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土曜日の口開けに並んで … もつ焼き「宇ち多(うちだ)」(立石)

都内にもつ焼きの名店は数多くありますが、その中でも屈指の人気を誇るもつ焼き屋が京成立石駅のすぐ近くにある「宇ち多゛」です。開店時に入口の前にずらりと行列ができることでも有名で、その行列はネタがなくなってくるまでほとんど途切れることがないほどなのだそうです。

そんな人気の「宇ち多゛」のメニューの中でも、伝説的と言っていいほどのものが開店直後になくなってしまうというホネとシンキ。これに開店2時間ほどでなくなるというタンナマを加えた3品が「宇ち多゛」ファン垂涎のメニューらしいのです。

ホネというのは、煮込み鍋の中に入っている豚のあごの部分の骨のことなのだそうで、この骨のまわりについた肉がおいしいと言う。しかし、このホネは十数個しかないため、開店と同時に店に入ったお客さん(店のキャパシティは40人弱程度)の中でも、先着十数名しか食べることができない、非常に競争率の高い品物なのです。

シンキというのはテッポウ(豚の直腸)のナマとコブクロ(豚の子宮)のナマを1本ずつセットしにしたもの。お酢を入れてもらって、酢醤油でいただく人が多いそうです。ただし、このシンキは平日しかやっていないのだそうです。

タンナマは言わずと知れたタン(豚の舌)のナマ。先ほどのテッポウやコブクロもそうですが、ここのナマというのは、レバ(豚の肝臓)以外は本当の生ではなくて、下ゆでして冷ましたもののことなのです。

これら幻の3品にありつこうとすると、仕事を休んで平日の午後2時オープンを目指していくしかないのです。「土曜日はシンキはありませんが、ホネとタンナマはありますから、土曜日の口開けを目指しますか!」という宇ち中さんの呼びかけに集まったのは小田原の酒豪・泥酔院さんに、北千住在住のH氏、そして地元・立石界隈在住の祝さんに私の5人。

「宇ち多゛」のことが詳しく紹介されているサイト、「宇ち入り倶楽部」によると、土曜日の開店時刻は正午ということになっているのですが、最近の実態として、早い人は11時ごろから並び始め、行列が長くなる11時半ごろには開店するとのことで、今日の集合時刻は午後10時50分。昨日の酒も醒めやらぬうちに起き出して立石を目指します。

京成立石駅改札口で「おはよう」と声を掛けあって、さっそく「宇ち多゛」へ。表と裏とにふたつある入口のうち、5人が並んで座りやすい裏側の入口前に並びます。この時点で我われより先に並んでいる人はいませんでしたが、あれよあれよという間に人が増えて、表も裏もけっこうな行列になってきました。

ただし、年配の大常連さんたちはさすがにちょっと特権があるらしく、入口横の窓のところから、店のおにいさんにちょいと声をかけると、その人が座るべき場所にトンとグラスが置かれて、そこが予約席であることが示されます。これくらいの状態になるには、何年も、いやヘタすると十年、二十年と通いつめないとならないんでしょうねぇ。

外からガラス窓越しにかいま見える店内。大鍋では煮込みのスタンバイが終わり、その横の焼き台ではまだ開店前なのに、ものすごい勢いでもつ焼きがガンガンと焼かれています。開店直後に一気に入る注文に応えるために、あらかじめ焼いているんでしょうか。

時刻は午前11時25分。入口横の小窓がちょっと開いて、中から顔を出したのはみんなからアンチャンと呼ばれている店のおにいさん。宇ち中さんに「何人? なに飲むの?」と確認。宇ち中さんが「5人で、まずはビール」と答えると、「じゃ、右に入って、ここに5人並んで座ってね」と、裏口入ってすぐ右手の細長いテーブル席に人数分のビアタンを置いてくれました。うーむ。さすが常連・宇ち中さんです!

そして11時30分。表、裏の入口が一度に開かれ、並んでいたお客さんたちが店内にドッとなだれ込んで、あっという間に店内は満席になります。我われ5人も指定されたテーブル席にずらりと並びます。小窓からちょいと顔を出して予約をしていた大常連さんたちも、もちろん席についています。席にグラスを置いてもらっても、開店と同時になだれ込まないといけないのは他のみなさんと同じなんですね。

「ホネの人?」という問いかけにスススッと店内の手が挙がります。我われは5人で2人前のホネを所望。ホネの数だけ用意される箸(ハシ)をゲットすることができました。ホネを食べるには、こうやってまず箸をもらわないといけないことから、常連さんたちの間では「箸」がホネの代名詞として使われることも多いようです。

一連のバタバタが終わったところで予定どおりにビール(キリンラガー大瓶、510円)をいただいて、まずは無事に入店でき、箸を確保できたことに、そして今日の立石ツアーの成功を祈念して乾杯です! クゥ~ッ。休みの日に午前中から飲むビールのなんとうまいことよ!

