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うどん屋だけど酒場? … うどん「よしのや」(呉)

うどん「よしのや」


 創業50年を超える老舗うどん店、「よしのや」にやってきました。

 鋭角の角地にある「よしのや」は、カウンター10席程度だけの小さなお店。その小さな店内に、日曜日の昼下がりから呑兵衛(のんべ)が集結しているようなのです。

 私がそのことに気が付いたのは、2月のある日曜日のことでした。その日は、なぜかカレーが食べたい気分で、昼過ぎに社宅を出て呉の商店街付近をぶらぶらと散歩し、れんが通り北口交差点を左に折れたところ、ちょうど目の前に、以前から行ってみたいと思っていた「よしのや」が出現したのでした。

(おぉ、そうだった。「よしのや」はうどん屋だけど酒も飲めると聞いたなぁ。ここでカレーうどんを食べながら、店内の様子も確認してみるか。)

 と店内へ。うなぎの寝床のように細い店内は、先に書いたとおりカウンター席のみで、入口から見ると8席ほどの直線カウンターに見えるのですが、実は奥の部分で左に直角に折れていて、その先にも2人ほど座れるL字のカウンターになっているようです。

 入り口にいちばん近い席で、女性(のちに女将と判明)がひとりでうどんを食べていて、2席くらい空けて、その奥は直線部分はずらりと5人ほどのお客が(空席なく)並んで座っている状態。

 空いてる2席のひとつに腰を下ろしていると、一番手前にいた女性(=女将)がスッとカウンターの中に入って、「なんにしますか?」と聞いてくれます。

「カレーうどんをお願いします。」

 そう注文しておいて、改めて他のお客さんの様子を確認すると、ずらりと並ぶお客さんたちは、小皿の料理などをつまみに、みんなビールや酒、焼酎などを飲んでいるのですが、その料理のメニューはどこにも見当たりません。右隣のおじさんなんて、鯛の刺身をつつきながら、燗酒を呑んでるんだけどなぁ。

 ゆで温めた麺を湯きりして丼に移し、上からカレーをかけたら、カレーうどん(650円)のできあがり。普通のカレーよりは、ちょっとゆるめのルーが、細うどんによく絡みます。よく煮込まれた、ちょっと厚めの牛肉が2切れほど入っていて、噛むとほろほろ崩れるほど柔らかい。

 再びカウンター席にもどった女将さん(私の左どなり)から声がかかります。

「今はええ天気になったけど、朝は雪が降ってびっくりしたねぇ。」

「そうなんですか。今日は起きたのが遅かったんで、その時にはもういい天気でした。このカレーうどん、飲んだ次の日にちょうどいいですね。食欲がなくても食べられそう。」

「ほうでしょう。二日酔いの人に人気があるんですよ。そんなときに、みんなが飲みよって悪いねぇ。私もうどん食べながら、ビールを飲みよるんよ(笑)」

「いやいや、みなさん楽しそうで、いい感じですねぇ。私も今度は絶対飲みに来ます!」

 そんなわけで、満を持して、今日の再訪となったのでした。

 店に着いたのは午後3時。今日もまた、カウンターの手前2席くらいしか空いておらず、その奥にずらりと並ぶお客さんたちは、やっぱりみんな飲んでいます。

 空いた席に座り、「なににする?」と聞いてくれる女将さんに「ビールをお願いします」と注文すると、すぐに瓶ビールが出されます。

「今日はジャガイモのきんぴらと、コノシロの唐揚げに甘酢餡(あん)をかけたのがあるけど、食べる?」と女将さん。

「はい。いただきます。」

 なるほど。メニューにはないけど、こうやって聞いてくれるんですね。

 この店では日替り定食(普通の定食は700円、みそ汁の代わりに小うどんにすると750円)も出していて、今日の日替り定食のおかずが、ジャガ芋きんぴらと、コノシロ唐揚げ甘酢餡かけの2品だったようです。みなさん、基本的にこのおかずをつまみに飲んでるんですね。

 小骨の多いコノシロは、細かく骨切りしたものを唐揚げにしていて食べやすいし、なにしろ味がいい。

「コノシロのこの料理は初めて食べたんですけど、おいしいですねぇ!」

「私はこれが大好きなんよ」と女将さん。

 瓶ビールに続いて、燗酒をもらうと、それに合わせてお新香を出してくれます。お新香を食べ終えるタイミングで、スナック菓子(乾きもの)も出してくれました。

 午後4時も回って、すでにお勘定をして席を立つお客さんも出てきています。昼の11時半から、夜7時半までしか営業していない「よしのや」にとって、この時間帯はもう終盤戦。常連のみなさんは、もっと早い時間帯にやってくるんでしょうね。

 午後4時半まで、1時間半ほどの滞在。お勘定は1,500円でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成24(2012)年3月18日(日)の記録》

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コメント

遂に「よしのや」に入りましたね、私もたまーーに寄っては酒(主にビールから焼酎)をやってます。
平日の昼休み時間帯は、場所柄、市役所関係の人が多いようです。

投稿: 千福徒歩15分 | 2012.04.03 01:12

なるほど。平日の昼間はそうなんですね。
営業時間が、午後7時半までと早仕舞いなので、平日はなかなか行けそうにありません。
「七福うどん店」(中央6丁目)にも行ってみたいのですが、こちらも10:30~17:00という営業時間で、日祝定休なので、土曜日ねらいです。

投稿: 浜田信郎 | 2012.04.03 22:41

“よしのや”で検索して、この記事に行き着きました。
以前、史料調査で呉を訪れた折、うどんが食べたくて夜の街を彷徨った末に行き当たったのがこの店でした。
程よく出来上がった常連さんを横目にすすったうどんが、上品な薄味の出汁で、とても美味かったことを覚えています。
もう看板だからといって出してくれた鯖の味噌煮と付け合わせの豆腐もまた良い具合でした。
兎角濃い味が多い関東に暮らしている身として、こういう薄味が受け入れられる土地の味覚と言いましょうか、そういうものに妙に感動した記憶があります。

投稿: 旅の者from東京 | 2013.01.04 23:48

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