食べてくれないんだよ、うちのお客さんたちは(笑)。昨日は280円(+税)で出してたんだけど、あまりに出ないから今日は値上げしたんだよ」と笑う店主。そうかぁ。今日でも十分安かったけど、昨日来ればこの鯛が294円で食べられたんだ。なんという安さか。

「ごちそうさんでした」と「川名」を後にし、向かうは早稲田通りの持ち帰りの「花すし」です。この店が明日、12月30日で閉店するという噂を聞いたので、最後にここの寿司を買って帰ろうと思ってるのです。

店の前に行ってみると「お知らせ」という張り紙が出ています。「12月30日を持ちまして閉店しました。利用して下さったお客様、応援してくださったお客様方、厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。花ずし」と書いてあります。まだ12月30日にはなってないんだけど、すでに閉店後の体制になってるんですね。

「こんばんは」と店内へ。事前に電話でお願いしておいたので「はいはい。4人前ね。できてますよ」と4人分の握り寿司が入った袋を渡してくれます。

「明日で閉店なんですか」と確認してみたところ、「雑誌なんかにも載せてもらって、土日にはお客さんが来てくれるようになったんですが、平日が特にお客さんがいなくてねぇ。がんばってきたんだけど、やっぱりやっていけないんですよ。な~に。もうじいさんだから、引退ですよ」と淋しそうに笑う店主。

ここにちょいと車が停められるともっと商売になったかもしれないのですが、店の前がちょうどバス停だしなぁ。立地条件も悪かったのかもしれませんね。

なんだかちょっと悲しい思いで家路についたのでした。

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《平成16(2004)年12月29日(水)の記録》

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仕事納めもまたおでん … 居酒屋「ほ里乃家(ほりのや)」(鷺ノ宮)

今年も今日で仕事納め。職場での納会および二次会の後、湘南新宿ラインから西武新宿線を経由して鷺ノ宮駅に着いたのはジャスト真夜中(午前0時)です。ちょっと小腹がすいたので、なにか軽く食べてから帰ろかな。ラーメンとかそばを食べるほどではないので、ちょいとおでんでもつっつきますか。となると、駅南口階段を降りた先の「ほ里乃家」ですね。

「こんばんは」と店に入ると、カウンターの手前側には近所の居酒屋のH子ママが飲んでいます。「あ。こんばんは」とあいさつして、そのとなりに腰をおろします。H子ママもこの店の常連さんで、自分の店が終わったあとここにやって来ていることが多いようなのです。逆に、「ほ里乃家」が休みの日曜日には、H子ママのお店で「ほ里乃家」の人たちが飲み会をやったりもしているみたいなので、相互に行き来があるんですね。

「ビールをお願いします。」「アサヒのほかにキリンもありますがどっちにしますか?」と店主。なんと。この店のビールはずっとスーパードライ(アサヒ)だったのに、キリンも置くようになったんですね。じゃ、キリン(キリンラガー、大ビン、550円)をお願いします。

さて。おでんですね。え~と。「玉子」と「ちくわぶ」、そして「しらたき」をお願いします。

もう夜中を過ぎたのでおでん鍋の火を落としてしまっていたようで、注文した品をお出汁とともに小鍋にとって、温めなおしてくれます。

お通し(200円)のモヤシの小鉢をつっつきながら待つことしばし。おでんも温まってきました。

「ちくわぶ」のねっとり感がまたおもしろいんですよねぇ。最初に東京に来たころは「なんだこれは????」といった感じで、クエスチョンマークがた~くさん並ぶような食材だったのですが、慣れるにしたがってなんとなく気になる存在になってきてるんですよね。「もんじゃ焼き」や「くさや」なんかもそうです。

「そういえばY先生(近所に住んでる著名人)もクサヤが大好きでねぇ。うちに来るときなんかも、“クサヤ焼いてぇ~っ”なんて言いながら入ってくるくらい(笑)」とH子ママ。そうなんですよね。最近、各家の密閉性が高まったせいか、サンマですら自分の家では焼きにくいのに、ましてやクサヤとなると、もはやお店以外ではとっても食べにくい食品になってしまってるかも。

本当はこの後、燗酒か、先日キープした焼酎のお湯割りかをいただこうと思っていたのですが、となりのH子ママとの話しがはずんでいる間に、閉店時間の午前1時になってしまいました。

