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2005年6月

吉田類さんと … 焼鳥「国道下(こくどうした)」(横浜・国道)

「昨日の横須賀取材の帰りで、今、横浜に来てるんですよ」という電話が酒場詩人の吉田類(よしだ・るい)さんから入ります。現在、夕方4時前。「了解です。仕事が終わったら、またお電話するようにします」。

ところが、こんな日に限って仕事がなかなか終わんないんですよねぇ。急いで急いで、やっとなんとか片がついたのが午後7時半。会社を出て駅に向かいながら類さんの携帯に電話します。「じわじわと東京に向かいながら飲んでて、今は国道(こくどう)にいるんですよ」と類さん。え? 国道? 国道って地名? 「鶴見駅から鶴見線で1駅のところです。さっき着いたばかりだからまだいますから」。

急いでその国道駅へと向かいます。私も明日は都内での仕事なので、東京に近づいていくのは実に好都合なのです。

鶴見駅から鶴見線に乗り換えて、ひと駅。ここが国道ですか。ちょうど鶴見線が旧国道1号線(現在の国道15号線)と交差するところにあるので「国道」という駅名になったのだそうです。駅のホームにもアーチ型の屋根があったりして、なんだか古風におしゃれ。

トコトコと階段を下りて、無人の改札を抜けると駅のガード下もアーチ型たっぷりの古風なつくり。あとで聞いた話では映画のロケなどにもよく使われる場所なのだそうです。

「駅の改札を出たところの焼き鳥屋。1軒しかないからすぐわかりますよ」と類さんが教えてくれたのですが、たしかにポツンと1軒焼き鳥屋がある。店名は「国道下(こくどうした)」。なんてわかりやすい名前でしょ。

「こんばんは」。開けっ放しの入口から店内に入ると、中は右手にカウンター8席程度と左手にはせま~いテーブル席(2人用)が2卓ほど。そのカウンターの一番奥で類さんが飲んでいます。カウンターは類さんが確保しておいてくれた、類さんのとなりの1席をのぞいて満席。みんなの背中の後ろをカニ歩きで通り抜けてその席に座ります。

「え~と。まずはビールをください。小さいのありますか。」「じゃ、生ビールをサワーグラスにつごうね」とママさん。今日はママさんひとりで切り盛りしているようです。

その生ビールをググゥ~ッとやっつけて、やっとひと心地つきます。

吉田類さん類さんはウーロンハイを飲んでるようなので、私も1杯のビールのあとはウーロンハイに切り換えます。

特にお通しとかはないみたいなので、つまみもたのみましょうね。類さんがもらってるのは「竹の子煮」。メニューはカウンター奥の黒板に書かれています。ん~と。お新香、牛もつ煮込み、マカロニサラダ、厚揚げ焼、さしみコンニャク、冷しトマト、冷やっこ、山かけ、まぐろさし、アジさし、ヤリイカボイル、真だこ、かつおさし、イイダコ、ところてん、枝豆ですか。品数は多くないものの呑んべ好みのする品々ですね。値段は書かれていないのですが、どう考えてもそれほど高くはなさそう。じゃ、私は「牛もつ煮込み」をいただきましょうか。

牛もつ煮込みこの「牛もつ煮込み」もけっこう人気の品のようで、満席のカウンターでも何人かが煮込みをつついています。ほら、来た来た。大体煮込みは出てくるのも早くていいんですよね。おぉ。この煮込みはシマチョウとハチノスですか。これはいいなぁ。んん。プリプリと食感もよくてとてもいい煮込み具合です。

刺身をつついてる人も多いなぁ。「すぐそこが生麦魚河岸通りですからね」と説明してくれる類さん。400メートルほど続く通り沿いに約80軒ほどの店が出て、午前中は朝市でにぎわうのだそうです。

「ママ。ウーロンハイおかわり」と声をかける類さん。「実は昨日(6月1日)誕生日だったんですよ」という類さんに、「あら。そうなの。おめでとう、類ちゃん」とママさん。「それで、誕生日はどうしてたの?」とママさんが続けます。「いや、昨日は取材で横須賀に行ってて、特になにもしてないんですよ」と類さん。「じゃ、私の誕生日のときに一緒に飲もう。10月30日の日曜日だからお店は休みなんだけど絶対飲もう」とママさん。聞けば、ママさんと類さんとは同じ年の生まれなんだとか。

類さん、こんなところ(失礼!)にも行きつけのお店があってすごいですねぇ。ずっと通われてるんですか。「いや。今日で3回目!」 ……。すごすぎっ! 3回目にして、もうすっかり大常連さんの風格です。ママさんも「類ちゃん」「類ちゃん」と気軽に呼んでるし。そういえば、類さんの番組(吉田類の酒場放浪記)の中で、はじめても店でもスゥ~ッと溶け込んでいきますもんねぇ。これも類さんの大きな才能のひとつだろうと思います。

昆布チリメンとイカ塩辛「これ、食べてみる」とママさんが出してくれたのは「イカの塩辛」と、こちらはなに? へぇ、「昆布チリメン」って言うんですか。どれどれ。ほぉ。適当に塩っけが利いてて、いいつまみですねぇ。ん。イカの塩辛もうんまぁ~いっ。私もウーロンハイのおかわりをお願いします。

この店には、若いころの若山富三郎、勝新太郎兄弟が、松尾和子といっしょに来店したことがあるんだそうで、店の奥にそのときの写真のパネルがあります。「松尾和子がカウンターの中にスッと入ってきて、それはもうおどろいたわよ」とママさん。

こうやって飲みながら、「吉田類さんを囲むオフ会」を6月25日(土)に行うことも決まりました。(この記事を書いてる時点ですでにオフ会は終了していますが、詳細は掲示板をご覧ください。)

今日は午後10時半まで2時間ほど楽しんで、ふたりで2,800円でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成17(2005)年6月2日(木)の記録》

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店情報: 焼鳥「国道下(こくどうした)」(横浜・国道)

    国道下
  • 店名: やきとり「国道下」(こくどうした)
  • 電話: 045-503-1078
  • 住所: 230-0052 神奈川県横浜市鶴見区生麦5-12-14
  • 営業: 16:30-22:30、日祝休
  • 場所: JR鶴見線国道駅改札前
  • メモ: 「本当は16:00開店なんだけど、準備に30分くらいかかってしまうので、実質的には16:30頃開始かな」というママさん。8席のカウンターと4席のテーブル席は地元の常連客たちで夜な夜なにぎわうそうである。

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日曜日のお楽しみ … 焼鳥割烹「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

あれっ!? 前から歩いてくるのは先日秋元屋」でもお会いした泥亀(どろがめ)さんじゃないですか。どうもこんにちは。「川名はもう満席みたいですよ。私もちょっとのぞいたんですけどあきらめたんですよ」と泥亀さん。えぇ~っ。そうですかぁ。今日はちょっと出遅れちゃったんですよね。家を出たのが4時過ぎで、それから阿佐ヶ谷図書館で本の返却&借り出しを済ませてきたから、いまや4時45分。日曜日はあっという間に席が埋まっちゃいますもんねぇ。「それじゃ、また」と泥亀さんにごあいさつをして、「川名」までの残り50mほどの距離を進みます。

ちょうど店の外に出ていたおかみさんが「いらっしゃい」と迎えてくれます。「ひとりですけど入れますか」とあわてて確認。「テーブルに相席になりますけど」。いいです、いいです。入れさえすれば。

「こんにちはぁ」と、おかみさんの後ろにくっついて店内へ。ありゃりゃぁ。ホントに満席だ。左手カウンターにはずらりと若いお客さんが座っていて、いつも見かける常連さんたちはずらりと右手のテーブル席に。ペコペコと常連さんたちに会釈しながら、奥へと向かいます。おっ。にっきーさん! こんちは。にっきーさんは、7つあるカウンター席の、入り口側から5番目の場所に座って飲んでいます。

にっきーさんとちょっとあいさつを交わした様子を見ていた店主(マスター)が、「奥は空いてないの」とミィさんにも確認してくれますが、残念ながら「奥もいっぱいなんです」という返事がミィさんから返ってきます。ありがとうございます。いいです、いいです。私はC卓に相席させてもらいますから。すみません。ここいいですか。

C卓右(入口側)に座っているのは、この店でときどき見かける年配の男性。「あぁ。どうぞどうぞ」とうなずいてくれます。C卓左(奥側)に座るとすぐにミィさんから生グレープフルーツサワー(336円)とお通しの果物(マンゴかなぁ)が出されます。「え~と。イナダ刺身(336円)お願いします」。「は~い」。

なにしろミィさんは、どのお客さんはどの飲み物というのをきちんと覚えているし、私がいっつもまずは1品しかたのまないのもよく覚えているみたいで、店に入ってから最初のつまみの注文をし終えるまでの効率がものすごくいいのです。最近、ますますお客さんが増えているのは、このミィさんの接客の心地良さによるところも大きいのかもねぇ。かわいいしなぁ。

この席から、にっきーさんの席までの距離は1.5mあるかどうかというところ。ちょっと大きい声を出せば話せないこともない距離なのですが、この満席の中で大声で話すのはルール違反ですよねぇ。以前にもそういう会話をしている人たちがいて、店主から「遠距離恋愛はダメだよ!」と叱られてたものでした。距離がはなれた同士で話してることを遠距離恋愛と称したんですね。にっきーさんもさすが酒場通だけあって、カウンターから後ろを向いたりすることもなく、真正面を向いて淡々と飲みすすんでいます。「どっか空いたら合流しましょう」。ほんの1.5mほどの距離ながら、携帯にメールします。にっきーさんからも「テーブル越しの会話も無粋ですもんね。では後ほど」とメールが返ってきます。

ちょうどメールのやり取りを終えたところで、トンと「イナダ刺し」が出てきました。おぉ。おいしそう。5月の大型連休ころから刺身の値段がこれまでの294円から336円に値上がりしたのですが、内容もよくなったように感じるなぁ。294円だともう仕入れの限界になったのかもね。今日もこの「イナダ刺し」のほかに、このところの定番「ホヤ酢」や、珍しい「トロシメサバ」なんてのもある。カウンターのお客さんがつついてるのは「マグロブツ」みたいなんだけど、もうメニューにないなぁ。早いものは開店後5分くらいでなくなっちゃったりしますもんね。だから常連さんたちは4時ジャストをめざして入ってくるんでしょうね。

相席のおじさんはつまみなしでホッピーを飲み続けてるけど大丈夫かなぁ、なんて思ったところへ焼き魚が出てきました。すごーい肉厚。これはシャケ? 「そう。焼き魚が好きなんですよ」と言いながら、大事そうに身をくずして食べはじめます。そう。ここの焼き魚もうまいんですよねぇ。なんたって炭火焼きですから。外はカリッと、そして中はフワッと焼けるんです。焼き魚の値段は231円。この価格もうれしいですよね。

相席のおじさんは、ここから少し荻窪寄りのところ(この近所をよくご存じの方には日大二高の近くと言えばわかりやすいでしょうか)にお住まいで、いつもここまで自転車で通ってくるんだそうです。「通ってくる」という表現が、まさに常連さんっぽくていいですねぇ。「来るときはいいなけど、酔った帰りが危ないんだよ。おばちゃんの自転車が止まれがあるところでも無関係に突っ走ってくるからなぁ」とシャケの身をほおばり、ホッピーを飲みながらおもしろおかしく語ってくれます。

2品目は「空豆」をもらおかな。今日び、空豆もけっこういい値段がするんですが、ここ「川名」では小鉢に盛られた空豆がなんと168円なんですよ。

と、そのとき。にっきーさんのとなり(カウンター4番席)にいたお客さんが席を立ち、お勘定をはじめました。すぐに4番席を片づけるミィさんに「4番に移っていい?」と確認。「はい。どうぞ」と(本当は迷惑なんだろうけど)にこやかに答えてくれるミィさん。相席のおじさんにも「すみません」と断って、片手にサワー、片手に空豆を持ってカウンター4番席に移動です。

にっきーさんは今日はジャスト「よじかわ」(=4時に川名)をされてたのだそうです。そりゃそうですよねぇ。相当早い時間じゃないとカウンターに座れませんもんねぇ。

さっそく一昨日の立石ツアーや、昨日の自由が丘ツアーのことを話したり、にっきーさんから「御天」(長浜ラーメンの店)のお話をうかがったりと話はつきません。サワー(336円)もおかわりし、つまみにはサンマ炭火焼(231円)を注文。さっき、相席のおじさんが食べてた焼き魚があまりにもおいしそうだったので、ついこっちも焼き魚です。

6時過ぎまで楽しく過ごして、今日は1,407円でした。どうもごちそうさま。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月29日(日)の記録》

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白魚の玉子とじ … 居酒屋「金田(かねだ)」(自由が丘)

昨夜は「jirochoの居酒屋大好き!」のjirochoさんと「酔わせて下町」のFさんの共同開催による立石での大オフ会で盛り上がり、以前から拝見していた「Gaily Amahaの未熟な舌 過敏な腸至高のはらわた)」のG.Aさんをはじめとする居酒屋サイト作者のみなさん大勢とお会いすることができたのでした。

