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わさび醤油でカキ刺身 … 「本家鳥好(ほんけとりよし)」(呉)

かき刺身


前の記事からのつづき)

「そんなにカキがお好きなら、カキの刺身を食べてみますか?」と若旦那。

「え? カキの刺身なんてあるんですか?」

「はい。ワサビをつけて、醤油で食べるんです。カキというと、普通は酢ガキ、カキフライ、カキ鍋と食べ進みますが、うちの店ではカキの刺身、カキの天ぷら、そしてカキ串焼きと食べる人が多いんですよ。」

「食べます、食べます。カキの刺身、ください。」

 メニューには載っていないカキの刺身は、カキ好きな常連さんたちが注文する一品だそうです。

 四角い刺身皿には大根のけんが敷かれ、その上にきれいに整列した生のカキが9粒。横にはワサビが添えられて、それとは別に醤油皿。う~む。魚の刺身の、刺身の部分をそのまま生ガキに置き換えた感じですねぇ。

 ちょいとワサビをのっけて、まず1個。

 おぉ~っ。これは刺身だ。しかし、刺身と思って醤油で食べると、カキはかなり味わいが濃厚ですねぇ。へぇ、でもこれもまた初めての食感だ。

 これにレモンをたらして食べると、よく食べる生ガキと同じような味わいになるんだろうけど、それをワサビ醤油で食べるというだけで、こんなにも味わいが変わっちゃうんですね。おもしろいなぁ。

 カキの刺身で日本酒を飲み終えて、今度は若旦那自慢の芋焼酎を1杯いただくことにします。「お湯割りでおすすめのものをお願いします」と注文すると、ずらりと並んだ一升瓶の中から「白玉の露」を取り出して、お湯割り(500円)を作ってくれました。

 この「白玉の露」は、「魔王」で知られる白玉醸造の普通酒(地元の人たちが日常的に飲む焼酎)なんだそうです。

 カウンターの中での調理などは若旦那にまかせて、店主はもっぱら生簀(いけす)を担当しているご様子。お客からの注文に応じて、生簀の中から魚をすくいあげて、カウンター内の調理場に運びます。

「網(あみ)で獲ると魚が死んでしまうけえ、いけんのじゃ。釣ったもんじゃないといかん。家(鹿島)にも生簀があって、釣った魚はそこで生かしとる。その日に使う分をこっちに運んで来るんじゃ」と店主。

 鹿島(倉橋島の南側に連なる小島)出身の上瀬稔さんが始めた呉の“とり屋”は、創業とともに大人気となって、店もどんどん増えていきました。それらの店を切り盛りするために、鹿島から兄弟や親戚、近所の人などを呼び寄せたのだそうです。だから、今も数ある“とり屋”のほとんどは鹿島出身の人たちが経営しており、鹿島の近くで獲れた魚介類がどんどん運ばれてくるのです。(その後の取材で得られた「鳥好」創業に関する新しい情報は→〈こちら〉 2012.02.19追記)

 “とり屋”について、『焼き鳥屋なのに、店内には生簀があって活きた魚が食べられる』と紹介されることが多いのですが、その利用実態で見ると、客の第一の目的は焼き鳥よりもむしろ魚。鮮度のいい魚介類を食べつつ、合い間にちょいと焼き鳥もつまむことができる、という感覚だろうと思います。

 ここ「本家鳥好」のメニューにも、『当店おすすめの二品です』ということで、めばるの味噌汁(500円)と、じゃこのから揚げ(塩 or 甘酢、500円)の2品が挙げられています。

 めばるの味噌汁には、生簀で泳いでいる、店主が釣り上げてきた小さなメバルが、ひとりに1尾ずつ入ります。味噌汁にするときは、この小さいメバルからいいダシが出るんだそうです。

『談笑しながらから揚げを、最後の〆には味噌汁を、ぜひこの満足感を実感してください!』とメニューにも記載されているので、次に来たときにはぜひこれらも食べてみたいと思います。(今日はカキづくしでもう満腹!)

 たっぷりとカキをたべ、店主や若旦那にもいろんな話を聞かせてもらいながら、ゆっくりと2時間ほどの滞在。お勘定は3,850円でした。どうもごちそうさま。

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「白玉の露」湯割り / 若旦那自慢の芋焼酎 / 生簀の横に座る店主

店情報前の記事

《平成22(2010)年12月1日(水)の記録》

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コメント

 鳥好という店、店の由来といい、皮の味噌煮といい、カキの天ぷら,串焼き、刺身といい、尋常ではない・・。
とにかく、食べてみたい!。本当の老舗ですね。
横須賀の鳥好の記事からここへきましたが、ていねいな取材力にも、おどろきました。
ぜひ一度行ってみたいですね。私、大学時代は広島でしたが、呉は1回いっただけです。
今、ベトナムで永住の身ですが、今度帰国の折、ぜひ行ってみたいですね。聖地巡礼の気持ちで。行くならカキの季節ですね。

投稿: 屋形船 | 2013.09.25 18:47

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