« 店情報: うなぎ「むら上(むらかみ)」(大井町) | トップページ | 店情報: 立ち飲み「武蔵屋酒店(ムサシヤ)」(大井町) »

15分3本勝負!? … うなぎ「むら上(むらかみ)」(大井町)

大井町界隈での仕事を終えて駅前まで戻ってきたのは5時15分前。う~む。微妙な時間だけど今日はこれで上がりますか。せっかくの大井町ですもんね。

そんなわけで1軒目に飛び込んだのは平和小路の突き当たりにあるうなぎ串焼きの「むら上」です。店内はJ字の立ち飲みカウンターのみで、つめれば15~6人は立てるでしょうか。先客はゆったりと2人。私も同じくらいの間隔をとって立ち飲みカウンターの一角に陣取ります。

壁にはられたメニューは「ビール(小瓶) 300円」「酒 250円」「あたま 100円」「ひれ 150円」「うなぎ 150円」と5品が並ぶだけのとてもシンプルなもの。まずはやっぱりビールでしょう。

ビール(300円)はサッポロ黒ラベル小瓶。これをポンッと栓を抜いて生ビールの中ジョッキに入れてくれます。ビール好きの方はわかると思いますが、小瓶をまるまる中ジョッキに入れても満杯にはなりません。だいたい7分目といったところでしょうか。そんな状態で出てきます。

ここは立ち飲みながらキャッシュ・オン・デリバリー(品物が出たとき払い)ではなくて、後で清算するスタイル。この方式を採用しているのは、この店独特のうなぎの供し方によるのでしょうか。カウンターの上には3人分にひとつずつくらいの間隔でタレの入ったバットがちょっと傾けて置いてあり、焼き上がったうなぎ串は次々にここに置かれます。その中から自分の好きな串を勝手に取っていただくのです。で、帰りにその串の数と飲み物を清算してもらうんですね。

今のところ、店内の客は私も含めて3人だけ。各人がそれぞれひとつのバットの前に立っている状態です。私の前のバットは空っぽ(タレは入ってますけど…)の状態だったのですが、プハァーッとひと口目のビールを飲み込む頃までにはうなぎ串が2本ほど置かれます。なるほど、バットが斜めになってるのは、タレが手前側に集まって串全体がべったりとタレに浸かってしまわないようにということなんですね。この串は短冊(たんざく)かな。短冊はうなぎの身の部分を四角く切って串に刺して焼いたもの。言ってみれば小さい蒲焼きの串焼きみたいなもんです。メニューの上では「うなぎ」(150円)とくくられているもののひとつなのかな。まずはこれからいただきましょう。

バットの横には丸皿に入った七味唐辛子が置いてあります。ん~と!? たぶんこれは串カツのソースとおんなじで、1回だけパッとつけるのかな。キョロキョロとまわりを見てみるととなりのおじさんはひと口ごとにチョンチョンと唐辛子をつけながら食べている。ふ~ん。串カツほど厳格な「2度づけ禁止」ではないんですね。もしかするとバットのタレのほうが2度づけ禁止なのかな。それじゃ、私もチョイチョイと全体に軽く七味唐辛子をつけてと。ん~。うまい。

その後いただいたコメントによりますと、実は七味唐辛子のつけ方等については諸説あるようです。これから「むら上」に向かおうという方は、ぜひこの記事のコメントもあわせてご覧ください。

それにしてもこのうなぎ串。一度食べはじめると置き場がないですねぇ。なにしろ取り皿もなにもないですから。バットから手にとった後は、食べ終わるまでずっとその手に持ってるしかない。

おっとしまった。右手でうなぎ串を取っちゃってたなぁ。これじゃビールが飲みにくい。左手に持ち替えてと。この台拭きみたいなので手を拭いていいのかな。キョロキョロ。はじめて来る店はなかなか勝手がわかんなくて、先客のみなさんの行動を観察しながらの飲み食いです。お。大丈夫みたいですね。じゃ、これで指先に付いたタレをぬぐって、ジョッキを持ち直し、ビールをググッといただきます。左の串をちょいと食べては、右のビールをググッ。

