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フンワリ熱々玉子焼き … 大衆酒場「八島 東店(やしま ひがしてん)」(神戸・三宮)

ネギ入り玉子焼と湯豆腐


 広島での仕事を終えて、神戸まで移動。明日と明後日は神戸での仕事なのです。

 神戸は、これまでに数回程度しか来たことがなくて、ほとんど何も知らないといっても過言ではない地域。こういう土地にやってくるときに頼りになるのが、太田和彦(おおた・かずひこ)さんが出されている、全国を対象とした酒場本(近著は「太田和彦の居酒屋味酒覧 第2版―精選173」)ですよねぇ。前回(8年ほど前)神戸に来たときにも、「太田和彦の全国居酒屋巡礼」で紹介されていた「金盃 東店」に行ったことを思い出します。

 今回は、久しぶりに「ニッポン居酒屋放浪記 望郷篇」(新潮文庫)の「神戸」のところを読み返してみて、まずは「男がこれだけ玉子焼を注文する店は少ない」と書かれている「八島 東店」に行ってみることにしました。

 三宮駅に到着したのは午後8時。近くのホテルにチェックインして、荷物だけ置いたらすぐに阪急・三宮駅のガードに沿って元町方面へと向かいます。この通り沿い、古びた酒場がけっこう残っていて、酒場ファンにはたまらないエリアですねぇ。「正宗屋」の素晴らしいのれんにも引かれつつ進んでいくと、通りの右手に「八島 東店」です。うーん。こちらも負けず劣らず渋いっ!

 濃い茶色地ののれんに、大きなのれんに負けないくらい大きな白字で「八島」と書かれ、その横に縦書きで「東店」と添えられています。「八島」の字が、右から左へと書かれているのが、これまた時代を感じさせるではありませんか。

 まん中で両側に開くようになっている入口引き戸をヨッと開けて店内へ。どーんと満員の店内を眺めながら、目の前のおねえさんに「ひとりです」と申告します。

 店内は、右手が置くまでまっすぐ続く直線カウンター席で、左手は8人掛けくらいの横長いテーブル席が、店の奥に向かって数列並んでいます。

「それじゃ、こちらにお願いします」

 と案内されたのは、一番奥のテーブル席のまん中あたり。横長テーブルの左側では作業服姿の若い男性ふたり連れが、右側ではスーツ姿の中年男性ふたり連れが、それぞれすでにワイワイと話しながら飲んでる状態で、その間に入れてもらいながら、は瓶ビール(大瓶450円)を注文すると、瓶ビールにはアサヒとキリンがあるとのこと。昨日がアサヒだったので、今日はキリンをいただきましょうか。

 こういう大衆酒場には似つかわしくないタイプの、若くてきれいなおねえさんが瓶ビールを取りに行ってくれている間に、店内のメニューをさっと確認します。

 件の「ニッポン居酒屋放浪記 望郷編」には『玉子焼は290円。通はメニューにないネギ入りを頼む。ただし10円高くなるというのがいい』と紹介されているので、ぜひそのネギ入りを食べてみたいのですが、一見さんでも大丈夫かなぁ。なんて思いながら見てみると、「玉子焼 300円」というメニューに並んで、「ネギ入り玉子焼(ネギ玉)320円」というのがあるではありませんか。なるほどねぇ。いまや隠れメニューではなくて、正々堂々の表メニューになっちゃったんですね。

 ビールを持ってきてくれたおねえさんに、そのネギ入り玉子焼と、太田さんが『温めた豆腐におぼろ昆布と関西特有の刻み青ネギをのせダシで割った薄口醤油をまわした関西型湯豆腐』と書かれている湯豆腐(270円)を注文します。

 予想どおり、湯豆腐はあっという間に登場。これをつつきながら、ネギ玉が焼きあがってくるのを待とうという計画なのです。

 満員の店内に響くのは、当然のことながらバリバリの関西弁。いやぁ、旅に出かけてきた感じがしますねぇ。

 いや、昨日から旅には出てたんですが、広島はもともと何年間か住んでた土地だし、生まれ故郷の愛媛とも似たところが多いので、「旅に来た」というよりは、むしろ「帰ってきた」という思いのほうが強いのです。

「ネギ玉、お待たせしましたー」

 わっ。はやっ。まだ湯豆腐を二口分くらいしかつついていないのに、もうネギ入り玉子焼が出てきました。さっきから他の人の注文を聞いていても、相変わらず、どんどん注文が入る人気の品の様子。厨房も作りなれてるんでしょうね。

 ホカホカと湯気の立つネギ玉をひと口分切り分けて口に運ぶと、箸でつまんだ感触どおりのフンワリとした食感に、ひとりで飲んでるにもかかわらず、思わず笑顔がこぼれてしまいます。これはうまいっ。人気があるのがわかるなぁ。

 メニューには、140円なんて品もずらりと並んでいます。いか塩辛、東京納豆、チーズ、らっきょ、雲丹くらげ、などがそうです。東京納豆って、多分、普通の納豆ですよね。関西ではあまり食べないらしいから、わざわざ“東京”って付けてるんでしょうか。そして200円が、玉ひも、モロキュー、ナスビなど。

 大瓶のビールが450円というのも安いですが、日本酒(大関)も1合250円と、これまた安い。なにしろ日本の酒どころ、灘(なだ)のお膝元ですからねぇ。お客さんたちにも、日本酒をガンガン飲んでもらわなくっちゃ。

 でも、私はもう1軒、行ってみたいお店があるので、この店はここまで。お勘定は1,040円でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成20(2008)年2月27日(水)の記録》

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