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燻製と創作料理の屋台 … 屋台「燻(くん)」(呉)

スモーク鴨のサラダ


 「有象無象」を出て、木戸編集長と向かう、本日の3軒目は、「赤ちょうちん通り」と呼ばれる屋台街の1軒、自家製の燻製が自慢の屋台「燻」です。

 いやぁ、ここも来てみたかった屋台の1軒です。うれしいなぁ。

 さっそく生ビール(500円)をもらって乾杯し、つまみにはスモーク鴨のサラダ(480円)です。スライスしたたっぷりの鴨燻製に、スモークチーズと水菜が添えられています。

 呉の屋台は、全国でも珍しい、市がきちんと管理している屋台です。屋台ごとに出店区画がきちんと定められていて、専用の上下水道と電気の設備も設けられているほか、すぐ近くには昼間に屋台を置いておくための専用の駐車場(駐屋台場?!)まで用意されているのです。

 呉の屋台は、もともと街のあちこちに出ていたそうなのですが、昭和62(1987)年、堺川に沿って走る蔵本通りの整備に併せて、屋台も1箇所に集め、現在の「赤ちょうちん通り」が誕生しました。このときに上下水道などの屋台専用設備も設置されました。

 このときの整備では、もともと6車線あった蔵本通りを、4車線に狭くしてまで、屋台設置のための場所整備を行ったそうですから、呉市の屋台管理に対する並々ならぬ姿勢が見てとれます。

 当時は、ちょうど呉駅前に「そごう」が進出してきたころ。呉市としては、1本の『線』として存在している旧来の「れんが通り」商店街と、まだほんの1つの『点』に過ぎない「そごう」に代表される駅前の新興商業地区という、『線』と『点』とをつないで、全体を『面』として機能させるような人の流れを作るために、車線を減らしてでも、ここに屋台街を持ってくるという方策を採ったと言います。

 しかしながら、この時点での屋台に対する市の営業許可範囲は『現経営者一代限り』というもの。それに合わせて、上下水道ユニットなども22軒分が設置されましたが、道路の整備完了時点での屋台数は20軒になっていたそうです。

 ところで、他の地方自治体ではなかなか取りにくい道路占用許可ですが、なぜ呉市では可能になったのでしょう。

 実は蔵本通りの整備のときに、もともと堺川の川岸のところにあった公園の範囲を拡張し、蔵本通りの歩道のところまでが公園となったのです。つまり、現在屋台が出ている歩道は、実は公園の一部分。公式には、『屋台は公園内で営業している』ということになっているのです。

 屋台に対する周囲の風向きも変わり、「赤ちょうちん通り」ができて3年後の、平成2(1990)年には『現経営者一代限り』から、『現経営者の配偶者又は子ら』には営業譲渡できるように条件が緩和されたものの、経営者の高齢化や後継者難で、屋台の数は減っていくばかり。21世紀を迎えた平成14(2002)年には、ついに8軒にまで減少してしまいました。

 屋台はすでに呉の観光スポットともなっていたので、市民の間からも屋台の増加を望む声があがり、その年の6月に8軒の枠で、今までにないジャンルの店という条件で、新たな屋台を公募。実に47軒もの応募の中から、ここ創作料理の「燻」や、牛舌の「華智」、餃子の「呉空」などの店が選ばれたのでした。

 ここ「燻」の店主は、その前も中通2丁目で、同名の「燻」という居酒屋をやっていたのに、そこをたたんで、屋台の公募に応募したんだそうです。

 燻製以外にも、メキシカンタコス(1個400円)、タンドリーチキン(580円)、モッツァレラチーズの揚げ出し(580円)、カマンベールチーズのオレンジマーマレード焼き(750円)といった、屋台らしからぬ(失礼!)料理が並んでいるし、飲み物だって、ビール、日本酒、焼酎以外に、グラスワイン(白・赤、400円)はもちろん、ジントニック、スクリュードライバー、キール、ビアミモザなどのカクテルがそれぞれ1杯500円と、これまた屋台らしからぬ品ぞろえです。

 ラーメンは置いていないものの、塩焼きそば(480円)や焼きおにぎり(2個300円)はメニューに並んでいますので、シメタン(〆の炭水化物)もOKです。

店情報

《平成22(2010)年12月17日(金)の記録》

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» 青い炎が上がって完成 … 屋台「燻(くん)」(呉) [居酒屋礼賛]
 ポッと青い炎が上がって完成するのは、カマンベールチーズのオレンジマーマレード焼き(750円)。屋台の「燻」で出してくれる、人気メニューのひとつです。  呉の蔵本通り沿いにずらりと並ぶ13軒の屋台は、大きく三つのグループに分けることができます。呉市が公募を行うより前から営業していた老舗屋台6軒に、平成14(2002)年の公募で新規参入した5軒、そして平成20(2008)年の公募で加わった2軒という... [続きを読む]

受信: 2011.12.08 00:05

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