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2014年4月

今日もいきましょう! … 立呑処「勘蔵(かんぞう)」(蓮沼)

全部のせ


 日曜日。都内の自宅から、横浜の単身赴任社宅へと向かう道すがら、途中下車して立ち寄ったのは西蒲田の立ち飲み屋、「勘蔵」です。

 サワー類が250円、つまみの多くは150円ですからねえ。さすが城南を代表する酒都・蒲田です。(城北は赤羽、城東は立石、城西は西荻窪ですかね!)

 午後8時の店内は、角を落としたL字カウンターの縦の長辺に3組の若いカップルと、大きな一眼レフカメラを持った男性ひとり客の7人。横の短辺に中年のカップルという、合わせて9人の先客。

 私は、入口を入ってすぐの、L字カウンターの角を落としたあたりに立ち、焼酎のお茶割り(250円)と、前回もいただいた「全部のせ」(200円)を注文。

 「全部のせ」というのは、1品50円のつまみ4種(ゆで玉子、チーズ2枚、リッツクラッカー4枚、メンタイマヨ)を、全部もらうという豪勢なつまみ。それでも200円というのがうれしいですね。

 この「全部のせ」。リッツクラッカーの上に、1枚を二つに割ったチーズをのせ、その上に、薄くスライスされているゆで玉子を1枚のせて、さらにその上に、メンタイマヨをたっぷりののせてから、一気にいただくというのが、もっともぜいたくな楽しみ方。

 そしてグイッとお茶割りをいただきます。

「はじめまして……、でしょうか?」

 今日は、この店のひとりで切り盛りされている様子の店主から、そう声がかかります。

「先月、ホッピー仙人たちと一緒に……」

 と、そこまで返事をしたところで、店主は「あぁ」と笑顔になって、

「さあ、今日もいきましょう!」と元気いっぱいで料理に取り掛かります。

 この店では、生ビールにつまみが2品付いたビールセット(500円)か、サワーにつまみが2品付いたサワーセット(400円)を注文する人が多い様子。私がそうじゃない注文の仕方をしたので、「はじめまして……、でしょうか?」となったようですね。

 2杯めは、これまた前回いただいたのと同じく、シークレモンサワー(250円)をもらいます。

 アルコール飲料に、甘味と酸味を加えるのがカクテルの基本。強いお酒であっても、ぐんと飲みやすくなります。

 シークレモンサワーは、普通の酎ハイと同じ程度のアルコール濃度ながら、甘味と酸味でスイスイと入っちゃいますねえ。

 ここで、お客さんたち全員に、山葵わさびごはんがサービスされます。

 そういえば前回も、出汁巻き玉子やら、できたて熱々の塩おにぎりやら、具たっぷりの豚汁やらをサービスで出してくれて、驚いたものでした。

 もともとの値段が安いのに、なんだか申し訳ないですねえ。

 おろしたての生ワサビがおいしいや!

 3杯めは、再び焼酎のお茶割り(250円)に戻って、つまみにはキムチ豆腐(150円)を注文。料金はキャッシュ・オン・デリバリ(品物と交換払い)で取っていってくれます。

 長辺側で立ち飲んでいる6人の男女。バランスよく男、女、男、女、……とペアになって並んでいるので、3組のカップルかと思っていたのですが、実は全員がひとり客のようです。

 6人が(+まん中の一眼レフの男性も)、それぞれが常連客なので、まったく違和感なく、二人ずつ一緒になって飲んでたんですね。

 野毛の酒場でも、ひとり呑みの女性をよく見かけますが、蒲田も負けてないなあ。これまた、さすが城南の酒都・蒲田です。

 日曜日なので、軽く飲んだら帰ろうと思っていたのに、居心地の良さに、またまたお茶割り(250円)をおかわり。これが4杯めのサワーです。

 つまみには、目の前の大皿にある「日替りサラダ」(150円)を注文すると、今日のサラダはスパゲティ・サラダ。

 ゆっくりと1時間半ほど楽しんで、今日の支払総額は1,500円。4杯と3品でこの値段ですからねえ。すばらしい。どうもごちそうさま!

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全部のせ / シークレモンサワー / 山葵ごはん

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キムチ豆腐 / お茶割り / 日替りサラダ

店情報前回

《平成26(2014)年3月23日(日)の記録》

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シングルモルトあり〼 … 居酒屋「ペルル」(鷺ノ宮)

マッカラン12年


 鷺ノ宮のバー「ペルル」の表に、「シングルモルト500円」という看板が、ボウモア(BOWMORE)、ラフロイグ(LAPHROAIG)、グレンフィディック(Glenfiddich)、マッカラン(MACALLAN)の写真付きで出ています。

『へぇ~っ、シングルモルトも置くようになったんだ。1杯500円は安いなあ』

 と思いながら扉を開けます。

 奥に向かって、うなぎの寝床のように細長い店内は、まっすぐに奥まで伸びて、いちばん奥の部分でL字に曲がるカウンター席のみで、10席ほど。

 今日の「ペルル」は、バーテンダーでもあり、料理人でもある山田さんと、曜日替りの手伝いのマイちゃんの二人で切り盛りしています。

「浜田さんは、マイちゃんのお酒、飲んだっけ?」と山田さん。

「え? 飲んでないと思う。どんなお酒?」

「マイちゃんが故郷いなかのお土産で持ってきてくれたんですよ」

 カウンター上には福井の日本酒、「一本義いっぽんぎ」が3種類ぐらい並び、まずはそれらをちょっとずつ飲ませてもらいます。(ありがとうございます。>マイちゃん)