なのになのに。一夜明けて今日は土曜日なのに突然の仕事。まいったなぁ。

そんな仕事も終えて帰り道。この仕事のために昨日はちょっとセーブ気味だったので、今日は思いっきり飲むか! と久しぶりに出かけていったのは自由が丘。昨日のオフ会の帰りに、すでにこの飲み計画を相談していたここっとさんと自由が丘駅の近くで合流し「金田」に入ります。

土曜日午後6時の「金田」。ダブル「コ」の字型のカウンターはどちらもほぼ満席に近い状態ですが、奥側のカウンターにちょうどふたり分の空きがあり、そこに陣取ります。まずはビール(キリンラガー、大ビン、630円)をもらって乾杯。ック~ゥ。この一杯で生き返りますねぇ。

さてと。つまみはなににする。この店のつまみはどれを食べてもおいしいよ。「ん~。ワラビの白和え(450円)」とここっとさん。へ? なんて渋い選択。「あとー、白魚の玉子とじ(750円)」。これまた渋い。彼女は20代の女性ながら、ときどきこういう渋い選択を見せるのがおもしろいよなぁ。若い人にとっては逆に新鮮なのかもね。「自家製のゴマ豆腐(530円)もおいしいですよ」とカウンターの中のおかみさん。じゃ、それもひとつお願いします。

そのゴマ豆腐がまず出てきます。これはまたかなり濃厚。まさにゴマーって感じのねっとり感がいいですね。ワサビ醤油のピリッとした味わいのあとにゴマの甘さが心地よい。

そして白和え。私は日本酒にしようかな。「菊正宗」(420円)を燗でお願いします。ここっとさんはビール(大ビン、630円)。今度はサッポロラガーです。

カウンターの中ではなにやら小さい鍋が用意されてます。そうそう。この店の汁物系のつまみがうまいんだよねぇ。前にきたときにも「肉ドーフ」(700円)を注文して、これがもうボリュームもたっぷりでおいしかったんだよ。あれはなんだろうね。おいしそうだね。

「白魚の玉子とじです」。おー。自分たちのだったんだ。よかったねぇ。小鍋の中は、白魚の汁にフワっと浮かんだ玉子。おいしそぉ! 汁だけでお酒が飲めちゃうもんね。お酒もおかわり(420円)をお願いします。

この店は昭和11(1936)年創業なので、今年で実に69年。もはや押しも押されもせぬ老舗の名店ですね。私は1階のカウンター席(全30席)にしか座ったことがないのですが、2階、3階には座敷席もあって、グループ客はそちらに通されるようです。一度グループで来て、座敷席にも入ってみたいですね。

ひとしきりの日本酒のあと、最後にウイスキー(オールドのミニチュアボトル。氷、水付きで530円)をもらいます。

たっぷりと2時間。お勘定はふたりで3,840円でした。大満足!

(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。)

このあとは、仕事が終わった寄り道さんとも合流して、3人で自由が丘駅近くのうなぎの「ほさか」へ。そして渋谷に移動して、「Kong」「庄や」などなどのここっとフィールドを見学したあと「ちょいマス」に入り、ここでなんとここっとさんの妹さんとも合流して4人に。しぇ~っ。ここっとさんも若いけど、ここっとさんの妹さんはもっと若いっ!(って、当たり前か!?) 若い女性たちを目の前にして、緊張しまくりの渋谷の夜でした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月28日(土)の記録》

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店情報: 居酒屋「ちょいマス」(渋谷)

    ちょいマス
  • 店名: 一杯飲み屋「ちょいマス」
  • 電話: 03-5489-1221
  • 住所: 150-0031 東京都渋谷区桜丘町16-7 鈴木ビルB1F
  • 営業: 17:00-04:00、日祝休
  • 場所: JR渋谷駅南口を出て、R246を超える。居酒屋「とみ廣」のある住所ブロックの裏手。
  • メモ: 看板には「テキトウな店」とか「インチキ料理」とか書いてあって、そのまんま缶詰やかぶりつき魚肉ソーセージ、インスタントラーメン(370円)などのメニューが並ぶが、実は料理は上手らしい。おまかせ料理370円というのもあり、これはかなり人気。マスターの人柄がそのまま店の雰囲気を作っている感じ。(askUの情報より)

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店情報: うなぎ「ほさか」(自由が丘)

  • 店名: うなぎ「ほさか」
  • 電話: 03-3717-6538
  • 住所: 152-0035 東京都目黒区自由が丘1-11-5
  • 営業: 17:00-21:00、日休
  • 場所: 自由が丘駅改札を出て右、線路をくぐって左に曲がった左側。
  • メモ: うなぎ蒲焼(大)1,200円、(小)1,000円。うなぎのからくり焼、きも焼、ひれ焼が各280円、かしら焼は220円。清酒は上撰400円、佳撰350円、焼酎400円、ビール(大)570円、(小)350円、ジュース100円、お新香150円。焼酎用のレモン150円。

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人気の若鶏唐揚げ … 鳥料理「鳥房(とりふさ)」(立石)

「大林酒場」を出て、踏み切りところで左折。1ブロック分ほど進んだ右手の角にある鶏肉屋さんが、若鶏の唐揚げで超が付くくらい有名なお店「鳥房」です。道路に面したところはいかにも肉屋さんですが、角を回り込んで「鳥房」と大きく書かれた障子引戸を開けると、中に居酒屋風の空間が広がります。右手には7人ほど座れるカウンターがあり、左手の小上がりには2人掛けの背の低い座卓がずらりと並び、人数に応じて組み合わせて使う仕組みのようです。

午後8時過ぎの店内は9割以上の入りのように見えますが、4人大丈夫ですか。「はい。じゃ、上にあがってそこの手前に入って。お兄さんたち、ちょっと奥につめてくれる」。チャキチャキチャキとお店のおねえさん(おばちゃん?)が店内を仕切り、あっという間に4人分の空間ができあがります。

鳥皮の煮込みまずはビール(キリンラガー、大ビン、550円)を注文し乾杯。お通しは鳥皮の煮込みです。

さぁ、注文。まず若鶏の唐揚げは必須(ひっす)ですよね。そのために来てますもんね。店のおねえさんから「大きさによって、今日は580円、600円、630円という3種類があります」と説明してくれます。唐揚げは壁のメニューには「時価」と表記されていて、仕入れに寄って値段が変わるらしいのですが、大体600円前後とのことです。

ポン刺し「あまり食べられないから小さいのちょっとでいいです」とここっとさん。「たぶん人数分は食べられないと思います」とH氏。それじゃ、一番小さい580円のを2つお願いします。あと、ポン刺し(520円)もひとつお願いします。

実はこの店にやってくるのにあたって「酔わせて下町」ページで、本来は唐揚げは「1人1皿が暗黙のルールであること」。鳥は「1人前で鳥半分が唐揚げされて出てきて自分たちで解体すること」、「でも初心者の場合は女性店員さんがさばいてくれること」。「唐揚げはできるのに時間がかかるので、多くの客は最初にポン刺しをたのんで間をつなぐこと」といったことをじっくりと勉強してきてたのでした。ありがとうございます。>Fさん

すぐに出されたポン刺しは、けっこうピリ辛。こりゃまたビールが進みますねぇ。H氏はここで燗酒(350円)に切りかえます。

さてさて。さっきまで「大林酒場」で3人だったのに、なぜ4人になったかというと、このお店の前でH氏の友人K氏とも合流したのでした。実はK氏も、H氏とともに先日の「竹よし」にいらっしゃって、そのときにお会いしているらしいのです。H氏、K氏らはカウンターに、そして我われは後ろ側のテーブル席にいたので、H氏、K氏らの後ろ姿しか見えていなかったのでした。

さらにK氏はさっきまで「宇ち多」にいらっしゃったのだそうで、ちょうど店の前に並んでいるときにここっとさんを私とがキョロキョロしながら横を通っていったという話を聞かせてくれます。へぇ。そうだったんだ。全然気づいてませんでした。

若鶏の唐揚げさぁ。唐揚げの登場です。丸いお皿に千切りキャベツがたっぷりと敷かれ、その上にドンと半身(はんみ)分の唐揚げ。小サイズでも大きいですねぇ。

「さばき方はわかりますか」とおねえさん。「わかりませ~ん」。「じゃ、私がやるようにしてください。はい、あなた、これ持って」と半紙と割箸(まだ割ってないもの)を渡されるここっとさん。「まず箸をここに差し込んで」と、鶏の手羽と胴体のすき間、人で言えば脇の下にあたる部分に割箸を挿しこみ、「もう一方の手に持った紙で手羽の部分をはずす」といいながら、ベキッと手羽を取り外します。うまくはずれないここっとさんが思わず紙を置いて素手でつかもうとすると「ダメダメ。熱いわよ!」なんて言いながら、ベキベキと見る見るうちに鶏を解体していきます。ここっとさんも要領がつかめてきたのか、こっちの鶏もベキベキと解体されていきます。

解体後「ここっとさん。取れた肉はキャベツの上に乗せるんだよ」と横から箸を伸ばして、解体された肉をキャベツの上に敷き詰めていきます。実は「酔わせて下町」の中に、『バラバラになった鳥の身はキャベツの上に置き、肉汁と熱でフニャリとさせ、しゃぶりつく合間に戴くのが正しいキャベツの食べ方である』と書かれていたのでした。

無事に解体作業も終了し、いよいよ鶏肉にかぶりつきます。うっめぇ~~っ。これ、ほんとに塩味だけ!? 表面はパリパリしてるし、内部はジューシーだしですごいねぇ!

「これ、首?」 おそるおそるという感じで手を伸ばし、高温でカリカリに揚げられた首の部分をかじるここっとさん。意外にお口にあったのかバリバリと続きも食べて、「こっちのももらっていいですか」ともう一羽の方にも手が伸びます。

この店は午後9時までの営業。オフ会の二次会開始が同じく午後9時からなので、ここに閉店までいて、それから二次会会場に向かえばちょうどいいかな、なんて思っていたのですが、午後9時をまわっても、我われも含めてまだ完食できていないお客さんがけっこういて、みなさんまだ食べ続けています。

jirochoさんから「二次会始めてますよぉ」というご連絡をいただき、我われも腰をあげます。

結局午後9時20分まで、閉店時刻を20分超えるまでいて、4人で4,450円でした。実においしい若鶏唐揚げでした。なおこの唐揚げはお土産としてもお持ち帰りできるようです。

そうそう。特筆事項が2点。

1点目はこの店のトイレ。店を出て、路地の奥側に進んだところにトイレがあるのですが、この扉にもまた「鳥房」と店名が書き込まれていて、とてもトイレの出入り口には見えないほどの重厚さなのです。

呑んべ横丁2点目は、そのトイレがあるところよりさらに路地の奥。そこに燦然と輝く「呑んべ横丁」という路地のマークがあります。入ってみると、まるでガード下のトンネルのような感じのところに小さい店がずらりとならんで、そこここからカラオケの響きが聞こえてきたり、お店の女性がなにやら準備している姿を垣間見ることができるのです。この通りは濃いですねぇ!

さぁ、急げ急げ。いよいよ大オフ会に合流だ!

