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東北の樽酒でハタハタ … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

「一ノ蔵」樽酒


 6席ほどの直線カウンターの真ん中あたりに腰を下ろすと、

『冬の風物詩、入荷しました。杉樽の香りが心地よい樽酒』

 という卓上POPの文字が目に飛び込んできます。

「樽酒があるんですか?」と店主マスターに確認すると、

「そうなんだよ。年末年始用にって、酒屋が置いていってくれたんだよ」とのこと。

 12月13日に発売されたばかりの、宮城「一ノ蔵」(特別純米酒)の樽酒で、1合が600円。こりゃ、飲むしかないでしょう。

 受け皿においた一合升いっぱいに、店主がトトトトトッと樽酒を注いでくれます。

 ックゥ~ッ、うまいっ!

 東北の酒には、やっぱり東北の魚を合わせたいなあ。

 おっ。「子持ちはたはた」(500円)発見。これだね!

 待つことしばし。ハタハタは焼き魚で出されます。

 つい先日、「はまや食堂」でいただいたハタハタの旨煮もすばらしかったですが、こうやって焼き魚で食べるのもまたいいですねえ。たっぷりのブリコ(卵)もいい。

 そして樽酒。ックゥ~ッ!

 そこへふらりと入って来られたのは、冨沢満(とみざわ・みつる)さん。NHKで40年間にわたって番組制作に携わられたあと、平成22(2010)年に退職され、その翌年、「僕のNHK物語」を上梓されました。(ちなみにお父さんは芥川賞作家で画家の富沢有為男(とみさわ・ういお)さんだそうです。)

「今日は冬至だから、近くの銭湯でゆず湯に入ってから来たんだよ」

 とおっしゃる冨沢さんは、「菊正宗」の燗酒(350円)と、刺身小盛り合せ(650円)でスタートです。

 私も便乗して、同じく「菊正宗」の燗酒(350円)と刺身小盛り合せ(650円)を注文。今日の小盛り合せは、マグロ、ヒラメ、タイ、スズキの4点盛りです。

「僕はねえ、このあと、この目の前にあるスズキのかぶと(600円)を焼いてもらおうと思ってるんだよ。それを食べ終えてから、残った骨にお湯をかけて、お吸い物にしてもらいたいんだなあ。いや、ダシじゃなくていいんだよ。白湯さゆでいい。それで十分にうまいんだ」

 燗酒をおかわりしつつ、店主や、店を手伝っているサトちゃんに、そう話しかける冨沢さん。

 すごいっ! そんな将来ビジョンを描きながら飲んでるんだ!

 長年、番組を作り続けてきた冨沢さん。飲んでる時にも、この後のストーリー展開をしっかりと押さえてるんですねえ。

 それに比べると私なんか、いつも行き当たりばったりだなあ。せいぜい『次のつまみに何をたのもうか』ぐらいのことしか考えていない。

 最近では、それすら考えたくなくなってきて、なにも考えなくても自動的に定番の料理が出てくる「武蔵屋」に行ったり、特別定食さえ注文しておけば、毎回いろいろとバラエティに富んだ料理を食べることができる「はまや食堂」に行ったりすることが多くなっているのでした。

 今日、急きょ店を手伝うことになったサトちゃんは、ご自身が購入された「僕のNHK物語」に、著者のサインをもらっています。冨沢さんがいらっしゃった日に、ちょうどお手伝いになって良かったですね。

 「菊正宗」の燗酒(350円)をもう1本おかわりして2時間ちょっとの滞在。今日のお勘定は2,450円でした。どうもごちそうさま。

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ハタハタ焼き魚 / たっぷりのブリコ / 刺身小盛り合せ

店情報前回

《平成25(2013)年12月22日(日)の記録》

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コメント

 ハタハタの焼きとはうらやましい。一生食べられそうにないだけにイメージを楽しみました。
この店、ハタハタ、刺身ともに安いですね。(最近、コスパがどうこうといいますが、嫌いですね、あの言い方。酒飲みに使ってほしくないです)
飲みの役者がそろいましたね。なごやかな中にも火花が散る感じです。
それと店のオヤジさん、しぶいというか、なかなかおとこまえですね。チラっと田村高廣を思い出しました。

投稿: 越村 南 | 2013.12.27 04:48

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受信: 2014.02.26 21:35

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