どうもごちそうさま。今日は1,140円でした。それじゃみなさん、おやすみなさ~い。

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《平成16(2004)年12月28日(火)の記録》

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この店はじめて!? … 居酒屋「満月(まんげつ)」(鷺ノ宮)

ペルル」を出て、「よ~し、もう1軒」と向かったのは近くの居酒屋「満月」です。寄り道さんは梅ハイ(300円)、私はレモンハイ(300円)をいただきます。

飲み始めたところへTgさんや、「ペルル」を手伝っている女性(Mさん)たちも到着です。

今は閉店してしまいましたが、「鳥芳」がまだ営業していたころには、「鳥芳」のお客さんと「ペルル」のお客さんとがそれぞれの店の閉店後に、ここ「満月」で合流したりしていたものでした。

「この店は何度行っても覚えてくれない」と、いつも寄り道さんがブツブツと言ってるのですが、今日もおもしろい話でみんなを笑わせてくれる寄り道さんに「おにいさん。おもしろいねぇ。この店はじめて?」と、もはやすっかり酔っぱらってる店主(マスター)。それを聞いて、またみんなで大笑いです。

なにしろ、ほとんどのお客さんが二日とあけずに通っているお店ですからねぇ。寄り道さんや私などの頻度では、まだまだ覚えられないのかもね。

午前1時を少し回る頃まで飲んで本日は終了。今日は2人で900円(ひとり450円)でした。

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《平成16(2004)年12月25日(土)の記録》

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閉店間際のすべり込み … バー「ペルル」(鷺ノ宮)

竹よし」を出て、寄り道さんとふたりでフラフラと鷺ノ宮駅方面に向かいます。ふたりとも、自宅方向がこっちなので、ジワリジワリと自宅に近づいていくという正しい飲み方(?)ですね。

バー「ペルル」の前に到着したのは10時40分頃。この店は11時半までの営業なのであと1時間もない。しかも店内は人が多そう。「どうする?」「ちょっとだけのぞいてみようか?」と入口扉を開けます。

「いらっしゃい」とマスター。入口付近のいつもの位置には大常連のTgさんもいらっしゃいます。「先日はどうも!」などと、さっそくワイワイと騒ぎながら店内へ。店の中はいっぱいそうだったものの、みんながちょっとよけてくれたり、クリスマスなので親といっしょに来ていた子供たちが立ってくれたりと、なんとかふたり座ることができました。

まずは寄り道さんがキープされているメーカーズマークを、ソーダ割りで1杯ずつ。カンパ~イ。

年末の土曜日とあって、ふだんでも常連さんの多い店内は、まさに常連さんばっかりで大いに盛りあがります。

われわれの2杯目は、にっきーさんやねもねもさん、そして寄り道さんと連名でキープしているブランコニッカ。これもソーダ割りで1杯ずついただきます。

カ~ン。ここでタイムリミット(閉店時刻の午後11時半)です。

「はい。今日はふたりで800円」とマスター。そうか。氷セット(500円)と炭酸(150円)が2本だからね。なにしろ氷セットはひとりで使っても、ふたりで使っても1セットが500円なのです。それにしてもひとり400円とは! どうもごちそうさまでした。

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《平成16(2004)年12月25日(土)の記録》

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1軒で一次会と二次会!? … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)

今年最後の土曜出勤を終えて、都立家政まで帰ってきたのは午後7時。今日は刺身に燗酒だね。「竹よし」の店内はカウンターに男女ふたり連れと男性ひとり客。そしてテーブルには女性3人連れが先客です。カウンターの2組のお客さんの間に入れてもらいます。

このあと燗酒をもらう予定なんだけど、まずはやっぱりビールですね。瓶(スーパードライ、中ビン、500円)のほうをお願いします。

いつもはあっという間に出てくるお通し(200円)ですが、今日はちょっと時間がかかるなぁ、なんて思いながら2杯目のビールを飲み干したくらいのタイミングで「お待たせしました」と出てきたのは、蒸し器から出てきたホヤホヤの蒸しホタテ貝。横に添えられたアスパラやマヨネーズとの相性もよくて、なによりも温まる。

