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新ジャンルの大衆酒場 … 大衆鉄板「こいくちや」(下井草)

大衆鉄板「こいくちや」


「もう行った? こいくちや」

 西武新宿線沿線の呑ん兵衛たちが、このところまるで挨拶のように交し合うこの言葉。「こいくちや」は、今年の4月に、西武新宿線・下井草(しもいぐさ)駅のすぐ近くにオープンした、「大衆鉄板」というジャンルのお店です。

 私もまだ行ったことがなかったので、「近いうちに行ってみなきゃなぁ」と思っていたところへ、うちの近くにお住まいの、料理研究家でソムリエールの伊野さんから、「こいくちやさんに行ってみませんか?」というメール。「ぜひ行きましょう!」と二つ返事でやって来たのでした。

 店に到着したのは午後6時。店内は、店に入ってすぐ右手に、大きな鉄板を囲むようにL字型のカウンターがあり、左手から店の奥にかけてテーブル席が並びます。

「ひとりですけど、後で2人になります」と店頭で接客している店主に告げると、

「それじゃ、カウンターにどうぞ」とカウンターの中央部、ちょうど鉄板料理をガンガン作っている前に案内してくれました。これはいいポジションですねぇ。

 まずはアサヒとサッポロが選べる瓶ビール(中瓶、500円)から、サッポロ(黒ラベル)をもらって、つまみにはポテトサラダ(280円)と、ネット上などでもすでに高い評判のトマトチーズ焼き(280円)を注文します。

 すぐに出されるポテトサラダをつつきながら、目の前の鉄板上で作られるトマトチーズ焼きを観察です。櫛(くし)に切ったトマトが鉄板の上に置かれ、その上に、細く切られたチーズをたっぷりと載せたら、鉄板焼き用の取っ手のついた蓋(カバー)で覆(おお)います。そのままの状態で待つことしばし。タイミングをみてカバーを取ると、チーズ全体がとろりと溶け出して、トマトを包み込むような感じで、たとえて言えば「台のないピザ」のような状態で仕上がります。

 そのまま皿に載せて、「はい、どうぞ」と出されたトマトチーズ焼き。上面はトロっとしているものの、下面は鉄板の上でカリっと焼かれていて、その食感もすばらしい。

 トマトチーズ焼きができあがった頃に、伊野さんも到着されるのではないかと、先に注文していたのですが、まだ到着されないので、このトマトチーズ焼きは熱々のうちにいただくことにします。

 「大衆鉄板」という謳(うた)い文句どおり、この店の料理は、35品目ほどがほぼ280円均一。ハラミ焼きと焼きそば(こいくちやきそば)の2品だけが560円。美味しいうちにいただいて、欲しければもう1度たのめばいいかな、と思える嬉しい価格設定なのです。

 そのトマトチーズ焼きを食べている途中で、伊野さん到着。なんと駅の近くで交通事故の目撃者になってしまい、警察からの事情聴取などを受けていたんだそうです。実は私も、その交通事故の横を素通りして、ここにやってきたのでした。あの現場に、中心的人物のひとりとして伊野さんもいらっしゃったんですね。まったく気がつかず、ごめんなさい。

 伊野さんがホッピー(380円)を注文されるのに合わせて、私も飲み物をホッピーに切り替えて乾杯です。ホッピーやサワー類は、ほぼ380円均一。ナカ(焼酎のおかわり)は250円です。ホッピーは、よく冷えたジョッキに氷とともに焼酎が入れられ、それとは別に瓶入りのホッピーが出されるスタイルです。

 料理のほうは、毎日限定10食の豚タン煮(280円)。これは牛スジ煮の煮込み鍋の中に、豚タンを丸ごと入れて煮込んだもの。丸ごとの豚タンを縦に半分に割ったものが1人前で、食べやすくスライスした後、刻みネギをトッピングして出してくれます。

 さらにナカをおかわりしながら、イカゲソ焼き(280円)や、カレー風味のレンコン肉詰め(280円)もいただきます。なるほど。この店も同じ沿線の「秋元屋」と同様、なにを食べてもはずれがなさそうですねぇ。

 さぁ、次はなにをいただきましょうか……、なんて話しているところへ、ピピピッと携帯電話が鳴ります。おろっ。「古典酒場」の倉嶋編集長です。

「もしもし。今、成田一徹(なりた・いってつ)さんと「燗酒屋」さんにいて、このあと「繁寿司」をご紹介いただけないかというお話が出ているんですが、いかがでしょう?」

 おぉ。成田一徹さんと言えば切り絵の大家。特にバーの切り絵が有名で、「古典酒場」にもその作品が掲載されているのです。それはさっそく合流させていただかなけりゃ。

 伊野さんにも了解をいただいて、ここはいったんお勘定。2時間ちょっとの滞在は、席料がひとり100円ずつ付いて、ふたりで3,630円(一人当たり1,815円)でした。どうもごちそうさま。近いうちに必ずまた来ますね!

 この後は、伊野さんにもご同行いただいて、下井草駅前からタクシーでビューンと「燗酒屋」へ。初めてお目にかかる成田さんは、見た目もものすごく若々しくて、ご自身のHPに書かれている生まれ年が信じられないほどです。和服に割烹着の女将が、美味しく漬かったお新香を出してくれて、ひとしきり日本酒をいただいたあと、みんなで荻窪の「繁寿司」に向かいます。

 午後10時過ぎの店内には、他のお客さんもおらず、5人でずらりとカウンターに並ぶと、今日も店主のシゲさんがニコニコといろんな話を聞かせてくれます。

 その後、成田さん、伊野さんはご帰宅され、残った3人で鷺ノ宮の「満月」にも足を伸ばします。ワイワイと飲むうちに気がつけばもう午前1時。徹底的に飲んだくれた、楽しい土曜日となったのでした。

 ご一緒いただいたみなさん、本当にありがとうございました。

080920a 080920b 080920c
ポテトサラダとビール / トマトチーズ焼き / ホッピーセット

080920d 080920e 080920f
豚タン煮 / イカゲソ焼き / れんこん肉詰め

080920g 080920h 080920i
「燗酒屋」のお新香 / 「繁寿司」のタコ吸盤 / 「満月」のオクラ納豆

店情報 (同じ日の伊野さんの記事倉嶋編集長の記事

《平成20(2008)年9月20日(土)の記録》

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コメント

浜田さん、こんにちは。
いつもおいしい情報ありがとうございます!
参考にさせていただいております。
自宅も近いようなのでいつかご一緒させていただけるとうれしいです。

投稿: 野菜ソムリエみっち | 2008.10.23 09:49

野菜ソムリエみっちさま
 ミクシィでもお世話になっておりますが、こちらへもコメントありがとうございます。
 こちらこそぜひご一緒させていただいて、「びゅーちーライフ」実践編をご教授いただけるとありがたいです(^^)

投稿: 浜田信郎 | 2008.11.02 14:13

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