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アンコウづくしの食事会 … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

59回目となる「竹よし」の食事会。今回のテーマは「アンコウ」です。今年ももうそんな季節がやってきたんですね。

「竹よし」の食事会では、店主(マスター)が毎回いろんな食材を考えてくれて、通常営業のときには出てこないような実験的な料理も出てきたりするので毎回楽しみなのです。しかし、そんな中でも毎年「この季節にはやっぱりこれが食べたいよねぇ」という定番的な食材がいくつか存在します。これから冬場にかけての定番は、今回のアンコウであり、タラであり、寒ブリであり。これらは最低でも1回は食べないと冬は越せないですよねぇ。

今回の食事会のために大きなアンコウを2尾仕入れたのだそうで、そのうち大きいほう(7.2kgもの)はすでに解体を終えてカウンター上のバットの中には、切り分けられたアンコウの七つ道具(皮、えら、ひれ、頬肉、胃袋、卵巣、柳肉(正身))が並んでいます。小さいほう(といっても4.2kg)は丸のままテーブル上に展示(?)されている。今日の参加者が「アンコウ、大きいねぇ」「すごいねぇ」とひとしきり見学を終えたところで、今宵の食事がスタートです。

最初に出されたのはアンキモ。蒸して冷まして大きくスライスしたアンキモをポンズ醤油(紅葉おろし付き)でいただきます。

アンコウの刺身。柳肉(りゅうにく)を棒状のまま少し冷凍状態(ルイベ)にして薄くスライスしているのだそうです。鍋の具材用に厚めにスライスされているものはピンクっぽいのですが、こうやって薄くスライスしたものを見ると、とてもきれいな白身の魚であることがよくわかります。タラの刺身と似ています。

ルイベにしないと薄くスライスできないほどのやわらかさのアンコウの身は、小皿に取り分けるころにはルイベがとけてトロトロの状態。ツルンと口に含んでやわらかい弾力を楽しみながらいただくと、日本酒がすすむこと!

そしてカウンター中央部にドンと登場したのは、本日のメイン料理「ドブ汁」の鍋です。

ドブ汁はアンコウ鍋とは違って、水をいっさい使わないのが特徴。中に入れる大根やネギなどの野菜や、アンコウそのものから出る水分だけで鍋料理にしていくのです。

このドブ汁、もともとは茨城県大洗あたりの漁師料理だったというだけあって、作り方はいたって簡単で、アンコウの肝と味噌を土鍋でから煎りしておいて、大根などの野菜やあんこうの身を加えるだけ。文章にするとこれだけなのですが、実は調理中はけっこう手間もかかるんだそうです。

アンコウの肝は細かく砕かないといけない(「竹よし」ではすり鉢ですっています)し、から煎りを始めるとあまり焦がしすぎないようにこまめに裏返ししたり、火加減に調整したりとこれまた大変。

アンキモの脂がにじみ出てきてペースト状になってきたらアンコウの身を入れて、火加減を弱めてアンコウの身から水分が出てくるのを待ちます。ここでも底を焦がさないようにこまめに混ぜる必要があります。またアンコウが新鮮じゃないと水分が出ないので、鮮度が良くないと作ることのできない鍋なのです。

アンコウから水分が出てきて身に火が通ってきたら、味を調整して野菜も加え、10分ほどしっかりと煮込んだらドブ汁の完成です。

煮込むほどにおいしくなるのはアンコウ鍋と同じ。アンコウの七つ道具それぞれもさることながら、飴色になった大根はドブ汁のコクをすべて吸い込んで絶品です。今回の鍋には秋らしくキノコ類もたっぷり。これもまたいいですね。

惜しむらくは鍋がカウンター上に出てきてから、(具が多かったこともあって)底を焦がさないように底までかき混ぜることができなかったこと。このため、底のほうのアンキモが焦げついて、鍋全体が焦げっぽい香りになってしまいました。残念!

