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酒池“魚”林!? … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

12月1日金曜日。師走(しわす)に入りました。横浜での仕事を終えて、自宅近くの酒場、「竹よし」に到着したのは午後9時過ぎ。週末の帰り道に、ちょっと引っかけて帰るのが楽しみなんですよねぇ。ちょっとではすまないことも多いのが難点ですけど…。

「竹よし」は右手の直線カウンター7席、左手のテーブル席7席(3席分のテーブル2つと、間にひとり入れる)の小さな魚料理と天ぷらのお店。これを魚好きな店主ひとりが切り盛りされているのです。店主はもともと魚屋さんの次男坊として生まれ、ずっとその店を手伝っていたらしいのですが、近くにスーパーなどができた関係で魚屋はやめて、おにいさん(長男)とふたりで魚料理屋に切り替えたのだそうです。その後、店主は独立して、平成5(1993)年にこの地に、この店を開くに至ったのでした。

カウンターの一番奥のほうに座り、いつものようにまずは瓶ビール(アサヒ中ビン、500円)をいただくと、お通し(200円)として出されたのはカニと小柱、タコの頭などの酢の物。「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、ここの店主が作る魚料理も、お通しからまさにそんな感じ。

ただし、魚以外にはまったく興味がないのか、うまく儲けたり、女性も喜ぶようなこじゃれたお店にしたりすることにはまったく無頓着。むしろ大常連のみなさんのほうが心配して、あれこれと助言をするほどです。そんな店主だからこそ、ここにいてゆっくりとくつろげるのかもしれませんね。

すぐに「菊正宗」の燗酒(350円)に切り替えて、肴のほうは、今日はいつもの刺身盛り合せ(5品盛り、1,000円)ではなくて、単品でいってみましょうか。今日の刺身はキンメダイ(750円)、タイ(750円)、アジなめろう(600円)に平貝(750円)ですか。カキ酢(600円)やタラ白子(600円)、アンキモ(500円)などもありますねぇ。うーん。久しぶりに平貝にしてみようかな。

平貝は、その長さが30センチほどもあろうかという黒い大きな二枚貝。そんな大きな貝ながら、中の身は小さくて、刺身になるのは貝柱の部分と、その周辺のヒモと呼ばれる部分(外套膜だそうな)だけ。これを、その貝殻の上にきれいに盛りつけてくれます。貝柱の部分は、見た目はホタテなどとも似ているのですが、こちら平貝のほうがキメが細かい感じで、とてもしっかりとした弾力感が味わえます。

極めつけは肝(きも)の部分。平貝から取り出された肝の部分は、刺身になる部分とは別に蒸し器で蒸して、食べやすい大きさにカットした後、紅葉おろしや刻みネギとともに小鉢に盛って出してくれるのです。ホンワカとあったかい状態の肝に、ポンズ醤油をちょいとたらしていただくと、ウマァーーッ、ウマァーーッ、ウマァーーッ、と3回ぐらい叫びたくなるようなおいしさで、酒が進むことこの上ありません。すぐに菊正宗(燗酒、350円)もおかわりです。

「こんばんは」と入ってきたのは、最近ここでよくお会いするKさん。刺身盛り合わせからスタートです。

私のほうは、今度は煮物か焼き物をもらおうかな。今日の煮魚はマコガレイ(850円)。焼き物はタラバガニ網焼き(1,200円)、ササガレイ(600円)、ブリかま(600円)、本マグロあごトロ(600円)などなど。「キンメダイのあら煮もできますよ」と店主がキンメダイの頭のところを見せてくれます。キンメダイの刺身を取ったあとなのですが、1人前くらいしか作れないのでメニューには出してなかったのだそうです。さっそそのキンメダイのあら煮をお願いします。

待つことしばし。出てきたあら煮はキンメダイの頭、尻尾、そしてカマの部分、さらには肝の部分とあら煮というにはあまりにも贅沢な逸品。しかもたっぷりの豆腐もいっしょに煮込んでくれています。あら煮といっしょに煮込まれた豆腐がまた、これだけでお酒がいくらでも飲めるほど合うんですよねぇ。

さっそく冷酒(高清水300ml瓶、600円)に切り替えて、Kさんにも「どうぞどうぞ」とあら煮をおすそ分け。口に含んだだけでトロリととろけるところへ、追いかけるように冷酒をクイッと! ックゥ~~~ッ。キンメダイのアブラののりがたまりませんなぁ!

