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2軒目は老舗酒場 … 居酒屋「升本(ますもと)」(蒲田)

うなぎ家」を後に、初の蒲田の2軒目は同じ西口ながら駅よりは少し北より(東京方面側)にある老舗居酒屋「升本」です。四角に斜め線の桝のマークの入ったのれんをくぐって入ると、自然木でできた6人掛けのテーブルがずらりと並んでいます。それもただ整然と並んでいるわけではなくて、店中央部に2卓、2卓と4つのテーブルが島のように置かれており、左手の壁から入り口にかけて4卓(そのうち1卓は4人掛け)と、全部で46人分のテーブル席。奥に横直線のカウンターもあるのですが、だれも座っていないし、もっぱら料理などのスタンバイ席に使われてる様子です。

ちょうどグループ客が帰ったばかりなのか、入り口に一番近いテーブルが1卓まるまる空いているものの、他のテーブルはすべてほぼ満席。空いたテーブルに座っていいのかどうか、ちょっと迷ったのですが、特にどこかに案内されるような気配もないので、遠慮なくその6人用のテーブルを独占させてもらいます。

「いらっしゃいませ」とニコニコ笑顔のおとうさん(たぶん店主)から、すぐに出されたのはお通し(サービス)のガリ(紅生姜の甘酢漬け)と割り箸。そのおとうさんに、まずは燗酒(280円)をお願いします。

お酒は入り口右手奥の燗付け器でつけられます。おとうさんは一升瓶から鍋に1合程度のお酒を入れ、それを燗付け器に注ぎ入れます。そして燗付け器の下にその鍋を置いて、そこに付いている蛇口をひねれば、もう燗酒のできあがりです。

この店でおもしろいのは、その燗酒の出し方です。大きな升(4~5合入りそう)の真ん中に容量1合ほどのグラスを置いて、そこにたっぷりとこぼれるように鍋の燗酒を注いでくれるのです。こういうスタイルは見たことがないなぁ。

店はこのおとうさんと、もうひとり同年輩の女性ひとりがホールに、そしてカウンター奥の厨房にも同じく同年輩くらいの男女。この4人(男性2名、女性2名)で切り盛りしてるんですね。お客さんのほうは近所に勤めている人たちらしきグループ客ばかり。おじさんたちの間に、若い女性が数名混ざっているという典型的な職場飲みパターンですね。うちも職場で飲みにいくとだいたいこのパターンになります。

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のれん / 燗酒 / 竹の子煮付け

さて料理。壁にずらりと短冊メニューが並びますが、なにしろここにきて食べてみたかったのは「かき揚げ」(380円)なので、なにはさておき「かき揚げ」を注文し、それを待つ間のつなぎとして季節の「竹の子煮付け」(300円)もいただきます。

予定どおり「竹の子煮付け」はあっという間に出てきました。これがまた、いっさい飾り気のない竹の子だけのシンプルな煮付け。竹の子好きとしてはうれしいですねぇ。大きな竹の子なのに、しっかりと煮込まれていてとてもやわらかい。それよりもなによりも、ちょっと甘めのいい味付けですねぇ。お酒が進みます。

その他のメニューとしては天ぷら盛合せ(600円)、かきフライ(430円)、特製肉豆腐(420円)、本まぐろ刺身(680円)、あじ刺身(450円)、ホタルイカ(380円)、お新香ぬか漬け(250円)、ポテトサラダ(300円)などなどと、呑んべ好みのするつまみ類が、安い値段でずらりと並んでいます。

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自然木のテーブル / 燗付け器付近 / かき揚げ

そして出てきたのはボリューム満点の大きな「かき揚げ」。直径が四合升と同じくらいありますねぇ。ポロポロっとこぼれ落ちるように「かき揚げ」からはみ出しているのは大きなイカの身。こんなに大きな身がたっぷりと入ってるんですねぇ!

その「かき揚げ」のてっぺんに箸を立てると、できたてサクサクの「かき揚げ」はほとんど力を入れることもなくザクッと割れます。割れた断片を天つゆにつけて、熱さをハフハフとさましながらいただいては、お酒をちびりちびり。ん~。いいですねぇ。でもひとりだと、これだけでお腹いっぱいになっちゃいそうです。

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大きさ比較 / 食べ終わると器に店の名前が…

竹の子の器もそうでしたが、かき揚げの器も食べ終わると、その器のそこに「蒲田 升本」のマークが出てくるのです。器のすべてがこの店のオリジナルなんですね。こんなところにも創業以来50年以上という老舗の風格を感じます。