しかしこうやって新しい料理にチャレンジして、ちょっと失敗したりするのも食事会のおもしろいところ。うまくいったものは通常営業時のメニューになったり、うまくいかなかったものはその後の食事会で再チャレンジになったりしながら、お店で出てくる料理の幅が広がってきているように思います。

「このアンコウ。しゃぶしゃぶで食べてもおいしいかも」と、当初の予定にない料理をさっそくやってみるのも食事会の楽しいところ。トロリとした身がキュッと引き締まって、これもまたいいですねぇ。刺身でよく、さっと火を通してもまたよく、さらに鍋でじっくりと煮込んでもおいしい。見てくれはそんなに良くないけど、実にいい魚ですねぇ。まさに「酒くれーっ!」て感じで、今日は日本酒が進む進む。

いろいろな銘柄のお酒をいただく中、マリさんが差し入れとして持ってきてくれた舞姫酒造の「翠露・純米吟醸」(中取り・袋しずく・生酒)は香りがものすごく高い。うーん。これはお酒だけで十分(つまみ要らず)ですねぇ!

続いて登場したのは、アンコウの唐揚げ。アンコウの七つ道具をひとつずつ衣に包んで揚げているため、七つ道具ひとつひとつの味わいが、鍋でいただくよりもよくわかる、通常営業でも人気の名物メニューなのです。

最後はアンコウの雑炊でしめて、アンコウづくしの食事会の終了です。

もちろん今日もお酒のほうもたっぷりとたっぷりと、ママさんの手料理もたっぷりとたっぷりと、そして食事会に集ったみなさんとの楽しい交流もたっぷりとたっぷりと。今回もどうもありがとうございました。

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第59回夕食会 / アンコウの七つ道具 / 丸ごとのアンコウ

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アンキモ / アンコウ刺身 / 刺身はトロトロ

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すり鉢のアンキモ / ドブ汁 / 飴色の大根

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アンコウしゃぶしゃぶ / アンコウ唐揚げ / アンコウ雑炊


《今日いただいたお酒》

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生ビール(小) / 「八海山」純米吟醸 / 「翠露」純米吟醸

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「浦霞」本醸造 / 「美少年」純米 / 「吉田蔵」大吟醸

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「酔鯨」特別純米 / 「一ノ蔵」無鑑査 / 「菊水の辛口」


《アンコウ以外のお料理など》

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アスパラ炒め 目玉焼き添え / キヌカツギ / 白菜の古漬け

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ベーコンとコーン / ブロッコリー / 手羽先唐揚げ 甘酢餡かけ

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栗ごはん / 姫ホタテ焼き / 焼酎もあり

店情報前回

《平成18(2006)年10月14日(土)の記録》

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コメント

Ebisu@沖縄です。アンコウ今年はまだ食べていません。
残念...
これから那覇市の栄町というところで焼きてびち+泡盛に挑戦です。
現地ならではの料理は何があるか?楽しみです。
エスコートして下さるのはダイエットコンサルタントの河口さんです。

これからもう一度メールチェックして出発です。

一度高円寺の抱瓶でもいきますか?

投稿: Ebisu | 2006.11.18 18:08

沖縄に行かれてたんですね!>Ebisuさん
沖縄の料理は、お酒(泡盛)がガンガン進むのですが、なんとなく身体にいいような感じがするから不思議です。
高円寺もぜひ!(^^)

投稿: 浜田信郎 | 2006.12.17 21:28

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日曜日の夕方。わが家での夕食の時間までにちょいと一杯寄っていこうかとやってきたのは、開店時刻の午後5時ジャストの「竹よし」です。店主もちょうどのれんを出すところ。「こんばんは」とあいさつをしつつ店内へ。 「竹よし」はの店内は、右手にカウンター6席(つめて7席)、左手には壁際だけに座れるテーブル席が3人×2卓(つめて7席)というこぢんまりとしたもの。そのカウンターの中央部に座り、出されたあったかいお... [続きを読む]

受信: 2006.11.24 07:43

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