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2010年10月

かなりいっぱいセット … 居酒屋「三とり本通店(さんとりほんどおりてん)」(呉)

ちょっと一杯セット


 「ほろ酔いセット」や「晩酌セット」などという名前で、飲み物と料理をセットにしたお得なメニューを出してくれるお店は多いのですが、本通3丁目バス停の前にある居酒屋「三とり本通店」の「ちょっと一杯セット」は、瓶ビール2本 or 生ビール2杯 or 酒3杯 or 焼酎(湯割り、水割り)3杯 or チューハイ2杯のいずれかに、焼き鳥4本と小鉢2品が付いて1,500円。特筆すべきは飲み物の量の多さです。日本酒を3杯、あるいは焼酎を3杯もいただいたら、もうそれで十分な分量。「ちょっと一杯」というよりも、「かなりいっぱい」と言ってもいいほど、呑ん兵衛向けのセット内容ですよねぇ。

 そんなわけで、今日はその「ちょっと一杯セット」を試してみるべく「三とり本通店」にやってきました。

 「三とり」という店名からもわかるとおり、ここは呉ではポピュラーな“とり屋”と呼ばれる酒場の1軒。他の“とり屋”同様に、活魚と焼き鳥が楽しめるほか、ささみ天ぷらやスープ豆腐などの一品料理も数多く置いてあり、最後にごはんもので締めることもできるようになっています。

 店内は右手のカウンター席と、左手のテーブル席。奥には座敷席もあって、40名程度の宴会もできるという、まずますの規模の酒場です。

 右手カウンター席の一角に腰を下ろし、おしぼりを持ってきてくれたおにいさんに「ちょっと一杯セット」を注文します。

「飲み物はなんにしますか?」

「焼酎はロックもできるんですか?」

「ロックは選べないんですよ。水割りかお湯割りになります」

「じゃ、お酒でお願いします」

「はい、わかりました」

 注文をしておいてから、改めてカウンター上に置かれたメニューを確認すると、焼酎は水割りか湯割りだと320円ですが、ロックだと570円と、別の価格設定になっています。日本酒(千福)は1合が420円。生ビール(中ジョッキ)や中瓶ビールはそれぞれ630円と、飲み物の価格設定はちょっと高めのようです。「ちょっと一杯セット」ではビールは生・瓶ともに2杯(2本)、日本酒・焼酎は3杯に設定されているということは、飲み物だけですでに1,200円相当分くらいはあるということなんですね。これに焼き鳥4本と小鉢が2品なので、かなりお得な価格設定のようです。

 お酒はチロリにきっちりと1合分出してくれて、それを自分でグラスに入れていただきます。チロリの1合分はグラスに軽く2杯分。となりのおにいさんも、日本酒で「ちょっと一杯セット」をやっているようです。

 まず出されたのは2品の小鉢。ひとつは野菜がいっぱい入ったビーフンで、もうひとつはナスの煮物で、どちらも量はそれほど多くはありません。お通し程度の分量のものが2品出てくるといった感じでしょうか。この小鉢はこの2種以外にも何種類か用意されているようで、奥のほうに座っている男女ふたり連れの前には、4種類それぞれ別の小鉢が出されています。常連になって、好みがわかってくると、ある程度それを考慮してくれたりもするのかもしれませんね。

 続いて出されたのは少量の生キャベツがのった丸皿。キャベツには胡麻ドレッシングらしきサラダドレッシングがかけられています。

「これは焼き鳥に付いているキャベツです」

 おにいさんがそう説明してくれます。ほぉ。これ自体もつまみになっていいですねぇ。

 店はおかあさんと、その息子さん(おにいさん)の二人で切り盛りしている様子。週末などはもっとお店の人も多いのかもしれませんね。

 おかあさんはカウンターの中で調理を担当されているようで、そのおかあさんが、カウンター越しに焼きあがった焼き鳥が手渡してくれます。

 焼き鳥は串焼き、きも、ずり、串カツの4本。単品で注文すると、それぞれ2本1皿で210円なので、この4本で420円分ということなんですね。

 “串焼き”は、普通の焼き鳥のことで、一番手元のところと中間にネギをはさんだ鶏肉のタレ焼きです。“きも”は鶏レバの串焼き。これにもネギがはさんであり、やはりタレ焼き。“ずり”というのは砂肝のことで、こちらでは砂ずりと呼んだり、略して“ずり”と呼んだりするんです。これにもネギをはさんでいますが、塩焼きです。“串カツ”は鶏肉のカツです。“串焼き”にするのと同じ構成の鶏肉とネギに、串に刺したまま衣をつけて揚げます。この“串カツ”も、呉の“とり屋”の名物的なメニューで、ウスターソースをたっぷりとかけて食べるのがおいしいのです。

 テーブル席で飲んでいる、仕事帰りらしきサラリーマン4~5人組は、普通にあれこれと注文して飲み食いしていますが、カウンターに並ぶ6~7人ほどは、ほぼ全員が「ちょっと一杯セット」。ひとしきり飲んだら、ひとり1,500円ずつを払って席を立っています。みんな、楽しそうに酔っ払ってるのがいいなぁ。

 私も3合の燗酒(グラスに軽く6杯分)を飲み干して、お勘定はもちろん1,500円。しっかりと酔っ払って家路についたのでした。

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「三とり本通店」 / ちょっと一杯セット / お酒(燗)

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小鉢2品 / 生キャベツ / 焼き鳥4本

店情報

《平成22(2010)年10月6日(水)の記録》

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店情報: 居酒屋「三とり本通店(さんとりほんどおりてん)」(呉)

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  • 店名: 三とり本通店
  • 電話: 0823-21-7957
  • 住所: 737-0045 広島県呉市本通3-1-13
  • 営業: 11:00-22:30、火休(盆や年末年始も休)
  • 場所: 本通3丁目のバス停前。
  • メモ: 「ちょっと一杯セット」は瓶ビール2本 or 生ビール2杯 or 酒3杯 or 焼酎(湯割り、水割り)3杯 or チューハイ2杯のいずれかに、焼き鳥4本と小鉢2品が付いて1,500円。 〔一品料理〕たこ酢530、ささみ酢530、とり皮酢420、牛すじぽん500、馬刺し1,050、野菜いため530、おばいけ530、塩さば420、いか焼き530、あじの開き350、牛カルビ串630、美人串(豚足)420、揚出し豆腐530、たこ天500、いか天500、野菜天500、えび天800、天ぷら盛り合せ1,000、とんかつ630、えびフライ840、山芋バター焼530、山芋とろろ焼530、茶碗むし420、焼きなす320、あらだき530、ホルモン630、ポテトフライ320、野菜サラダ530、オニオンスライス330、梅じそささみ串400、梅じそささみフライ500。 〔早く出来るもの〕みそだき320、冷やっこ320、もろきゅう320、山芋スライス530、もずく530、漬物盛り合わせ320。〔夏季のみ〕枝豆、ゆでえび。〔冬季のみ〕酢がき、なまこ、おでん。〔活魚・お刺身〕ひらめ、はげ、あじ、さざえなど、日替りで色々あります。 〔鍋もの〕かしわ鍋530、もつ鍋(とり)530、スープどうふ320、湯どうふ(冬)530、特製ちゃんこ鍋(冬)850、かも鍋(冬)1,300、かき鍋(冬)850、魚水炊き1,500。 〔その他いろいろ〕刺身定食1,050、天ぷら定食1,050、焼鳥定食850、冷麺(夏)500、冷やしうどん500、ざるそば500、オレンジシャーベット530。 〔鳥料理(串は1人前2本)〕みそだき320、串焼き210、皮210、串カツ210、せせり320、きも210、ずり210、つくね串210、かも串420、足焼き(塩・たれ)530、若鳥から揚げ530、手羽先揚げ320、ささみ天ぷら320、ささみ酢のもの530、なんこつ串450、薩摩地鶏のぼんじり串550、手羽ぎょうざ(唐揚・焼き)600。 〔ご飯もの〕親子丼630、かつ丼800、天丼800、ぞうすい420、焼き飯530、オムライス650、おむすび(梅・しゃけ・昆布・かつお)2個300、白飯(小)320・(中)420・(大)530、お茶づけ(梅・のり・さけ)420。 〔飲み物〕生ビール(中)630、瓶ビール(大瓶)740・(中瓶)630・(小瓶)530、宝剣(1合)750、ノンアルコールビール630、雨後の月(1合)750、久保田(1合)750、八海山(1合)750、福美人(300ml)630、賀茂鶴(大吟醸、300ml)1,300、華鳩(にごり、300ml)630、千福(1合)420、千福(2合)840、千福(上撰)530、焼酎各種(ロック)570・(水割り・湯割り)320・ボトルキープ2,940~、酎ハイサワー(レモン、ライム、柚子、カルピス、うめ)420、生グレープフルーツサワー630。40名までの大小宴会可。(2010年10月調べ)