通常はマスターひとりで切り盛りしているため、今日のようにお客さんが多くなると大忙し。「手があいたところでいいので、刺身の盛り合わせ(1,000円)をお願いします。お酒さえあれば、ちっとも急ぎません(笑)」と、あらかじめ欲しいものだけ伝えておきます。

ちっとも急いでなかったんだけど、割りと早めに刺身の盛り合わせが出てきました。今日もまたきれいですねぇ。左から順にこの店自慢のマグロの中トロ、そのとなりはシャコ。そして中央の白身はヒラメ? こりゃまた大きいですねぇ! そしてこれは? へぇ。シマアジ。これもしっかりとおいしそう。その横がわかんない。「それはスマ。知らない人も多いから、メニューにはスマカツオと書いてあるんですよ」と店主が魚図鑑を見せてくれます。この店の魚図鑑はとっても役に立つんですよね。珍しい魚が入るたびにみんなで見せてもらうので、もうボロボロになってるくらい。図鑑もここまで利用されると、図鑑冥利(そんなものあったっけ?)に尽きますよね。

それじゃ、この刺身に合わせて、いよいよ燗酒(「菊正宗」、400円)をいただきますか。

ちなみに今日の刺身の単品メニューは「マグロ中トロ」(1,000円)、「活じめヒラメ」(900円)、そして先ほどの「スマカツオ」(600円)のほか、「殻付き平貝(タイラガイ)」(800円)もあります。「平貝もあるんですねぇ」と聞いてみると、「えぇ。立派なのが手に入りましたよ。これです」と見せてくれた平貝のほんとに立派なこと! すごいですねぇ、これは。

いつも夕食会の様子をご紹介することが多いのですが、ここ「竹よし」はもともとは魚と天ぷらが楽しめる食事処も兼ねたような小料理屋風居酒屋。右の男女ふたり連れも「天ぷら盛り合わせ」(1,000円)をつっついてるし、左の男性ひとり客も「野菜天盛り合わせ」(700円)をもらっている。私が気になるのは「芝エビかき揚げ」(700円)かな。他の天ぷらメニューが定番メニューとして紙に書かれているのに対して、「芝エビかき揚げ」はホワイトボードメニューです。ホワイトボードは今の仕入れ状況を反映したメニューが出てることが多いので、なんとなくまずはホワイトボードのほうに引かれちゃうのでした。

左のおにいさん(男性ひとり客)は食事としていらっしゃったようで、お茶を飲みながら「野菜天ぷら」をつっついています。そこへ「お待たせしました」と出てきたのがカニ雑炊(800円)。やぁ、これもうまそうですねぇ。何もかもおいしそうに見えて困ってしまいます。

テーブルの女性3人組からはカキ鍋(1,000円)やハタハタ焼き(子持ち、500円)の追加注文が入りました。私もお酒(2本目)のおかわりをお願いします。

「今日はドンコも入ってますよ」とバットに並べられたドンコも見せてくれます。うわぁ。ドンコ自体もさることながら、この肝(キモ)がまたでかいですねぇ。こりゃすごいや。これは食べなきゃ。「ドンコ鍋」(850円)を一人前お願いします。

となりのおにいさんは雑炊をきれいに平らげたあと、中トロのにぎり(1貫200円)と、先ほどのスマのにぎり(1貫100円)を、各2貫ずつ握ってもらっています。飲んだあとに、数貫だけにぎりを握ってもらえるところもいいところなんですよね。食事会のときにも、締めににぎり寿司が数貫出てくることがあります。

目の前に卓上コンロ(固形燃料を使うタイプのもの)が用意され、ドンコ鍋が出てきました。じゃ、お酒(3本目)もおかわりね。ドンコは黒いし、ブヨブヨ、ヌルヌルしてるしで見た目は悪いんだけど、実はタラの仲間。身もまっ白で、肝もアンキモの味と比較されるほど。うまいですねぇ、この鍋も。火を通すとしっかりとしてくる身の感じは本当にタラやアンコウと似ています。

それにしても、今日は平貝やドンコなど、珍しいのが目白押しでそろってますねぇ。「明日、忘年会の予約が入ってましてね。そのために今日のうちからもう仕入れてるんですよ」と店主。なるほど。当日になると天候の影響で仕入れができなかったりすることもありますもんね。ところでこの店、忘年会や新年会のお願いができるんですか。「ええ、大丈夫ですよ」。実は1月に新年会を計画してるんですけど、貸し切り状態くらいの人数になっても大丈夫ですか。「ええ。いいですよ」。