さてと。この食べ終わった串はどこに置くのかな。またキョロキョロ。みなさんカウンター上にそのままポイと置いてるようですね。

お店のほうはカウンターの奥のほうに表に面して焼き台があり、おかあさんが次々にうなぎ串を焼いています。紙に包んだりしてるところを見ると、お持ち帰り用の販売もしてるんですね。カウンターの中は男性二人。おそらく年配の店主夫婦とその息子さんとでもいった感じの家族経営なんですね。そのおとうさんが、こっちが食べてる間に次の串をトンと置いていってくれます。今置いてくれたのは「ひれ」(150円)かな。よ~し。次はこれ。今度は最初から左手で取ろうね。あ。そうか。左手はきき手じゃないから唐辛子がつけにくいなぁ。

右側には初老の男性が入ってきて「酒!」とひと言。「はい」と返事したおとうさん。受け皿の上にコップを置いてたっぷりと表面張力まで日本酒をつぎます。そのお客さんは短冊の串を手にとると、あっという間に1本完食。クッとお酒を飲んで2本目はひれ。またまたクッと飲んで3本目は、おっ、あれは肝か! 私も次はあれ食べよう。クッと日本酒。そして4本目はまたまた短冊です。食べるの速いなぁ。しかも食べ終わった串をカウンター上に置くときに、先から1センチくらいのところだけ重ねてくるりときれいな扇形になるように並べている。几帳面な性格なんですね、きっと。そして、ククゥ~ッとお酒を飲み干して「お勘定して」。はやっ。「850円です。」「はい。ごちそうさん」とサッと店を出ていってしまいました。ものの5分といったところかなぁ。

なにしろこの店、食べ物は自動的に出てくるので、しゃべるのは飲み物をたのむときと、最後のお勘定をたのむときだけ。みんな黙々と、とってもストイックにうなぎと対峙(たいじ)しているのです。

さて、私の3本目は予定どおり肝。これもメニュー上は「うなぎ」(150円)の一派(?)なのかな。

左側にいる先客は、下に向かってなにやらペッペッと吐き出しながら串をほおばっている。カウンターの下には溝があって、その溝の部分がステンレスの流しのような感じになっているのです。なるほど。あれは「あたま」(100円)なんですね。骨の部分もいっしょに焼かれているので、骨のところだけ下の溝に吐き出してるのか。おもしろいなぁ。

肝を食べ終わったところでビールも終了。もうちょっと食べたい感じもしますが、せっかくの大井町。次の店に行ってみましょうか。「どうもごちそうさん」。「はい。ありがとうございます」とこっちにやってきたおとうさん。並べておいた串を数えて「750円です」。

やぁ、おいしかった。どうもごちそうさま。15分間の滞在でした。

店情報

《平成17(2005)年4月13日(水)の記録》

|

« 店情報: うなぎ「むら上(むらかみ)」(大井町) | トップページ | 店情報: 立ち飲み「武蔵屋酒店(ムサシヤ)」(大井町) »

コメント

居酒屋礼賛ときどき楽読しています。むら上初めての由、食べ終わった串はカウンターにおきます。下の溝はあたまを食べたときに骨をぺっぺっと捨てます。七味には串をつけてはいけません。(後の人が困りますよね)私は右手で串を持ち左手で七味を適当にとってパラパラパラと振りかけます。酒、ビアは左手。大井は駅近辺が有名ですが、線路沿いに飲み屋が一杯あります。いつかお試しを。尚、池田やはご存知ですよね。
武蔵屋、私も再開後数回行きました。ホント良かったですよね。私もホットしました。
このコラム拝見してて思うのは、お金の使い方がうまいことと行動力のすごさですね。いつも感心してます。ではお体ご自愛のうえ長く飲み続けてください。

投稿: にしかわ | 2005.05.01 09:35

あちゃー。七味には串をつけてはいけなかったんですね。「タレがついた部分の七味が固まっちゃわないかなぁ」なんて思いつつも、串のままちょいちょいとつけてしまいました。
この記事を見て「むら上」に行った人が同じ間違いをしないように、本文中にもこのことを反映させておきますね。どうもありがとうございます。>にしかわさん