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新サンマ塩焼きで一献 … 味処「寿里庵(じゅりあん)」(呉)

新サンマ塩焼き


「四ツ道路(よつどうろ)の『寿里庵(じゅりあん)』も、ひとりで飲んでる人が多いらしいから行ってみたら」

 そう教えてくれたのは、「あわもり」のおかみさん。呉の街なかで働いている娘さんから、『ひとりで飲める店』情報を収集してくれたのです。

 そういえば、呉の飲食文化に詳しい遊星ギアのカズさんも、以前のコメントで「寿里庵」を紹介してくださってました。

 「来夢来人」「珈穂音」「寿提夢」「茶恋路」といった、外来語を当て字にした名前の店は、なんだかあまりパッとしない場末のスナックのように思えてしまう(失礼!)のですが、この「寿里庵」は、戦後すぐに開店した老舗酒場。お客に愛され続ける誠実さがなければ、老舗として、長い年月を生き残っていくことはできません。これはぜひ行ってみなければ。

 ということで火曜日の今日、仕事を終えた帰り道に、トコトコとひとり「寿里庵」にやってきました。店は四ツ道路という、バス通り同士が交差する大きな交差点の角にあります。

 店の看板には「お食事処・呑み処・めん類・定食・一品料理」と、さまざまな肩書き(?)が並んでいて、入口横には「生ビール、焼酎、酒、昼定食、丼物、刺身、一品料理、和風ラーメン、麺類、冷麺、ざるそば、冷しそうめん」というメニューも掲示されている。なるほど、ここも「森田食堂」や「くわだ食堂」と同じように、食事もできるし、飲むこともできるというお店なんですね。

 のれんをくぐって店内へと入ると、その店内は外観から想像したほどの大きさはなくて、意外に狭い。右手に5人くらい掛けられるカウンター(と見えたのですが正解は後ほど)があり、その一番手前側に男性ひとり客。左手には4人がけテーブル席が2卓並び、奥側のテーブルに男女二人連れ(と見えたのですがこれも正解は後ほど)が座って飲んでいます。

「いらっしゃいませ」と迎えてくれるスリムな女性がこの店の女将さんなのかな。

「こちらへどうぞ」と、残る1テーブルを指し示してくれます。

 店の奥側にテレビがあって、先客3人は、みんなテレビが見える方向に向かって座っています。私も指し示されたテーブル席のテレビが見える側に座り、まずは「瓶ビールください」と注文すると、「キリンとアサヒ、どちらにしましょう?」と女将さん。アサヒを選ぶと、中瓶のスーパードライが出されます。お通しは小鉢に盛られたポテトサラダです。

 店内のほとんどのメニューには値段が書かれていなくて、店の奥にある、今日のおすすめというボードには、サヨリ刺身、新サンマ塩焼、砂ずり炒め、なす餃子などが並んでいます。今日はサンマが食べたいなぁ。

「新サンマ塩焼をお願いします」

「は~い」と返事した女将さんは、奥の厨房でサンマを焼く準備を始めます。奥の厨房といっても、カウンターキッチン風で、向こうで料理していている様子も見えるし、逆に女将さんからも客席がよく見える仕組み。

 サンマが焼きあがってきたところで燗酒をお願いすると、木製のハカマのついた徳利が出されます。

 腸(はらわた)の苦ぁ~いところをつついては、燗酒をチビリ。

 ホクホクと湯気の立つ熱々の身をつついては、燗酒をまたチビリ。

 あぁ、この魚は、どうしてこんなにお酒に合うんでしょう。

 カウンターのおにいさんは、キープしているらしい焼酎を水割りにして、テレビを見ながらの~んびり。前のテーブルの年配男女ふたりは、テレビが見える側に二人で並んで座り、徳利の燗酒を差しつ差されつといったムード。お酒がなくなると、女性がおかわりの燗をつけに行きます。

 自分でお酒の燗をつけるとは、ものすごい常連さんだなぁ、と思っていたら、この年配男性が「そろそろ帰ろう」と立ち上がったら、なんとこの女性がお勘定。「また来てね」と入口のところまで見送って、自分たちが使っていた食器を片付け始めます。

 なんとなんと。男女ふたり連れかと思っていたら、男性常連客のとなりに大女将と思しき女性が座って一緒に飲んでたんですね!

 そこへドヤドヤとやってきたのは、いかにも仕事帰りらしき男性4人連れ。「(テーブルでもカウンターでも)どっちでもいいよ」という女将さんの言葉に、「じゃ、こっちにしとく」とカウンター席のほうを選んで、奥の空いている側の内外に二人ずつ並んで座りました。ありゃりゃ。カウンター席に見えたんだけど、実は内側にも椅子が並んでいて、長テーブル風に座れる席だったんですね。

 私のほうはサンマも食べ終わり、お酒もちょうどなくなったのでお勘定をお願いすると、女将さんが「1,700円です」と言いながら、席までお勘定を受け取りにきてくれます。値段は書かれていないものの、瓶ビールと燗酒に、お通しとサンマで1,700円だったら、それほど高くないですね。

 食べ終えたサンマのお皿を見て、「まぁ、きれいに食べたねぇ。魚が喜ぶわ」と笑顔になって、「ありがとうございます。またいらしてください」と入口のところで見送ってくれました。どうもごちそうさま。

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店の看板 / ビールとお通し / 燗酒

店情報

《平成22(2010)年10月5日(火)の記録》

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店情報: 味処「寿里庵(じゅりあん)」(呉)

  • 店名: 味処 寿里庵
  • 電話: 0823-78-2052
  • 住所: 737-0045 広島県呉市本通2丁目1-18
  • 営業: 11:00-14:00 & 16:00-23:00、日休
  • 場所: 本通2丁目バス停から徒歩1分。四ツ道路(よつどうろ)交差点角にあるビルの1階。
  • メモ: カウンター風長テーブル約10席、テーブル2卓8席。戦後すぐに開店した老舗。店内のメニューには値段表記はない。出し巻き玉子500、ひとり鍋800、その日の単品料理500~。和風ラーメン550、和風ラーメン定食700、日替定食750、丼物550~、麺類450~。酒精撰450、上撰500、焼酎400~、ビール550。(2010年10月調べ)

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笑顔があふれる店の中 … 屋台「一二三(ひふみ)」(呉)

豚足


 豚足がおいしいという噂の屋台「一二三」で、鉄板で蒸し焼きにした豚足(600円)をいただいています。

 博多で豚足を注文すると、焼き鳥を焼く焼き台で、丸ごと1個の豚足を炙ってから、できあがりをひと口大に割いて出してくれ、それを焼き鳥を食べるときと同じく、柑橘系のタレをつけながらいただきます。首都圏では茹で冷ました豚足を切り分けて、冷たいまま酢味噌などで食べることが多いのです。

 それに対して、ゆで冷ました豚足をひと口大に切り分けて、鉄板でじっくりと蒸し焼きにしたここの豚足は、ねっとりとした軟らかさと、しっかりとした弾力感がちょうどいい感じでバランスしています。温められることで豚足自体の味わいも増し、いくらでも食べられそう。この味わいと食感はクセになるかもなあ。

 最初に取り出した足首1個分は、コロリと小さなかたまりなので、見た目には少量に感じてたのですが、できあがって食べはじめてみると、これがけっこうボリュームフル。食べても食べても減りません。(そもそも食べるのに時間がかかる!)