たっぷりのかき揚げを食べ終わると、午後10時前。約1時間の滞在は1,240円でした。今度は年配常連客が多そうな早い時間帯に来てみたいですね。

一度来てみたかった蒲田。今回は駆け足で2軒をまわったのですが、さすがに屈指の酒場タウンと言われるだけあって、ここも1日や2日ではまったくまわりきれませんね。職場から自宅への移動経路上にある街なので、ぜひまたやって来なくては。今度はもうちょっと濃い立ち飲みや、蒲田名物の餃子も食べてみたいと思います。

店情報

《平成18(2006)年4月28日(金)の記録》

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コメント

以前にコメントさせていただいた「だいてん」です。
出版おめでとうございます。
このブログは本になる!とずっと思っておりましたので、
我が意を得たりという感じで、うれしく思います。

さて、池上線沿線の住人としては、やっと蒲田に来てくれたと
これもまたとてもうれしいことでございます。

さて、「升本」にある土曜の午後4時ちょうど入ったことがありました。私が最初の客でした。そしてテレビに一番近い席についてテレビを見上げて、あの巨大升入コップ酒を飲み始めました。15分ほどして背後をふりかえって、驚きました。
そこには10名近いお客さんが座っておられたのです。
全員が独り客で、バラバラに座っています。常連ばかりの為か
大声を出す人もいません。本当に静かに10名もの人々が
入ってきていたのです。

なんだか、不思議な気持ちになったことを覚えています。

さて、池上線にこれからもぜひお越し下さい。
寄り道ブログの寄り道さんにもおすすめして、実際に来店いただいたのですが、池上線の雪谷大塚に「とよだ」という店があります。おすすめです。
オフ会参加したいのですが、私のような新参者でも行ってよい
ものかと迷っております。

投稿: だいてん | 2006.05.23 17:24

初めて投稿いたします、砂浜と申します。
ブログいつも楽しく拝見させていただいております。
私は蒲田の住人なのですが、今回、升本を取り上げていただいて、いつもはROMってばかりなのですが、感激のあまり思わず投稿させていただいた次第であります。
升本には、職場の仲間と月一ペースで5時くらいから飲み始めています。
ご察しの通り、5時くらいだと年配常連の方々が多いようです。
だいてんさんの書き込みにもありましたが、常連客のお客さんで店内が埋まっていても不思議と静かな時間が過ごせます。
本当に不思議な感じがします。
浜田さんが紹介されたメニューのなかでは、私的には天婦羅盛り合わせと肉豆腐がお気に入りです。
特に天婦羅盛り合わせはコストパフォーマンスが高いように思われます。
また蒲田に立ち寄っていただいて、このブログに掲載されることを心待ちにしております。
どうかお体の方ご自愛くださいますよう。

投稿: 砂浜 | 2006.05.25 21:13

な、なんて美味そうな店なんだ!
ぜひ行ってみたいが、蒲田か・・・。私の居住地とは、東京の端と端だな~。悲しい・・・。
吉祥寺公園口から徒歩2分「黒猫」はお気に入りの店です。
年に何度か足を運ぶ前進座落語会の帰りには、友人達と必ずここで飲みます。
ぜひ一度お運びを。

投稿: 志治美世子 | 2006.05.26 13:43

>だいてんさま

蒲田。いいお店がたくさんありそうな土地でワクワクいたしました。また近いうちにうかがいたいと思います。
今回のオフ会は昨日終了いたしましたが、次の機会にはぜひご参加ください。お返事が遅くなってすみませんでした。


>砂浜さま

やはり早い時間帯の「升本」がおもしろそうですね。次の機会には天婦羅盛り合わせと肉豆腐を試してみたいと思います。
蒲田のおすすめ店がありましたら、またご紹介くださいね。


>志治美世子さま

吉祥寺の「黒猫」ですね。先日ご紹介いただいた銀座の「みずの」とともにメモさせていただきました。ありがとうございます。

投稿: 浜田信郎 | 2006.06.04 22:06

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 東京23区の南端に位置する酒場タウン、蒲田にやってきました。ここから多摩川を渡ると、そこはもう神奈川県(川崎市)です。(実はその手前に、多摩川に突き出すように雑色、六郷土手のエリアがあって、そこも私にとって課題地域なのです。)  蒲田駅を降りると、どの出口に向かってもずらりと酒場がそろっているというのが素晴らしい土地ですよねぇ。そんな中、まずは前に一度行ったことのある「升本」に向かいます。大きな... [続きを読む]

受信: 2008.09.28 14:15

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