そしてタンナマ(170円)です。ボイルした豚タンを長手方向にカットしてできる三日月形の肉を、さらに食べやすくひと口大にカットしたものに、醤油風味のタレとお酢をかけて、爪楊枝が1本添えられています。プリプリとした食感がいいですねぇ。「宇ち多」では、ナマや素焼きの場合は醤油風味のタレ(あるいは単に醤油かも??)をかけてくれるのですが、注文のときに「お酢」とたのんでおくと、さらにお酢もかけてくれるので、酢醤油っぽいさっぱりとした味わいになるのです。

ちなみにタンナマ以外のナマは、こういうバラバラの状態ではなくて、串に刺されていて、あとは焼けばもつ焼きになる状態になったものが出されます。またもつ焼きはすべて2本1組で170円ですが、ナマは1本ずつでも注文できるのだそうです。

お新香(170円)もいただきます。お新香は大根とキュウリに紅ショウガがちょっとのせられたもの。こちらも通常は醤油だけがかけられますが、「お酢」とたのむと酢もかけてくれて酢醤油になります。

そしていよいよホネの登場です。ブタの下あごの部分のV字型の骨(なんと歯も付いています!!)を両手でもって、ホネまわりにびっちりとついた肉にかぶりつくと、なるほどこれが人気の一品であることが納得できます。ホネも煮込みのひとつなので、値段も煮込みと同じく170円。十数個しかないホネは特別ですが、他にも開店直後であれば煮込みの中のハツモト(コリコリとした食感の大動脈)のところを多めに入れてもらったり、フワ(まさにフワリとした食感の肺)のところを選んでもらったりすることもできるのだそうです。

開店直後にしか手にすることのできない2品を堪能したあとは、いつものもつ焼き(すべて2本1セットで170円)です。まずはレバタレから。どれを注文しても大ぶりのもつが出てくるのがこの店の大きな特長ですね。カシラ塩。カシラは豚のコメカミの部分で、もつ焼きの中にあっては純粋に肉なのです。

続いてはナマもの。ハツナマお酢も売り切れていることが多い人気の品。というか、遅い時間になるとほとんどのものが売切れてしまうのでした。今日、土曜日なんて、売り切れ仕舞いで、早めの夕方にはもう閉店してしまうのだそうです! アブラナマお酢。アブラは豚の腸のまわりの脂肪なのだそうです。ということは今はやりの内臓脂肪(メタボリック)なのかな!?

ここらで梅割り(170円)に突入です。受け皿つきのグラスにあふれるほど焼酎を入れてくれた上に、梅エキスがちょいと入ります。

梅割りに入るともつ焼きの注文にも勢いが出てきます。アブラ塩とナンコツ塩。なにしろ5人いるので1人前2本の串をばらすと、ひとりあたり1個か2個ずつ。あっという間に食べ終わってシロタレ(豚の腸)とナンコツタレ(豚の食道)です。

そしてガツ(豚の胃袋)を注文しようというところで「最近、ガツ醤油(ガツを醤油味で焼き上げたもの)が好きなんですけど」と宇ち中さんに言ってみたところ、それじゃあと「ガツ素焼きお酢入れないで」と注文してくれます。出てきたガツはまさにガツ醤油。なるほど、「ガツ素焼きお酢入れないで」で、ちまたで人気(自分だけ?)のガツ醤油ができあがるんですね。

梅割りを飲み干して、2杯目は、今度は葡萄(ぶどう)割りをいただきます。

続く焼き物はハツタレ。ハツのタレ焼きというのは、他の店も含めてあまり食べたことがなかったのですが、意外とおいしいもんですねぇ。ここのタレとのマッチングがいいのかな。

「ここのカシラをアブラといっしょに食べるとサーロインステーキのような味になるんですよ」という泥酔院さんの言葉に従って、さっそく注文したのはアブラ塩とカシラ塩。さっそくすべて串からはずして、アブラ1個とカシラ1個をいっしょに箸でつまみあげ、両方をいっぺんにいただきます。うわぁーっ。脂っぽーい。もともとトロのような脂っこさのカシラが、アブラと一緒になることでさらに脂っこくなって、大トロ以上のギトギト感が出てきます。とはいえ、どちらもしつこい脂っこさではないのがいいんですよね。

こってりとしたサーロインステーキ(?)をいただいたところで、口直しに大根お酢(170円)をいただきます。野菜ものははじめに注文したお新香か、この大根かの2種類。どちらも人気の品です。

3杯目は再び梅割り。まだ昼なので、できるだけか~るくに抑えようと思っていたのに、飲みはじめるとやっぱりダメだなぁ。。 そしてもらったのは煮込みアブラのところ。うーん。みんな、飲むほどにこってりとした注文が多くなってきて、こってりしてるからまた焼酎が進んで。。。 悪循環ですなぁ。(のんべにとっては好循環スパイラルかも!?)

「さぁ。それじゃ、そろそろラストにしますか」と最後に注文したのはシロタレよく焼き。よく焼きにすることで、シロ特有のプリプリ感はややなくなりますが、逆にしっかりとした歯応えが出てきて、噛みしめるほどにいい味を感じることができます。

残った梅割りをキュッと飲み干して、午後1時まで、1時間半の滞在は5人で7,350円(ひとりあたり1,470円)程度でした。この安さがまた「宇ち多゛」ですねぇ。満足、満足。

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ビールとゲットした箸 / タンナマ / お新香

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ホネ(煮込み) / レバタレ / カシラ塩

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あごの骨 / ハツナマお酢 / アブラナマお酢

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梅割り / アブラ塩とナンコツ塩 / シロタレとナンコツタレ

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ガツ素焼きお酢入れないで / 2杯目は葡萄割り / ハツタレ

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アブラ塩とカシラ塩 / アブラとカシラをいっしょに / 大根お酢

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3杯目は再び梅割り / 煮込みアブラのところ / シロタレよく焼き

店情報前回、同じときの「宇ち中」)

《平成18(2006)年11月11日(土)の記録》

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