 ビールもすっかり飲み終えて、続いては焼酎(400円)をもらうことにします。焼酎は麦焼酎「いいちこ」で、メニューには湯割りか水割りと書かれています。

「ロックもできるんですか?」

 と確認してみると、「できるよ」とおとうさん。豚足のクーラーボックスの横にあるクーラーボックスが氷用のクーラーボックスで、その中から水割り用のグラスにたっぷりと氷を入れて、焼酎もたっぷりと入れてくれます。

 元気いっぱいで「よっしゃ!」と注文を受けてくれるおかあさんに対して、横にいてクーラーボックスから豚足を出したり、グラスに氷を入れてくれたりするおとうさんは、ちょっとはにかみがちな表情で物静か。ちびりちびりと焼酎の水割りを飲みながら、おかあさんが働く様子を見守っています。

 焼酎ロックを作ってくれているおかあさんは、すでにグラスの8分め以上焼酎が入っているグラスを持ち上げて、おとうさんのほうに「こんなもんかな?」と確認。おとうさんはニコニコとした表情を保ったまま「もう少し入れてあげたら」と返事。それを聞いたおかあさんは、本当にすりきり近い状態まで焼酎を入れてくれて、「はいよっ」と手渡してくれます。

 いやぁ、これは呑ん兵衛にはうれしいなぁ。てっきり水割りの、水の部分を抜いた分、つまり水割りグラスに半分くらいの焼酎を出してくれるんだろうと思っていたのですが、こんなにもたっぷりと入れてくれるなんて!

 最初は常連さんのおじさんと私の二人だけだった客も、途中で若い3人連れが入ってきて、今は5人ほど。若い人たちもみなさん常連さんの様子で、入ってくるなり豚足を焼いてもらっています。

「昨日は、久しぶりに呉に出てきたという人が来てくれてね。ここの豚足が食べたかったんじゃいうて、食べていってくれたわ」

 豚足を焼きながら、おかあさんがお客たちに話しかけます。

 こうやって、屋台の中心に話し好きな肝っ玉かあさんがいるのはいいですね。おかあさんが提供してくれる話題で、屋台の中に一体感が出てくる。

 呉の屋台、特に若い店主が経営している屋台では、店主はほとんどムダ口たたかず、黙々と仕事をしているところが多いので、一人で行くとテレビくらいしか楽しみがないのです。

 ここでは、おかあさんの話に相槌をうったりしているうちに、いつの間にやらとなりのお客さんとも話をするようになり、話がどんどんふくらんでいくのです。

 そんな話を聞きながら、2杯めの焼酎ロック(400円)をもらいます。

 ボリュームたっぷりの豚足はまだまだ残っていて、これだけでもう満腹になってしまいそうです。

「13年くらい前じゃったかな。この辺の海でサバがよ~け釣れたことがあってねぇ」と話し始めるおかあさん。

「あぁ。あったあった。真サバじゃったよのう」と応える常連さん。

 そのときおかあさんは足を痛めていて、屋台での立ち仕事は大変なので、屋台はおとうさんにまかせておいて、常連さんに釣りに連れて行ってもらったんだそうです。

「いったん沈んだウキが水面に上がってきてから、そのウキがグッと下がったら釣れとるから、言われて投げたら、ウキが浮いてきやせん。入れたとたんに全部の針にサバがかかっとんじゃけぇ。足が痛うて釣りに行ったのに、座る間なんかありゃせん。忙しゅうてしょうがなかったわ。」

 屋台の中には笑いがたえません。

 メニューは豚足600円、豚耳600円、ホルモン750円、おでん各種100円、キンチャク150円、ビール550円、焼酎(いいちこ)400円、酒一級400円、中華そば500円など。この近くにある数件の屋台は、ほぼ同じような値段で、同じような品ぞろえです。

 2杯めの焼酎を飲み干すとともに、豚足も食べ終わります。すっかり満腹でお勘定をお願いすると1,950円。ものすごくいい気分で過ごせたので「おつりはいいです!」とカッコいいところを見せたものの、考えてみるとおつりは50円。ほんの少しのカッコつけなのに、おとうさんからも、おかあさんからも「ありがとうございます」とお礼を言われて、ちょっと恥ずかしい。

 「ごちそうさま。またきます」と店を後にしたのでした。

店情報前編

《平成22(2010)年10月2日(土)の記録》

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豚足がおいしいと噂の … 屋台「一二三(ひふみ)」(呉)

豚足がおいしいと噂の


 豚足がおいしいという噂の屋台「一二三」。これまで何度もやって来たのですが、私が来たときには屋台が出ていないことが多いうえに、たまに開いているとお客がいっぱいで入る余地なし。なので、これまで一度も入れたことがなかったのです。

 それなのに、土曜日の今日は、店も開いているし、先客はたったの一人! これはぜひ入らねばと、勢い込んでのれんをくぐり、屋台の中へ。

 屋台は体格のいい(失礼!)肝っ玉かあさんと、おとうさんの二人で切り盛りされている様子。先客は年配の男性ひとりです。

 四角い屋台の3つの辺が、コの字型のカウンター席がわりになっいて、全部で8人ほど座れるでしょうか。コの字の内側は、向かって左が調理用の鉄板で、右におでん鍋が据えられています。

 そんなカウンター席の一角に腰を下ろし、まずは瓶ビール(キリンラガー、550円)と豚足(600円)をたのむと、おかあさんが「よっしゃ」と元気よく注文を受けてくれます。

 この「よっしゃ」は、どうやらおかあさんの口癖らしく、私の後から続々と入ってきた人たちの注文も「よっしゃ!」と元気よく受けて、調理が終わると「はいよっ!」ともっと元気よく出してくれるのです。聞いてて気持ちがいいですよね。

 また、店主夫妻が、おたがいのことをおとうさん、おかあさんと呼び合いながら仲良く切り盛りしているのもいいですよねぇ。ほんわりと、とても居心地がいい。

 さて豚足。店の端に置かれたクーラーボックスのひとつには、下ゆでして冷ました豚足はたっぷりと入っており、注文を受けると、その中から足首ひとつ分のひとかたまりが取り出されます。この足首ひとつが1人前(600円)です。

 この豚足に、女将が上手に包丁を入れて、骨ごとひと口大に切り分け、鉄板の上にずらりと並べます。その上から塩、味の素、胡椒をササァ~ッとかけたら、鍋蓋(なべぶた)をかぶせて蒸し焼きにします。何度か蓋を開けてはひと切れ、ひと切れの向きを変えて、全面に火が通るようにしながら、じっくりと焼き上げてくれます。

 そろそろ焼き上がるかなというタイミングで、「これお手拭きね」と絞ったハンドタオルが渡され、鉄板の上の豚足が皿に移され、「はいよっ」と目の前へ。

 おぉ~っ。つやつやに光って、見るからにうまそぉ~っ!