やったぁ! さっそく新年会の主、寄り道さんに携帯電話からメールします。「竹よしにいます。今、どこ?」。すぐに寄り道さんから返ってきた返事は「ピュアーです」。「そっちに行きましょうか。入れそう?」。「いや、こっちが竹よしに向かいますよ」というやり取りがあって、寄り道さんがこちらに向かってくれることになりました。

待つことしばし。寄り道さんの到着です。私も燗酒をおかわり(4本目)し、寄り道さんも瓶ビールを注文して乾杯。同じ店ながら、ここ(午後9時過ぎ)からが二次会のスタートです。

寄り道さんご自身も、渋谷や新宿の店など何軒か当たってみられたそうなんですが、あまり「ここぞ」というところがなかったとのこと。実は私も新宿界隈をあたってみたものの、あまりパッとしなかったんです。さっそく先ほどの店主からの話をしてみたところ、寄り道さんも異存がない様子。それじゃ、と店主に正式に新年会の予約をお願いします。

やぁ。これでひと安心。

そこへ、裏口にお客さんがひとりやってきます。「うんうん。わかったわかった」と店主はなにやら話しています。戻ってきた店主がもってるのはタチウオ!? 「今のお客さんが今日釣ってきたんですって。これからさばきますからね。少しおすそ分けをいただきましょう」。タチウオの刺身

出てきたタチウオの刺身の美しいこと。

寄り道さんも冷酒に切り替え、私も燗酒の5本目に突入です。うぅ。「菊正宗」5合か。ちょっと飲みすぎかな。

最後はとっておいたドンコ鍋の汁で雑炊を作ってもらいます(400円)。アンコウ鍋の後の雑炊もうまかったですけど、これもいいですねぇ。満足満足。

午後10時半まで3時間半も楽しんで、今日は4,950円でした。

9時過ぎの二次会開始のところで切り分けるとすると、それより前半、個人的な一次会の部分(2時間相当分)がビールと燗酒3本に、お通しとつまみが2品で3,750円。その後の寄り道さんとの二次会部分(1時間半相当分)が燗酒2本に雑炊で1,200円ということになりますね。やぁ、おいしかった。どうもごちそうさま。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年12月25日(土)の記録》

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1本また1本と … 焼き鳥「鳥○(とりまる)」(阿佐ヶ谷)

以前にも何度か書きましたが、中央線沿線にはとってもやきとり屋さん(つまり焼き鳥屋さんややきとん・もつ焼き屋さん)が多い。有名なところでは吉祥寺の「いせや」、西荻窪の「(えびす)」、荻窪の「鳥もと」、高円寺の「大将」などなど。かくいう阿佐ヶ谷にも、もともと「バードランド」があった跡地に、いまや銀座に行った「バードランド」からの暖簾分けの店として「阿佐ヶ谷バードランド」がつい先日開店するなど、ますますやきとり色が強くなってきた感があります。

そんな中、今日向かったのはおでんも焼き鳥も楽しめるという「鳥○」です。これはけっして伏字にしているわけではなくて、こう書いて「とりまる」と読むのです。

店内は7人分のカウンターのみと非常に小さく、その中では店員の男性2人が黙々と働いています。この凛とした雰囲気は期待が持てそうです。祝日(天皇誕生日)前の今日、午後9時の店内は一番手前に男女2人連れ、1席あけて女性2人客。そして一番奥が2人分空いています。「申しわけありませんが、予約が入っていますのでこちらの席でよろしいですか」と先客2組の間の席に案内されます。もちろんいいですとも。

ゆっくりと席に向かいコートを脱ごうとすると、「もしよろしければ、入口の洋服掛けをお使いください」と声がかかります。洋服掛けには荷物置き場もついていて、カバンもいっしょに置けます。こうなると、7席だけのカウンターであっても非常にゆったりとした感じで腰を落ち着けることができます。

出してくれたお手拭で手を拭きながら、まずはビンビール(キリンラガー、中ビン、500円)とおでんの盛り合わせ(680円)を注文します。なにしろ今日も寒いですからねぇ。本当に今年は年末になってからやっと冬らしくなってきました。