「シングルモルトも置くようになったんですね」

 日本酒をいただきながら、山田さんにそう聞いてみると、

「そうなんですよ。最近、スコッチを勉強してるんですよ」

 という返事。まずはマッカラン12年(500円)をストレートでいただきます。

 フルーティな香りに、ほんわりと感じる甘み。『非の打ちどころがない端麗な顔立ちの美女』といったスコッチが、このマッカランですねえ。このウイスキーが嫌いという人は見たことがない。万人に愛されるシングルモルトと言えるでしょう。

 そして2杯めはラフロイグ10年(500円)。これもストレートでもらって、つまみには「究極のピスタチオ」(400円)を注文します。

 なぜ『究極』なのかは聞き忘れましたが、確かにおいしいピスタチオです。

 ラフロイグは、アイラ島(Islay)で作られたシングルモルト・ウイスキー。この島で作られるウイスキーは、スコッチの中でも『アイラモルト』と呼ばれていて人気が高い。

 さっきのマッカランが端麗な美女なら、こちはじゃじゃ馬。ガツンとクセのある、ヨードチンキのような香りは、好き嫌いがはっきりと分かれるところ。

 でも、アイラモルトにはまる人は、思いっきりはまってしまう。

 じゃじゃ馬のような外観(ウイスキーの香り)の奥にある、ウイスキーの旨みがいいんですねえ。〆の1杯として最適です。

 ゆっくりと2時間ほどの滞在。お勘定は1,400円でした。どうもごちそうさま。

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居酒屋「ペルル」 / 究極のピスタチオ / ラフロイグ10年

店情報前回

《平成26(2014)年3月22日(土)の記録》

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ブリ刺つまみに大吟醸 … 焼鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

ブリ刺つまみに大吟醸


 おっ。店内の張り紙メニューに『山形「楯野川たてのかわ」純米大吟醸・清流(462円)』なんてのがある!

 これまで、日本酒と言うと和歌山の「黒牛」純米(462円)か、「白雪」(273円)しかなかったのですが、これに「楯野川」が加わったようです。

 さっそくその「楯野川」をもらい、つまみにはブリ刺(420円)を注文します。

 さらに店内のメニューを再確認してみると、焼酎も宮崎の芋焼酎「加江田かえだ」(357円)が加わっているほか、赤・白のワイン(231円)も並んでいます。

 ここ「川名」は、これまで、飲み物にはそれほど力を入れていないような印象でした。

 常連さんの多くが、生グレープフルーツサワー(399円)や酎ハイ(=生レモンサワー、399円)、ホッピー(399円)などを注文するので、あまり飲み物に力を入れる必要がなかったんでしょうね。

 ところが、「川名」そのものがどんどん有名になってきて、客層も幅広くなってきた。だから飲み物の幅も広げてきたんじゃないかと思います。

 それにしても、462円(440円+税)で純米大吟醸酒が飲めるというのは、ものすごくありがたいことですよね。さすが「川名」です。

 その「楯野川」が注がれる前に、店主から「これも飲んでみて」と、お猪口1杯の赤ワインがサービスで出されます。これは私だけじゃなくて、食前酒がわりに、みんなに出されているようです。

 そしてお通し(サービス)は、オレンジが2切れ。お通しで果物が出るのも、「川名」では定番ですね。

 受け皿にまであふれるようにたっぷりと「楯野川」を注いでくれるのは、アルバイトのゆいちゃん。現在の「川名」は、店主、女将さん、そして唯ちゃんの3人で切り盛りしています。

 さあ来た、ブリ刺。今日のブリは7キロあったんだそうです。1尾丸ごとで仕入れて、店主がさばくから、この値段で出せるんですね。

 ん~。脂がよくのっていて、おいしいこと!

 そのブリの中落ちの一部分を焼いたものも、サービスで出してくれました。

 「楯野川」を飲み終えたあとは、新登場の芋焼酎「加江田」(357円)を、ロックでもらって、つまみにはチーズ3点盛(315円)を追加。

 今日のチーズ3点盛は、ナッツ、ブルーベリー、カマンベール。甘みがあるチーズが、芋焼酎のロックにも合いますね。

 カウンター席でゆっくりと1時間半ほどくつろいで、今日のお勘定は1,659円(席料105円を含む)でした。どうもごちそうさま。

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お猪口で赤ワイン / 「楯野川」純米大吟醸 / ぶり刺

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ぶり中落ち焼 / 芋焼酎「加江田」 / チーズ3点盛

店情報前回

《平成26(2014)年3月22日(土)の記録》

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あま~い肉豆腐で燗酒 … 食堂「長野屋(ながのや)」(新宿)

肉豆腐で燗酒


 三連休の中日なかびの土曜日は、家族で新宿に出かけたあと、これから買い物をするという女性陣とは別れて、新宿駅東南口の目の前にある大衆食堂、「長野屋」に入ります。

 ここはもう、新宿の奇跡のようなお店の1軒。

 どんどん、どんどん都会化していく新宿のど真ん中にあって、ここだけがポツンと昔のまんま。

 でも私は、こういう店が大好きなんですよねえ。

 大正4(1915)年の創業なので、もうすぐ創業100年という老舗大衆食堂です。

 おぉ~っ。店内はすべてのテーブルが埋まってる。

 時刻は午後4時20分。ちょうど「これから飲もう!」っていう時間ですもんねえ。みんな、考えることは同じだ。

「いらっしゃい。こちらにご相席でいいですか?」

 と、ひとりでこの空間を切り盛りしている女将さんが、入口近くの4人掛けテーブルを指し示してくれます。

 そのテーブルに座っているのは、年配の男性ひとり客。

「この人はね。ぼんやりしてるから大丈夫なのよ(笑)」

 そんな失礼な!(汗)