 ど~れどれと、まずひと口。いい塩味がついていて、なにも付ける必要はなく、いいつまみになります。最初のうちこそ、割り箸で上品に食べていたのですが、けっきょくは手づかみで、骨ぎわまで徹底的にしゃぶりつくします。

「ここの豚足がうまいという噂を聞いて、やって来たんですけど、本当にうまいですねぇ」と感想を口にしたところ、

「そう? ありがとう」と笑顔の女将さん。

「ここの豚足は下ごしらえがええんじゃ」とは近くに座っている常連さんの言葉です。「ここの豚足には、うぶ毛の1本も残っとらんじゃろ? ていねいに下ごしらえして、ていねいに焼いてくれる。じゃけぇうまいんじゃ。」

 なるほどなぁ。「あわもり」の豚の皮と同じなんだ。豚の皮や豚足をおいしく食べようと思ったら、ていねいな下ごしらえが必須なんですね。

(つづく)

店情報

《平成22(2010)年10月2日(土)の記録》

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店情報: 屋台「一二三(いちにさん)」(呉)

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  • 店名: 一二三 (いちにさん)
  • 電話: (なし)
  • 住所: 737-0051 広島県呉市中央3丁目周辺の蔵本通り(赤ちょうちん通り)
  • 営業: 18:30-04:00、不定休(金土のみ営業のことが多い)
  • 場所: JR呉駅から徒歩または市バス「中央三丁目」下車
  • メモ: 昭和51(1976)年創業。創業時に近くに「ひふみ」という屋台があったので、間違えないために「一二三」は「いちにさん」と読むのを正式名称にしたが、「ひふみ」と呼んでいる人も多い。豚足600、豚耳600、ホルモン750、ナスビ350、メザシ450、おでん各種100、キンチャク150、ビール550、焼酎(いいちこ)400、酒一級400、ウイスキー500、中華そば500など。(2011年2月調べ)

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牛スジ関西風と関東風 … おでん「魚菜や(ぎょさいや)」(呉)

牛スジ関西風と関東風


 木曜日の仕事を終えてやってきたのは「魚菜や」です。

 この店のいいところの第1は、日替りで味わえる女将の手作りのおばんざい(1品400円~)。「全部を変えるわけじゃなくて、数品ずつ変わってるのよ」というものの、来るたびに新しいものがあって飽きないし、なにしろおいしい。

 今日はタコ天、小イワシ天に、サバのはぶて焼き、大イワシの山椒煮、沖縄のもずく、アジの南蛮漬、芋つるの煮たもん、などなどといったおばんざいが並んでいます。1日2~3品が選べる刺身はイカと地ダコです。

 キリンかアサヒが選べる瓶ビール(中瓶)の、アサヒをもらってクゥ~ッと1杯、のどを潤すと、今日のお通しは小松菜の白和えです。中に入っているオレンジ色は柿? ほんのりとした甘みがいいですねぇ。

 この店のいいところの第2はお酒。日本酒は呉の地酒しか置いていません。

 アジの南蛮漬をもらって、「今日は燗酒が飲みたいんだけど」と女将におまかせすると、出してくれたのは安浦(やすうら)の地酒・「白鴻(はくこう)」(純米)です。

「蔵元さんは、どれだけ熱くしても大丈夫って言ってたわよ」

 と女将。地元の地酒だけに、それぞれの酒蔵会社の人たちもよく飲みに来て、どう飲めばおいしいかを教えてくれるのだそうです。

 安浦はかつては広島県豊田郡の町だったのですが、平成17(2005)年に音戸や蒲刈、倉橋などの各町と一緒に、呉市の一部になったのでした。そのときから、安浦の酒も、音戸の酒も、ぜ~んぶ呉の地酒になり、実に幅広いラインナップを誇る日本酒シティになったのでした。

 アジの南蛮漬は、普通のサイズのアジを大きく切り身にして、それを揚げて南蛮漬にしたもの。一般的な小アジの南蛮漬に比べると、プリッとした身の食感と味わいが、よりたっぷりと楽しめます。

 この店のいいところの第3は、丸太をすっぱりと半分に切ったカウンターにあります。根岸の「鍵屋」のカウンターもそうですが、丸太のままのカウンターというのは、重厚な中にも、なにやら暖かみを感じるんですよね。このカウンターにゆっくりと座って、いただくおでんがおいしいや。

「牛スジを関西風の出汁のものと、関東風の出汁のもので、それぞれ1本ずつもらってもいいんですか?」

 この店のおでんは鍋が二つ並んでいて、ひとつは関西風の透き通った出汁で、もうひとつは関東風の黒い出汁。牛スジはどちらにも入っているようなので、そんな注文してみたところ、「そうやって両方を食べる人も多いのよ」と言いながら、白い牛スジと、黒い牛スジを同じお皿に並べてくれました。

 このおでんの存在や、焼酎の品揃えが多いところ、そしてなにより客筋がいいところなどもこの店のいいところです。

 逆に悪い(?)ところは、土日祝日は開いていないところです。遠くからやってくる飲み仲間たちは、土日祝日に来ることが多いので、この店には来ることができないのでした。ぜひ平日にも遊びに来てみてくださいね。>誰とはなく

 ゆっくりと2時間ほどの滞在。中瓶ビールに、燗酒を徳利2本。お通し(白和え)、アジ南蛮漬に、おでんが4本で、お勘定は3,100円でした。お品書きに値段はないけれど、決して高くはないお店なのでした。どうもごちそうさま。

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瓶ビールとお通し / アジ南蛮漬 / 厚揚げと玉子

店情報前回

《平成22(2010)年9月30日(木)の記録》

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大食漢でも呑兵衛でも … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)

中華そば


 大食漢だけど、お酒はあまり飲まない後輩が出張でやってきて、ふたりで「森田食堂」です。まずは瓶ビール(キリンラガー大瓶、510円)をスパンッと景気よく抜いてもらって乾杯です。ここの瓶ビールはこうやってスパンッといい音を出して栓を抜いてくれるところが気持ちいいんですよねぇ。

 今日の呉地方は雨。午後から降りだした雨の勢いはだんだん強くなってきて、会社を出ることには、会社前のバス停に行くまでの間にもう靴の中に水が染み込んでくるほどの雨足です。そのせいか、午後6時半の「森田食堂」に先客はなく、お客は我われ二人のみ。

 今日は女将もいなくて、私自身ははじめて見る女性が切り盛りしています。でも瓶ビールをスパンッと景気よく抜いてくれるところは共通なんですね。後で女将もやって来て、この女性は先代の娘さんで、いつもは午後6時まで店を任されている人だと教えてくれました。主婦なので昼間しか手伝えないんだそうです。

 この「森田食堂」、昔は現在の呉駅のバスターミナルのところに店があって、10人くらいで切り盛りしないといけないほど大繁盛していたんだそうです。再開発でここに移り、店員さんの数も徐々に減ってきて、現在は先ほどの女性と、もうひとり手伝ってくれている親戚の女性の3人で、時間帯を分けて切り盛りしているんだそうです。

 乾杯してひと息ついたところで、入口近くの冷蔵ケースにおかずを取りに行きます。私はサヨリの刺身の皿(500円)をとり、後輩には「好きなのを取ってきていいけど、豆腐は別のをたのむから、豆腐系は避けてね」とだけ言っておいたところ、後輩はポテトサラダ(250円)と玉子焼き(150円)の2皿を持ってきました。

 今日の冷蔵ケースに並ぶおかずのラインナップは、煮付さば(200円)、なすびの煮付(250円)、干し大根(200円)、焼さけ(300円)、焼さば(300円)、ひじき(200円)、高野豆腐(200円)、いかの煮付(300円)、小いわしの煮付(300円)、煮しめ(250円)といったところです。

 おかずを取って席に戻ったところで、湯豆腐(350円)を2人前注文する。湯豆腐はこの店の名物。湯豆腐といいつつ、その実態はいわゆるスープ豆腐で、イリコ出汁のよく効いたスープに、薄口しょうゆ味で軽く味をつけたもの。豆腐の上には刻みネギと、トロロ昆布がたっぷりとのっています。

 湯豆腐が出たところで、私は日本酒をもらいます。「お酒の一級(340円)と二級(300円)の銘柄はなんなんですか?」と確認してみたところ、「呉でお酒を飲むんやったら二級を選んだほうがいいよ。そのほうがおいしいことが多いから」とおねえさん。その二級をもらうと、「白牡丹」を、チロリできっちりと燗をつけて、目の前でコップに注いでくれます。

 後輩に「ごはんものを食べてもいいんだよ。そのためにこの店を選んでるんだから。食べたいものがあったらどんどん注文して」と言うと、「じゃ他人丼(550円)をもらいます」と他人丼を注文。「親子丼はよくあるんですけど、他人丼はあまりないんです。久しぶりに見ました」とのこと。後輩は他人丼をメインディッシュに、他のおかずを食べ進めています。

 日本酒をおかわりし、冷蔵ケースから煮しめ(250円)を取ってきます。「何分くらい温めればいいの?」と電子レンジにかけようとすると、女将が「それは私がやるよ。お金をいただいて出す料理だからね」とニコッと笑って、ちょうどいい具合に温めてくれます。なるほど、冷蔵ケースにおいているおかずで、温めてもらいたいものは女将に言えば大丈夫なんですね。煮しめは里芋、カボチャ、インゲン、レンコン、ニンジンなどの野菜類。この季節、里芋がうまいですねぇ。