(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。「昨夜飲み過ぎた」というここっとさんとH氏。見た目はそうでもなかったのに、すでにダウン寸前だったとは…(^^;;。)

店情報

《平成17(2005)年5月27日(金)の記録》

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店情報: 鳥料理「鳥房(とりふさ)」(立石)

    鳥房
  • 店名: 鳥料理「鳥房」(とりふさ)
  • 電話: 03-3697-7025
  • 住所: 124-0012 東京都葛飾区立石7-1-3
  • 営業: 16:00-21:00、火休
  • 場所: 京成立石駅の改札を出て、左側の階段を下りた先の踏み切りのところを左折。1ブロック進んだ右手角。
  • メモ: 昭和29(1954)年創業。店の目玉、「若鳥唐揚」(若鳥半身の素揚げ)は時価となっているが、大きさによって550~650円ぐらい。大きいのがうまい! お通しは「鳥皮の生姜煮」。
    他に、ぽんずさし530、鳥ぬた530、鳥サラダ530、鳥わさ530、鳥からし味530、鳥南蛮漬280、お新香280がある。
    飲み物は、お酒350、ビール(大瓶)560、生冷酒650、ワイン650、サイダー200、ジュース200、コーラ200、ウーロン茶200。焼酎類はない。(2013年11月調べ)

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昭和24年創業の老舗 … 大衆酒場「大林(おおばやし)」(立石)

今日は、「jirochoの居酒屋大好き!」のjirochoさん、「酔わせて下町」のFさんという居酒屋サイト界(そんな世界があったか!?)の重鎮2名の共同幹事による京成線は四ツ木~立石方面での大オフ会。しかしさすがに立石方面は横浜からは遠くて、金曜日の今日は一番早く会社を出ることができたとしても、オフ会開始時刻の午後7時には間に合いません。せっかくの機会なのでぜひ行きたいんだけどどうしようかなぁ、と悩んでいたら、jirochoさん、Fさんが二次会も企画してくれることになり、二次会からの参加もOKとなったのです。「それじゃ、私たち(ここっとさん、H氏、浜田の3人)も二次会から参加させてください」と決まったのが、先日の「北国」での話。

なんとか会社もすぐにあがることができて、いよいよ立石に向かって移動です。

今回、横浜から立石へのルートを調べてて、実は横浜から京成線沿線には時間こそかかるものの、非常に行きやすいということがわかりました。なにしろ京急線(京浜急行線)に乗ってしまえば、相互乗り入れしている都営浅草線内を通り、さらにそのまま京成押上線に入り、京成立石まで1本の電車で乗り換えなく行けてしまうのです。横浜駅からだと1時間近く乗ってなきゃダメですけどね…。

この路線には乗ったことがないというここっとさんと品川駅で合流して京成立石に到着したのは午後7時15分くらい。H氏が7時半ころに到着予定ということで、しばらくの間、立石の町を見学しながら待つことにします。

立石駅の右側の出口(仲見世商店街方面出口)を降りて、踏み切りのところもそのまま直進した右手にあるのが、最近よく名前を耳にする立ち飲み串揚げの「串揚げ100円ショップ」です。のれんの下から店内をのぞきこむと、何人かが串揚げをつまみながら飲んでいます。「えーっ。ここはひとりじゃ入れない」とここっとさん。彼女は「富士屋本店」や「縄のれん」などの山の手地区の立ち飲み屋には平気でひとり飲みをされてるのですが、この店はなんとなく違うのでしょうか。たしかに串揚げ屋さんって、ポンとたのむと、サッと串揚げが出てくるからテンポも速い。寿司屋で飲んでるのにも共通するような、なんとなくストイックなものを感じますよね。ひとりで入ってきて、注文以外は口をきくでもなく、まさにサッと仕上げて帰るみたいなイメージなのかな。

引き返して仲見世商店街へ。入った瞬間に見える行列。そう「立石といえば」とも言われるほどの有名店、午後2時から開店のもつ焼き「宇ち多」です。並んでる人たちの横からちょいとのぞきこむと店内も活気にあふれています。

その先をくるりと右に回りこむと、こちらもまたもつ焼きの名店「ミツワ」です。店の外に置かれたテーブルまで人で埋まってるほどの大人気。近くにある「江戸っ子」と合わせて、立石の三大有名もつ焼き屋さんと言ってもいいのかも!(我われの知らない、隠れた名店というのもありそうな土地ではありますが…。)

「宇ち多」は裏口側にも行列。こうやって表と裏の双方に行列があるのに、店員さんたちがうまくさばいていくんですよねぇ。その向かい、立ち食いの「栄寿司」は、今日は閉まってます。

ぐるりと回って再び踏み切りに戻り線路の逆サイドへ。ボチボチとH氏も到着する時間なので駅の階段のすぐ下にある「大林酒場」に入ります。店内は左手に10人ちょっと座れそうな直線カウンターがあり、右手には4人掛けのテーブル席が4つほど。お客さんは中年以上の男性ばかりで、バラバラと5割程度の入り。我われは空いていた一番奥のテーブルに陣取り、まずはビール(キリンラガー、大ビン、500円)をもらって小さい乾杯。

さてつまみはと、店の壁に張り出された短冊メニューをながめてみると、これがまた安いこと! チーズ、ポテトサラダ、マカロニサラダ、お新香にはじまって、板わさやたこ酢、コロッケ、アジフライ、そしてこの店の名物である湯どうふなどが驚きの150円。そしてシメサバ、そら豆などの200円ものが続き、最高級品は数の子、マグロ刺し、ナマコ酢の300円! 信じられない低価格です。

じゃ、ポテトサラダ(150円)と空豆(200円)、シメサバ(200円)をお願いします。

H氏も無事に到着し、ビール(500円)ももう1本もらって、今度は大きい乾杯です。

「酔わせて下町」によると、ここ「大林酒場」は昭和24(1949)年の創業だそうですから、今年で創業56年になるんですね。店内のインテリアもとっても古びてて(←ほめ言葉です!)、いかにも大衆酒場で飲んでる感じがします。イスも野毛の「武蔵屋」のそれと同じく小さい背もたれが付いた四角いの。小学校のときのイスを思い出します。

お店は厨房におじいさんがひとり、そしてカウンター一番奥のレジのところにおばあちゃんがひとり、厨房とホールを行き来して品物を出したり、空いたお皿をさげたりしてくれるおばあちゃんがひとりという3人で切り盛りされているようです。

最後にもう1本ビール(500円)をもらい、そのビールがなくなりかけたところで閉店時刻の午後8時。だれが声をかけたわけでもないのに、お客さんたちが次々にお勘定をして店を出はじめます。う~む。このあたりは木場の「河本」にも似てますね。「河本」の場合には、お客さんがのれんや店の自転車まで片づけちゃいますけどね。(^^)

じゃ、我われもお勘定をお願いします。ビール3本とつまみが3品で3人で2,050円でした。なんとひとりあたり700円以下という脅威の下町価格でした。

なお、この店には女性用のトイレがありませんので、同行者の中に女性がいるときには注意が必要です。だからここっとさん以外に女性客がいなかったんですね。

(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。「昨夜飲み過ぎた」というお話がおふたりからありましたが、ここまでとは…(^^;;。)

店情報

《平成17(2005)年5月27日(金)の記録》

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店情報: 大衆酒場「大林(おおばやし)」(立石)

    大林酒場
  • 店名: 「大林酒場」(おおばやしさかば)
  • 電話: 03-3693-1902
  • 住所: 124-0012 東京都葛飾区立石4-25-11
  • 営業: 16:30-20:00、日祝休
  • 場所: 京成立石駅の改札を出て、左側の階段を下りた左手。駅のすぐ横。
  • メモ: 樽酒(220円)、清酒(一級200円、二級150円)、ビンビール(キリンラガー、大500円、小300円)、黒ビール(340円)、生ビール(大590円、中380円、小250円)、ウイスキー(250円)、ブランデー(250円)。焼酎類はなし。つまみはチーズ、ポテトサラダ、マカロニサラダ、お新香、板わさ、らっきょう、冷やっこ、湯どうふ、もずく、たこ酢、ころっけ、アジフライ、いかフライなどが各150円。かきフライ、明太子、しめさば、そら豆などが各200円。数の子、まぐろ刺し、なまこ酢が各300円など。女性用のトイレはない。

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レバカツでホッピーを … 立ち飲み「きときと」(横浜・保土ヶ谷)

保土ヶ谷での2軒目は来るときに見かけた立ち飲み屋、「きときと」です。店自体は「三河屋」のとなりなのであっという間に到着。「この店にはホッピーがあるんですよ」と伊東さんが開けっ放しの入口から店内へと入ります。

店内は手前がちょっと低くなっている直線カウンターが奥まで伸びており、7~8人ほどの先客が飲んでいます。右側の壁際にはサブカウンターも作りつけられていますが、今日はそれほどお客さんが多くないためか荷物置き場として使われています。我われも入口の焼き台近くに陣取り、まずはホッピーをいただきます。ホッピーは普通のもの(赤)と黒とがあってどちらも350円。横浜はホッピーが高いことが多いのですが、この価格はリーズナブルですね。ホッピーは、カウンターの中で氷なしでホッピージョッキに作られたものが渡されます。メニューには「ナカ 150円」という表記もあるので、「自分で作る」といえば作れるのかも…。

この店はやきとりを主体に、その他の一品ものもあるといったスタイル。やきとりは正肉、つくね、手羽先塩、カシラ、砂肝、レバー、タン、シロなどが各110円。地鶏、ささみ塩焼、ぼんぼち、豚バラ、鶏ハツや野菜類などが各130円で1本ずつ注文できるようです。一品物はもつ煮込み(300円)、冷しトマト(280円)、お新香(260円)、冷奴(200円)などなど。

他にカウンター中央部の壁に「本日のおすすめ」と書かれた手書きメニューがあり、ここにマグロ刺し、レバー刺し、エビチリ炒め(以上各300円)、センマイ刺し、メゴチと穴子天ぷら(以上各250円)、鶏肉と長ネギの和え物、牛ホルモン焼串(以上各200円)といった品々が並んでいます。「川名」と同じような感じで、常連さんたちはここを中心に注文するのでしょうか。

しかし! 今日は定番メニューのほうに「レバカツ」(200円)があるのを発見。これをいただくことにしました。

レバカツは月島なんかで出てくる平べったいものを想像していたら、あにはからんや、普通のレバーを普通に唐揚げにしたものが、千切りキャベツとともに出てきました。1人前4~5切れといった量。横にはトンとイカリソースが置かれます。

レバカツをつっつきながらホッピーを飲んでいると、店主(マスター)が目の前の焼き台でなにやら焼き始めます。なんですか、それは。「シメサバを炙ってるんですよ」と笑う店主。できあがったものを2切れくらいずつ常連さんに「食べてみる?」といいながら出しています。我われのところにも2切れ。伊東さんはどこの店に行っても常連さんですねぇ!

シメサバの炙りは、表面にふっとアブラが浮いて見るからにおいしそう。ふ~ん。中はちゃんとシメサバですねぇ。おもしろい。こうやってお客さんに食べてもらってみて、好評だったらメニューになっていくのかなぁ。

さらには「鶏肉と長ネギの和え物」も「食べてみる?」と出してくれます。じゃ、ホッピーもおかわりお願いします。

この店は、なんとトイレが2階にあります。そのトイレのために2階に上がってみると、2階には6人分くらいのテーブル席がある。グループで来たときには個室風でいいかもね。トイレに行く人がときどき通るのはガマンしなきゃいけないけど…。

なお、2階以外は立ち飲みのこのお店。土曜日と祝日とは椅子が出されて座り飲みになるのだそうです。

この店も1時間ほど滞在し、ふたりで1,450円(ひとりあたり725円)でした。どうもごちそうさま。

それにしても、この並びにもけっこうよさげな古いお店が軒を連ねてますねぇ。「三河屋」の向こう側の「ヒロタや」にも引かれるものがあるし、伊東さんの話によると、道路(国道1号線)の反対側にもいい店が並んでる一角があるんだそうです。さすが旧・宿場町。保土ヶ谷、見直したなぁ。

店情報

《平成17(2005)年5月24日(火)の記録》

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店情報: 立ち飲み「きときと」(横浜・保土ヶ谷)

  • 店名: 新鮮食材亭「きときと」
  • 電話: 045-721-5084
  • 住所: 240-0023 神奈川県横浜市保土ケ谷区岩井町54
  • 営業: 16:00-23:00(22:30LO)、土祝は -22:00(21:30LO)、日休
  • 場所: JR線保土ヶ谷駅東口徒歩1分。スリーエフの横。
  • メモ: 焼串は地鶏正肉、軟骨、つくね、手羽先塩、豚カシラ、砂肝、レバー、タン、シロが各110円。日南地鶏、地鶏ネギ間、ささみ塩焼、ぼんぼち、豚バラ、鶏ハツ、すきみ、ネギ、しいたけ、ししとう、ピーマンが各130円。皮、鶏肝は各100円。一品は鶏刺し(370円)、もつ煮込み(300円)、冷しトマト(280円)、お新香(260円)、冷奴(200円)、レバカツ(200円)、モロキュー(110円)、ゲンゲ干物(150円)など。生ビール(中、420円)(小、300円)、チューハイ(280円)、ウーロンハイやサワー類(300円)、ホッピー(350円)、日本酒(300円)など。

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本格大衆酒場! … 焼き鳥「三河屋(みかわや)」(横浜・保土ヶ谷)

「伊東さんと行く横浜酒場紀行」。第1回目の横浜駅周辺編、第2回目の西横浜編、第3回目の元町編、そして番外編となる先日の中華街編に続いて、第4回の今回は保土ヶ谷です。保土ヶ谷は会社の先輩の家があるので降りたことがあるくらいで飲むために来たのははじめてです。

「こんにちは。今回もよろしくお願いします」。改札を出たところで待っていてくれた伊東さんにごあいさつして、第4回横浜酒場紀行のスタートです。「こっちです」と案内してくれる伊東さんの後ろについて、左手(東口)側、大きなバス通り(国道1号線)があるほうに降り立ちます。「ほらここ」。言われてその方向を見ると、なんと大通り沿いの歩道のところに並ぶ赤ちょうちん。なんとねぇ。こんなに駅の近くに、こんなにも風情のある飲み屋街が形成されていようとは。

伊東さんは、一番手前のホッピーののぼりも華やかな立ち飲み屋さんを通り抜けた先にある、いかにも古びた(←ほめ言葉ですよ!)焼き鳥屋に入っていきます。店の名は「三河屋」。店内は右手にテーブル席が3つ。そして左手には細長いテーブルを何卓か組み合わせてコの字になるように形造ったカウンター席があって、午後7時現在、お客はほぼ9割程度の入り。客層は会社勤めのグループ客から、近所の年配ひとり客まで、まさに老若男女入り混じってといったところ。この「老若男女入り混じって」というのも、ある意味名店の特徴なんですよね。