ビールとともにまずはお通しの厚揚げと玉ねぎなどの小鉢が出されます。

さてさて寒い日はおでん。なにしろたいていの店でおでんはすぐに出てきますからね。ここのおでんの盛り合わせは、玉子(120円。括弧内のおでんの値段は単品でたのんだ場合の値段を示しています。)、コンブ2個(120円)、シラタキ2個(150円)、大根(180円)、小さいガンモドキ2個(180円)。単品を合計すると750円のところが680円とちょっとお徳です。ん。このおでん、出汁(だし)がすっごくうまい。

これはいいなぁ。じゃ、さっそく燗酒(1合、450円)をもらいますか。ここの燗酒は、チロリできちんと計量して、そのチロリのまま燗をつけて徳利に移されます。まさに正1合ぴったりですね。ちなみに2合だと850円です。

おでんに燗酒。最高の組み合わせですね。焼き鳥にいく前に、もうちょっとおでんをいただきましょう。今度は牛スジ(180円)とイワシつみれ(150円)、みず菜(150円)をお願いします。ほほぉ。この牛スジがまた上品で、いい味ですね。みず菜もしゃくしゃくと心地好い。

頭上のスピーカーからはやわらかくジャズが流れています。

店のおにいさんは二人とも寡黙で、聞かれたことにはにこやかに答えるが、無駄口はきかない。おにいさん同士はうまく連携しながら動いているが、交わす言葉は少ない。一所懸命さが伝わってきて、とても好感がもてます。

さてと。燗酒(450円)をおかわりして、いよいよ焼き鳥にしますか。「焼き鳥は1本ずつ注文できますか?」「もちろんです」と店のおにいさんが笑顔を返してくれます。「それじゃ、1本ずつで、砂肝(120円)とハツ(120円)とレバ(180円)。え~と。ゲンコツ(120円)っていうのはなんですか?」「鶏の足のところの軟骨です。」「じゃ、それも1本お願いします」。

ふたりのおにいさんの内ひとりはずぅ~っと焼き台の前にいて、汗だくになりながら焼き鳥を焼いています。じっと焼き鳥を見つめながら、ときどきふと取りあげて料理用のハサミでこげた部分をチョンチョンと切り落としている様子は、まるでコックさんが鍋のアクをちょいちょいとすくっているみたい。

焼き鳥は食べる速さを見ながら1本、また1本と出てきます。これも当たり前のようでいて、なかなかできる店はない。

焼き鳥はそれぞれうまいのですが、なにしろ絶品はレバ。1串に4個、くるんと巻いたような感じで刺されている鶏レバはとろりとして実にジューシー。これはいいなぁ。げんこつもカリッとうまい。

もう1本、焼き物をもらおうかな。「このペコロス焼き(200円)というのはなんなんでしょう?」「小さい玉ねぎを醤油味で焼いたものです。」「じゃ、それも1本お願いします」。ペコロス(小さい玉ネギ)は1串に3個。じっくりと熱々に焼かれていて、玉ネギの甘みもたっぷり。これも新鮮な味わいですねぇ。

午後10時半までたっぷりと1時間半。ゆっくりと楽しんでお勘定をお願いすると鶏スープがサービスされます。最後にいただく鶏スープのおいしいこと。「3,680円です」。はい、どうもごちそうさま。身体も心もあったまってお店を後にしたのでした。

店情報

《平成16(2004)年12月22日(水)の記録》

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店情報: 焼き鳥「鳥○(とりまる)」(阿佐ヶ谷)

  • 店名: 焼き鳥・おでん「鳥○」(とりまる)
  • 電話: 03-3336-2486
  • 住所: 166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1-27-4
  • 営業: 18:00-23:30LO(日祝は -23:00LO)、木休
  • 場所: JR中央線・阿佐ヶ谷駅北口からパサージュの商店街を抜け、「なか卯」の角から旧・中杉通り(松山通り商店街)に入り、100mほど直進した右手のビル1階。
  • メモ: カウンター7席のみの小さなお店。男性2人で切り盛りしている。瓶ビール(キリンラガー、中)500円、燗酒1合450円、2合850円。おでんは1品120、150、180円くらいで、盛り合わせは680円。焼き鳥は砂肝、ハツ、ゲンコツなどが各120円、レバーなどが180円など。「鳥丸」と表記しているサイトもある。