 他人丼を食べ終わった後輩に、「ここの中華そば(400円)もおすすめだよ」とすすめたら「それも食べてみます」と注文。私は「どぶ酒(=「華鳩」のにごり酒、300円)を注文。なるほど、どろりとしているんだけど、甘みは強くなくキリッとしている。これもいいですねぇ。

 出てきた中華そばを前に、「塩ラーメン専門店もびっくりの味だよね」と話していたら、「これは塩じゃなくて、イリコ出汁に薄口しょうゆで味付けとるんよ」と女将。「湯豆腐も同じじゃけど、味付けがちょっと違う」とのこと。なるほど、薄口醤油も入っているから、この旨みが出るんですね。

 後輩はさらに小ライス(170円)も追加して、中華そばのスープに投入。簡単おじやができあがります。これを汁まですっかりと完食して、さすがに「もう満腹。もう何も入りません」とのことで、本日はこれにて終了。

 大食漢の後輩も満足し、呑兵衛の私も満足し、お勘定は二人で4,200円(ひとりあたり2,100円)でした。どうもごちそうさま。

 店を出ると、雨足もぐんと弱まっていました。

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瓶ビールとおかず / 湯豆腐 / おかずケース(左)

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おかずケース(右) / 店内のメニュー / 他人丼

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お酒と煮しめ / どぶ酒 / 中華そばのスープでおじや

店情報前回

《平成22(2010)年9月27日(月)の記録》

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鍋前でいただくみそ煮 … 活魚・やき鳥「鳥八茶屋(とりはちちゃや)」(呉)

みそ煮と華鳩


 「オオムラ」の生ビール2杯でエンジンをかけて、今日の2軒目は「鳥八茶屋」です。

 この店は平日(月曜定休)は午後4時から午後10時半閉店という6時間半営業のお店ながら、土日は正午開店で閉店時間は変わらずと、なんと真昼間から10時間半も営業しているお店に切り替わるのです。

 しかも、入口を入って、奥の座敷席までの間は両側にズドーンとのびる直線カウンター。休日の昼間に、ひとりでやってきて、このカウンターで飲んでみたいなぁ、と前々から思っていたのです。

 今日はすでに午後7時半なので「休日の昼間」というのは実現できませんが、まずは「鳥八茶屋」でのひとり飲みデビューということで入ってみますか。

 おろっ。いつも(平日)はけっこう空いているカウンター席ですが、今日はお客さんが多い。左も右も、それぞれ4割ほど埋まっています。男女ふたり連れが多いかな。

 ざっと見て、空いているスペースが多い、右手カウンター奥側の、ちょうどみそ煮用の四角い鍋がある前に陣取ります。

「いらっしゃいませ、何にしましょう?」

 と聞いてくれるカウンターの中のおにいさんに、まずは「華鳩」(1.5合630円)を燗でもらって、つまみは目の前のみそ煮(160円)を注文すると、目の前で小鉢についで、鍋越しに手渡してくれます。

 奥の座敷に座ると、まずはお通しが出てくるのですが、カウンター席にはお通しはないようです。

 ここ「鳥八茶屋」は、呉に数多くある「とり屋」と呼ばれる独特な形態の酒場の1軒。焼き鳥屋をベースとして、呉の近くでとれる新鮮な魚介類もメニューに並んでいるのが大きな特徴で、看板にも「活魚&焼き鳥」と書かれている店が多いほどです。

 そして最初にもらったこのみそ煮は、呉の「とり屋」では定番のメニュー。鶏の皮をどろりとした味噌味のタレで煮込んだもので、東京のもつ煮込みと同様に、鶏皮だけを煮込んだタイプ、鶏皮とコンニャクを煮込んだタイプ、鶏皮を串に刺した状態で煮込んだタイプと外観だけでも各種あり、しかも味付けも店によって違うので、まさに各店で各様のみそ煮を食べることができます。

 「鳥八茶屋」のみそ煮は、1人前160円と値段も安いのがうれしいですね。

 ん? どっかからニュースの音声が流れてきている。振り返って確認すると、反対側のカウンター(入口から見て左側のカウンター)の中、中央部にテレビが置かれています。そして、その近くに男性ひとり客が2~3人ほど。なるほど、ひとり客は向こうのカウンターに座って、テレビを見ながら飲むんですね。

 と思っていたところへ、いかにも常連さんらしき年配の男性が入ってきて、私の2つくらい横の席に座ってチューハイ(370円)を注文。あらら。必ずしもひとり客がみんなテレビ側に行くわけじゃないんですね。

 そのおじさんは、チューハイをひと口、ふた口飲んだところでトマトも注文。『へぇ、トマトなんてあるんだ』とメニューを再確認してみると、なるほどあったあった、冷やしトマト(320円)。そのトマトが出たところでチューハイをおかわりし、キューッとおいしそうに飲んで「ごちそうさん」。はやっ! 滞在時間20分ほどで、千円ほど払って帰っていきました。まるで立ち飲みなみの飲み方ですねぇ。

 みそ煮に続いて、たこわさ(350円)を注文すると、すぐに若い店員さんがたこわさを持って来てくれて「たこわさはどちらさん?」とカウンター内の店員さんに確認。聞かれた店員さんは「みそ煮前のお客さんです」って。そうか、この席は「みそ煮前」と呼ぶんですね。

 お酒のほうは、昨日の月見の会でおいしかった「誠鏡(せいきょう)」(1.5合630円)を燗でいただきます。この「誠鏡」は安芸の小京都・竹原で作られた純米酒です。

 つまみにはスープ豆腐(420円)を注文すると、ひとり用のアルミ鍋にたっぷりの具沢山なスープ豆腐が出されます。こりゃすごい。このスープ豆腐をつまみに、燗酒2本で1,680円コースなんてのが、これから寒くなってくるといいかもね。

 最後にハゲ(カワハギ)の潮汁(うしおじる)もサービスでいただいて、今日のお勘定は2,200円でした。どうもごちそうさま。

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「鳥八茶屋」 / みそ煮 / たこわさ

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スープ豆腐登場 / 蓋を開けると具沢山 / ハゲの潮汁

店情報前回

《平成22(2010)年9月26日(日)の記録》

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お月見の翌日は独り酒 … ビアホール「オオムラ」(呉)

十六夜の月


 昨夜は「魚菜や」の常連さんや、呉の情報誌「くれえばん」編集部のみなさんとお月見の会。

 私の職場は呉湾の東岸にある工業地帯なのですが、お月見の場所は同じ呉湾の西岸にある高台の上。こちらから見ると、工場の灯りもきれいだなぁ。

 お酒のつまみは、大きな鍋でグツグツと煮込まれた芋煮(いもに)。私自身は初めて参加させていただきましたが、この月見の会はもう20年ほど続いているんだそうです。そして芋煮を食べるのもまたこの会の恒例行事。「この時期、ちょうど里芋がおいしくなるからね」と教えてくれました。

 飲み始めてしばらくすると、対岸(呉湾の東岸)に上ってくる大きなお月さま。

 実際の満月は、この二日前だったので、今日の月は正確な月齢でいうと16.7夜月。十六夜(いざよい)の月らしく、みんなをじらしながらゆるゆると上ってくるのがまたいいではありませんか。燗酒が進む進む。

 ひとしきり飲んだあとは、みんなでタクシーに分乗して呉の街なかへ。荷物を「魚菜や」の店内に置いて、お月見の二次会は老舗スタンド「シロクマ」の奥のテーブルです。入口側から見ると、ここもカウンターに見えたのですが、実は細長いテーブル席だったんですね。

 飲めや唄えやの時間を過ごし、日付けが変わるころ解散。やぁ~、楽しかったなぁ。

 フラフラと自宅(単身赴任寮)に向かう途中で、つい中通2丁目の「中華そば一番」に立ち寄って小ラーメン(400円)。夜中に食べるラーメンって、なんておいしいんでしょう。ウイスキーをたっぷりいただいて冷えたお腹に、あたたかいスープが染みわたります。