 それでもニコニコ笑いながらやり過ごしているこのおとうさん。どうやら、『大』が付くほどの常連さんの様子です。

「すみません。よろしくお願いします」

 と、私もそのおとうさんにごあいさつしながら、相席させてもらい、

「大瓶のビール(キリン一番搾り630円)とポテトサラダ(250円)をお願いします」と注文。

 飲み物や、ポテトサラダのように作り置きの料理は、1階の冷蔵ケースに置かれているので、注文を受けた女将さんがビールと一緒にすぐに出してくれます。

 ポテトサラダは薄味で、キュウリやニンジンなども入ったタイプ。小鉢に敷かれたキャベツ千切りの上に盛られたポテトサラダの量は少ないけれど、新宿駅前でこの値段(250円)なら仕方ないのかな。卓上の中濃ソースをかけていただきます。

 目の前に座っているおとうさんは、ハムエッグ(300円)と肉じゃが煮(250円)をつまみに、大瓶ビールを飲んでいる。そのハムエッグがおいしそうだこと。

「すみません、私もハムエッグ(300円)をお願いします」

 私も思わずそのハムエッグを注文すると、おとうさんがこっちを見てニッと微笑んだ。

 ハムエッグなどのように、調理が必要なものは、上の階にある厨房に注文が通され、できあがると、料理専用の小さなエレベータで1階に送られてくるんですね。

 以前は、2階のフロアも使っていたそうなんですが、最近は昔ほど利用客が多くないので、1階だけでの営業となっているんだそうです。(今もレジの横には、2階へと上がる階段があります。)

 さあ来た、ハムエッグ。

 二つある目玉のひとつを、箸でプツンとつついて穴を開け、そこに醤油をちょっとかける。で、白身を少~し切り分けては、さっき醤油をかけた黄身を、とろりと絡めながらいただくんですねえ。

 白身、白身、白身と、白身を3口ぐらい食べたところで、おもむろにハムを切り分けて、これまた、とろりと黄身にからめてパクリ。ん~ん、うまいっ!

 テレビで流れているのはセンバツ高校野球。今大会初の延長戦は、10回表に2点を取れば、その裏に2点を返すという好ゲーム。すでに延長13回裏もツーアウト2塁です。

 そのとき「おぉ~っ!」と店内にどよめきが流れて、サヨナラヒット。いい試合でしたねえ。

 ひとしきり店内のどよめきが収まったところで、女将さんがテレビのチャンネルをピッと変えると、今度は大相撲春場所14日目。昨日13日目を終わった時点で、綱取りを目指す大関・鶴竜と横綱・白鵬が1敗で並んで優勝争い中。今日はその二人の直接対決が予定されています。

「お酒(350円)を、もう1本」

 と注文したのは、となりのテーブルに座っているつえを持ったおじいさん。

 冷やっこ(200円)と、しらすおろし(200円)をつまみに、2本めの燗酒に入ったようです。

 目の前のおとうさんも、横のテーブルのおじいさんも、つまみにはほとんど手を伸ばさない。テレビを見ながら、チビチビ、チビチビと酒を飲み、ごくたま~に、思い出したように料理に箸をつける。

 私も今日は、そのお二人に合わせるようにチビリチビリ。ゆっくりとした時間がいいなあ。

 ここらで私も燗酒(350円)をもらって、肉豆腐(400円)も追加注文。

 スプーンを添えて出される肉豆腐。出てきた瞬間に「これは甘い!」とわかるほど、甘そうな匂いを放っています。さっそくひと口食べてみると、やっぱりものすごく甘いっ。

 七色唐辛子をたっぷりと振りかけて、ピリッとさせていただきます。

 この甘みが、かつては大ごちそうだったんだろうなあ。

 塩辛や佃煮などが、少量でもお酒が進むのと同じように、この甘い肉豆腐も、少量あればお酒が進む。日本酒よりも、焼酎のほうが合うかもなあ。

 ここで相席させてもらっていたおとうさんが席を立ちます。ハムエッグ、肉じゃが煮で、大瓶ビールと燗酒を1本ずつやって、お勘定が1,530円。

 ややあって、となりの杖のおじいさんもお勘定。こちらは冷やっこと、しらすおろしで燗酒を3本やって1,450円。

 2品と2杯程度をいただいて、1,500円前後で済むというのが、大衆酒場かどうかのひとつの指標。このくらいだと、毎日のように通うことができるんですね。

 お相撲は、鶴竜が白鵬に勝って、初優勝に王手。

 ここまで見届けて席を立つ人が多いのですが、肉豆腐がまだ残ってるので、燗酒をもう1本もらいましょう。なんだかとっても居心地がいいや。

 けっきょく午後6時40分まで、2時間半近くもくつろいで、今日のお勘定は2,280円でした。

「ごちそうさま。今日は長時間、すみませんでした」

 お釣りを渡してくれる女将さんに、そう声をかけると、

「いえいえ。今日は野球も、お相撲も面白かったですねえ」

 と笑顔で見送ってくれるのが、まるで下町酒場みたいだ。新宿にも、こんな風情が残っているのが嬉しいですね。

(大衆食堂の詩人・エンテツさんこと遠藤哲夫さんのブログ「ザ大衆食つまみぐい」の最近の記事でも、ここ「長野屋」のことが紹介されています。)

