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新宿屈指の老舗 … バー「イーグル」(新宿)

ミルクワンタンの「鳥藤」を出て、本日の2軒目は新宿のバー「イーグル」。徐々に家に近づきながら飲むところがなんだか堅実路線ですねぇ。電車を降りてみると、外は本格的な雨模様。まいったなぁ。しかし、「イーグル」は大丈夫なのです。新宿アルタ裏の地下街出口を出てすぐ左側。残念ながら5メートルほどの距離は雨に濡れちゃうものの、逆に言えばたった5メートルを我慢すれば到着するのです。

「イーグル」があるのはこのビルの地下。階段はまっすぐでかなり急に見えます。その階段の途中に観音開きの自動ドアがあり、そのドアがウィンと開くと、そのさらに下にある店内から「いらっしゃいませ」と元気な声。そのままフロアまで階段を降りていくと「お荷物お預かりいたします」と笑顔で迎えてくれます。

サントリー系のお店は安いのに雰囲気のいい店が多い。ここ「イーグル」が属する津川産業グループ系のお店もその代表格です。昔はもっと数も多かったらしいのですが、今残っているのは4軒。ここ「イーグル」の他に、同じ新宿の「昴(すばる)」(03-3350-8800、新宿3-25-9 新宿モアビル7F)と「飛鳥(あすか)」(03-3344-4344、西新宿1-14-1 日殖ビル4F)。そして池袋の「ヘルメスワインコーナー」(03-3985-1350、西池袋1-34-3 矢島ビルB1)です。

「どうぞ」と案内されたのは重厚なカウンターの中央部。地下のお店なのに天井もどーんと高くて高級感がただよいます。先客も10人近くいるのですが広いカウンターのあっちの方にいたり、広いフロアの後ろにあるテーブル席にいたりするので、なんだかとってもゆったりとした感じ。

「なにをお作りいたしましょう」。カウンターの中のおにいさんが静かにたずねてくれます。「オールドのソーダ割りをお願いします」。

この高級感のある店内で、なんとサントリーオールドは250円。ローヤル12年でも330円なのです。どうです。すっごく安いでしょ。

「ダブルですか?」とおにいさん。「あ。…。はい」。しまったなぁ。この想定外の質問に思わず「はい」と答えてしまいました。きっと「シングルですか?」とたずねられても「はい」と答えてただろうなぁ。こう見えて商売が上手ですねぇ。(ダブルは2杯分の料金。つまりオールドだと500円です。)

んー。ダブルのハイボールはさすがに濃いなぁ。ここのウイスキーは、シングルは35ml、ダブルは75mlで作ってるんだそうです。普通はシングル30ml、ダブル60mlなので、このダブルのハイボールは、普通のシングルの2.5倍ですもんね。実際にはダブルアンドハーフってとこかな。

そこへにぎやかな男性ふたり連れが入ってきました。階段を降りてきながら「スイカ、スイカ! スイカのソルティドッグはある?」。近所のサラリーマン同士なのかな。もしかするとすでに1軒終わって、ここが2軒目なのかな。まだ7時過ぎなのに早いなぁ。

カウンターの私より2、3席分奥側に座り、差し出されたおしぼりで手を拭きながら「スイカ…」。「お客様。スイカはまだ出ておりませんで、今はまだイチゴなんです」と答えるおにいさん。「じゃイチゴでいいや。イチゴのソルティドッグ!」。カウンターの中にはおにいさんが2~3人いて、広いカウンターを分担しているのです。

「かしこまりました」とおにいさんがイチゴのソルティドッグを作りはじめます。まずイチゴのへたを取ってミキサーの中へひとつ、またひとつと入れていきます。ウィ~ンとミキサーを回して、その果汁とお酒を混ぜて…。待てよ。グレープフルーツジュースとウォッカで作るからソルティドッグなんであって、グレープフルーツの代わりにイチゴだと、もうソルティドッグって言えないんじゃないのかなぁ。メニューの中に季節限定のフルーツカクテル「カシスラムール」(1,200円)とあるやつなのかな。さすがにフレッシュフルーツのカクテルは高いなぁ。

そのイチゴのカクテルを飲み干したおふたり、「他にないの? フレッシュフルーツ」。「じゃ、今度はメロンで作ってみましょうか」と次にできあがったのはメロンのソルティドッグ。おもしろいなぁ。どんなフルーツでもウォッカと混ぜればソルティドッグになっちゃうのかなぁ。フルーツカクテルだから飲みやすいということもあるんでしょうけど、このふたり、飲むスピードもけっこう速くて、さらにはパイナップルとテキーラを合わせてシェイクしたロングカクテルをいただいています。徹底したフルーツ好きのおふたりなんですね。