 そんなわけで、今日、日曜日は朝起きてからもウツラウツラとなんとなくボォ~ッと過ごし、しっかりと起きたのは午前11時。よく寝たなぁ。

 部屋の掃除をしたり、洗濯をしたり、ハードディスクにたまっているテレビ番組を見たりと、単身赴任者の日曜日は大忙し。

 ふと気がつくともう夕方です。1日中、家から出ないというのもなんとなく淋しいので、ちょっと散歩でもしてこよう。そんな予定で出かけてきたのに、「オオムラ」の前までくると、つい吸い込まれてしまいます。う~ん。昨夜のラーメンに続いて、今日は生ビールに引き寄せられちゃいましたか。

 午後6時過ぎの「オオムラ」はお客がいっぱいで、一番手前の左端か、一番奥の角のところしか空いていない。テレビが近い奥の席に座り、しばらく待っていると、おもむろに1杯目の生ビール(500円)が出てきた。

 この店は生ビールしかないので、1杯めの飲み物は注文する必要はないのです。2杯め以降、おかわりがいるときだけ店主にちょっと合図しておかわりを注いでもらいます。ジョッキは毎回新しいのに変えてくれるので、まだビールが少し残っているときに次のビールを注文しておいても大丈夫です。

 つまみにはピーナッツ(200円)を注文すると、平皿にひとつまみの塩のよく効いたピーナッツを入れてくれます。この塩っけが、これまたビールを進めるんですねぇ。

 2杯めの生ビールを飲み干して、40分ほどの滞在は、1,200円でした。どうもごちそうさま。

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たっぷりと芋煮 / 帰りについ小ラーメン / 「オオムラ」のピーナッツ

店情報前回

《平成22(2010)年9月26日(日)の記録》

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タリスカーをロックで … バー「アンカー(ANCHOR)」(呉)

タリスカー18年ロック


 「魚菜や」を出たのは午後10時過ぎ。もう1軒、バーに寄ってから帰りましょうか。

 呉には何軒かのオーセンティック(正統的)なバーがあるのですが、私がよく行っているのは「じょうもん」か「アンカー」。

 「じょうもん」の店主が日本バーテンダー協会(N.B.A)中国地区本部の常任相談役もされている重鎮・佐々木進さんなのに対して、創業2年の「アンカー」の店主は若き森貞慶章さん。しかしながらカクテルやウイスキー、そして料理に対峙する姿勢はいつも一所懸命で、森貞さんが“おとうさん”と呼んで慕う佐々木さんも、「森貞君の店(=アンカー)にも行ってやってね」と「じょうもん」に行くたびに言ってくれるほどです。

 そんな「アンカー」のカウンターの一角に座り、まずはメーカーズマークのソーダ割りからいただきます。最近はやりのウイスキーのソーダ(炭酸)割りは“ハイボール”と呼ばれますが、メーカーズマークのようなバーボンをソーダで割ったものは“バーボンソーダ”と呼ばれます。バーボンのちょっと甘みのある味わいに、ソーダのパチパチとはじける感じがよく合って、バーボンの味や香りをより強く感じることができます。

 ここ「アンカー」のカクテルは、ほぼ1杯900円。これにチャーム(お通し)付きのテーブルチャージが500円加算されるという明朗会計です。

 2杯めはショートカクテルにしようと、ブランデーベースのスティンガーを注文したものの、残念ながらホワイトミントが無くてできないとのこと。同じブランデーベースのサイドカーを作ってもらいます。

 スティンガーはブランデーとホワイトミントを3:1でシェイクして作る単純なカクテルだけに、材料がちゃんとそろってないと作れないんですね。サイドカーも、これまた定番中の定番のカクテル。ブランデーとホワイトキュラソー、レモンジュースを2:1:1でシェイクして作ります。ホワイトキュラソーと言えばコアントローが一般的ですが、今日のホワイトキュラソーはコアントローではなくて、オレンジの皮が中に入っています。

 目の前でシャカシャカとシェイクしたカクテルを、目の前のカクテルグラスにツツゥ~~ッと注いでくれるのを見るのが好きなのです。最後の1滴までチャッときる切りかたが、バーテンダーさんによってちょっとずつ違うんですよね。

 店が新しいこともあってか、この店は若いお客さんが多い。女性客も何人かいらっしゃいます。自分が若いころには、バーはとても敷居が高くて入れなかったなぁ。そのころも「どん底」や「じょうもん」はやってたはずなのに、行ったことはありませんでした。

 最後はタリスカー18年をロックでいただきます。

 タリスカーはスコットランドの北西海岸沖にあるスカイ島という島で作られたシングルモルトウイスキー。近くのアイラ島(アイラモルトの産地)に幾つもの蒸留所があるのに対して、こちらスカイ島の蒸留所はタリスカーのみ。スカイ島は火山島。タリスカーは「火山の力を借りて液体になった雷」と言われるほどの強烈な味わいが特徴です。アイラモルトにも似てるんだけど、ちょっと強烈さの方向が違うんだよなぁ。

 カウンター上に置いてあるマカダミアンナッツを割って食べながら、グイッとタリスカーを飲み干して終了。今日のお勘定は3,500円でした。

 ということは、タリスカー18年は1,200円だったんですね。安っ!

 あぁ、よく飲んだ。気がつけば日付けも変わっている。この店からわが家(単身赴任寮)までは徒歩5分ほど。さぁ、帰って寝るかな。どうもごちそうさま。

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バー「アンカー」 / メーカーズマーク・ソーダ割り / チャーム(お通し)

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サイドカー / マカダミアンナッツ / 硬い殻を割って食べる

店情報前回

《平成22(2010)年9月24日(金)の記録》

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しめさんまで華鳩一献 … おでん「魚菜や(ぎょさいや)」(呉)

しめさんまで華鳩一献


 女将ひとりで切り盛りする「魚菜や」は、基本的におでん屋なんだけど、常連のお客さんたちに請われるままに、まさにおふくろの味というようなお惣菜もそろった小料理屋のようなお店でもあります。

 金曜日の今日は先客は男性ふたり連れ。彼らがL字カウンターの横の辺に座っているので、私は縦の辺の奥あたりに陣取ります。

 「瓶ビールをください」と注文すると、アサヒとキリンが選べるということで、キリンを選択すると、キリンラガービールの中瓶が出されます。

 お通しは海老の塩茹で。うちの故郷(いなか)でもよく出てきたなぁ、この塩茹で海老。瀬戸内海沿岸では普通に出てくるつまみなんですね。いかにも海老という、この味の濃厚さが子供のころはあまり好きじゃなかったんだけど、お酒を飲むようになってからは大好物になりました。

 ビールを飲み始めたばかりなのに、この海老の味わいで日本酒が欲しくなり、「華鳩(はなはと)」を燗で注文します。

 この店においている日本酒は、呉の地酒のみ。「華鳩」は音戸(おんど)の地酒。音戸は以前は広島県安芸郡の町だったのですが、平成17(2005)年に呉市に編入されたのでした。この音戸の「華鳩」が、瀬戸内海の味の濃い魚にピシャリと合うのです。

 毎日手書きされるメニュー。今日は、〆さんま、地ダコ刺、タコ天、小いわし天、ポテトサラダ、きゅうりなます、なすの田舎煮、きんぴら、万願寺の揚げびたし、煮さば、さばのはぶて焼、沖縄のもずくなど。おでんはアキレス、ロールキャベツ、しらたき、豆腐、厚あげ、玉子、じゃが芋、こんぶ、こんにゃく、大根、ごぼう天、ウインナー、きんちゃく(もち入り)といったところ。

 値段は書かれていませんが、店の入口(外側)に「お刺身 時価、揚物色々 600円~、おばんざい 一品 400円~、おでん(関西風、関東風)150円~」という短冊が並んでいます。まず普通のサラリーマンがびっくりしない程度の値段と思っていいでしょう。どういう経緯か、呉の酒場には値段が書かれていないところも多いのです。