我われも、そのコの字カウンターの一角に、まさに角をはさむように陣取って、まずはビール(キリンラガー、大ビン、550円)をもらって乾杯です。お通しとして出されたのは小皿に盛られたキャベツの漬物。

「ここはサワー(340円)なんかも横浜にしては安くていいんですよ」と伊東さん。そうそう。横浜地区はどういうわけだかチューハイやサワー、ホッピー類の値段が高くて、400円くらいだと比較的リーズナブル。450~500円なんて価格設定もざらにありますもんね。「もつ煮込み(420円)もおすすめなんだけど量はちょっと少なめなんで、ふたり分もらいましょうか」。賛成。まずはもつ煮込みですね。

すぐに出てくるもつ煮込み。平皿にもられた煮込みは豆腐とシロ。茶色くなるまで煮込まれた豆腐がまたおいしそうじゃありませんか。刻みネギがのった上から七味唐辛子をたっぷりとかけていただきます。

それにしても、この下町酒場感覚はすばらしいですねぇ。東京ではいい酒場は大通りからはずれた路地の中にあることが多いのですが、横浜はどうもそうではなくて、いい酒場は大きな通り沿いにあったりもするんです。この店なんかもそう。おもしろいなぁ。

ビールを1本飲み終わったところでお酒にいきますか。お酒は一級酒(370円)、二級酒(310円)、樽酒(340円)、生酒(700円)とあります。一級酒、二級酒というのがまたおもしろいなぁ。でも1杯目は樽酒(たるざけ)をいただいてみましょうか。

樽酒は升(ます)に注がれて出てくる店も多いのですが、この店では升を受け皿にして、その中に置かれたグラスにあふれるまでお酒を注いでくれています。升の横にちょいと塩が盛られてるのがおもしろいなぁ。グラスを手に持ったときに、うっすらと指先に付く水分でその塩をくっつけてペロリとなめます。くくっ。塩だけで飲めちゃうよなぁ。

この店は焼き台もおもしろい。店の中にあるんです、ってそれじゃ普通か。どういったらいいんでしょうか。長テーブルを並べたコの字カウンターがあって、その横の壁際にポツンと焼き台がある。そこに焼き担当のおじさんがやってきて焼くんですが、その焼いてる立ち位置はカウンターのお客さんのすぐ横。ね。頭の中に絵を描いてみてください。飲んだり食べたりしてる人の横で、おじさんが壁に向かって立って焼き鳥を焼いてるんですよ。あんまり見ない光景でしょ。同じくらいの位置関係でもカウンターの中と外にいるんだったらまるで普通の光景なんだけどねぇ。なにしろ互いにカウンターの外にいるだもんね。

せっかくだからあそこで焼いてもらわなきゃ。「トマトの肉巻き(100円)を2本と、ナンコツ(90円)を塩で2本お願いします」と伊東さんが注文してくれます。

ここの焼き鳥はレバ、ハツ、タン、カシラ、シロ、ナンコツ、コブクロといった定番の品が1本90円。トントロ、とりかわの他、ねぎ、ししとう、アスパラ、しいたけ、オクラ、ポテト、トマトの肉巻きといった野菜系の品が1本100円です。

「お酒を、今度は二級酒(310円)でいってみますか。2本ね」。二級酒は徳利で出されます。

焼き鳥も焼き上がってきました。トマトの肉巻きは人気があるようで、多くの人がたのんでいます。普通、トマトの肉巻きというとプチトマトまるごと1個をベーコンや豚肉で巻いたものが何個か串に刺さってることがおおいのですが、ここのは中くらいのトマトをクシ切りにしたものを巻いたのが何個か刺さってる。はじめて食べるなぁ、このスタイルは。

やぁ、おいしかった。ちょうど1時間の滞在。お勘定はふたりで3,070円(ひとりあたり1,535円)でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成17(2005)年5月24日(火)の記録》

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店情報: 焼き鳥「三河屋(みかわや)」(横浜・保土ヶ谷)

  • 店名: 焼き鳥「三河屋」(みかわや)三河屋
  • 電話: 045-714-5001
  • 住所: 240-0023 神奈川県横浜市保土ケ谷区岩井町54
  • 営業: 16:30-22:30、日祝休
  • 場所: JR線保土ヶ谷駅東口徒歩1分
  • メモ: もつ煮込み(420円)。焼き鳥はレバ、ハツ、タン、カシラ、シロ、ナンコツ、コブクロといった定番の品が1本90円。トントロ、とりかわの他、ねぎ、ししとう、アスパラ、しいたけ、オクラ、ポテト、トマトの肉巻きといった野菜系の品が1本100円。ビール(キリンラガー、大ビン、550円)、サワー(340円)、一級酒(370円)、二級酒(310円)、樽酒(340円)など。

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お友達来たよ … 焼き鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

週休二日の土曜日は今週1週間分のビデオをながめながら、本を読んだり、ゴロゴロしたりと比較的ボォ~ッと過ごしていることが多いのですが、日曜日は朝からこのBlog用の記事を作っていることが多いのです。なんでもないような記事なんだけど、これがけっこう時間がかかるんですよね。

今日は朝から「弁慶」(三ノ輪)からはじまり、南千住人形町~上野高田馬場をまわって地元・鷺ノ宮の「」にいたる1日の動きを書いていたので、頭の中はすっかりその日のモードに逆戻りしてます。

おもしろいんですよ。実際に飲んだときと、こうやって書いているときには時間の差があるので、最初は「どんなだったっけ」なんて思いながら書きはじめるのですが、キーワードなんかを並べながら書き進んでいくと、次々に頭の中にそのときの様子が浮かんでくるんです。このときにまわりの様子だけではなくて、自分の心の中までうまく表現できると「寄り道Blog」風になるんですが、なかなかそこまでの文才は私にはないですねぇ。自分自身の心の中の思いにもっともっと重きをおいて表現していくと「帰り道は、匍匐ぜんしん!」風になっていくんでしょうが、これも私には無理。このおふたりは文系ということもあって、そのあたりの表現が実にうまくて、おもしろいんですねぇ。

話を元に戻して、そうやって頭の中にそのときの様子が浮かんできたところで、いっきに書き進んでいくと比較的早く書き終わることができるんです。今日も5月2日という丸1日のうちに起こった一連の話だったので、筆のすべり(キーボードのすべり?)もよく、すいすいと今週予定分を更新し終えたのは午後3時半。やったぜ、これでゆっくりと「よじかわ」(=4時に「川名」)だ!

「川名」到着は開店時刻のジャスト4時。このところテーブル席に座ることが多かったのですが、今日は久しぶりにカウンター5番席(7つあるカウンター席の入口側から5番目の席のこと)に陣取ります。とはいえ、開店直後なのにカウンターもほぼ埋まっていて、かろうじてここが空いてたって感じです。最近ちょっとフライングスタートするお客さんが増えてるのかなぁ。

すぐにミィさんがお通しのマンゴと生グレープフルーツサワー(336円)を出してくれます。ミィさんはいろんなお客さんの好みをよく覚えてるよなぁ。頭が下がります。

ミィさんがサワーを置いたりしてくれているちょっとの間に、サッと今日のお刺身メニューを確認します。なるほど今日の刺身(生もの)はミミイカ刺し、イナダ刺し、トビウオ刺し、ホヤ酢の4品(各336円)なんですね。じゃ、ホヤ酢をお願いします。「は~い」と返事をしてミィさんがカウンター内へ戻ると同時に、マスターがカウンター越しに「はい」と小鉢を渡してくれます。あ。どうもありがとうございます。元々が値段が安い店なのに、それでも常連さんに対してちょっとずつサービスしてくれるというのがうれしいですよね。今日の一品は「カキの佃煮」です。すでにお客さんが多いので、ホヤ酢のできあがりに少し時間がかかりそうなんでしょう。それもあってこれを出してくれたんでしょうね。

そのホヤ酢が出てくるころには、ミミイカ刺しもイナダ刺しもすでに売り切れ。今日も売り切れが早いなぁ。

カウンターの左側からはクコの実を漬けたものがまわってきます。ひとり何個かずつとってとなりへ、となりへと回していって、カウンターの端まで行くと後ろのテーブル席へとまわります。さらにはプチトマトが「ひとり1個ずつね」という伝言ゲーム付きでまわってきます。私も1個とって、右どなりに「ひとり1個ずつだそうです」と手渡し。そしてハスカップも来ました。このハスカップをサワーに入れて飲むのが好きなんですよ。

このカウンターは、ワイワイと話したい気分のときはまわりの常連さんの話に入っていけばいいし、静かに飲みたいなぁと思うときはボォ~ッと黙ってひとりで飲めばいいしと、とってもいい場所なのです。カウンターに座ると、必ず話さないといけないという雰囲気のお店もあるんですが、ここはそれがないのです。話すもよし。話さないもよし。ただし、他のお客さん越しに話をしたり、カウンターと遠くのテーブル席との間で大声でやり取りしたりするのはダメです。これは「遠距離恋愛」と呼ばれる禁止行為ですね。

ちょうど横に来たミィさんに、アスパラサラダ(231円)とサワーのおかわり(336円)をお願いします。

チビリチビリと飲ってるところへ、ミィさんから「お友達来たよ」と声がかかります。ん、と入口のほうを見るとフラリと入ってきたのは寄り道さんです。現在時刻は午後5時45分。「お~い」と手を振りますがあいにくカウンターもテーブルも満席。しかし、「じゃ、我われが立とう。新しく来たお客さんが入れないからな」と、1番席のおにいさんと、2番席に座っていた役者さん、そして3番席に座っていたお客さんまで席を立ってくれます。みなさん大体5時半から6時の間に席を立たれるので、ちょうどいい頃合いとも言えるんですが、こうやってスッと席を譲ってくれる気持ちがとてもうれしいですね。

寄り道さんは2番席へ、私も3番席に移動させてもらって並んで座ります。なにも注文はしてないけれど、寄り道さんが座ると同時にトンと出される氷なしホッピーのセット(336円)。さすがミィさんですね。「じゃ、トビウオの刺身(336円)を」と寄り道さん。

「実は今日は出遅れまして。一度4時過ぎに来たんだけどいっぱいだったんでひと回りしてきたんですよ」。そうだったんですか。今回は入れてよかったですねぇ。

私もちょうどこれくらいで終わろうかと思ってたのですが、今日は更新も終わってるので気が楽。もう1杯いただこうかな。あ。ミィさん、サワーおかわり(336円)ね。あと磯貝キムチ(231円)ください。メニューにのってる磯貝キムチ。なんだろうなぁ、なんて思いながらさっきから気になってたんです。へぇ。これは貝だけのキムチなんですねぇ。ピリッと辛味がお酒によく合う。

大根の実と刺身ワカメカウンターの向こう側から「これ、ふたりで食べて」とマスターが出してくれたのは…。なに? 豆? 「大根の実と刺身ワカメです」。えー。大根の実ってはじめて見たような。刺身ワカメもつややかですねぇ。

寄り道さんのホッピーを飲むスピードはすっごく速くて、今おかわりしたのですでに3杯目。基本的に強いですからねぇ。私は少量を長い時間かけて飲むことが多いのですが、寄り道さんは時間の分だけお酒が飲めるタイプなのです。今日も午後7時までの1時間ちょっとでホッピー3杯を完飲!

ほんじゃ、日曜日だからボチボチと、と一緒に腰をあげます。私、生グレサワー3杯につまみ3品で1,806円。寄り道さんはホッピー3杯にトビウオ刺しで1,344円なりぃ。どうもごちそうさま。「ありがとうございます」と店主の笑顔に見送られながら、ふたりで店を後にしたのでした。さぁ。今週もがんばろうね!

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月22日(日)の記録》

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クサヤ・スペシャル … バー「ペルル」(鷺ノ宮)

土曜日です。家族との夕食も終えて、ふらりと鷺ノ宮の町に出かけます。大体、夕食前にちょっと出かけて晩酌代わりに2~3杯ひっかけて、家に帰って夕食ってパターンが多いのですが、今日は逆ですね。たまにこういうときがあって、この場合は食後のナイトキャップとして自宅のすぐ近くの酒場に行ったり、「ピュアー」や「ペルル」などのご近所バー(ネイバーフッドバー)に出かけることが多いのです。今夜は「ペルル」です。

「こんばんは」。ん? なんだこの臭いは…。「いらっしゃい」と笑顔で迎えてくれる店主(マスター)は、手をベタベタにしながら干物をむしって小皿に盛っている。なるほどクサヤか!

