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横須賀ホッピー3杯目! … 大衆酒場「銀次(ぎんじ)」(横須賀中央)

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ホッピーとお通し、左は煮込み / 調理場 / イカフライ

横須賀の3軒目は、私自身3度目の訪問となる大衆酒場「銀次」です。この店も昭和30年頃の創業だそうですので、もう50年も続く老舗です。店内は土間。左手には店の奥に向かって伸びて、奥のほうで直角に左に曲がる鉤の手カウンター。こちらは一般的な鉤の手の外側に座るスタイルで手前側の長辺部に8人ほど、奥の短辺部に6人ほど座れるでしょうか。右手には4人掛けのテーブル席が3つ、壁にくっつくように配置されていますが、その一番手前側、いわゆるお誕生日席の場所にもイスが置かれているので各テーブルには5人ずつ座ることができます。さらに店の奥には座敷席もあるようです。

午後7時半の店内は、カウンターはゆるゆるといっぱい。決して満席ではないのですがふたり連れがいて、ひとつ空けてひとり客がいて、またひとつ空けてひとり客がいて、ひとつ空けてふたり連れがいるといった具合に、ひとつずつの空席を間に残してカウンターがいっぱいの状態なのです。たまたまカウンターの一番手前が空いていたのでそこに腰をおろします。

この店もまたまた座るやいなやで「お飲み物は?」ときました。今日はホッピーに決めているので、ここでもホッピー(400円)を注文。すると「氷は?」と確認が入りました。「なしでお願いします」。なるほどここは氷の要・不要を聞いてくれるんですね。ここ「銀次」もやはり中ジョッキに3分の1ほど焼酎が入っていて、残った空間にはホッピーひと瓶が入りきりません。

お通し(サービス)は小皿に盛られたおから。横須賀はお通しはサービスというのが当たり前なんでしょうか。ここ「銀次」も含めて、これまで行った3軒はすべてお通しが無料でした。ちょっとしたことですがありがたいですね。

さてつまみ。「銀次」と言えば、なにしろ「湯豆腐」(350円)と「モツ揚げ」(300円)なんですが、1軒目(「忠孝」)で「砂肝の唐揚げ」(=「モツ揚げ」)を、2軒目(「太田屋」)で「湯豆腐」を食べちゃいましたからねぇ。ここはいっちょう「にこみ」(300円)からいきますか。

「はい、にこみね」という返事とともに、おねえさんが入り口左手の煮込み鍋(羽釜)から小鉢に煮込みをよそってくれます。ここの「にこみ」は、いわゆる「もつ煮込み」ではない。ジャガイモやタマネギ、コンニャクと挽き肉っぽいお肉を煮込んだ濃い口の肉ジャガ風煮込みなのです。これがまたビールにも日本酒にも、そしてこのホッピーにも合うんだからおもしろい。

カウンター内の様子店は女性4人と年配の男性ひとりで切り盛り中。女性のうちひとりが女将さんっぽい様子です。みなさん手がすくと、体の前に両手を重ねた状態でカウンター内の定位置にまっすぐ立っているのがすばらしい。むだ口のひとつもありません。そしてお客さんがなにかをたのみそうなそぶりをするとすっと寄ってきて注文を聞いてくれるのです。もちろん、いつも満席近い店内でそんな暇そうな時間はあまりないのですが、私が入った時間はちょうどお客さんの注文が一巡したところなのか、どのお客さんからもほとんど注文の声がかからず、こういう貴重なシーンを目にすることができたようです。

と、そのとき。向こうのお客さんから「アジフライ(400円)ね!」という注文が入ります。「はい。アジフライ」と復唱した揚げ物担当らしきおねえさん、揚げ油がたっぷりと入った中華鍋がふたつのった大型コンロに近づき、ガスのコックをひねります。ゴォ~~ッと中華鍋を包み込むほど大きな炎があがります。もともと小さい火でずっと余熱されていた揚げ油はすぐに適温になったようで、衣をつけて下ごしらえした状態で保管されていたアジフライがその中に投入されます。

そうそう。この店はフライもよく出るんですよねぇ。ジャーッという揚げ音に反応したのか、カウンター奥のお客さんからも「モツ揚げ」の注文が入り、もう一方の揚げ鍋も強火になります。なんだか活気がでてきましたねぇ。それじゃ私も続きますか。「すみません。イカフライ(350円)をお願いします」。「はーい」とイカフライも準備されます。

揚げたて熱々のイカフライにウスターソースをかけて、シャクっとかじると、中のイカももっちりと実にいい食感です。噛み切りにくいので、箸の先っぽを左手で押さえてぎゅっと噛みちぎると、女将さんが「どうぞ」と、カウンターの少し向こうにあったティッシュの箱をこちらに寄せてくれます。こういうちょっとしたことがうれしいんですよね。

イカフライを食べ終え、ホッピーを飲み干したところでお勘定をお願いすると、女将さんが大きな算盤でチャチャチャっと計算してくれます。こんなところも古い酒場っぽい。この店もまた約1時間の滞在で1,050円でした。どうもごちそうさま。

3軒で濃い目のホッピーを1杯ずつ、全部で3杯いただいてすっかりいい気持ち。他にも朝10時から開いてる「中央酒場」や、鳥の唐揚げが名物という「天國(てんくに)」、ウズラやスズメの姿焼きが楽しめる「野鳥」、呉の「鳥好(とりよし)」の娘むこがやっているという同名の「鳥好」、昭和2年創業の「興津屋」などなど、気になるお店は盛りだくさん。ぜひまたやって来たい町ですね。

店情報前回

《平成18(2006)年4月17日(月)の記録》

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コメント

こんにちは、風車のダン吉といいます。
久々の横須賀登場ですね。
横須賀の人間としては、嬉しい限りです。
また「酒場百選」出版、おめでとうございます。
早速購入しました。
湘南方面も精力的に回られているようですし、いずれ「神奈川篇」が出るのを楽しみにしています。

投稿: 風車のダン吉 | 2006.05.17 14:06

>風車のダン吉さん

どうもありがとうございます。
横須賀は行きたい酒場が多い街です。なにしろ酒場密度が高いですよね!
地元の人しか知らないようないいお店がありましたら、ぜひご紹介ください。

投稿: 浜田信郎 | 2006.06.04 21:52

今晩は、ダン吉です。
ぱっと思いついたのは、浦賀警察所近くの「寅次郎」。
横浜横須賀道路佐原インター近くの「神子元島」。
JR横須賀駅前の「MILESTONE」といった所。
「MILESTONE」のマスターのブログも、ディープな横須賀情報が満載です。
URLはhttp://blog.goo.ne.jp/tivgdtd
チェックしてみてください。

投稿: 風車のダン吉 | 2006.06.04 23:43

>風車のダン吉さま
ご紹介いただき、ありがとうございます。
交通の便がいい横須賀中央あたりでもなかなか行けない状況ですので、浦賀警察所近くや佐原インター近くはなかなか行ける機会がないかもしれませんが、まさに地元の名店なんでしょうね。うーむ。なんとか機会を作らねば。
まずは横須賀駅前からかな。。。(^^)

投稿: 浜田信郎 | 2006.06.11 21:04

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