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ウイスキーのお勉強!? … バー「ジョージアムーン(Georgia Moon)」(中野)

北国」を出て、次は「ブリック」でトリハイ(トリスのハイボール)かな、なんて思いながら緩やかな坂道を中野駅のほうへと下っていきます。この坂道の途中、右手にあるバーが「ジョージアムーン」。この名前もこの界隈ではよく耳にする、いわゆる有名店です。今日はひとつここにしてみようかな。

この店は半地下のような構造になっているらしく、入口を入るとすぐに急な数段の階段が下へと向かっています。店内の様子はまだすべては見えず、席が空いてるのかどうかもわかりませんが、「いらっしゃいませ」という声が飛んできたところをみると大丈夫なんでしょう。

店内は入口から奥へと続くまっすぐのカウンターのみ。そこにずらりと先客がならびます。けっこうこじゃれた感じの店なのですが、お客さんはけっこう幅広いようでちょっと安心します。これがカップルばかりだと、お酒の味のほうはちょっとねぇ、なんてお店が多いように思うのです。(偏見?)

初回なので、一番手前にひそやかに座りますか。すぐにイケメン系のおにいさん(実はこの人が店長で、見かけとは裏腹(?)に真の酒好きであることがわかったのはもう少し後の話)がにこやかに目の前に来てくれます。「いらっしゃいませ。なんにいたしましょうか」。「ハイボールをお願いします」。なにしろさっきまでトリハイ気分だったので、まずはハイボールを注文します。「ハイボールはなんでお作りしましょうか」と店長。「角(サントリー角瓶)でお願いします」。うっ…と一瞬の間があって、「申しわけありません。角は置いていないんです。バーボンはないものがないくらい、スコッチもいろいろとそろってるんですが…」。

あとで知った話なんですが、この店は都内でも、いや日本でも屈指のバーボンの品ぞろえを誇る店。お客さんたちはそういったほかの店では飲むことができないようなお酒を求めてここに集ってきているのです。知らなかったこととはいえ、そんなお店でいきなり「角のハイボール」の注文ですからねぇ。店長もビックリしたことでしょう。

「バーボンでソーダ割りにしておいしいのはどれでしょうねぇ」なんて相談しながら、結局、IWハーパーをソーダ割りでいただくことにしました。ていねいにIWハーパーのバーボンソーダを作ってくれた店長。「私も角のハイボールは大好きなんです。置いていなくてすみません」とにっこりとフォローしてくれながらバーボンソーダを出してくれます。あぁ。このバーボンソーダもうまい。角の場合、あまりクセのないお酒をシュワァーッとすっきり飲めるというハイボールの良さがあるのですが、バーボンソーダの場合は、ソーダ割りにすることでよりバーボンの香りや味をよく感じることができるようになります。シュワシュワとした泡が口の中で広がるからでしょうか。

カウンターの中の壁には、「先週のベスト5」と書かれたメニューがあり、バーボン、スコッチ、ビール、カクテルという分野別に人気の5品ずつが値段とちょっとした説明付きで出ています。これはバーの初心者にもやさしいですね。

奥のお客さんから「マスターもなんか飲みなよ」と声がかかり、店長が「すみません。じゃ、ビールをいただきます」とカウンター中央部の生ビールサーバーから、小さめのビアグラスにビールを注いで飲みはじめます。「マスター、それバス・ペールエール?」「そうです。色でおわかりになりましたか」と店長。「私もそれを1杯いただこうかな」。「はい、わかりました」と返事した店長は、本格的なビアグラスを取り出して、先ほど自分のを注ぐときはあっさりと注いだのに、今度はまずビールでグラスをさっとゆすぐようにして中味を捨て、次に注いだ上部の泡をヘラでかきとりながら、時間をかけてきれいなビールに仕上げていきます。

「お待たせしました」と出てきたバス・ペールエール。濃い色合いのビールをゴクゴクッと喉に流しこむと、フワァッと芳ばしい香りが鼻の奥からふくらんできます。うまいっ。

「こんばんは」。新しいお客さんが階段を下りてきて、空いていた私のとなりに腰をおろします。「いらっしゃいませ」とあいさつをする店長。話っぷりからも、このお客さんが常連さんであることがわかります。「今日はなににしますか?」「タリスカーをもらおうかな。」「ファースト?」「そう。まだある?」「はい。大丈夫ですよ。」「じゃ、ロックで」。店の奥からウイスキーのボトルが出てきて、クリスタル・アイス(大きな氷を多面体にカットした氷)の入ったロックグラスにトクトクと注がれます。最初のひと口を口に含み、ゴクンとうまそうに飲みこむお客さん。

「さっきのファーストってなんですか?」 こらえきれずに質問してみると、ウイスキーを作るときに、最初に出荷されるのがファースト・ロットといい、それ以降セカンド・ロット…と続くのだそうです。「しかも、タリスカーなのにタリスカーじゃないボトルですよねぇ」。「これは“ボトラーズ”と呼ばれているタイプのウイスキーで、瓶詰めをする会社が樽ごと買い取って自分の銘柄として売り出してるんです。自分のところで作って、自分でボトリングまでしたウイスキーは“オフィシャル”と呼ばれてます」と、そういうことを語ることがとっても楽しいといった素振りで語ってくれる店長。「なかなか奥が深いですねぇ」と感心する私に、「お金もかかるんです(笑)」ととなりのお客さん。

バス・ペールエールを飲み干して、次はなににしようかなぁと店長と相談していると、「バス・ペールエールがお好きでしたら、このオールド・ペキュリアというビールもおいしいと思いますよ」とすすめてくれます。じゃ、それを1杯。

オールド・ペキュリアは、先ほどの生のバス・ペールエールとは違って瓶入りのビール。それをまた真剣な目付きで店長がグラスに注いでくれます。このビールもエールながら、まるで黒ビールかのような色の濃さ。ほぉ。これはまたフルーティな味わいですねぇ。フルーティなのに深みがある。

となりのお客さんと店長のウイスキーに関する興味深い話はまだまだつづきます。「同じ銘柄のウイスキーでも、毎年味が違うんですよね」。このタリスカーも、色が薄い(透明っぽい)ですよね。「これはバーボン樽で仕込んでますからね。シェリー樽だと褐色になるんですよ」。う~む。勉強になるなぁ。

ここでも約1時間半楽しく過ごして2,900円。1杯(1品)が千円弱といったところなんですね。どうもごちそうさま。「それじゃお先に」ととなりのお客さんにもあいさつします。「またいらしてください」という店長の笑顔に見送られながら店を後にします。

やはり、呑んべのみなさんが噂する店というのは間違いがないですねぇ。今度はしっかりとバーボンを飲みに行こうっと。まだまだ奥深そうなウイスキーの話も聞かせてもらわなきゃね。

店情報

《平成17(2005)年1月21日(金)の記録》

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