カウンターにずらりと並ぶ常連さん。この店は平日も土曜日も関係なく常連さんであふれてますよねぇ。カウンター中央には「寄り道Blog」作者の寄り道さんが座っています。寄り道さん自身、この店の大常連さんですもんねぇ。まったく違和感なくまわりになじんでます。寄り道さんは土曜日もお仕事なので、きちんとしたスーツ姿。「こんばんは」とそのとなりへ。「お客さんがお土産で持ってきてくれたそうなんですよ」と状況を説明してくれる寄り道さん。

ムロアジ「ムロアジはもう出てますから食べてみてください。これからトビウオのほうを焼きます」とマスター。その言葉に、寄り道さんとは逆側に座っている常連さんから、「はい。どうぞ」とムロアジのクサヤの小皿が差し出されます。

マスターはまだクサヤと対戦中なので、アズサちゃん(土曜日に店を手伝っている女性)にグラスを出してもらって、ひとまず寄り道さんの「メーカーズマーク」をいただいて乾杯! クサヤとバーボンという一見とんでもない組み合わせなんですが、これが不思議と合うんですねぇ。ま。発酵系のつまみは意外といろんなお酒に合いますもんね。

寄り道さんの「メーカーズマーク」がなくなり、新しいボトルが入ります。この店で新しいボトルを入れると「トリカブトの儀式」というのがあって、口開けのてっぺんの部分を小さいグラスに1杯分、マスターが毒見してくれる(?)のです。「手がこんな状態だからね」とクサヤにまみれた手を出すマスター。そうか。新品のボトルを持つことができない状況なんですね。代わってアズサちゃんがニューボトルのトリカブトの部分を小さいグラスに注ぎ、「はい。マスター」と手渡します。

トビウオトビウオのクサヤもできあがってきました。これはまたムロアジにくらべるとずいぶんと肉厚でしっかりとしてますねぇ。ふ~ん。ムロアジほどの繊細さはないものの、こっちもおいしい。それにしてもこれだけ満席のお客さんがいならぶ中で、クサヤが嫌いな人がひとりもいないというのがおもしろいなぁ。アズサちゃん(21歳、大学生)も「おいしぃ」なんて言いながらクサヤを食べてるし。

「残ったのは、お酒に漬け込んで置いておきましょう。2~3日してきてもらえると、おいしくできあがってますよぉ」と支度をはじめるマスター。……。平日は横浜にいるから来れないし!

ナイトキャップでちょっとだけ飲む予定が、寄り道さんを筆頭とする楽しい常連メンバーと過ごす時間はあっという間に過ぎて、気がつけばもう閉店時刻(23:30)。どうもごちそうさま。お勘定は寄り道さんの分といっしょになっていてふたり分で6,000円でした。「ボトル代が入ってますから」とた~くさん出してくれた寄り道さん。本当はそのバーボンもた~くさんいただいてるのに、すみません。どうもありがとうございました。

(同じときではありませんが、この後、できあがったクサヤの酒漬けをいただいた記事が「寄り道Blog」にありますので、あわせてお楽しみください。また、エンテツ(遠藤哲夫)さんの「ザ大衆食」にちょど「八丈島のくさや」という記事が出ましたので、こちらもどうぞ。)

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月21日(土)の記録》

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食べる食べる食べる … バー「ピュアー(PURE)」(野方)

本日最後は、「秋元屋」から徒歩約10分のところにあるバー「ピュアー」です。メンバーはここっとさん、H氏と私の3人。それぞれかなりな量を飲んだので、もう「おっとこまえ」のH氏もだいぶ酔ってきた風情。いや。それは私もまったく同じこと。しかし、ひとりだけあまり変わらず元気なのがここっとさんです。彼女のブログを見てみると、実は酔ってはいたようなんですが…。

そのここっとさんは「アレキサンダー」を注文。H氏は「ワイン(赤)」。そして私は「ギネス」をもらいます。「ギネス」は瓶入りのもので、マスターがていねいについでくれました。

お通し今日のお通しはチーズとカニミソのパテ。すっごく酔ってたのに、このカニミソのパテの味は記憶の隅に残っています。

どういうわけだか、みんなお腹がすいてて(いや、もしかするとすいてる感じがしてただけかもしれませんが)、おつまみもひとり1品ずつ注文します。まずはH氏がエビ・グラタン。ここっとさんはビーフ・ドリア。そして私はホワイトアスパラのソテーです。

このホワイトアスパラのソテー。後日、「上にのってたのはなんだったろう?」という話になりました(その記事は→こちら)。お答えしましょう。上にのってるのは細く刻んだベーコンを炒めたものです!(キッパリ)

エビ・グラタン ビーフ・ドリア ホワイトアスパラのソテー

白状いたしますと、私も覚えていたわけではなくて、同じメンバーで2週間後に「ピュアー」に行ったときに「なんだったんですか?」とマスターにたずねて教えてもらったのでした(^^;;。2週間後のお話は、また後日…。(^^)

2杯目はバーボンのロック(W)をもらいます。酔えば酔うほど強いお酒が飲みたくなるのが不思議です。これぞまさに泥酔状態への悪循環スパイラル。でも、わが家はここから這ってでも帰れるけど、ここっとさんとH氏は遠いぞ! 大丈夫かぁ!?

結局、午前2時ごろまで楽しく過ごして、今日のお勘定は2,030円(お勘定はひとりずつ別々)でした。

ここっとさんとH氏をタクシー乗り場まで見送って帰宅。初回からたっぷりと午前様で失礼いたしました。>H氏

(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。)

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月20日(金)の記録》

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ハムカツ3連発! … やきとん「秋元屋(あきもとや)」(野方)

北国」を出て、中野駅前から野方行きのバスで10分強。野方駅前に到着します。向かう先は「秋元屋」。中野を出るときに電話でお願いをしていたので、表のテーブル席をひとつ、予約席にしておいてくれました。どうもありがとうございます。

さっそくビール(サッポロラガー、大ビン、530円)やホッピー(380円)を注文してカンパ~イッ!

つまみはガツ酢(180円)とレバ生(300円)、チーズ(220円)、そしていつものポテトサラダ(280円)と、ここっとさん用のニンニク串(120円)。

ガツ酢、ポテサラ、レバ生 チーズ ニンニク串

ハムカツ(200円)もほしいなぁ。「ハムカツはよく焼いたのがいい!」とここっとさん。H氏は「私は普通ので…」。私は味噌ハムカツが食べてみたいなぁ。それぞれ好みが違うんですねぇ。

よく焼き 普通 味噌

この後もおいしい日本酒(鳳凰美田(ほうおうびでん))をもらったり、トリハイ(280円)をもらったりしながら、そろそろ終電という時刻(11時半頃)まで。明日もお仕事のjirochoさんは、電車で帰宅されます。

なんでこの記事はこんなに短いかというと、すでにほとんど覚えてないくらい飲んでるからです。ところで私はお勘定を払っただろうか…。酔いメンバーと飲む酒は……。困ったもんです。(^^;;

(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。)

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月20日(金)の記録》

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「北国」でミニオフ … 酒亭「北国(きたぐに)」(中野)

ここっとさんから「jirochoさん、H氏と中野で飲む予定ですがいかが?」というお誘いをいただいていた金曜日。週末はいつも仕事が終わりじまい的なところがあって、終了時刻がなかなか読めないんですよねぇ。といいつつも、今日は6時半過ぎには会社を出ることができました。「仕事終了。中野に向かいますので、店が決まれば連絡ください」とメールをしつつ帰りの電車に乗り込みます。

横浜から東京方面に向かう電車は、大勢の人が通勤するのとは逆方向なので、ゆったりと座って乗れることが多い。今日も席に座っての~んびり。ビビィ~ンとメール着信のバイブレーションが鳴り、携帯を見ると「北国来ましたー」。えぇ~っ! すごいっ! お店が古いだけに、一見さんにはけっこう敷居が高く見えてしまう「北国」。ずいぶんあっさりと入っちゃいましたねぇ。「jirochoさんにはホヤ塩辛が、ここっとさんにはチーズ巻きがおすすめです」と返信。

「北国」に到着したのは、みなさんから遅れること1時間ちょっとの午後8時過ぎ。もうみんなできあがってるんじゃないかなぁ。ガラガラガラ。「こんばんは」。「あら。いらっしゃい」と女将さん。見れば店内は左手のカウンターは満席、奥の小上がりも使っている。そして手前のテーブル席に手前からjirochoさん、H氏、そしてここっとさんが座って飲んでいます。私もそのテーブル席に仲間入り。すぐにコップとお通し(おひたし)を持ってきてくれたユミさんが「お連れの方だったの」とニッコリ。

さっそくみなさんが飲んでいたビール(キリン一番絞り大ビン)を1杯いただき、乾杯です。っくぅ~っ。1杯目のビールのうまいこと。

人心地(ひとごこち)ついて、あらためてH氏とごあいさつ。実は先日「竹よし」の店内にいらっしゃったそうなのですが、意識してお会いするのは今日がはじめてなのです。よろしくお願いします。ここっとさんが「おっとこまえ」と書かれているとおり、たしかにすらりとスマートで細面(ほそおもて)。それでいてニコニコとやさしげで、語り口調もとっても穏やか。

テーブルの上には、この店の人気の一品「チーズ巻き」(380円)と、私自身はじめて見る「ニラ玉」がならんでいます。お。ニラ玉、おいしいっ!

「ホヤ塩辛」(280円)は残念ながらなかったのだそうです。「ホヤ塩辛」というのは赤ホヤを塩辛にしたものなのだそうで、日本酒にピタリと合うのです。

「おでんを食べようと思ってきたんですけど…」とここっとさん。残念。実はおでんはもう終わっちゃったんですよ。ほらあそこに燗付け器があるでしょ。少し前まであの場所にドーンとおでん鍋がのってたんです。

しばらくビールを飲んだところで、いつものようにウイスキーをもらうことに。jirochoさんとH氏も「じゃ、我われもウイスキーを飲んでみよう」とつきあってくれます。ウイスキーはサントリーホワイトの水割り。1杯ごとにレモンスライスが1枚ずつ入れられ、その枚数で何杯飲んだかわかるようになってるのです。(実際にはレシートにも数をつけてるみたいですので、レモンスライスを数えてる姿は見たことありません。)

「はい。ウイスキーです」とカウンターに座っている常連女性がお盆にのったウイスキーをこちらに差し出してくれます。どうもすみません。お客さんにやっていただきまして。こうやって満席近くになるとお客さんが飲み物をリレーしてくれたりするんですよね。

この後は席が空くこともなく、入口扉を開けてのぞき込むお客さんにも「ごめんなさいね」とお断り。すごいなぁ。さすが金曜日の夜ですねぇ。

9時半ごろまで飲んで、お勘定は4人で7,500円でした。どうもごちそうさま。

(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。)

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月20日(金)の記録》

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おでん鍋の前で … おでん「米久(よねきゅう)」(阿佐ヶ谷)

英国パブ「ザ・ライジング・サン」を出て四ッ谷駅から中央線で13分。阿佐ヶ谷駅に到着します。パブで飲んだだけでなにも食べてないのでお腹もすいたなぁ。先日、おでんを求めて「北国」に行ったのにもうシーズンが終わってたので、今日は年中必ずおでんがあるおでん専門店でおでんをつっついて帰りましょうか。

阿佐ヶ谷駅北口から歩くこと2分ほど。おでんの「米久」です。ガラリと引き戸を開けて入るとカウンターの手前、おでん鍋の前に座っている女将さんから「お帰りなさ~い」と声がかかります。午後8時過ぎの店内は先客は5人ほど。

ここのカウンターは形がおもしろくて、今までカウンターの奥に座ってたときは「し」の字型をしたカウンターかと思ってたのですが、こうやってお客さんが少ないときにじっくりと見てみると、一番手前がちょっと幅の広いカウンターになっていて、おでん鍋があるところで細い(というか一般的な幅の)カウンターに切り替わり、店の奥までずっとまっすぐに伸びているということがわかりました。お客さんが多いときには、この一番手前の幅広カウンターを反対側(カウンターの内側)にまわり込んでお客さんが座っているため、「し」の字のカウンターであるかのように見えてたんですね。

今日はそのおでん鍋の前、ちょうど広いカウンターから、普通のカウンターに切り替わるあたりに陣取り、まずはお酒を注文します。ぬるめの燗でお願いしますね。「はいはい」と店の奥のほうにある燗つけ器のところに行き、徳利にお酒をそそぎます。「あら。聞かないで大きな徳利にしちゃったけど、よかった?」 はい。いいですよ。

おでんは竹の子と、玉子と、これはなに? あ、そうですか。イカと豆の天ぷらですか。じゃ、それをひとつ。(過去の「米久」の記事を読み返してみると、毎回必ず竹の子をたのんでるんことが判明。これも好物なんですね。)

おでん鍋が見えるところに座ると、ちょっとあついけど鍋の内容が見えていいですねぇ。お汁たっぷりに入れてくれたお皿に練りガラシをちょいとつけて、まずは竹の子からいただきます。

おでんの専門店に来ると、年中おでんがあるから、その季節その季節の旬の野菜なんかが入ってていいんですよね。おでんはだいたい120円から150円くらいですが、季節物、たとえばセリ巻きとか三つ葉巻きなどは250円だったりします。おでん以外のメニューもあって、たとえばポテトサラダ(「いもサラダ」と表記)、塩辛、塩らっきょ、冷しトマトなどが各300円のほか、マグロ刺身(600円)、シメサバ(500円)、シメコハダ(300円)などなど。ただし、これらは一番最初にたのんだとしても「おでんの後に出ます」と書かれています。「まずおでんをたのんでください」ってことなんですね。

おでんを食べていると、ふたり、三人、またふたりと徐々にお客さんが増えてきます。老若男女いろいろなのですが、みなさん常連さんのようで、互いに声を掛けあったりしながら、カウンター手前側の広いところへと集結してきます。カウンターが普通サイズになった奥のほうはたっぷりと空席があるのに、そっちには入らないんですね。おもしろいなぁ。私もまわりを常連さんに取り囲まれるような形になってしまいました。

みなさん、女将さんのことを「おかあちゃん」と呼ぶんですね。さっき入ってきた男女ふたり連れの女性は「おかあちゃん。今日はロールキャベツあるの?」と聞いています。「あるわよ」と女将さん。「えぇっ! やったぁ~っ。冬場はいつ来ても売り切れてたのにね。」「もうこの季節になると大丈夫よ」。なるほど。ロールキャベツはこの店の人気の品なんですね。おぉっ! ロールキャベツでっかい!