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大瓶ビール、ポテトサラダ / ハムエッグ / 肉豆腐

店情報前回

《平成26(2014)年3月22日(土)の記録》

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魚料理主体の和食の店 … 魚がし「まつもと」(野方)

板長おまかせセット


 さぬき手打ちうどんを使った、焼きうどんや鍋焼きうどんをつまみに、焼酎やお酒を飲むことができるという、野方の手打ちうどん酒房「さぬき亭」。平成2(1990)年の春に開店して以来、地元の酔客たちに愛されてきましたが、残念ながら昨年(2013年)の春、23年間の営業に終止符を打ち、閉店したのでした。

 その「さぬき亭」の店内を改装し、去年(2013年)の6月に開店したのが、魚がし「まつもと」という、魚料理を中心とした和食の店。

 気にはなっていたのですが、なかなか行けずにいたところ、ワイタベさんのfacebookに、

『野方に住む従弟から「野方にいい店ができたんですよ」と教えてもらったこの店、「まつもと」。築地の白身魚専門の卸がやっているという。お通しが鯛子、そして金目。大根の葉の飾り包丁もさすがだ。酒は、澤乃井の吟醸新搾りで』

 という書き込み。これに背中を押されるような格好で、やっと今日、その「まつもと」に行くことができました。

 店内は、「さぬき亭」の風情はまったく残らないぐらい、きれいに改装されていて、入口を入ると、右手が真新しい6席分のカウンター席。その奥にこれまた真新しい4人掛けのテーブル席が2卓あって、総席数14席。

 土曜日の夜、7時半過ぎのこの時間帯、カウンター席は満席。奥に2つ並んでいるテーブル席も、手前側は3人組の先客が入っていて、空いているのは一番奥のテーブル席のみ。

「もしかすると、あとでご相席をお願いすることになるかもしれませんが、奥のテーブル席でよろしいですか?」

 と丁寧にきいてくれる若い女性が、どうやらこの店の女将さんの様子。

「ええ。いいですよ」

 ということで、一番奥のテーブル席をひとりで使わせてもらって、まずはメニューを確認します。

 その日の仕入れによって、まいにち書かれるらしい手書きメニューは、「まつもとの鯛」という項目から始まって、「おさしみ」「おばんざい」「おつまみ」「一品料理」「お食事」という6つのジャンルに分かれています。そのほとんどは魚料理で、それに何品かの野菜料理が加わる形。

 ワイタベさんの書き込みにもあったとおり、女将の実家は、築地場内で60年以上続く鮮魚仲卸店。そのため、上質な魚を、比較的安価に楽しむことができるんだそうです。

 6つのジャンルを合わせると、50品ほどが並ぶ手書きメニューは、一番安いものが1個250円の姫サザエ煮。そこから350円の品々、400円の品々と続き、いちばん高いのが、めばるの煮付けの1,500円。2番めが、おまかせ刺身の3点盛りで、1,200円です。あれもこれも美味しそうで迷いますねえ。

 そんな中に、「板長おまかせセット」というメニューを発見。これは、お通しに加えて、「おさしみ」が1品、「おばんざい」が2品付いて、2,000円というもの。

 初回の今日は、これをもらってみることにします。

「板長おまかせセットをお願いします。飲みものは燗酒をもらいたいんですが、どれがおすすめですか?」

 日本酒だけでも9種類ぐらいがメニューに並んでいるので、燗酒としておすすめの日本酒を、女将さんに聞いてみることにしました。

「お燗でしたら、澤乃井の純米銀印(650円)か、篠峯しのみねの純米山田錦(700円)がいいんじゃないかと思います」

「それじゃ、まずは澤乃井のほうをお願いします」

 お燗は、カウンターの一番奥にある湯煎ゆせん式の燗づけ器で、女将自らがつけてくれます。

 酒器は、自分が好きなものが選べる仕組み。上に向かって広がった、さかずきタイプのものを選びます。

「この澤乃井・純米銀印は、お燗をするのと、しないのとで、味わいが変わるんです。常温のほうも、ぜひ飲んでみてください」

 すずの徳利で燗酒を出してくれた女将さんが、そう言いながら、常温の澤乃井も小さなグラスに注いでくれます。これは嬉しいサービスですね。

 料理のほうは、まずお通しのウドのきんぴら。そして、お刺身はイトヨリとウニの盛合せが出されます。

 追いかけるように出される2品のおばんざいは、鯛のあら煮と自家製さつま揚げ。

 それぞれが、日本酒にピタリと合うつまみですねえ。

 店内の客層は、中年ぐらいの人が多くて落ち着いている。私のとなりのテーブルに座っている女性の3人連れも、

「こうして気楽に和食が楽しめるお店が欲しかったのよねえ。居酒屋に行くのは気が引けるし、本格的な和食屋だと、ゆっくりとくつろげないし」

 なんて話をしています。

 1本めの燗酒を飲み終えて、先ほどご紹介いただいたもう一方。篠峯・純米山田錦に燗をつけてもらうと、今度は美しい陶器の徳利で出してくれました。

 の~んびりと2時間ほどたのしんで、今日のお勘定は3,350円でした。

 この界隈、「竹よし」や「魚がし寿司」、「」、「おいらせ」、そして「とっとっと」と、もともと魚料理がおいしい店が多かったのですが、さらにまた1軒、魚料理がおいしいお店が加わりましたねえ。

 どうもごちそうさま。

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澤乃井・純米銀印 / うどきんぴら / うに、糸より

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鯛あら煮 / 自家製さつま揚げ / 篠峯・純米山田錦

店情報

《平成26(2014)年3月21日(金)の記録》

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店情報: 魚がし「まつもと」(野方)

