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いかみみ刺身を冷酒で … 立ち飲み「やき屋(やきや)」(荻窪)

いかみみ刺身を冷酒で


 荻窪駅北口近くにある立ち飲みの「やき屋」にやってきました。ここは新鮮なイカ料理を中心としたつまみが、ほぼ全品170円で食べられる、コストパフォーマンス抜群の立ち飲み屋。それでいて、店内に凛(りん)とした緊張感もあるので、変なお客さんもほとんど見かけません。

 この緊張感は非常に大切で、あり過ぎるとあまりくつろげないし、なさ過ぎると店内がだれてしまって、変な酔っ払いがはびこるようになってしまうのです。ちょうどいいバランスを保った酒場が、名店と言われているようです。

 今日は右手のメインカウンターも、奥のほうが空いていたので、奥に立ち、まずは瓶ビール(アサヒスーパードライ中瓶、400円)と、げそ揚げ(170円)からスタートです。げそ揚げは、あらかじめ揚げて、カウンター上の大きなバットにスタンバイされているものを、注文に応じて皿に盛ってくれるので、出てくるのが早くて、一品目の肴(さかな)にちょうどいいのです。

 「やき屋」の創業は平成11(1999)年の7月。今月で開店して9年になります。

 この平成11年という年が、東京では第一次立ち飲みブームが到来した年。バブル崩壊後の不景気が10年近く続く中で、より安く飲める店として、サラリーマンたちの間に立ち飲み文化が浸透していったのでした。

 ちょうどこのころに出版されたのが、今は文庫本化もされている「立ち飲み屋」(ちくま文庫)です。都内の立ち飲み屋の紹介のみならず、「立ち飲みこそは、立ち姿もさることながら、酒の飲み方、楽しみ方においてもダンディズムをきわめた長居無用のスタイルなのである」ということなどを含む、9箇条の「立ち飲みの作法と流儀」についても語られていて、この時代の立ち飲みファンのバイブル的な本になったのでした。

 2品目として、いかみみ刺身(170円)をもらい、飲み物は日本酒(250円)を、今日は冷酒でいただきます。日本酒は「北の誉(きたのほまれ)」。飲み方は、燗、冷や(常温)、そして冷蔵庫で冷した冷酒が選べます。

 いかみみ刺身は、注文を受けてから冷蔵庫の中から下準備の終わったエンペラ(イカの耳)が取り出され、刺身に引かれます。いか刺身や、げそわさなどの刺身類も同じく、注文を受けてから刺身に仕上げられるのです。単価170円ながらも、こうやってきちんとひと手間入るところが、この店の人気の理由だと思います。

 立ち飲みブームが起こると、そのブームにのって立ち飲み店がどんどんと増えていきます。そうやって増えた状況の中で、安かろう悪かろうといった感じの立ち飲み屋は淘汰(とうた)されていって、何年か経つうちにいい店だけが残ってきているように思います。

 最後に、焼きたての熱々で出される、いかなんこつ焼(170円)をもらって、約1時間の立ち飲みタイムは1,160円でした。どうもごちそうさま。

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げそ揚げと瓶ビール / いかみみ刺身 / いかなんこつ焼

店情報前回

《平成20(2008)年7月11日(金)の記録》

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 金曜日の帰り道は、ほぼ毎週と言っていいくらいハシゴ酒。普段はどうしても翌日が気になって、深酒しにくいものですが、金曜日だけは例外です。「もしひどい二日酔いになったとしても、土日の休みの間になんとか回復することができそうだ」という安心感もあって、実に楽しく、しかも盛大に飲めるのです。  今日も横浜での仕事を終えて、湘南新宿ラインから中央線を経由して、荻窪へと帰ってきました。今夜はここ荻窪からハシゴ... [続きを読む]

受信: 2008.11.16 10:53

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