投稿: 浜田信郎 | 2005.05.02 09:06

七味に串のまま付けてはいけないことはないと思いますよ。「むら上」には百回以上行ってますが、それで文句を言われたことはありません。でも二度付けしている客が注意されているのは見たことあります。串を置く場所に困ったときは、酒を頼んで受け皿を皿代わりに置くと良いです。特にタバコを吸いながらのときは必要です。

投稿: 源 | 2005.05.05 23:41

こんにちは。
早速行ってきました、「むら上」。
いろいろな意味でシンプルで、しかも味もなかなか。
千円で、ベロベロにはなれないけど軽く呑んで
帰りたいような日には最適ですね。
ちょっと通っちゃいそうです。

ところで、タバコもあの溝の中にポイしちゃって
いいのでしょうか。>諸先輩方

投稿: カリビアン | 2005.05.08 11:22

>源さん
コメントありがとうございます。なるほど、お酒の受け皿に置くという手がありましたか!

>カリビアンさん
さっそく拝見しました「レバサシ日誌」。掲載されている写真を見て、また行きたくなりました。(^^)

投稿: 浜田信郎 | 2005.05.08 14:29

>カリビアンさん
あの溝は灰皿も兼ねております!ただどうやって火を消したらいいか悩むんですよね。以前はタバコを溝の中に投げ落としてから、爪先を溝に突っ込んでグリグリ消していましたが、最近は溝の脇のタタキの所にタバコを落として踏み消してから溝に蹴り込んでおります。

投稿: 源 | 2005.05.08 22:11

>源さん

やはりそうでしたか。
ありがとうございます。
どこで火を消すんだろうと、悩んでいました。

投稿: カリビアン | 2005.05.10 01:47

先週の土曜日に始めてむら上に行きました。行ったのが11月5日でしたが、店内に6日(日)より暫く休みますとありました。親父に聞くといつ頃まで休むのかわからないみたいです。一日も速い再開を望みます。肉のまえ川で飲んだ後行ったのですが、まえ川で飲んでいた20代後半の若者も飲んでいたのは呑兵衛は同じような行動をとるようになるのだなと業と言うものを感じました。

投稿: ☆GのQOO | 2005.11.11 06:41

情報ありがとうございます。>☆GのQOOさん
「いつ頃まで休むのかわからない」というのがちょっと心配ですね。なんでもなく再開されるといいのですが。

投稿: 浜田信郎 | 2005.11.13 23:37

暫く閉店していたむら上、5月中旬に普通のうなぎ屋として新装・再開する模様。ここは応援すべき所とは思うけど、何か寂しい感じです。

投稿: たんつ | 2009.05.06 21:48

すでに新装開店していますが、どうもこれまでの「むら上」とは全く違う店になってしまったようです。
基本的に居抜きと捉えたほうが良さそうです。
説明しすぎな安っぽいメニュー看板から察するに、なんとなくですがハズレの予感がします・・
うなぎ以外のメニューが多く追加されている点も不安です。
私の友人は一度行ってがっかりしたと言っていましたが、とにかく一度くらい見学してみようと思います。

投稿: NOB | 2009.05.16 20:30

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11427/3919056

この記事へのトラックバック一覧です: 15分3本勝負!? … うなぎ「むら上(むらかみ)」(大井町):

» 立ち呑み三連投・・むら上@大井町 [レバサシ日誌]
 大型連休の間の平日。職場も出勤者は疎らだし、仕事も忙しいという こともない。 [続きを読む]

受信: 2005.05.08 11:14

» 〔コラム〕 変わる大井町、変わらぬ大井町 … うなぎ「むら上(むらかみ)」(大井町) [居酒屋礼賛]
 青物横丁の「丸富」から徒歩約15分。大井町にやってきました。  創業60年の歴史を誇った、立ち飲みのうなぎ屋、「むら上」が昨年(2008年)末に営業をやめ、「三代目 むら上」としてリニューアルオープンしたのは、今年(2009年)5月14日のこと。  〔品川経済新聞〕の記事によると、先代(二代目)の店主である村上さんから、三代目としてこの店を引き継いだのは、新橋のうなぎ屋の息子さんである山口晴基さ... [続きを読む]

受信: 2009.08.01 13:19

« 店情報: うなぎ「むら上(むらかみ)」(大井町) | トップページ | 店情報: 立ち飲み「武蔵屋酒店(ムサシヤ)」(大井町) »