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寒い日はおでん … 居酒屋「北国(きたぐに)」(中野)

寒い日はおでん。前回行ったときに入院していたママ(女将)さんのその後も気になって、向かったのは中野の古い酒場「北国」です。

店に着いたのは午後6時過ぎ。店内からは今日も「北国」らしいざわめきが聞こえてきます。ガラリと引き戸をあけて店内へ。「いらっしゃいませ」と笑顔で迎えてくれるのはカウンターの中のママさんです。やぁ。お元気そうで、良かった良かった。

8人座れる鉤(かぎ)形のカウンターにはすでに先客が6人と、一番奥にユミさん(店を手伝っている女性で、ママさんの姪)が座っているので、空席は奥から三つ目の席ひとつだけ。右側の女性ひとり客、左側の高齢の男性に「すみません」とあいさつしながらその席に腰をおろします。

入り口右手のテーブル席は(完全に)空いてるのでそっちでもいいんですけど、やっぱりカウンターでみなさんに混ざって飲むのが楽しいですよね。

今日はなにしろおでんが食べたいので、いきなり燗酒からスタートです。ここの日本酒は「八鶴」「桃川」「剣菱」など何種類かありますが、なにも銘柄を指定せずに「お酒を燗で」とお願いしたら「八鶴(はちつる)」(青森・八戸)でした。例の燗付け穴が6個くらい開いてる丸い燗付け器で徳利(とくり)ごと燗付けてくれます。

「お通しです」とユミさんが持ってきてくれたのはカボチャの入ったシジミ汁。「冬至だからね」とユミさん。そうか、今日は冬至だったか。こりゃまたあったまるなぁ。飲む席の一番最初のつまみとして、こういう汁物(味噌汁など)が出てくるのはいいもんですね。すきっ腹にもちょうどいいし、お腹もあったまるし、覚醒するしで、「さぁ、これからたっぷりと飲むぞ」という感じがします。神楽坂の「伊勢藤」や、広島ではありますが「爐談亭」などは必ず最初に味噌汁が出てくるタイプのお店です。横浜・新杉田の「鳥平」で一番最初に出てくる鶏スープもいいですね。からっぽの胃袋に急にアルコールが入ると、充血したり、場合によっては出血したりするらしいですから、その意味でも最初の汁物というのは理にかなっているのかもしれません。

「ママさん、ちょっとやせた?」「10キロ近くやせた」。でも、もともとちょっと太め(失礼!)だったので、今のほうが明らかに健康そうです。病院は比較的すぐに退院してたそうなんですが、11月いっぱいは大事をとって自宅で休養。12月に入ってからお店に出るようになったんだそうです。そのかわり、あまり無理をしないように、営業時間は17:30~22:00と、今までよりちょっと早めに変更したのだそうです。

さ。それじゃいよいよおでんをいただきますか。これを楽しみに来たんですよ。「玉子とぉ、大根とぉ。あとはねぇ、(魚の)スジをお願いします」。ママさんが1品ずつ器に入れてくれるタイミングを見ながら、1品ずつ順番に注文します。「とりあえず以上です」と1回目の注文を終えると、ママさんがちょいと昆布を入れて、お出汁をたっぷりと入れて、練りガラシをちょいとつけてくれます。

まず玉子。ここの玉子は特徴的で、殻付きのままのゆで玉子を鍋の縁にコツンとぶつけて殻にひびを入れてからおでん鍋に投入。ひび割れの殻付きのままで煮込んでいるのです。だから、玉子をたのむといっしょに殻入れ用の小皿も出してくれます。この上でアッチッチと言いながら、(自分で)殻をむいていきます。聞いたわけではありませんが、おそらく玉子が煮くずれてしまったりするのを防ぐためなんでしょうね。あぁ、うまい。おでん出汁のよく染みこんだ玉子は大好物のひとつです。(もつ煮こみに入ってる玉子や、ラーメンに入ってる煮玉子なんかも大好きです。)

そして大根。これはもう言うまでもなく最強のおでんだねですね。その店のお出汁の味がよくわかる一品です。

右どなりの女性ひとり客(Iさんだそうです)は、おでんの豆腐をもらっています。そうか。豆腐もあったんですね。「えぇ。お豆腐もおいしいんですよ。ところで、その丸いのはなんなんですか?」とIさん。「これは、魚のすじなんです」。

