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池波正太郎流の食べ方 … 洋食「キャトル」(横浜・洋光台)

大衆食堂で、ひとり酒を飲んでおいしいように、洋食屋でも上手にひとり酒ができないものかと、ときどきトライしてみているのですが、なかなかうまくいきません。大衆食堂で、おかずをつまみにチビチビとやるのと違って、洋食屋では、ついついガッツリと食べるほうに走っちゃうんですねぇ。なんでかなぁ。

今日は会社の帰りに、JR洋光台駅のすぐ近くにある洋食屋「キャトル」です。

先日、横浜在住の先輩と話していたときに「そういえば、洋光台駅の近くに美味しい洋食屋さんがあってねぇ。名前は忘れたなぁ。駅のすぐ近くの2階なんだけど」という話をうかがったのです。
「え? もしかすると「センターグリル洋光台店」じゃないでしょうか。そうだったら2階じゃなくて、1階なんですけど…」と確認してみても、
「いや。たしかに2階だったなぁ」と先輩。

それ以来、駅の近くをちょこちょこと調べていて、もしかしたらここかな? とあたりをつけたのが、駅前のビルの2階にある「キャトル」だったのです。

開けっぱなしの入口から中をのぞきこむと、洋食屋というよりは、喫茶店に近い風情。

店内は入口左手がレジとカウンター4席。カウンターの中が厨房になっています。右手の壁の沿って4人掛けのテーブル席が三つ並んでる。店は厨房(カウンター)の向こう側で左に広がり、そこに6人掛けと2人掛けのテーブル。そして、店の一番奥の壁(窓際)に沿って2人掛けのテーブルが2つずつ組になって4組(8卓)並んでいます。グループで来た場合には、人数によって組み合わせを調整するんでしょうね。

店は年配の店主夫婦がふたりで切り盛りしているようで、ご主人が厨房の中での調理を、奥さんがホールを担当しているようです。その奥さんが「いらっしゃいませ」と、コップに入ったお水をもってきてくれます。

「ビールをお願いします」
「生ですか?」
「ビンがあれば、ビンで」

ひとまずビールを注文しておいて、テーブル上に置かれたメニューを確認します。メニューはプラスチックケースに入った両面印刷の紙1枚。

飲み物は瓶ビール(キリンラガー中ビン、520円)、生ビール(中、570円)のほかに、お酒(420円)、サワー(420円)やワイン(ボトル、1,900円)などがあるようです。

お酒(日本酒)があるのが、おもしろいですねぇ。

洋食屋で飲むといえば、池波正太郎氏を思い出しますが、その池波氏が神田の老舗洋食屋「松栄亭」で飲むくだりが次のように著されています。

 去年(昭和50年)も押しつまってから、久しぶりに、3人連れで松栄亭へ行き、食事をした。3人それぞれに好きなものをとり、それを三等分して食べた。
 先ず、野菜サラダを二皿。
 ポーク・ソテーが1、串カツレツが1、この店の名物・洋風かき揚げが1、カレーライスが1、ドライカレーが1、オムライスが1。それに酒を4本のんで、3人とも腹いっぱいになり、勘定がいくらだと思うだろうか……。
 金3,640円である。

3人で酒4本なので、量としてはそんなに多くないのですが、野菜サラダに、ポークソテー、串カツ、洋風かき揚げという、いかにも洋風の料理を肴に、酒(日本酒)を飲んだんですね。そのあと、がっつりとご飯ものを食べています。

池波氏は、洋食屋に入ると、こうやって洋風のおかずをつまみに軽く飲んでから、しっかりとした食事で〆る、という飲み方が多いようで、目黒の「とんき」でも『私は先ず、ロース・カツレツで酒かビールをのみ、ついで串カツレツで飯を食べることにしている』という飲み方をしています。

今日は、この池波氏の飲み方に倣(なら)ってみましょう。

まずは、つまみとなる一品ですね。メニューにはベーコンエッグ(520円)やオムレツ(520円)などの卵料理。トマトサラダ(520円)、ハムサラダ(680円)などのサラダ類などが並びます。

がっちりヘビーにいくとするとハンバーグステーキ(890円)や、チキンやポークのカツレツやソテー(各1,050円)。チキンメリーランド、ポークメリーランド(各1,400円)なんて、本格的な一品料理もあります。

魚介料理は、鮮魚フライ(890円)や魚ムニエル(バター焼、890円)、エビ・魚・貝柱盛合せフライ(1,360円)などなど。

メニューの中には「おつまみ」なんてコーナーもあって、サラミ(520円)、チーズ(520円)、グリルドウィンナー(520円)、オニオンスライス(520円)、鶏から揚げ(750円)、アスパラガス(650円)、カマンベールチーズ(650円)、ソフトサーモン(2,100円)という品々が並んでいます。

池波氏ほどの健啖家ではないので、この店のボリュームがわからない今日は、軽めのつまみにしておきましょう。
「グリルドウィンナーをお願いします」

店内には、入口上部にテレビも置かれていて、野球中継が流れています。そういえば、「センターグリル洋光台店」にもテレビがあります。ひとり客でも退屈しないようにしてるんですね。

「お待たせしました。ウィンナーです。お箸も置いておきますので、食べやすいほうでどうぞ」と、小ぶりのフォークと割箸を出してくれます。

グリルドウィンナー(520円)は、包丁で切り目を入れて炒めたウィンナーソーセージが5本、何枚かのレタスの上にのせられて、マヨネーズが添えられています。

店内には私以外には客はいなくて、店主夫婦もおしゃべりなどしていないので、テレビの音が流れているだけという静かさです。ギューギューの満席というのも困るのですが、ある程度のお客さんは入ってないと、なんだかちょっと寂しいですねぇ。

ウィンナーでビールを飲みながら、じっくりとシメの食事ものを選びましょうか。

ご飯ものとしてはカレーライス(730円)やハヤシライス(840円)、オムライス(840円)、エビピラフ(890円)などなど。スパゲティもイタリアン(750円)、ミートソース(750円)、ミラネイズ(950円)など、何種類か並んでいます。サンドイッチもハンバーグサンド(1,000円)やポークカツサンド(1,000円)、ステーキサンド(1,300円)などならシメの食事になりそうです。

「すみません。オムライスをお願いします」結局、好物のオムライスに決定。

しばらくすると、厨房からはシャカシャカと卵を混ぜる音や、カッカッカッとフライパンをふる音が聞こえてきて、いい匂いが漂ってきました。

テーブル上にはスプーンとフォークが並べられて、スタンバイOKです。

さぁ、出てきました。オムライスです。まるで食堂見本のような、典型的な昔風のオムライス。横にケチャップスパとポテトフライが添えられているのも、なんだか懐かしい光景ですねぇ。その昔、デパートの食堂で出てくるオムライスが、こんな感じでした。

オムライスの中身は、ハムを具にしたケチャップライス。熱いうちにワシワシと食べ終えて、ごちそうさまー。

1時間弱の滞在。お勘定は1,880円でした。

うーむ。この池波正太郎流の食べ方。お腹はいっぱいになるけど、なんだか飲み足りないなぁ。。。

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「味の飲食店街」の入口看板 / グリルドウィンナーと瓶ビール / オムライス

店情報

《平成19(2007)年5月23日(水)の記録》

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