「この間、近くで飲んでたら、『魚菜や』に行ったら貝汁を食べなきゃと教えてくれた人がいたんですけど、貝汁あるんですか?」と女将にたずねてみると、

「今はめったに作らないんですよ」と女将。「ちょっと前までは貝汁がここの名物でねぇ。表のちょうちんにも貝汁と書いていたほどだったんだけど、最近はいい貝が手に入らなくてねぇ。海外から入ってきて、薬で生かされてるみたいなのもあるから、怖くて出せないのよ」と嘆きます。

 なので、この近くで取れた、いい貝が入ったときしか貝汁は作らないのだそうです。そんな日にうまくめぐり合いたいものです。

 それじゃ、と注文したのは〆サンマ。たっぷりと盛られた〆サンマは表面の薄皮がキラリと光り、見た目にもおいしそう。ックゥ~ッ。これまた燗酒が進むことよ。

 ふたり連れの先客はこの店の常連さんで、そのうちのお一人は、このたび異動辞令が出て、あと2週間ほどで大阪に転勤になるんだそうです。もともと関西のご出身で、呉には転勤でやってきて10年近くいらっしゃったとのこと。私は逆にこの4月に呉に転勤してきたばかり。去る人もいて、来る人もいて。その両者が小さなこの酒場で一緒にお酒を飲んでいるのがおもしろいなぁ。

 呉も自衛隊のほか、大きな会社がいくつかあるので、季節ごとの転勤は当たり前の出来事のようになっているのかもしれないですね。

 1時間半ほどの滞在は、ちょうど2千円でした。ごちそうさま。

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お通しと瓶ビール / 今日のお惣菜(大皿料理) / 〆サンマ

店情報前回

《平成22(2010)年9月24日(金)の記録》

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常連さん風にサク飲み … おでん「あわもり」(呉・新広)

常連さん風にサク飲み


 先週に引き続いて、今週も「あわもり」にやってきました。本当は、他の常連さんたちと同様に、二日とあけずに通いたいところなのですが、「あわもり」のある広(ひろ)地区は、呉からはとなり町。こちらは首都圏ほど公共交通の便が良くないので、なかなか足しげく通うというわけにはいきません。

 「長年やってるけど、こんなこと初めてじゃ」というほどガラガラだった先週とは打って変わって、今日の店内はほぼ満席。L字のちょうど角のところと、L字の右端のテレビ下の2席だけが空いている状態です。

 テレビ下は、まさにテレビの直下なので、テレビを見ることもできないし、店中の(テレビを見ている)視線がすべて自分に集まってくるように感じるので避けて、カウンターの角に座ります。

 前回は、おでん10本に大瓶ビールと泡盛2杯をもらって1,720円と、この店にしてはお大尽な飲み方をしてしまったので、今日は、ここの常連さんたちのように700円ほどでサッと切り上げていくような飲み方を心がけてみるつもり。毎日飲むには、このくらいの金額で留めておくことが重要だし、このくらいの金額で飲める店が必要なのです。

 おしぼりを出してくれる店主に、今日は最初から泡盛(160円)を梅少なめで注文。表面張力まで注がれた泡盛を口から迎えに行って、まずは最初のひと口をすすり、おでん(すべて90円)は厚揚げをもらいます。

 今日の厚揚げはよく煮込まれていて、串だけでは持ち上がらないほど。左手で串を持ち、右手の菜箸で厚揚げをやさしくつまむようにしながら両手で皿に入れてくれます。ここまでフワフワに煮込まれた厚揚げがうまいんだなぁ。

 熱々の厚揚げをハフハフとつまみながら、アルコール度数35度という強烈な泡盛をチビリチビリ。

 続いてはいつものカワとキモです。このカワのねっとりした弾力感がたまらんなぁ。ちょっと間があくと、どうしても食べたくなる麻薬的な食感です。キモは、今日はちょっと若めで、しっかりとしている。いかにもモツっぽくて、こういうキモもいいですね。

 右どなり(Lの短辺)は近くの会社員らしきスーツ姿の30代くらいの男性3人連れ。瓶ビールを注ぎあいながら、ひとりが1度に3~4個ずつおでんを注文しては何度もおかわりしています。よく食べるなぁ。さすが若者。

 左どなりには、常連さんらしい普段着の男性二人連れがいたんだけど、私が入ってすぐにお勘定をして席を立ち、空いた2席にさっき入ってきたのが若い男女二人連れ。この二人もまた常連さんなのか、だまって座っただけで二人の前にスジが1本ずつ出されます。

 2杯目の泡盛(160円)をもらって、私もスジをもらいます。今日のスジはかなり硬めで、バリバリと噛みくだく食感がじつに心地よい。

 その硬さもあって、スジはけっこう長持ちするつまみで、これ1本で1杯分の泡盛にちょうどいい量でした。

 やぁ、おいしかった。約40分の滞在で、おでん4本と泡盛2杯のお勘定はなんと680円。当初予定どおりの、実に常連さん風な飲み方ですねぇ。(自画自賛)

 『仕上げになにか(おにぎりとかカップ麺とか)食べなきゃお腹がすくかなぁ』と思いながら単身赴任寮に帰ったのですが、結果的にはこの量で十分で、数時間後には空腹を感じることもなく眠りについたのでした。いつもは食べすぎなんだな、きっと。

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あつあげ / きも、かわ / すじ

店情報前回

《平成22(2010)年9月21日(火)の記録》

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もつ串煮込みのような … おでん「あわもり」(呉・新広)

もつ串煮込みのようなおでん


「なるほどねぇ。ここのおでんは、東京下町の昔ながらの串煮込みに近いんだ。焼酎の梅割りを飲みながら、串煮込みを食べてるのと似てるんですね。」

 ここ「あわもり」の泡盛梅割りを飲み、カワとキモのおでんを食べながら、そんな感想を聞かせてくれたのはワイタベさん3ヶ月ほど前のことでした。

 たしかに「あわもり」のおでんには、串煮込み(=串に刺して煮こんだもつ煮込み)っぽい味わいがあるんですよねぇ。汁(つゆ)も醤油を基本とした味付けだし。

 そんなわけで、今日は『煮込みっぽい食べ方をしてみよう!』ということをテーマに「あわもり」にやってきました。

 今日の「あわもり」はお客が少ない。午後7時の店内には先客が2人しかいなくて、みんなカウンター長辺の手前側、おでん鍋のすぐ近くのにいます。私は短辺中央あたりの、これまた同じ鍋の近くに座って、まずはビール(キリンラガー大瓶、500円)です。(ビールはサッポロ瓶ビールも選べます。)

 『煮込みっぽい食べ方』のスタートは、いつものようにカワとキモ(おでんはすべて1本90円)です。

 カワは豚の皮を串に刺して煮込んだもの。ていねいに、ていねいに表面にはえた毛を処理しているのが「あわもり」のおでんの特長で、プリンプリンの食感が味わえます。この食感は他には思いつかないなぁ。

 キモは牛のフワ肝(肺臓)。広島のほうではヤワ肝とも呼ぶようです。牛のフワは、それぞれ東京のもつ煮込みの名店である門前仲町「大坂屋」や町屋「小林」の煮込みの具材にもなっているくらい、もつ煮込みの具材としては一般的な一品。煮込んでも縮んで固くなったりせず、プリッとした食感を保ったまま、汁(つゆ)の味がよく染みこんでいるのが特徴です。

 つづいてはスジと、前回近くに座った常連さんが注文していたニク(肉)。このニクはアキレス腱のなかの肉っぽい部分らしいのですが、見た目は普通の肉ですねぇ。しっかりと煮込まれていて、缶詰の大和煮みたいな噛み心地です。

 5本目はアブラ。あらためてじっくりと食べてみると、けっこう脂っぽいですねぇ。立石「宇ち多゛」のアブラのようにサクサクした感じではなくて、沼袋「ホルモン」のアブラのようなクニュッとした弾力感のものを、そのまま煮込んでトロリとさせた感じです。ネギマやタマネギなどの野菜串と合わせて食べるのがいいのかもしれません。