おでん鍋から遠いお客さんには「今日はゲソ天と、イカと豆の天ぷら、エビ団子があるわよ」なんて、おでんの内容を説明しています。それじゃ、私も第2陣のおでんをもらいましょうか。え~と。さっき言ってたゲソ天とぉ…。「ゲソ天はちょっと辛いわよ。いい?」 はい。大丈夫です。あと、ガンモをお願いします。「はい。じゃおかわりだからコンブをサービスしとくわね」。ありがとうございます。

左どなりの男性はトウモロコシをもらってます。これもまた季節ものですねぇ。大きなかたまりのままおでん鍋に入っているトウモロコシを取り出し、包丁で縦数列分だけをスライスして切り取り、スライスした側も、残ったトウモロコシの側もいっしょにお皿に盛ります。なるほど、こうやってスライスされたところをきっかけにまわりの部分へと食べ進むんですね。おもしろいなぁ。

さてと、私のほうはボチボチ腰をあげますか。どうもごちそうさま。ちょうど1時間の滞在で、1,480円でした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月17日(火)の記録》

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店情報: おでん「米久(よねきゅう)」(阿佐ヶ谷)

    070413z1
  • 店名: おでん「米久」(よねきゅう)
  • 電話: 03-3338-6851
  • 住所: 166-0001 東京都杉並区阿佐谷北2-11-17
  • 営業: 水日祝休
  • 場所: 阿佐ヶ谷駅北口荻窪寄りにあるスターロードに入り、少し広目の交差点を右折した左側。
  • メモ: おでんは1品120~150円くらいのものが多く、中に250円クラスのものもある。おでん以外は、ポテトサラダ、塩辛、塩らっきょ、冷しトマトなどが各300円。マグロ刺身600円、シメサバ500円、シメコハダ300円などなど。みんなが「おかあちゃん」と呼ぶ女将ひとりで切り盛り。店に入ると「お帰りなさい」と迎えられる。
  • HTML版(2003年以前): (01.09.03)(01.08.21)

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英国風パブの老舗 … パブ「ザ・ライジング・サン(The Rising Sun)」(四ツ谷)

大人の「教養」としてのBAR入門―いい店、いい酒の選び方ガイド」という森下賢一さんの著書があります。この本の中に「パブ入門 - 日本にいながら英国気分」という章があり、その中で『現在も残っている、最も古い東京の英国風パブに、創業から約4分の1世紀経つ四ッ谷駅近くの「ザ・ライジング・サン」がある。創業者のヘガーティさんはアイルランド系だがロンドン育ちで、この店を「外国人も安心して飲める酒場」として始めたという。まさに雰囲気はロンドンの小さいパブそのもののような店で、開店当時は生エールこそなかったが、缶入りエールや、シェパーズパイなどイギリス風自家製パブフードもあり、値段もリーズナブルで、毎日会社の帰りにはここに寄ってエールやジントニックを飲みながらイギリスの新聞を読んだり、世間話をしていく外国人の常連も多く、まさに「リトル・ロンドン」だった。』と紹介されているパブがあります。

今日はたまたま四谷界隈での仕事だったので、その「ザ・ライジング・サン」に行ってみようと思っているのです。

四ツ谷駅前の四谷見附交差点を渡り、新宿通り左側を新宿方向に向かって進み、左に曲がると立ち飲み「鈴傳」がある角を曲がらずに直進。角から4番目にある新盛ビルの上部に掲げられている太陽の顔をアレンジしたユニークな看板があるのが「ザ・ライジング・サン」です。階段を2階に上がると何軒かお店があって、「ザ・ライジング・サン」は一番奥です。

開けっ放しの入口からは店内は見えず、一歩踏み込むと左側に店内がひらけています。「こんにちは。いいですか」。午後6時の店内は他に先客はなく、カウンターの中で仕込みをしているらしい女性に声をかけます。「いらっしゃいませ。おすきなところへどうぞ」と声をかけてくれる彼女は、日本語は上手だけど日本人ではなさそうです。

店内はカウンターが5~6席程度に、フロアには大きなテーブルがふたつあってけっこう人が入れそうです。そのカウンターの中央部に座り「ビールは、ビターありますか?」と確認。「あります。ギネスの缶(950円)です」とおねえさん。そうか。缶ビールなんだ。「じゃ、ビターはやめて、スタウトのほうのギネス生をお願いします」。すぐにギネスの純正1パイントグラスに、ギネスがなみなみと注がれます。そのグラスを受け取りながら、「支払いは?」と聞いてみると、「その場でもいいし、あとでもいいです」とのこと。ほんじゃまパブらしく、とその場で支払い。ギネス生は通常は900円なのですが、開店後2時間(午後7時半まで)はハッピーアワーとして750円になるのだそうです。(ちなみに、あとで他のお客さんたちの様子を観察してみたところ、ほとんどの人は最後にまとめて支払ってるようでした。)

そのギネス生をいただきながら、あらためて店内を見てみます。昭和49(1974)年創業の店内は、家具もなにもかもが古い英国風。なんだか日本じゃないみたいな雰囲気ですよねぇ。

おねえさんはカウンターの中での仕込み作業に戻っています。さっきから四角いバットにマッシュポテトを敷きつめて、その上に鍋で炒めていた牛挽肉と野菜をのせていっています。「それは何ができてるんですか?」と思わず確認。「シェパーズパイを作ってるんです。これを楽しみにいらっしゃる方が多いので…」とおねえさん。最後の仕上げに、牛挽肉と野菜の上にもマッシュポテトを敷きつめ、フォークでツィーツィーと筋(模様)をつけていきます。

「あ。キタさん。いらっしゃい」。料理から目を上げて、入口に向かって声をかけるおねえさん。「よぉ」と年配の男性が入ってきて、カウンターの一番奥に陣取ります。「サッポロでいいの?」「あぁ」と返事をして荷物を置いたりしているうちにサッポロ生ビール(700円→550円)が用意されます。カウンターには椅子もあるんだけど、キタさんは椅子には座らずカウンターに向かって立ったまま。そしてカバンの中からなにやら瓶を取り出して、その中の液体をちょっと生ビールに注ぎます。サァ~ッとビールの中に褐色が広がります。まるでチューハイに梅シロップを入れたときみたいですねぇ。なんだろうなぁ。キタさんは立ったままそのビールをグィ~ッとまずひと口。

「キタさん、この間こんなことがあったの」と、カウンターの中のおねえさんが、ものすごく早口の日本語でキタさんに話し始めます。キタさんはやわらかい笑顔でウンウンとうなずきながらおねえさんの話を聞いています。よほどの常連さんなんですねぇ。

いろんなことを話している内容から、彼女はマレーシアの出身らしいこと。学生時代に日本に来て、それ以来日本にいるらしいこと。今ではこの店のキーマン(キーウーマン)で、料理を作り、バーマン(バーテンダー)もこなし、さらにはキャッシャーとホール係もこなすという、ま、言ってみればほとんど彼女ひとりでこの店を切り盛りしているらしいのです。アルバイトの学生もいるのはいるらしいんですけどね。それにしても、よくこんなに言葉が出てくるなぁ、と思うくらい機関銃のように言葉が飛び出してくる。

その機関銃の間隙をぬってキタさんが2杯目のビールを注文します。

そこへフラリと入ってきたのは、これまた常連さんらしき外国人男性ひとり客。そのまま店の奥まで進み、壁にずらりとかかっている金属性のジョッキをひとつ取ってカウンターの一番入口よりの席に戻り、おねえさんにそのジョッキを手渡します。「いつものようにサッポロでいいの?」「あぁ。それでたのむ」というやり取りを“英語で”行ったあと、おねえさんがそのジョッキを洗って生ビールを注ぎます。

そのビールを彼に渡したおねえさん。先ほどキタさんにしていたのとほぼ同じ内容の会話を、今度は英語でバリバリと彼に話しはじめます。す・す・す・す・すごぉ~~~いっ! 日本語も機関銃だったけど、英語もまた機関銃ですねぇ! 彼女の頭の中はどんなになってるんだろう。このスピードで話せるということは、日本語を話してるときは日本語で考えて、英語で話してるときは英語で考えてるんだろうなぁ。こんな勢いで話してたら、どっちかの言葉から翻訳するような時間はないからなぁ。外国人の彼はけっこうきびしい顔をして話を聞きながら、ときどきロジカルな回答を返している。ふ~む。キタさんの笑顔でフンフンと話を聞くやり方が日本風だとしたら、彼のはいかにも英語人(英語を話す人たち)風だなぁ。英語が言語的にロジカルなせいか、どうも英語人は考え方がとってもロジカルな感じがするんですよねぇ。(「ロジカル」=「曖昧さが少ない」程度の意味合いで使っています。)

おねえさんが彼と英語でバリバリ話している間に、私もキタさんと話をはじめます。「さっきの謎の液体はなんなんですか?」「あぁ。これ? これは黒酢なんですよ。」「え? 黒酢? それをビールに入れるとおいしいんですか?」「う~ん。どうかなぁ。おもしろい味にはなるけどね。お酒は楽しく飲めればいいんですよ。だからいろんなことをやってみてるんですよ」とニコニコと微笑むキタさん。ご自宅でもいろんなカクテルを試してみたりしてるんだそうです。

そのキタさんのおすすめにしたがって、ギネスのあとの2杯目は「ジェムソン(Jameson)」のソーダ割り(600円)をいただきます。「このウイスキーは安いけどうまいんだよ」とキタさん。中野駅南口からゼロホールに向かう途中にある「イリュージョン」(03-3384-7598、中野区中野2-12-11 飯尾ビルB1)っていうバーもいいよ、とご紹介いただきました。

ゆっくりと1時間半ほど過ごし、今日は1,350円でした。どうもごちそうさま。

そうそう。今日は(私もそうですが、途中でやってきたほかのお客さんたちも)飲むだけで全然食べなかったけど、食べ物メニューもけっこうあるようです。先ほどしたくしていたシェパーズ・パイ(Shepherd's Pie)は普通サイズが1,500円、ライトサイズが700円。英国風の朝食、オール・デイ・イングリッシュ・ブレックファーストは自家製グリルドソーセージ2本、焼きベーコン2枚、炒めたトマトときのこ、ベイクドビーンズと焼き卵が盛り合わされて1,500円などなど。ちょっと高いけど、なつかしの英国風朝食も食べてみたいですね。

店情報

《平成17(2005)年5月17日(火)の記録》

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店情報: パブ「ザ・ライジング・サン(The Rising Sun)」(四ツ谷)

  • 店名: パブ「ザ・ライジング・サン(The Rising Sun)」(四ツ谷)
  • 電話: 03-3353-8842
  • 住所: 160-0004 東京都新宿区四谷1-9-3
  • 営業: 17:30-24:00(土は18:00- )、日祝休
  • 場所: JR・地下鉄の四ツ谷駅下車。新宿通り左側を新宿方向に向かって徒歩2分。最初の横丁(ここを入ると立ち飲み「鈴傳」)を過ぎて、角から4番目にある新盛ビルの2階。太陽の顔をアレンジしたユニークな看板が目安。
  • メモ: 1974年創業の、現存する最も古い東京の英国風パブ。サッポロ生ビール(700円)、バスペールエール(900円)、ギネス(900円)。シェパーズパイ(1,200円)、オール・デイ・イングリッシュ・ブレックファースト(1,500円)など。開店後の2時間(17:30-19:30)はハッピーアワーと称して、ビールが150円引きなど、飲み物が安くなる。(店のHP)(ぐるなび

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皿鉢料理の夕食会 … 魚料理・天ぷら「竹よし(たけよし)」(都立家政)

「竹よし」の夕食会も、今回で43回を迎えました。自宅からトコトコと店に向かっていると、向こうからこちらに向かって歩いてきたのは、このところ精力的にご自身の活動エリアを広げられているここっとさんです。あれ? どうしたの? 「え? 「竹よし」、こっちじゃないですか?」 ……。逆です。

彼女はよくご自分のことを「方向音痴」と書かれてますが、正確にははじめてのお店に地図を見ながら行くのが苦手なだけで、1度正確なルートで行ったことがあるお店にはほぼ間違いなくたどりつけるようなのです。「竹よし」は彼女にとって2度目の訪問ではありますが、前回、鷺ノ宮(さぎのみや)駅から「ペルル」を経由して、裏道を通って「竹よし」に来られたので、本当の最寄り駅である都立家政(とりつかせい)駅からのアプローチは今回がはじめてなんですね。こうやって一度行ってしまえば、次からはきっと大丈夫でしょう!