  • 店名: 魚がし まつもと
  • 電話: 03-5373-2250
  • 住所: 165-0027 東京都中野区野方5-18-5
  • 営業: 17:30-23:00(22:00LO)、不定休(基本的に水休の様子)
  • 場所: 西武新宿線・野方のがた駅の改札を出て商店街を左へ。右手に「松屋」のある交差点を右折し約50m。Y字路に出るので、左側の「みつわ通り」に入り、さらに60mほど進んだ右手。
  • メモ: 平成25(2013)年6月7日開店。カウンター6席、テーブル8席(4席×2卓)。公式サイトあり。メニューは日替り。2014年3月21日の例は次のとおり。
    〔まつもとの鯛〕(本日は、高知の天然鯛です。)鯛の刺身750/かぶと焼800、鯛茶づけ950、鯛めし茶づけ800。 〔おさしみ〕うに1,000、おまかせ三点盛1,200、糸より(佐世保)700、いさき(対馬)900、おこぜ姿づくり(佐世保)1,500、マコカレイ姿づくり(茨城)1,000、ホヤ(青森)850、いわし(三崎)600、あじ(宮崎)600、〆サバ(鴨川)800、白魚しらうお700、いいだこ650、赤貝680、殻付ホタテ(北海道)680、生カキ(長崎)1個500。 〔おばんざい〕姫サザエ煮(山口)1個250、京都伏見の冷ややっこ400、小松菜のおひたし380、なすの煮びたし450、かぶの煮もの450、じゃがいもの味噌バター450、あら煮480、自家製さつまあげ2個500、切干大根ハリハリ漬350。 〔おつまみ〕ホタルイカ(滑川)550、自家製いかの塩辛350、氷頭ひずなます(鮭の鼻先の軟骨)350、梅水晶(サメの軟骨の梅和え)350、たたみいわし400、えいひれ400、うるめいわし400、鯛わたクリームチーズ480、赤なまこ酢(能登)550、白子ポン酢550、あん肝550、いいだこの酢のもの(土佐酢)650、からすみ700。 〔一品料理〕ズワイガニのサラダ650、鯛のちくわ天ぷら500、サゴチ(サワラの若魚)照焼650、いるまポーク(豚)塩焼800、穴子の白焼1,000、マコカレイ唐揚げ1,000、めばるの煮付1,500。 板長おまかせセット(お通し、おさしみ、おばんざい2品の全4品)2,000。 〔お食事〕お茶づけ(梅・鮭)各580、いわしののっけ丼680、ちょこっといぎり寿司3カン580。
    〔日本酒〕澤屋まつもと純米(京都)650、澤乃井・純米銀印(東京)650、澤乃井・純米吟醸蒼天(東京)900、澤乃井・純米大辛口(東京)700。〈今週のお酒〉篠峯しのみね・純米山田錦(奈良)700、鯉川・純米(山形)700。〈期間限定のお酒〉七賢しちけん・本醸造無濾過生原酒650、七賢・吟醸蔵出し800、澤乃井・本醸造花見新酒750。 〔ビール〕サッポロ生ビール500、サッポロラガービール中びん550、キリンハートランドビール中びん550、キリンフリー(ノンアルコールビール)480。 〔焼酎〕〈麦〉中々(宮崎)500、和ら麦(福岡)480、いいちこ深薫(大分)480。〈芋〉もぐら(鹿児島)550、きろく(宮崎)500、からり芋(鹿児島)480。〈ボトル〉いいちこ深薫2,500。 〔泡盛〕直火請福(石垣島)550。 〔梅酒〕請福梅酒(泡盛)550。 〔ウイスキーハイボール〕キリンウイスキー富士山麓600。 〔酎ハイ〕レモンハイ450、グレープフルーツハイ450、ウーロンハイ450。 〔ワイン〕ワインボトル(白・赤)2,500。 〔ソフトドリンク〕ウーロン茶380、オレンジジュース380、グレープフルーツジュース380、ジンジャーエール380。(2014年3月調べ)

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飲んでる人は1杯だけ … おでん「丸健水産(まるけんすいさん)」(赤羽)

おでんセット


 せっかく赤羽まで来たので、少なくとももう1軒は、寄って帰りたいな。

 現在の時刻は午後1時過ぎ。

 となると、まずすぐ近くの「丸健水産」を見てみて、いっぱいだったら「いこい」の本店か支店、あるいは「喜多屋」あたりに回ってみますかね。

 こんな昼間でも、飲むところに困ることがないというのが、この町のものすごいところ。上であげた酒場のみならず、その辺の路地を歩いていても、あちこちの酒場がすでに営業中ですもんねえ。

 おぉ~っ。なんと「丸健水産」に客が少ないっ!

 3人ほどの先客が、店頭の立ち飲みテーブルの1つで飲んでいるだけで、他の立ち飲みテーブルも、鍋前の立ち飲みカウンターも、がら空き。

 これは珍しいなあ!

