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〔コラム〕 観察記録と取材の違い

取材中のひとこま

 このところ、出版社の方々と一緒に取材をさせていただく機会が何度かあったのですが、こういう出版物の取材と、ブログのための取材(なのか?)はまるで違うのです。

 ブログは、取材というよりも観察記録です。お店に「ブログに載せます」なんてことは、ほとんどの場合はお話しすることもなく、他のお客さんたちに混ざって、普通に飲み食いしながら、そのときの様子を日記風に記録しているものです。

 他のお客さんたちと違うのは、デジカメで料理や飲み物などの写真を撮ったりすることでしょうか。

 他のお客さんたちと違う行動はできるだけしないというのが、酒場の基本的なルール。他のお客さんたちがしないような注文の仕方をしたらダメだし、みんなが静かに飲んでいる中で大声で話をしたりするのもダメ。他のお客さんにやたらと話しかけたり、離れて座っている知り合いと、間のお客さん越しに話すのもNGです。

 店によっては読書も禁止だったり、携帯電話による通話はもちろん、メールも禁止している店もあります。

 これと同じような感じで、最近、禁止にしている店が多いのが写真撮影です。

 ほとんどの携帯電話にデジカメの機能が付き、ブロガー人口も多くなってきて、酒場も含めて、飲食店で写真撮影をする人が多くなってきたからかもしれません。

 私自身、写真を撮る場合には、なるべく目立たないように気をつけながら、できる限り短い間に撮り終えるように心がけているところですが、それでも嫌な思いをされている方もいらっしゃるようで、もっと気をつけないとなぁと反省しているような次第です。

 これとは逆に取材の場合は、あらかじめ「何月何日の何時に、何人でうかがいます。店主のお話を聞かせていただくほか、店内外の写真、料理の写真なども撮らせていただきます」ということをお店にきちんとお話をして、取材の許可を得ます。

 そして取材当日を迎えると、お約束した時間に店に伺って、まずは店主に名刺をお渡ししてご挨拶。こちらが店主にお話をうかがい始めると、カメラマンの方は、それとは別に立派な一眼レフカメラ(デジカメ)を取り出して、パシャパシャと写真を撮ります。ブログのときの「こっそりと」とはうって変わって、こちらは「堂々と」、場合によってはストロボも使いながら、美しい画像をおさえていってくれます。

 普段よく行っている店でも、店主にじっくりとお話をうかがう、なんて機会はあまりないので、取材の時には「へぇ、そうだったんだ」なんて話を聞かせていただけることもあるのがおもしろい。

 たとえば「秋元屋」店主の秋元さん。

「他のもつ焼き屋で修業はしたものの、平成16年の1月に開業したときは、酒場経営に関してはまったくの素人。とにかく不安で不安で、お客さんが喜んでくれそうなものは何でも取り入れたんですよ」

 と、開店当時から大人気だった品ぞろえの理由を聞かせてくれました。

 こういうお話を、きっちりとメモを取ったり、またICレコーダーに録音したりできるのも取材時ならでは。

 しかしながら、こうやって取りためたたくさんの情報を、後ほど短い記事にまとめていくのが本当に大変な作業なのです。「へぇ~っ」と感心したことだけをリストアップしただけで、もう要求されている原稿の文字数を超えてしまったりする。プロのライターさんってすごいなぁ、と改めて感心しているのでした。

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コメント

いや~、参考になるというか・・・
同感の連続で頷きっぱなしの内容というか・・・
改めて考えさせられる部分があったりと。

特に、仕入れた情報をまとめることの難しさについてはとても共感しております。

とはいえ、コチラの文章ほど上手くまとめられていないのが、我が乏しい実力なのですけれど・・・

それでも続けますけれどね♪
コケル時も前のめりにが信条ですのでw

投稿: さぎのみや散歩人 | 2009.04.05 10:30

毎回、楽しく拝見させていただいていますが、いろいろなご苦労、気苦労があるのですね。私も浜田さんのマネをして、たまに携帯で写真をとって、仲間うちで情報交換に使ったりしていますが、確かに最低限のマナーは守るべきと改めて思いました。浜田さんのブログは圧倒的に支持されていますので、これからもいい写真、レポートをお願いします。

投稿: 天玉そば | 2009.04.07 17:20

浜田様の記事は大好きで、過去記事から少しづつ読み勧めているところです

写真一杯で美味しそうそして楽しそう

ただ傍らでのカメラ使用に不快な思いをされる方には同意します

店内でのカメラ使用禁止(御客様のプライバシー保護)の職場で働いているので、撮影の問題に関してはツイツイ神経質になってしまいがち

レストランに関しては、同行者にはスタッフに許可を撮ってからしなさいな!と言いますが、大抵のお店はOKしてくださいます

以前、近くの席で結婚一周年のお祝いをやってらした方がいたんですけれど『記念日なので少し写真撮影します。すみません』と声をかけてくれたので、気分よく見てられましたし、『それはおめでとうございます』と声をかけることができました

店の方も周りの方も一声かけてもらえるだけでとげが減るのではないかと思ってコメントしました

今後も素敵な記事楽しみにしてます

投稿: kurokoko | 2009.04.08 00:41

いつも楽しく拝見してます。
お酒大好きなわたくしですが、ただいま妊娠中のため、
飲んだ気分だけ味わってます。
いろいろご苦労、お気遣いもあるんだと思いますが、
また素敵な記事をおねがいいたします。

投稿: あきべぇ | 2009.04.13 14:33

毎回、楽しく記事を拝見させていただいてます。

飲んでる横でいきなり写真は、あたしもアレは嫌いです。
というのも、その写真に自分が写っていたりして、
それを勝手にUPされるのもイヤだし、フラッシュなんて
たかれたときには、なんだ?なんだ?で、興ざめしますよね。

先日、よく行く店で、如何にもブロガーさんが
カウンター横で
おもむろにつまみを次々に写真とってたんですが、
いい店を回って記録を残すのが目的になっていて、
店や味を楽しむというのが逆転しているような。
そんな気がします。

ブログとかにUPすんの?って話しかけたら、
黙って写真とるの止めちゃうし、「そうなんですよ、
迷惑でした?」なんて言ってくれれば、また話とか
広がるのに。

投稿: きょう太 | 2009.04.15 19:55

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