 肉系は以上5種ですが、ツクネに相当するといっていい具材がイワシ団子。ここのイワシ団子は、薩摩揚げなどの練り物と近いくらいの高密度な食感で、プリッとしっかりしているのです。くぅ~っ。うまいなぁ。練り物好きにはたまらない。このイワシ団子に合わせて、飲み物も泡盛の梅割り(160円)に切り換えます。

 それにしても今日は本当にお客が少ない。先ほどからひとり入っては、ひとりが出てといった動きが続いていて、現在の店内は私も含めてたったの4人。

「今までずっとやってきたけど、こんなこと初めてじゃ」と店主夫妻も驚くほどの状態です。

 この夏は猛暑が長引いていて、9月に入っても最高気温は35℃近く、最低気温も25℃を下回ることがないという日々が続いていたのですが、昨日(9/15水)の広島地方の最高気温が29℃と久しぶりに30℃を下回り、最低気温も22℃と、やっと熱帯夜を脱出したのでした。それもあってか昨日の「あわもり」は店に入れなくてお断りする人も多いくらいの大盛況だったのだそうです。

「その反動が出たんかねぇ。みんなやっと暑いのから逃れて、今日は家でくつろどるんじゃろうか」とおかみさん。本当にそうですねぇ。いつまで続くんだろうと心配した猛暑も、これでやっと一段落といったところでしょうか。

 煮込みにも入っていそうな具材はすべて食べ終えて、当初の目的である『煮込みっぽい食べ方をしてみよう!』というテーマは達成できたのですが、お客も少なくての~んびりとしているので、今日はゆっくりしていきますか。

 毎回必ずたのんでいる具材が厚揚げ。前回はお客さんが山のようにいて、ちょっと若い感じの厚揚げでしたが、今日の厚揚げはじっくりと煮込まれていてフワフワ。固めのものも厚揚げらしいパリッとした食感が残っていていい味わいなのですが、個人的にはこうやってフワフワに煮込まれている厚揚げが好みかなぁ。

 2杯目の泡盛梅割り(160円)をおかわりし、中にゴボウが入ったぼう天、注文してからおでん鍋で煮て出してくれる玉ねぎをもらい、その玉ねぎができあがったところで、よ~く煮込まれた玉子をもらって締めます。

 ゆっくりと1時間半ほどの滞在は、おでん10本に、ビール大瓶と泡盛2杯で、お勘定は1,720円。こんなに満腹になって、いい気持ちに酔っ払っても2千円に届きませんでしたか。どうもごちそうさま。

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かわ、きも / すじ / にく

100916d 100916e 100916f
あぶら / いわし団子 / あつあげ

100916g 100916h 100916i
泡盛2杯め / ぼうてん / たまご、たまねぎ

店情報前回

《平成22(2010)年9月16日(木)の記録》

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バーでじっくりと仕上 … バー「じょうもん」(呉)

山崎蒸溜所シングルモルトウイスキー


 「広島駅のすぐ近くにもこんな大衆酒場があったんだ!」とびっくりさせてくれた「やよ福」を出て呉へ。呉の屋台「八起」で締めのラーメンを食べたことはすでに書いたとおりです。

 週半ば(水曜日)でもあるし、あとは単身赴任寮に帰って寝るだけだな、と堺川沿いをトコトコと南下。午後10時前の飲み屋街には、客寄せのおねえさんが何人か出ていて、とてもいい目の保養になります。

 スタンド(=呉地区によくある酒場の形態で、スナックに近い)の中にいるときは、美人が肌もあらわな姿で居るのも当たり前という感覚ですが、その姿を普通の道端で見るとやっぱりすごい。

 別に客引きをするわけではなく、スッと立っているだけなのですが、目が合うとついフラフラと吸い寄せられそうで、とても直視することはできません。

 おぉ~っ。次の角にはおねえさんが3人ほど立っている。これはいかん。ちょっと足早に3人の横をすり抜けながら、その角を曲がって身の危険(なのか?!)を回避すると、ちょうど目の前がバー「じょうもん」のあるF2ビルの入口です。せっかくなので「じょうもん」で一杯飲んで帰りますか。

 ここ「じょうもん」は日本バーテンダー協会(N.B.A)中国地区本部常任相談役でもある、呉地区バーテンダーの重鎮・佐々木進さんが一人で運営されているオーセンティックなバー。店主はいつもきっちりとしたスーツ姿で迎えてくれて、凛とした雰囲気のあるバーなのに、お勘定はスペシャルなものをたのまなければ、だいたいひとり2千円とリーズナブルなので、今年の5月にしんちゃんさんにご紹介いただいて以来、ひとりで何度か訪れているのでした。

 水曜、午後10時前の店内は先客はなし。コの字カウンターの中央部に座り、出されたおしぼりで手をぬぐいながら「今日は何がいいですかねぇ」と相談すると、「今日はこれにしてみますか」と、まず出してくれたのはラガブーリン(LAGAVULIN)16年。ストレートでいただきます。

 ラガブーリンは、スコットランドの西にあるアイラ島で作られるアイラモルトの1種。アイラモルトの特徴であるピート(泥炭)の香り、海藻の香りがしっかりとしていて、鼻の奥から流れ込んでくる残り香に味わいのふくらみを感じます。

 大好きだなぁ、アイラモルト。締めの1杯としてもらうことが多いアイラモルトですが、今日は日本酒を中心にいただいてきたので、アイラモルトの強烈な味わいがとても心地よい。

 お通しには2種のカナッペと、ガーリックトーストが1切れ出されます。

 このラガブーリンは、ジョニーウォーカー(黒ラベル)を構成しているキーモルトの1つということで、2杯めはそのジョニーウォーカーを、黒ラベルではなくて、青ラベル(ブルーラベル)でいただきます。

 カウンター上には何種類かのチーザ(チーズ味のおつまみスナック)が置かれていて、好きにつまんでいいことになっています。味は3種類(チェダー、カマベール、ゴルゴンゾーラ)があるのですが、私の好みはゴルゴンゾーラ。ピートの香りにも負けません。

 先にも書いたとおり、店主は呉地区バーテンダーの重鎮でもあるので、自分の店もさることながら、呉地区でがんばっているバーテンダーがいる店の話をいろいろと聞かせてくれます。

 そんなお話しを伺いながらの3杯目は、店主が山崎蒸溜所の見学に行ったときにお土産に買ってきたという、シリアルナンバー入りの山崎蒸溜所シングルモルトウイスキー。新品の封を切って、ストレートながらロックグラスにたっぷりと出してくれました。

 そこへ入ってこられたのは男女ふたり連れ。女性は今日が誕生日なのだそうで、お二人で食事を楽しんだあと、この店でゆっくりと二次会だそうです。店主を取り囲むようなコの字カウンターと、その後ろ側にソファーのボックス席があるというこじんまりとした造りなので、デートで訪れたりするのにもちょうどいいんでしょうね。

 最後にチラッと飲んで帰るつもりだったのに、結局2時間近く楽しんで、今日もお勘定は2千円。いつもいいお酒を安く飲ませていただいてすみません。どうもごちそうさま

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ラガブーリン16年 / お通し / ジョニーウォーカー・ブルーラベル

店情報前回

《平成22(2010)年9月15日(水)の記録》

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店情報: バー「じょうもん」(呉)

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  • 店名: じょうもん
  • 電話: 0823-24-6519
  • 住所: 737-0046 広島県呉市中通3-4-27 F2ビル5階
  • 営業: (店主に伺ったのに失念! また調べておきます。)
  • 場所: れんが通りを北上し、左手のパチンコ日野の先の路地(右向こう角がマクドナルド)を左へ入る。左手の「鳥八茶屋」「かしま支店」を通り過ぎた先、右手にあるF2ビル(スタンドがたくさん入った雑居ビル)の5階。
  • メモ: 呉地区のバーテンダーの重鎮・佐々木進さんの店。いつもビシッとしたスーツ姿で迎えてくれる。普通に飲んで食べてひとり2千円ということが多い。料理やお酒をいろいろと追加するとプラス・アルファとなる。店主の佐々木さんは、日本バーテンダー協会(N.B.A)中国地区本部常任相談役でもある。(2010年9月調べ)

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