 さっそくそのカウンターの、鍋に向かって一番右端(トイレへの入口がある近く)に立ち、おでんセットを、燗酒で注文します。

 おでんセットは、おまかせのおでん5品ほどに、飲み物(缶ビール、缶チューハイ、カップ日本酒のいずれか)1本が付いて700円。

 今日は、カレーボール、大根、ちくわぶ、たまご、こんぶの5品が出されました。

 燗酒は、地元・北区の「丸真正宗」のカップ酒、『マルカップ』。これを電子レンジで温めて出してくれます。

 支払いは品物と交換払い(キャッシュ・オン・デリバリー)。

 この店の立ち飲みカウンターは禁煙席。すぐ前に大きなおでん鍋があるので、そこに煙草の灰が入らないようにという配慮なんでしょうね。屋外にいくつか置かれている立ち飲みテーブルは喫煙可能です。

「煮こごりはありますか?」と聞いてみると、

「もう作ってないんですよ。気温が10℃を超えると作らないんです。うちの煮こごりはゼラチンを使ってないので、溶けてしまうんですよ」

 ていねいに教えてくれる店主。頭の赤いバンダナが、店主のトレードマークです。

 なるほどなあ。だから舌の上にのせると、トロンととろけるんだ。これまた燗酒にピッタリの逸品ながら、本当に寒い時季じゃないと作らないんですね。

 さっき、ガラガラだったのは、本当にたまたまだったようで、店には続々と客がやってきて、立ち飲みテーブルもどんどん埋まっていきます。

「お客さんは、どこかで飲んで来たのかな? じゃあ、最後の一杯ということでお願いしますね」と店主。

 数人連れのグループ全員が、真っ赤な顔をして、わぁわぁ言いながらやって来るので、とっても分かりやすい。

「は~い。ボクたち飲んで来ました! 最後の一杯にしまぁ~す!」

 と、元気に、正直に返事してるのがいいですね(笑)。

 あっ!

 燗酒が残り50mlぐらいになったところで、いまやこの店の一大名物になった『おでんの出汁だし割り』にしてもらおうと思ってたのに、気がつかずに飲み干しちゃった。

「すみません。燗酒をもう1杯(300円)お願いします」

 私も「まるます家」で、ちょっと飲んできたんだけど、もうあと1杯ぐらいなら大丈夫かな。

 2杯めの燗酒をチビチビとやっているうちに、先ほどの『最後の一杯にしまぁ~す!』の集団も、その1杯のお酒が残りわずかになったようで、続々と『おでんの出汁割り』を作ってもらいにやってきます。

 『マルカップ』の容器(=コップ)の側面には、容量を示す目盛りが付いているので、残量がわかりやすいのです。

「はいよっ、出汁割りね」

 と言いながら、コップ酒を受け取った店主。おたまですくった、おでんの出汁を、高い位置からドドドォ~ッとコップに注いで、それに七味唐辛子を振りかけると、「はい、どうぞ」と返します。これがサービス(無料)なんだから、ありがたいですよねえ。

 おでんの具はもちろんのこと。おでんの汁で飲む日本酒もうまい。『おでんの出汁割り』は、焼酎のトマト割りなどと同じ系統の、つまみとお酒を一体化したカクテルなんですね。

 私の2杯めの燗酒が残り50mlぐらいのなって、そろそろ私も出汁割りをお願いしようかと思ってたところに、また続々とお客さんがやってきて、店主も店員さんも大いそがしになりました。

 この状態で、サービスの出汁割りをお願いするのも気が引けるので、また次回の楽しみに取っておきましょう。

 最後のお酒をキュッと飲み干して、50分ほどの立ち飲みタイム。キャッシュ・オン・デリバリーでの支払総額は、ちょうど1,000円でした。

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「丸健水産」 / 今日のおまかせ5品 / マルカップの目盛り

店情報前回

《平成26(2014)年3月21日(金)の記録》

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すっぽん鍋に舌つづみ … 鯉とうなぎの「まるます家」(赤羽)

すっぽん鍋に舌つづみ


 金曜日ながら祝日(春分の日)の今日は、かろうじて午前中(午前11時半ごろ)に「まるます家」に到着。本当はもっと早い時間に来たかったんだけどなあ。休みなので寝坊してしまった。

 横浜から赤羽までやってくる道すがら、今日の注文も決めてきました。

「大瓶ビール(550円)と、鯉のあらい(400円)。あとスッポン鍋(750円)をお願いします」

 これがその注文です。

 冬の間に、ここのスッポン鍋を食べようと思ってたのに、ふと気がつくと、もう春分の日。しかしながら、昨日の東京地方(雨でした)は、最高気温10℃とまだまだ真冬なみ。

『よ~し、この寒さの中でスッポン鍋だ!』

 と改めて気合を込め直しながら、やって来たのでした。

 予想どおり、あっという間に出てくるサッポロラガービールと鯉のあらい。これで飲んでるうちに、おいおいとスッポン鍋もできあがってくるだろう、という寸法です。

 店の看板にも『鯉とうなぎのまるます家』と書かれているとおり、この店の鯉とうなぎは本当においしい。

 その中でも、鯉のうま煮(800円)が、いちばん好きなんだけど、ボリュームがあるので、これを食べちゃうとスッポン鍋が食べられない。そこで今日は鯉のあらいからスタートしたのでした。

 キリッとよく冷えた鯉の身に、別皿で出される酢みそをつけていただく。っくぅ~っ。うまいのぉ。

 この店の鯉は、信州佐久の、特定の養殖業者から仕入れたもので、臭みなんてまったくない。あらいにしないでも食べられるので、「鯉の生刺なまさし」(600円)なんてメニューもあって、これもまた人気がある一品です。

