« 〔くれ便り〕 鳥屋(とりや)という酒場文化 | トップページ | 〔くれ便り〕 しんちゃんさんが呉にやって来た »

〔くれ便り〕 同期の友と呉の夜

かしま支店


 私と同期入社のH君も、最初の赴任先は呉。独身寮でも私の2個となりの部屋でした。その後、都内の本社で長く勤務したあと、私より1年早く、去年の4月に再び呉に単身赴任で戻ってきていたのです。

 今日はそのH君と、呉の町に繰り出します。

 1軒目は例によって「とり屋」なのですが、人によって、また職場によって、行きつけの鳥屋が決まっていて、H君の行きつけは「鳥八茶屋」。しかし、残念ながら今日は、「鳥八茶屋」が大型連休に休まず営業した代休ということらしく、四日間の連続休暇の真っ最中。すぐ近くにある「かしま支店」に入ります。

 「かしま」という店名ながら、この店も実はとり屋の1軒。値段はやや高めながら、味がいいことで知られていて、近くに「かしま本店」もあります。

 呉のタウン誌「くれえばん」にも記事を書かれている遊星ギアのカズさんからいただいた情報、そして中国新聞過去の記事によりますと、とり屋を始めたのは、呉市の南側にある倉橋島の沖にある鹿島の上瀬稔さん。上瀬さんは終戦後、呉、大阪で四年間修業し、昭和27(1952)年に、呉市中通で活魚も食べられ、焼き鳥もあるという「鳥好」を創業したんだそうです。(その後の取材で得られた「鳥好」創業に関する新しい情報は→〈こちら〉 2012.02.19追記)

 「かしま」というこの店の店名は、きっとこの鹿島から来てるんでしょうね。鹿島は広島県最南端の有人島で、すぐ先は愛媛県の怒和(ぬわ)島、津和地(つわじ)島です。

 「かしま」では何種類かの焼き鳥(2串が1人前)や、鯛のカブト煮などで、燗酒をたっぷりといただきます。

「呉に来ると、日本酒がうまいよねえ。料理によく合う。」

 と、H君も同じく燗酒です。こちらのお酒は、ひそかに料理の影に隠れるようなおとなしい存在。きわだって美味いとか、香りが高いとかいうものではありません。その控えめな味わいが、瀬戸内の食材を引き立てるのです。

「女将からのサービスです。」

 店にいるお客、全員にふるまわれたのは、魚のアラの味噌汁です。いい魚のダシが出ていて、この汁だけで立派なつまみになるほど。これはすばらしいなあ。

 2時間ほど飲んで食べて、お勘定は二人で8千円(ひとり4千円)ほど。とり屋で飲むと、ほぼこのくらいの額ですね。「鳥八茶屋」がちょっと安めかな。

 二次会はスタンドへ。スタンドと言うのは、“スタンド・バー”の略で、他の地域でのスナックに近い業態の酒場です。呉の町にはスタンドが数多くあって、スタンドで飲むのが好きな人たちは、それぞれ自分の行きつけの店を持っているようです。昔はウイスキーの水割りを飲みながらカラオケを歌う店が多かったのですが、現在は焼酎がウイスキーに取って代わっているようです。

 会社で飲みに行ったりするときも、1軒目はとり屋、2軒目はスタンドというのが割りと標準的なコースです。スタンドは、スナックと同様に値段はそれほど明朗ではなくて、飲んで歌って、安い店で3千円ほど。通常は5千円くらいかかり、高い店だと8千円ほどいることもあります。けっして安くはない酒場です。

 2次会が終わってお腹がすいているときは、繁華街のすぐ西側を流れる堺川(さかいがわ)沿いの屋台でラーメンを食べて帰ったりします。屋台もまた、戦後間もないころから続く呉の飲酒文化の一側面だったのですが、法律の改正で道路が使えなくなり、一時は絶滅寸前だったのだそうです。現在のようなスタイルで、再び屋台営業ができるようになったのは昭和61(1986)年のこと。それ以来、新しい屋台も加わって、観光的な側面も持ち合わせるようになったのでした。

100511a 100511b 100511c
「かしま支店」のつくね / 串かつ / 鯨の竜田揚げ

100511d 100511e 100511f
レバー(鶏) / せせり / 鯛かぶと煮

100511g 100511h 100511i
サービスの味噌汁 / スタンドでシャンパーニュ / 屋台でワンタンメン

《平成22(2010)年5月11日(火)の記録》

|

« 〔くれ便り〕 鳥屋(とりや)という酒場文化 | トップページ | 〔くれ便り〕 しんちゃんさんが呉にやって来た »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11427/48442623

この記事へのトラックバック一覧です: 〔くれ便り〕 同期の友と呉の夜:

« 〔くれ便り〕 鳥屋(とりや)という酒場文化 | トップページ | 〔くれ便り〕 しんちゃんさんが呉にやって来た »