Kさんは仕上げのカニ雑炊(800円)を注文です。これもまたこの店の人気の品。なにしろタラバガニのカニ雑炊ですからねぇ。「どうぞどうぞ」今度は逆にKさんが、アツアツウマウマのカニ雑炊を分けてくれました。どうもありがとうございます。

そのKさんとちょうど入れ代わるようなタイミングでお店に入ってきたのは常連のWさん。カウンターの入口側に座って牛モツ鍋(800円)を注文です。そう。ここは魚のお店なのに、なぜか牛モツ鍋もあるんですよねぇ。なんと、その牛モツ鍋も「こんなにいっぱいは食べられないから食べて」とおすそ分けをいただいてしまいました。ありがとうございます。でも、本当にここの鍋はボリュームたっぷりなんですよね。

ガラガラっと入口引き戸が開いて、「こんばんは」と入ってきたのは、うちの近所に住む酒友・にっきーさんです。少し前に「そろそろ会社を出ます」というメールをいただいたので、「竹よし」にいることを伝えていたのです。わざわざ途中下車でお越しいただき、ありがとうございます。金曜日の夜にこうやって飲み仲間と合流できるのはうれしいですよね。

そのにっきーさんはビールからスタートし、タラ白子(600円)をもらって日本酒に移ります。タラもまさに冬の魚ですねぇ。

「白子の次はあったかいものを」とメニューをながめるにっきーさん。やはりにっきーさんも湯豆腐(600円)やアンコウ鍋(1,200円)などの鍋物に引かれているようです。冬場はやはり鍋の出番です。しかもこの店は1人前から鍋が楽しめるのがありがたい。「ひとりでも鍋をつつきたいときはありますもんねぇ」と店主。そうなんですよねぇ。おおぜいで食べる鍋もおいしいけど、ひとりでじっくりといただく鍋も実にいい。なにしろ好きな具材を好きな煮加減で楽しむことができますから。池波正太郎氏の食に関するエッセイにもよくひとり鍋が登場して、それがまた実においしそうに感じるのです。

にっきーさんはかなり迷いつつも、最終的にはカキふわふわ焼き(600円)に決定。これもまた「竹よし」冬場の定番商品ながら、その調理法は年々少しずつ変わっている様子。基本的には下味をつけて小麦粉をつけたカキ(5~6個)をソテーして、それを玉子でとじた料理。以前はもっとカキと玉子が渾然一体となっていた感じがするのですが、最近のものはフワフワ玉子焼の上にソテーされたカキがのっかってるって感じで、より両者の独立感が強まっています。それだけカキそのものも味わえるし、ダシのよくきいたフワフワ玉子焼きも味わえるし、両方いっぺんに食べれば以前のフワフワ焼きの味わいも楽しめるのです。あー、おいしい。あはは。にっきーさんが注文した料理なのに、これもまたちゃっかりといただいちゃいました。

ワイワイと楽しく過ごすうちに、気がつけばもう1時過ぎ。閉店時刻を1時間以上も過ぎてしまいました。どうもすみません。たっぷりと4時間の「竹よし」タイム。別々のお会計で、最終的に冷酒(高清水300ml瓶、600円)を3本いただいた私の分は4,850円でした。

もちろんにっきーさんとふたり、このまま終わるはずもなく、このあとはにっきーさん行きつけの「ゴテンズバー」で焼酎をいただいて、最後は「御天」のラーメン(680円)でビシッとしめて終了。わが家に帰り着いたのは午前4時前でした。久しぶりに金曜日の夜らしい飲み方をしたなぁ。(爆)

061201a 061201b 061201c
瓶ビールとお通し / 燗酒(菊正宗) / 平貝の刺身

061201d 061201e 061201f
平貝の肝蒸し / 金目鯛あら煮 / かに雑炊

061201g 061201h 061201i
牛もつ鍋(取り分け後) / かきふわふわ焼き / 「御天」のラーメン

店情報前回、同じときの「アル中ハイマー日記」)

《平成18(2006)年12月01日(金)の記録》

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コメント

その節はありがとうございました。
改めて『竹よし』さんの素晴らしさを感じた夜でした。

締めのラーメンも美味かったですね(笑)。

投稿: にっきー | 2007.01.14 10:53

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毎月第2土曜日は「竹よし」の夕食会の日。「今日は寒いので、まずキンメダイのしゃぶしゃぶからいきましょうね」と、すぐに鍋が用意されます。今日は四国(高松)に単身赴任中の大常連・O島さんも帰省されていて、一緒に鍋を囲みます。 食材のキンメダイは、1尾丸ごとの大きなものがカウンター上にどーんと置かれている他、しゃぶしゃぶ用の薄切り、あら煮用のぶつ切りなども並んでいて、とても豪勢。なにしろ鮮度抜群のキンメ... [続きを読む]

受信: 2007.01.20 11:55

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