 ちょうど鯉のあらいを食べ終えたタイミングで、スッポン鍋ができてきました。

 たまたまタイミングがあっただけということなんですが、心の中で「やった!」とガッツポーズ。ひとり呑みの場合、こんな小さなことだってなんだか嬉しいんですよねえ。

 しかも、今日のスッポン鍋は、スッポンの身の部分あり、エンペラの部分ありと、なんだかスッポンが多く入ってる感じがする。これもまた嬉しいなあ。

 大瓶ビールを飲み切ったところで、地元・北区のお酒、「丸眞正宗まるしんまさむね」(350円)を燗酒でいただきます。

 このスッポン鍋が750円で食べられるというのは、本当に驚くべきこと。こんな値段でスッポン鍋が食べられるお店、ここ以外には知りません。

 スッポン鍋をいただくときに大事なことは、スープを大切にしながら食べ進むこと。

 鍋を食べ終えたあと、残ったスープにプラス200円で、スッポン雑炊にしてもらえるのです。

 ちなみに、2階の座敷だと、最後の雑炊までセットになった、3~5人前のスッポン鍋を4,000円でいただくことができます。グループで行くときにはぜひ!

 ただし、人気のスッポン鍋は早い時間に売り切れることも多いので、早めの注文が必須ひっすです。(今日も12時40分には売り切れました。)

 さてさて。スッポン鍋の具は食べ終わりましたが、スッポン雑炊にいく前に、もうちょっと飲みたい。

 「丸眞正宗」の燗酒(350円)をもう1本もらって、つまみには『冷凍』と注意書きされている「かにみそ」(350円)を注文します。

 結果からいうと、これが大当たりの一品でした。

 「かにみそ」は、小鉢に盛られても、まだシャリシャリと固まったまま。

 これをひとかけ、箸で取って口に含むと、スッポン鍋と燗酒で温まりきった口の中に、シャキッとした冷たい感覚がやってくる。そして、ほんの数秒の間に、舌の上でジワァ~ンと溶けて、「かにみそ」の濃厚なコクと、自然な塩っけが口の中いっぱいに広がります。

 ここで燗酒をちびり。

 「かにみそ」の冷たい口当たりを打ち消すように入ってくる温かい燗酒と、「かにみそ」の濃厚な風味がよく合いますなあ! 幸せじゃ。

 最後にスッポン雑炊を作ってもらって1時間半ほどの酒場浴。今日のお勘定は2,950円でした。どうもごちそうさま。

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鯉とうなぎの「まるます家」 / 鯉のあらい、大瓶ビール / すっぽん鍋

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丸眞正宗(燗) / かにみそ(冷凍) / プラス200円で、すっぽん雑炊

店情報前回

《平成26(2014)年3月21日(金)の記録》

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シメサバつまみに燗酒 … 「はまや食堂」(杉田)

しめ鯖


『シメサバをつまみに、燗酒が飲みたいなあ』

 会社帰りに、トコトコと歩きながら、そんな思いがどんどん強くなってきた。

 通勤にバスを使うと楽なんだけれど、運動不足になってしまうので、片道30分ほどの道のりを、毎日のように歩いて通っています。

 帰り道の場合は考えることはひとつだけ。

『今日はどこで飲んで帰ろうかなあ』

 これです。

 単身赴任社宅での食事は、基本的に外食なので、たとえ休肝日であっても、どこかで食べて帰らないといけない。

 なので、職場から一歩外へ出ると、頭の中からは仕事のことがスポッとなくなって、『なにを食べよう、なにを飲もう』ってことでいっぱいになる。

 この時間になるとお腹もすいてるので、あれもこれも食べたいものばかり。

 トコトコトコトコ……。

『木曜日だから「「武蔵屋」は開いてない。野毛のげだと、まず「栄屋酒場」をのぞいてみて、いっぱいだったら「第一亭」をのぞいて……。あっ!』

 ここまで考えて気がついた。明日は祝日(春分の日)なので、今日は木曜日と言いつつも、いつもの金曜日と同じ。野毛は人が多いに違いない。わざわざ人が多い日に出かけることもない。今日はやめておきましょう。

『それじゃあ横須賀かなあ。え~と、今は7時過ぎか。これから京急線の駅まで歩いて、横須賀に着くのは8時前ぐらいか。ちょっと遅いなあ』

 昼間っから多くの酒場が開いている横須賀ながら、実は夜が早い店も多い。「相模屋」は9時閉店、「鳥好」も9時半まで、そして「中央酒場」も10時にはラストオーダーと、私がお気に入りの店は、ことごとく早仕舞いなのです。

『そうすると、今日もやっぱり近場か。いつも混み合ってる 「愛知屋酒店」や「じぃえんとるまん新杉田店」は、祝日前の今日は、もっともっと混んでるだろうからパス。う~む。そうなると今日も安心の「はまや食堂」かなあ』

 こうして、いろいろと検討しつつも、けっきょく今日も、いつもの「はまや食堂」に向かうことにしました。

 なにしろ『ほどがいい』のです、この店は。

 値段の安さもほどがいい、料理の味もほどがいい、やって来る客層もほどがいい。そして、女将とご主人の一所懸命さは抜群だ。

 だから、居心地がいいんですね。

『「はまや食堂」と言えば、先日いただいたシメサバが美味しかった。燗酒にもよく合うんだよなあ』

 ってなことで、冒頭でご紹介したような『シメサバで燗酒』という思いが、歩くにつれ、店が近づくにつれ、より一層ふくらんでいったのでした。

「大瓶のビール(480円)と、じゃが煮付け(200円)をお願いします」

 店に着くなり、まず注文したのはこの2品です。

 燗酒の前に、やっぱりビールは飲みたい。となると、ビール用のつまみもいるよなあ、ということで、じゃが煮付けを注文したのでした。

 ここの煮付けは、具材が多い。ちょっとしたおでんのような感覚でいただけるので、最初の一品としても、ちょうどいい。

 見るともなしにテレビを見ながら、煮物をちょっとつついてはビールを流し込む。この時間が好きなんだ。

 ビールと煮物がそろそろなくなりそうになったところで、いよいよ満を持してシメサバ(430円)と燗酒大(500円)を注文。どちらもすぐに出されます。

 シメサバは、たっぷりとサバの半身はんみ分。『よくジメ』タイプのシメサバは、わさび醤油でいただきます。

 最近は、刺身に近いくらいの、『あさジメ』のシメサバを出す店が多い。「はまや食堂」の昔ながらのシメサバは、『よくジメ』なんだけど、けっして酸っぱいわけではなくて、これまたちょうど『ほどがいい』。燗酒との相性も抜群です。