おでんで“すじ”というと、関西地方以西では“すじ肉”を想像される方が圧倒的に多いと思いますが、東京のほうでは“すじ”というと魚のすじ肉を形成して作った練り製品のことで、これを1センチくらいの幅にスライスしておでん鍋に入れるのです。食感はつみれよりもやわらかい感じなんですが、中に混ざった軟骨がコリコリして、実に呑んべ好みのおでんだねなのです。

この魚のすじのほか、ちくわぶ、はんぺんといったところが、こちら特有のおでんだねでしょうか。

向こうの男性客からは「がんもと、あとボール」という注文が入ります。Iさんと私とで声を合わせて「ボール?」。「ボールはね、ふだんはイカボール(イカの身の入った団子)のことなんだけど、今日はジャガイモボール」とママさんが教えてくれます。「じゃ、そのボールと豆腐。あとお酒もおかわりください」と追加注文です。

ジャガイモボールは、マッシュド・ポテトが中にたっぷり入った球形のミニさつま揚といった感じで、1串に3個刺さっています。まわりのさつま揚げ部分のおかげで、中のジャガイモは溶け出さずにどじ込められている。おでん鍋にジャガイモを入れると煮くずれるのがいやだという話もよく聞きますが、これなら大丈夫かも。ボリューム感もあっていいですね。

豆腐。湯豆腐も好きですがおでんの豆腐も好きです。四国・松山の「いこい」で出されるおでんの豆腐はカツオ節や刻みネギがたっぷりとのったタイプですが、こちら「北国」は極々シンプルに豆腐のみ。これに練りガラシをちょいちょいとつけていただくと、これまたお酒が進むこと。おいしいですよ。Iさんのおっしゃってたとおり。「でしょ」とIさんもにっこりです。

お酒をもう1本もらってと。あとユミさん、「まつも」(400円)をお願いします。新しいお客さんが入ってきて、ちょうど厨房にお通し(カボチャのシジミ汁)を取りに向かうユミさんの背中を追いかけるようにつまみの注文をします。

「まつも」は漢字では「松藻」と書き、三陸海岸の岩にしか生えない珍しい海藻なんだそうです。その名のとおりまるで松の葉のような針状の海藻が小皿にふわりと盛られています。ひとつかみとって口へ。まずパリパリッとした食感があって、噛むうちにじわりと海藻独自のとろみが出て、口の中にも旨みが広がります。そして燗酒。ん~。いいですねぇ、海藻に燗酒。旨みがふくらみます。

「昨日、夕刊フジの人が取材に来たのよ。ひとりで飲みながら写真も撮って」とママさん。なんだって、夕刊フジ? 「それはもしかするとこの人じゃないですか?」。たまたまカバンに入れていた「酒場歳時記」を取り出して、裏表紙の吉田類さんの写真を見せます。「そう。この人この人。そしたら今日ご本人からお礼の電話がかかってきてねぇ。いろんなところの取材を受けたけど、後からお礼の電話をもらったのははじめてだったわ。いつ載るのかしらね。楽しみ」とママさんもユミさんも喜んでいます。そうかぁ。翌日お礼の電話をされるところがさすが吉田さんですねぇ。

それにしても、日刊ゲンダイでも9月頃まで太田和彦さんが「太田和彦の今夜の居酒屋」をやっていたと思ったのですが、それに対抗するように夕刊フジでも吉田類さんの居酒屋紹介記事が出てるんですね。雑誌でもこのところ「散歩の達人」「東京人」と居酒屋特集が続いていて、われわれ呑んべにとってはうれしいかぎり。しかも、昔はどれを読んでも同じような記事が多かったのですが、最近は吉田さんが昨日ここに取材に来られたように、独自の取材に基づく独自の記事が多くて、読んでるほうも同じ店のことを書いた記事であっても、それぞれが楽しみになってきました。

さてと。実は先週土曜日くらいから風邪をひいたらしくて調子が悪く、昨日までお酒を控えていたので、今日はこの辺にしておきますか。お勘定をお願いします。今日は約2時間の滞在。燗酒3本(3合)におでん6品とまつもで2,500円でした。ママさんもお元気になったようで本当に安心しました。どうもごちそうさま。それじゃみなさん、お先に。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年12月21日(火)の記録》

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