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古き良き大衆酒場 … 居酒屋「加一(かいち)」(西横浜)

「伊東さんと行く横浜酒場紀行」。第2回目となる今日は、横浜駅から相鉄線各駅停車で2駅の西横浜に出没です。伊東さんはこの沿線にお勤めで、電車で通勤されているときにふと車窓を横切る赤提灯に引かれて、普段は乗らない各駅停車でわざわざこの店を訪れてみたのがきっかけで、よく来るようになったのだそうです。

西横浜駅の改札を抜けて、歩道橋を右側に下りたところにあるのが目的のお店「加一(かいち)」です。看板には「煮込み・おでん」と大書されています。

店内はまん中にU字型(ただし左が少し短い)のカウンター席があり、左に7人程度、右に10人程度座れそうです。このカウンターはU字につながっているものの、一番手前のところには座れない構造のようです。そしてそのU字カウンターの両側、右側と左側に小上がりの座敷席があります。

グループ客が多い店なのか、平日午後7時の店内はカウンター席は空いていて、逆に両側の座敷席はほぼすべてのテーブル(座卓)にお客さんがいる状態です。我々ふたりはカウンター左側の奥に陣取り、まずはビールからスタートです。「ビールはキリン、アサヒとありますが、どちらになさいますか」と若い女店員さん。「横浜だからキリンにしましょうか。」「キリンは一番絞りとクラシックラガーとがあります。」「じゃ、ラガーのほうで」。ビンビールは大瓶が490円。これは安い価格設定ですね。

我々のすぐ横の壁に営業許可証が掲示されていて、それによるとここの店主は古谷嘉一郎さん。おそらくこのご主人の名前から「加一」という店名が付けられたんですね。カウンターの奥側にある厨房で働いている年配の男性が店主でしょうか。この方以外は、全員が女性。年配の女性から先ほどの若い女性まで5人くらいでフロアを切り盛りしているようです。もしかすると、おじいちゃん(店主)、おばあちゃん、その娘ふたり、さらには孫娘といった家族での営業なのかな。

最初のビールをググゥ~ッとやって、つまみの選択です。カウンターの中にはもつ煮込みの鍋とおでんの鍋とがならんで火にかけられていて、いつでも出せる状態。まずはそのもつ煮こみ(550円)をいただきましょうか。

もつ煮込みの鍋は比較的浅めの金属鍋です。先日の「鳥佳」(上大岡)の煮込みもこんな感じの鍋でしたねぇ。東京だと、もうちょっと深めの鍋とか、寸胴鍋で煮込んでるお店が多いように思うのですが、横浜のほうはこの浅いタイプの鍋が標準的なのかな。その鍋から、平たいお皿に取り分けられます。味付けはけっこう甘めのミソ味。七味唐辛子を多めにふりかけて食べるのが合いそうです。

カウンターの入口側にはガラス製のネタケースがあって、何種類かのつまみが、すでにお皿に盛られた状態で並んでいます。その中からスパゲティサラダ(430円)をいただきます。

つまみは290円の板ワサからはじまって、ホウレン草おひたし(380円)、コブクロ炒め(490円)、シメサバ(520円)、マグロ刺し(700円)などなどと続き、全体では20~30品ほどのメニューが並んで、最高値は鯨ベーコンの1,800円。他のほとんどが3桁価格(千円未満)という設定の中で、この鯨ベーコンは飛びぬけて高い価格設定です。

飲み物のほうも、ビール大瓶が490円で安いなぁと思っていたら、レモンサワーやチューハイもなんと280円という、東京下町あたりと同じような価格設定です。サワーなどの値段が比較的高い(400~500円くらいの店が多い)横浜にあって、この280円というのは異例の値段といえるでしょう。

ビールもなくなったので、日本酒をもらいましょうか。日本酒はメニューでは「清酒」とだけ書かれていて普通の徳利が310円。大徳利は590円とこれもまた安いですねぇ。じゃ、大徳利のほうでお願いします。(お酒の銘柄はおそらく「日本盛」です。)

大徳利は寸胴・背高の古来からあるタイプのもの。説明するのがむずかしいですが、「鍵屋」(根岸)や「東国屋」(石川町、閉店中)の徳利をご存知の方は、そのタイプを想像してください。その徳利にはあらかじめ日本酒が入れられた状態で、棚にずらりと並んでいます。そこから1本が取り出されて、もつ煮こみの鍋の横にある6穴の燗付け器に浸(つ)けられます。こうやって、燗付け器で燗をつけてくれるというのもうれしいもんですね。

カウンター上の大きなバットに入っているジャガイモもさっきから気になってるので、これをもらいましょうか。ちょっと甘めの照り焼き風。つややかに照りの出たジャガイモは食感も味わいも実にいい。こういう、まさにおふくろの味といった感じの料理がうまいところというのは安心できますね。このジャガイモはメニューにはない一品ですが、おそらく440円だろうと思います。

我々が入ったあとも、お客さんが続々と入ってきます。たいていのお客さんが3~4人のグループ客なのですが、さっきも書いたとおりもう小上がりには空いている卓はないので、みなさんカウンターにずらりと並んで飲み始めます。年配のお客さんから若いグループまで、客層もさまざま。店内の空間がゆったり目なので、みんながワイワイしゃべっていても、あまりうるさい感じはしません。

燗酒をおかわり(590円)して、次にもらったのはメザシ(380円)です。2人で1人前だけたのんだのですが、これがなんとメザシ8尾分。4尾ずつが1連になったものが、2連分あります。炙ったばかりの熱々のメザシにお酒もどんどん進みます。

それにしても、この店の女性陣はみんなニコニコと明るくて気持ちいいなぁ。お店の人、特に女性陣の雰囲気は、そのままお店の雰囲気となって反映されてきますもんね。

その中でも一番年配の女性、きっとこの人が大女将さんだと思うのですが、その人が「こちらはサービスです。どうぞ」とお新香の盛り合せを持ってきてくれます。実は、さっきもグループなんだけどカウンターに座って飲んでいる年配のお客さんたちに「今日はお座敷が全部埋まっていて申しわけありません」とあやまりながら、このお新香の盛り合せをサービスで出していたのです。それをこちらにも出してくれたんですね。どうもありがとうございます。じゃ、お酒をもう1本(590円)お願いします。

ゆったりと穏やかな店内に気持ちも落ち着きます。なんだか、古き良き大衆酒場の典型のようなお店ですねぇ。今回もいいお店をご紹介いただきありがとうございます。

2人で1時間半楽しんで、お勘定は4,060円(ひとりあたり2,030円)でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成17(2005)年3月2日(水)の記録》

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