「こんにちは」。お店に着いたのは夕食会の開始時刻である5時の5分前。まだだれも到着しておらず、我われが最初のお客となりました。「いらっしゃいませ」と迎えてくれるマスターとママさんは、今日の料理の最終仕上げ中。

第43回夕食会のテーマは『高知・伝説の名物料理「皿鉢料理」』。「皿鉢(さわち)料理」というのは大皿に刺身、押しずしやのり巻き、焼き物、揚げ物、蒲鉾、羊羹などを盛り合わせた高知の宴席にはかかせない料理なのだそうです。

まずは例によって勝手に生ビールをついで、ここっとさんと小さい乾杯でスタートです。飲んでる間にひとり、またひとりと続々と今日の参加者が来店。徐々に徐々に大きい乾杯になっていきます。

皿鉢料理さぁ、出ました「皿鉢料理」。大皿に盛り込まれているのは刺身がヤガラ、カツオのたたき、カツオの刺身、キビナゴ、キンメダイにノレソレです。焼き魚はこれまた高級魚ノドクロ(赤ムツ)! それにジャコ天、ハモ天が加わります。これはまた見た目もきれいですねぇ!

これに合わせるお酒は、すべて高知の酒。「酔鯨(すいげい)」(特別純米)、「土佐鶴(とさつる)」(純米)、「司牡丹(つかさぼたん)」(本醸造)の3種類です。

皿鉢料理まずはすっきり、さっぱりと淡白な白身魚ヤガラから。そして穴子の稚魚、ノレソレ。これもまた味わいは比較的淡白でチュルチュルと食べやすいのです。次は白身ながらアブラのたっぷりとのったキンメダイ! こっちの大皿にはヤガラの頭が飾られてますが、もうひとつの大皿に飾られているのはキンメダイの頭。目がでっかい!

よ~し。いよいよカツオ。まずは刺身をいただいて、そしてニンニクのたっぷりと入ったカツオのたたきです。っくぅ~っ。酒もうまいっ!

ノドクロひとしきり刺身をいただいたところで、ノドクロの焼き魚です。大皿盛りの料理なので、焼き立てではないのですが、冷めた状態でも身がトロッとやわらかいのがさすがですねぇ。「こうやって口を開けてみると、喉のところが黒いからノドクロっていうんですよ」と店主がノドクロの口を広げて見せてくれます。

それにしてもこの皿鉢料理っつうやつは、お酒が進みますねぇ。なにしろお皿にのってるもののすべてがつまみですから!

今日はあらかじめ盛り付けられた料理ばかりだから、マスターも楽なんじゃない? と思ってみてみると、マスターはいつもと同じようになにやら料理を作っている。しばらくして出てきたのはたっぷりのカツオのアラ煮、キンメダイのカブトの煮物とアジの刺身、そしてなんとフグの皮です!

サクランボお仕事の都合で遅れていた都立家政の小悪魔・Ykちゃんも登場。「庭で採ってきた」というおいしそうなサクランボを持ってきてくれました。

最後はおこげもおいしい豆ご飯で締めて、第43回の夕食会も終了です。

「竹よし」を出て、2軒目は都立家政駅近くの大衆やきとり「かっぱ屋」。空豆や梅キューなどでビールやお酒を飲みますが、後で携帯で撮影した画像を見てみると、なぜかハムエッグまでたのんでいる。う~む。酔っててよく覚えていない…。

大活躍してくれているのは、本日夕食会初参加の金魚屋さん。いや。本当のお名前が金魚屋さんというわけではないのです。ご夫婦で参加されて奥様が「金魚屋豊天」、ご主人が「黒酢」と書かれたTシャツを着ていたので、みんなから「金魚屋さん」と呼ばれてるのでした。この金魚屋奥さんが、頭に赤いバンダナ姿でチャキチャキと宴会の場を仕切ってくれるので、我われはもう一方的に楽しむだけ。本当にお世話になりました。

さらには電車で下井草へ。本日の3次会は「Goten's Bar(ゴテンズバー)」です。にっきーさんとも合流し、ポテサラに鉄鍋餃子。かなりのメンバーが3次会まで一緒に流れてきて、帰りはみんなタクシー。ちゃんと帰れたかなぁ…。やぁ。よく飲みました。

(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。)

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月14日(土)の記録》

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新宿屈指の老舗 … バー「イーグル」(新宿)

ミルクワンタンの「鳥藤」を出て、本日の2軒目は新宿のバー「イーグル」。徐々に家に近づきながら飲むところがなんだか堅実路線ですねぇ。電車を降りてみると、外は本格的な雨模様。まいったなぁ。しかし、「イーグル」は大丈夫なのです。新宿アルタ裏の地下街出口を出てすぐ左側。残念ながら5メートルほどの距離は雨に濡れちゃうものの、逆に言えばたった5メートルを我慢すれば到着するのです。

「イーグル」があるのはこのビルの地下。階段はまっすぐでかなり急に見えます。その階段の途中に観音開きの自動ドアがあり、そのドアがウィンと開くと、そのさらに下にある店内から「いらっしゃいませ」と元気な声。そのままフロアまで階段を降りていくと「お荷物お預かりいたします」と笑顔で迎えてくれます。

サントリー系のお店は安いのに雰囲気のいい店が多い。ここ「イーグル」が属する津川産業グループ系のお店もその代表格です。昔はもっと数も多かったらしいのですが、今残っているのは4軒。ここ「イーグル」の他に、同じ新宿の「昴(すばる)」(03-3350-8800、新宿3-25-9 新宿モアビル7F)と「飛鳥(あすか)」(03-3344-4344、西新宿1-14-1 日殖ビル4F)。そして池袋の「ヘルメスワインコーナー」(03-3985-1350、西池袋1-34-3 矢島ビルB1)です。

「どうぞ」と案内されたのは重厚なカウンターの中央部。地下のお店なのに天井もどーんと高くて高級感がただよいます。先客も10人近くいるのですが広いカウンターのあっちの方にいたり、広いフロアの後ろにあるテーブル席にいたりするので、なんだかとってもゆったりとした感じ。

「なにをお作りいたしましょう」。カウンターの中のおにいさんが静かにたずねてくれます。「オールドのソーダ割りをお願いします」。

この高級感のある店内で、なんとサントリーオールドは250円。ローヤル12年でも330円なのです。どうです。すっごく安いでしょ。

「ダブルですか?」とおにいさん。「あ。…。はい」。しまったなぁ。この想定外の質問に思わず「はい」と答えてしまいました。きっと「シングルですか?」とたずねられても「はい」と答えてただろうなぁ。こう見えて商売が上手ですねぇ。(ダブルは2杯分の料金。つまりオールドだと500円です。)

んー。ダブルのハイボールはさすがに濃いなぁ。ここのウイスキーは、シングルは35ml、ダブルは75mlで作ってるんだそうです。普通はシングル30ml、ダブル60mlなので、このダブルのハイボールは、普通のシングルの2.5倍ですもんね。実際にはダブルアンドハーフってとこかな。

そこへにぎやかな男性ふたり連れが入ってきました。階段を降りてきながら「スイカ、スイカ! スイカのソルティドッグはある?」。近所のサラリーマン同士なのかな。もしかするとすでに1軒終わって、ここが2軒目なのかな。まだ7時過ぎなのに早いなぁ。

カウンターの私より2、3席分奥側に座り、差し出されたおしぼりで手を拭きながら「スイカ…」。「お客様。スイカはまだ出ておりませんで、今はまだイチゴなんです」と答えるおにいさん。「じゃイチゴでいいや。イチゴのソルティドッグ!」。カウンターの中にはおにいさんが2~3人いて、広いカウンターを分担しているのです。

「かしこまりました」とおにいさんがイチゴのソルティドッグを作りはじめます。まずイチゴのへたを取ってミキサーの中へひとつ、またひとつと入れていきます。ウィ~ンとミキサーを回して、その果汁とお酒を混ぜて…。待てよ。グレープフルーツジュースとウォッカで作るからソルティドッグなんであって、グレープフルーツの代わりにイチゴだと、もうソルティドッグって言えないんじゃないのかなぁ。メニューの中に季節限定のフルーツカクテル「カシスラムール」(1,200円)とあるやつなのかな。さすがにフレッシュフルーツのカクテルは高いなぁ。

そのイチゴのカクテルを飲み干したおふたり、「他にないの? フレッシュフルーツ」。「じゃ、今度はメロンで作ってみましょうか」と次にできあがったのはメロンのソルティドッグ。おもしろいなぁ。どんなフルーツでもウォッカと混ぜればソルティドッグになっちゃうのかなぁ。フルーツカクテルだから飲みやすいということもあるんでしょうけど、このふたり、飲むスピードもけっこう速くて、さらにはパイナップルとテキーラを合わせてシェイクしたロングカクテルをいただいています。徹底したフルーツ好きのおふたりなんですね。

そんなふたりの様子をチラチラとながめながら、私も目の前にいるバーテンダーのおにいさんとの会話を楽しみます。「この石は奥行きが1メートルくらいあるらしいんですよ」とバックバーの石壁を指差すおにいさん。へぇ。模様のように見えるのに、そんなに奥行きのある大きな石が埋め込まれてるんだ。「埋め込んだというよりも、最初からこの石を積みながらこのビルを造ったらしいですよ」。えっ。そうなんだ。このバーは、このビルができたときから、こういうバーにする予定で地下に設計されてたんだ。それもまたすごい話だなぁ。

つまみを一品いただきましょうか。レーズンバター(550円)にしようかな。

ところで、さっきからカウンターの上の「北斗(ほくと)」ってウイスキーが気になってるんだけど、これはなに? サントリーのピュアモルトというと「山崎」と「白州」は知ってたんだけど、同じような形のビンの「北斗」ははじめて見ますねぇ。「「白州」をベースに「山崎」をちょっとブレンドしたウイスキーなんです」。なぁるほど。じゃ、その「北斗」(500円)をいただいてみます。ストレートでお願いします。

ツツゥ~ッとていねいにストレートグラスにつがれた「北斗」。色を見て、香りを楽しんで、そしてちょっと口に含みます。へぇ。サントリーのウイスキーなのに、なんだかスコッチっぽい味わいもありますねぇ。甘~い残り香は「山崎」に似てる。「スコッチに近いようなスモーキーな感じが「白州」ゆずりなんですよ」とおにいさん。なるほど。ちゃんと両者の個性を引き継いでるんだ。これは飲みやすくておいしいウイスキーかも。

「ところでレーズンバターのお味はいかがですか。自家製なんですよ」とおにいさん。おいしいです。レーズンがとてもジューシーなのにさっぱりとしていていいですね。「普通はレーズンをラムに漬けて作るんですが、うちでは白ワインに漬けてるんですよ」。その話を聞いていたのがとなりのサラリーマンふたり連れ。「レーズンバター、自家製だってよ。どうするたのんでみる」。ふふっ。おいしいよ。

さてと。私はそろそろ腰を上げますか。ちょうど1時間の滞在。飲み物・食べ物の合計1,550円に、サービス料が10%で、合計1,705円でした。

「どうもごちそうさま」と階段を上がろうとすると、レジの男性(雰囲気などからしてこの人が店長さんなのかな?)が、「お客さま。外は雨ですので、これをお使いください」と差し出してくれたのは3段折り畳み式の新品の傘。「ご返却いただかなくてかまいませんので」と笑顔で傘を渡してくれる男性。いやぁ。雨の中を傘を持たずに入ってきたのを見ててこの傘を出してくれたんですね。この気持ちがうれしいではありませんか。「どうもすみません。ありがとうございます」と傘を受け取って地上へと出ます。

外はまだ雨が降り続いてるんだけど、新品の傘をさして、なんだかほのぼのとうれしい気持ちで駅へと向かったのでした。

店情報

《平成17(2005)年5月12日(木)の記録》

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店情報: バー「イーグル」(新宿)

  • 店名: サントリーラウンジ「イーグル」(新宿)
  • 電話: 03-3354-7700
  • 住所: 160-0022 東京都新宿区新宿3-24-11 セキネビルB1&2
  • 営業: 17:30-24:40(日祝は -24:00)、無休
  • 場所: 新宿駅東口地下からB12出口(住友銀行新宿ビル)をビルの向こう側に出ると左手に入口がある。新宿駅から見るとスタジオアルタの裏側。
  • メモ: 新宿屈指の老舗で、地下ながら天井は高くてとってもゆったり。サントリー系のお酒が安い。

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お腹いっぱい! … ミルクワンタン「鳥藤(とりふじ)」(有楽町)

久しぶりに東京駅近くでの仕事。東京駅丸ノ内側の風景もすっかり様変わりしましたねぇ。予定より少し長引いた仕事も午後5時過ぎには無事に終了しました。さてと、どうするかな。なにしろ東京駅は交通の要衝だけあって、どの方面にも向かいやすいのです。東西線で深川エリア(木場、門仲方面)にいくもよし、山手線で神田方面に出るもよし、新橋方面に出るもよし。もちろんこの界隈にだって、特に八重洲口方面や、もうちょっと足をのばして京橋方面まで出るといろんなお店が控えています。

そんな数多くの選択肢の中、今日は東京駅と有楽町駅のちょうどまん中あたりのガード下に残る古い酒場通りへと向かいます。東京駅側が丸ノ内地区の再開発で、そして有楽町側が旧・都庁跡地の再開発で今風の小ぎれいな街に生まれ変わる中、その両再開発の狭間であるこの地帯に、いかにも昔風の路地が残っているのでした。

何軒かならんだ風情のいい店のうち、今日入ったのはミルクワンタンで有名な「鳥藤」です。開け放された入口を入ると、右手には8~9人座れそうな直線カウンターが、そして左手には壁沿いに2人掛けのテーブル席が並び、奥のほうは小上がりになっているようです。間口もそれほど広くはなく、どっちかというとうなぎの寝床風。入口のすぐ左手に手洗い場がついてるのがいかにも昔風でいい。

午後5時20分の店内はカウンター奥側に会社員らしき男性がひとり座ってビールを飲んでおり、奥の小上がりでは初老の男性ふたり連れがこれまたビールを飲みながら談笑しています。カウンターの中の厨房には初老の男性がふたり。このふたりで店を切り盛りされてるんですね。

私もカウンターの一番手前側の席(入口を入ってすぐのところ)に陣取り、まずはカウンター内、ちょうど目の前にいるおじさんに「ビール、ください」と飲み物を注文します。出されたビールはサッポロ黒ラベル中ビン。値段は不明です!