そんなふたりの様子をチラチラとながめながら、私も目の前にいるバーテンダーのおにいさんとの会話を楽しみます。「この石は奥行きが1メートルくらいあるらしいんですよ」とバックバーの石壁を指差すおにいさん。へぇ。模様のように見えるのに、そんなに奥行きのある大きな石が埋め込まれてるんだ。「埋め込んだというよりも、最初からこの石を積みながらこのビルを造ったらしいですよ」。えっ。そうなんだ。このバーは、このビルができたときから、こういうバーにする予定で地下に設計されてたんだ。それもまたすごい話だなぁ。

つまみを一品いただきましょうか。レーズンバター(550円)にしようかな。

ところで、さっきからカウンターの上の「北斗(ほくと)」ってウイスキーが気になってるんだけど、これはなに? サントリーのピュアモルトというと「山崎」と「白州」は知ってたんだけど、同じような形のビンの「北斗」ははじめて見ますねぇ。「「白州」をベースに「山崎」をちょっとブレンドしたウイスキーなんです」。なぁるほど。じゃ、その「北斗」(500円)をいただいてみます。ストレートでお願いします。

ツツゥ~ッとていねいにストレートグラスにつがれた「北斗」。色を見て、香りを楽しんで、そしてちょっと口に含みます。へぇ。サントリーのウイスキーなのに、なんだかスコッチっぽい味わいもありますねぇ。甘~い残り香は「山崎」に似てる。「スコッチに近いようなスモーキーな感じが「白州」ゆずりなんですよ」とおにいさん。なるほど。ちゃんと両者の個性を引き継いでるんだ。これは飲みやすくておいしいウイスキーかも。

「ところでレーズンバターのお味はいかがですか。自家製なんですよ」とおにいさん。おいしいです。レーズンがとてもジューシーなのにさっぱりとしていていいですね。「普通はレーズンをラムに漬けて作るんですが、うちでは白ワインに漬けてるんですよ」。その話を聞いていたのがとなりのサラリーマンふたり連れ。「レーズンバター、自家製だってよ。どうするたのんでみる」。ふふっ。おいしいよ。

さてと。私はそろそろ腰を上げますか。ちょうど1時間の滞在。飲み物・食べ物の合計1,550円に、サービス料が10%で、合計1,705円でした。

「どうもごちそうさま」と階段を上がろうとすると、レジの男性(雰囲気などからしてこの人が店長さんなのかな?)が、「お客さま。外は雨ですので、これをお使いください」と差し出してくれたのは3段折り畳み式の新品の傘。「ご返却いただかなくてかまいませんので」と笑顔で傘を渡してくれる男性。いやぁ。雨の中を傘を持たずに入ってきたのを見ててこの傘を出してくれたんですね。この気持ちがうれしいではありませんか。「どうもすみません。ありがとうございます」と傘を受け取って地上へと出ます。

外はまだ雨が降り続いてるんだけど、新品の傘をさして、なんだかほのぼのとうれしい気持ちで駅へと向かったのでした。

店情報

《平成17(2005)年5月12日(木)の記録》

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コメント

突然で、大変失礼いたします。いつも楽しみに拝見しております。イーグルが出ていましたので、思わすカキコします。
イーグル、野菜スティックがお勧めです。味噌は、自家製でナッツ類を混ぜたものです。盛岡のじゃじゃ麺の味噌を髣髴とさせるものです。
この店、20年も前、私らが大学生のころに、友人が今はなき彼の父上から、”お前も大人なのだからこういう店を覚えておきなさい。この店はお前に譲るから”、と言われ友人と試験後など行った店です。昨年、久々(10年ぶり?)に行きましたら、変わりなくうれしく思いました。あのころ、よく飲んだカクテルが、この店オリジナルの”ドロップアウト”でした。試験後にはあまりにもぴったりのカクテルで定番にしていました。 長文、駄文で失礼いたしました。

投稿: PONTA | 2005.06.19 21:39

>PONTAさん
そういえば野菜スティックをたのんでる人が多かったです。おすすめの一品なんですね。
次に行くときにはたのんでみます。

投稿: 浜田信郎 | 2005.06.25 13:25

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受信: 2007.08.25 11:54

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