なにしろ店内のメニューには「ミルクワンタン 700円」「焼飯 700円」「もつライス 700円」「焼飯半もつ 800円」の4品しかのっていない。そのほかの食べ物も、飲み物も全然書かれていないのです。でも、事前情報によると食べ物は勝手にどんどん出てくるらしいので、こうやってビールを飲みながら待っとけばいいんでしょうね。

「スープです」。カウンターの上段にトンとスープの小鉢が置かれます。ほうら。来た来た。透き通ったスープには刻みネギがたっぷりと浮いていて、添えられたチリレンゲでいただきます。最初にあったかいスープが出されるというのはうれしいですね。

追いかけるようにゆでたジャガイモの小皿が出てきます。小さいジャガイモ丸ごとを2つにカットしたものの横に塩。なんでもないつまみだけど、うまいなぁ。

ドン。大きなお皿がカウンター上段に置かれます。なんと。これはサバの味噌煮じゃない。しかもけっこうたっぷりですよ、これは。こんなに食べたら、これだけでお腹いっぱいになっちゃうかも。

ここまで3品は比較的トン・トン・トンって感じで出てきたのですが、サバ味噌煮のボリュームがけっこう大きいので、ここでいったんつまみが出るのがストップします。

カウンターの奥側にいる先客のおにいさんも、ゆっくりとサバ味噌煮をつっつきながらビールを飲んでいる。「焼酎出してもらえる」。ビールがなくなったのか、そのおにいさんが焼酎を注文。そのおにいさんのキープボトルらしき焼酎がトンと出されます。へぇ。ボトルキープもできるんだ。店のおじさんふたりのうちひとりは私の目の前にいて調理を担当しているおじさん。そしてもうひとりはカウンターの奥側にいて飲み物を作ったり、奥の小上がりも含めたホールへの品物出しなどを担当しているようです。

そこへ、年配の男性ひとり客が入ってきて、私の左側、カウンターの中央部に腰をおろしながら「ミルクワンタン!」と注文。へぇ。ミルクワンタンだけっつうのも注文できるんだ。

そのおじいさんにもやはり食前のスープは出され、カウンターの中ではミルクワンタンの準備が始まります。牛乳スープにワンタンと煮込みが投入されます。煮込みは鶏モツ(レバ)やニンジン、ジャガイモ、玉ネギなどの野菜類が入っている模様。これはけっこう具だくさんですねぇ。丼に盛られ「はいどうぞ」とおじいさんに出されたミルクワンタンは、まるでクリームシチューのような感じでトロッとして見える。おじいさんはちょっと振るえる手でチリレンゲを持ち、ゆっくりとスープをすすり、ワンタンを食べ始めます。

目の前のサバ味噌煮が残り少なくなったところで白菜の漬け物が出されます。全然見てないようでちゃーんとこっちの食べるペースを見てるんですねぇ。

「えーと。お酒はありますか。」「ありますよ。あっためる?」「はい。あっためてください」。トンとお猪口代わりのガラスのコップ(サイズ的にはお猪口くらい)が出され、しばらくしてアルマイト製の小さい急須(きゅうす)に入れられた燗酒が出てきます。これはおもしろいなぁ。その急須からまるでお茶をつぐようにガラスのコップにお酒をついで、まずひと口。んまいっ!

となりのおじいさんはミルクワンタンを食べ終えてお勘定。「700円です」。なるほどなぁ。スープはサービスか、あらかじめミルクワンタンの価格の中に含まれてるんだ。

カウンター内の厨房では、調理担当のおじさんが中華鍋でキンピラを作り始めます。中味はゴボウとニンジン。けっこうな量ですねぇ。できあがったキンピラがいくつかの小鉢に盛られて、自分も含む各お客さんのところに出されます。

そこへ若い男女ふたり連れも入ってきて、先ほどミルクワンタンを食べていたおじいさんがいた場所に陣取ります。男女ふたりにはまずスープが出され、その次に出されたのは先ほどできたばかりのキンピラ。なるほどねぇ。料理はころあいを見てどんどん作られて、ちょうどそのタイミングで来た人に出されるんですね。これはおもしろい。

続いて出てきたのはトマト、豆腐、レタス、玉ネギのサラダです。普段、こんなにたくさんいろんなものを食べながら飲むことは少ないですから、面食らってしまいます。自分のペースから言えば、もうすっかり満腹。これ以上食べるととても飲んではいられないくらいです。ちょうどお酒も飲み終わったし。ん~。どうやってストップすればいいのかなぁ。私より後から入ってきたお客さんで、先に帰ったのは先ほどのミルクワンタンのおじいさんだけですから、お店のしきたりがよくわかんないよなぁ。かといって、目の前の料理は全部食べちゃったので、あまり間をあけると絶対次のつまみが出てきますよねぇ。えいっ! とふんぎって「すみません。ごちそうさまでした。お勘定をお願いします」。

どんな反応が帰ってくるかなぁ…、と内心ドキドキしていたのですが、「はい。どうも。え~と、2,500円です」とちょっと思案顔だった厨房のおじさんが、詳しく計算するわけでもなく、お勘定を告げてくれます。おぉ。なるほど。ビール(中ビン)と燗酒に、つまみ7品で2,500円というのは、けっこうリーズナブルですね。でも、普段は7品は食べないなぁ。たっぷり食べて、悪酔いしないでね、っていうことなんでしょうか。

どうもごちそうさま。ちょうど1時間くらいしかいなかったのに、とっても満腹になってしまいました。

さて後日談。この記事を書くのにあたり、インターネット等でもここ「鳥藤」のことを調べてみたのですが、たとえばdancyu (ダンチュウ) 05月号小野員裕さんの「鳥藤」の記事によれば『夜は締めにミルクワンタンが出てくるおまかせコースのみ。ビールや焼酎などの飲み物込みで3,000~3,500円』と書かれています。本当はミルクワンタンが出てくるまで食べてなければいけなかったのかなぁ。また、インターネット情報によりますと、お客さんの食べる量、飲む量などによってひとり2,500円くらいから、とっても飲み食いする人で4,500円くらいまでといろいろと幅もあるみたいなのです。次回はぜひミルクワンタンまでたどりついてみたいですね。おもしろいお店です。

店情報

《平成17(2005)年5月12日(木)の記録》

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店情報: ミルクワンタン「鳥藤(とりふじ)」(有楽町)

  • 店名: ミルクワンタン「鳥藤」(とりふじ)
  • 電話: 03-3215-1939
  • 住所: 100-0005 東京都千代田区丸の内3-7-9
  • 営業: 17:00-23:30(LO)、土日祝休
  • 場所: 有楽町から、ガード下を東京駅方面へ。東京駅近道と書かれた暗いガード下の道に入り、鍛冶橋通りの手前、左手。近くに京葉線の出口もあり。
  • メモ: 1949年創業で、ミルクワンタンで有名。酒の肴が注文しなくてもちょっとずつ出てくる。飲み物も含んで、量によってひとりあたり2,500~4,500円くらいらしい。ただし、メニューにあるのは「ミルクワンタン 700円」「焼飯 700円」「もつライス 700円」「焼飯半もつ 800円」の4品のみ。

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おでんの季節終了 … 酒亭「北国(きたぐに)」(中野)

「おでんが食べたいなぁ」。先日、「ナポリ」でおでんをつついたせいか、今日はなんだか無性におでんが食べたい気分。となると「北国」かな。都内の仕事からの帰り道、中野駅で途中下車します。

「こんばんは」と「北国」の引き戸を開けたのは午後8時半。店内左手のカウンター席は常連さんたちでうまり、かろうじて一番手前、L字(左右逆)の短辺の角付近があいているのみ。その席にママさんが「いらっしゃい」とおしぼりを置いてくれます。

「ウイスキーをお願いします」。ここのウイスキーはホワイトの水割り。ここではウイスキーの水割りにも、焼酎の水割りにもレモンスライスが入れられます。このレモンスライスは1杯いただくごとに1個ずつ追加されていくので、グラスの中に入ってるレモンスライスの数で何杯飲んだかがわかるようになっているのです。

水割りだけしかないかというとそうでもなくて、私の右側、L字長辺の一番下のところに座っている常連のアオちゃんはハイボールが好き。いつも「ウイスキーと炭酸」とたのんでいます。そうすると、水で割る直前の状態まで準備ができたウイスキーのグラスと、ペットボトル入りの炭酸水が渡されるので、自分でハイボールにするのです。

「はい、どうぞ」とウイスキーの水割りが出てきました。奥の厨房からはユミさんがお通しの空豆を持ってきてくれます。

クッとひと口目のウイスキーをいただいて、さぁ、おでん。あれっ!? ここにあるはずのおでん鍋がない! そうかぁ。空豆も出る季節になって、もう今シーズンのおでんは終了したんだ。残念だなぁ。でも、気分はすっかり「おでんモード」なので、何かおでんに近いつまみを選ぼっと。え~と。お。「あつどーふ」(380円)か。きっと熱い豆腐なんでしょうね。これにしましょう。

左どなりにいるのは常連のナカちゃん。いつも大体この席に座って本を読みながら静かに飲まれてるんです。今日もアジの干物をつっつきながら、燗酒を飲みつつ読書中。そういえば、いつも焼き魚を召し上がってますねぇ。

「あつどーふ出るから、みんな動かないでね」とユミさんから声がかかり、湯気の立ちのぼるひとり用土鍋を持ったユミさんが、カウンターに並ぶみなさんの後ろを通って私の席へ。「熱いからね」といいながら、カウンター上に裏返して置かれた土鍋のふたの上に土鍋を置いてくれます。カウンターの中のママさんからはつけツユが渡されます。なるほど。「あつどーふ」は湯豆腐なんですね。大好きです、湯豆腐。

ウイスキーの水割りもおかわりをもらいましょう。

カウンターの長辺やや奥にいる常連のテラちゃんは、となりの常連のご老人と昔の酒場について話をしています。この店の常連さんは、アオちゃん、ナカちゃん、テラちゃんといったように、それぞれが「ちゃん」付けで呼び合ってるのがおもしろいですよねぇ。

「昔はカフェーといって、ちょっとエロチックな店があったんだなぁ。我われもよく通ってたんだよ」と懐かしげに語るご老人。その話を聞くともなしに聞いていたとなりのナカちゃんも、ふと読んでた本から目を上げて、「懐かしいなぁ。カフェー↑って尻上がりに発音するんだよね。フランスのカフェ↓とは全然違うんだ」と会話に加わります。へぇ。それにしても「エロチック」という言葉自体もなんだかノスタルジックですよねぇ。

この店は地元の年配のお客さんも多くて、昔の懐かしい話をいろいろとうかがうことができるのです。年齢的には毎度のことながら40代半ばの私が一番若いくらいで、上は80代くらいのお客さんまでと、平均年齢は上めですが、年齢の幅は広いのです。ここは店中で同じ話題で盛り上がっていくようなタイプの酒場なのですが、こうやって年もいろいろ、職業もいろいろな人が集まってるので、話題も広がっておもしろいんです。

まだ火曜日なので、サックリと切り上げますか。どうもごちそうさま。「はい。今日はイチ・サン・パ(1,380円)」とママさんが計算してくれます。1時間強の滞在でした。

店情報 (前回)

《平成17(2005)年5月10日(火)の記録》

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