 こうやって、つまみ先行で飲んだ日に、最後のシメとしてぴったりなのがB定食(580円)です。

 B定食は、茄子味噌や湯豆腐、ハムエッグ、厚焼玉子などの、200円~280円ぐらいのおかずに、海苔、納豆、そしてライスセットが付く、この店の定食の中では、もっともボリュームが少ない定食なのです。だから、ひとしきり飲み食いした後のシメとして注文する人が多いんですね。

 今日のB定食は、なめこ汁、納豆おろし、海苔のり、ライス。ライスは小(20円引き)でもらいます。

 このB定食のために、あえて燗酒も残しています。なめこ汁も、納豆おろしも、そして海苔も。燗酒にはよく合いますもんねえ。ごはんのおかずとしてだけだともったいない。

 今夜もまた、1時間半ほどの酒場浴(大衆食堂浴か?!)。お勘定は2,170円でした。どうもごちそうさま。

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じゃが煮付 / 燗酒(大) / B定食

店情報前回

《平成26(2014)年3月20日(木)の記録》

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特別定食でフルコース … 「はまや食堂」(杉田)

店頭のメニュー


 上の写真は、「はまや食堂」の入口横に張り出されている「本日のおすすめ」メニュー。

 この店に来ると、まずこのメニューを確認します。私の場合は、右から左へ。特別定食の内容を見て、次にB定食を見て、最後にC定食を見る。

 『これにしよう!』とパッと決まる日もあれば、『ん~、どうしようかなあ』となかなか決まらない日もある。

 今日はすぐに特別定食に決定。焼き魚(今日はサバ)が食べたかったし、つまみとしての南瓜かぼちゃの煮付けやポテトサラダにも引かれたというのがその理由。パッと決まる日は、こんなもんですね。

 店内に入り、空いている席に座ると、女将さんが、

「いらっしゃいませ。きょうは?」と注文を聞きにきてくれます。

「大瓶のビール(480円)と、特別定食(980円)をオール(+200円)で。ごはんは小(-20円)で、後からお願いします」

 これが私の『大衆食堂のフルコース』。

 オールというのは、本来は3品から2品を選択する副菜を、3品とも全部もらうこと。3品の中で、単品価格が一番安いもの(今日の場合は3品とも200円)が追加料金になります。

 大瓶のビールと一緒に出されるアミューズ(お通し)は、必ず枝豆です。

 1杯めのビールをキューッと飲み干すこのときが大好き。『今日の仕事も終わったなあ』ということが、もっとも実感できる瞬間です。

 手酌で2杯めのビールを注いで、ここからやっと落ち着いて枝豆にも手を伸ばす。ビールのお供として定番すぎるぐらい定番の枝豆ながら、やっぱり合うんですよねえ。

 そして出てきたオードブル(前菜)の1品めはブロッコリーのサラダ。ゆで冷ましたブロッコリーにマヨネーズが添えられます。

 「はまや食堂」は野菜がうまいっ。野菜の「ゆで加減」がちょうどいいんですね。ブロッコリーも硬過ぎもせず、やわらか過ぎもせず、まさに絶妙な「ゆで加減」。ほうれん草や小松菜のおひたしなんかの場合も、やっぱりその「ゆで加減」がすばらしいのです。

 オードブルの2品めもサラダ。今度はポテトサラダです。

 ここのポテトサラダは、ジャガイモの食感が残るタイプで、キュウリやニンジンなど、具だくさん。冷たいビールにも合いますねえ。

 そして、フランス料理だとスープが出るところで、煮物です。今日の煮物は、カボチャの煮付けですね。

 カボチャの煮付けと言いながらも、実際にはカボチャだけではなくて、インゲンやニンジンなどの野菜の他、さつま揚げや竹輪、コンニャクなども入って、これまた具だくさん。味のベースは醤油なんだけど、少~し甘みがある味付けがいい。

燗酒(大) ビールを飲み切ったところで、秋田の美酒「爛漫らんまん」の大徳利(500円)を燗でもらいます。

 この燗酒を、ぐい飲みタイプの酒器で、お茶をすするようにズズッといただく。すると、鼻腔びくうの奥のほうに、日本酒のアルコールっぽさがドンときて、舌の上には日本酒の甘みが広がる。これがうまいんだ。

 メインディッシュ(主菜)はサバの塩焼き。これは焼きたての熱々のうちに食べるのがいい。冷めると、身のジューシー感がなくなってしまうからね。

 魚には醤油はかけず、添えられた大根おろしにちょっと醤油を垂らして、取り分けた魚の身と一緒に食べるのがおいしい。サバに限らず、サンマの塩焼きのときなども、そうやっていただくことにしています。

 サバ焼きは、二つにカットしたサバ半身分が出されるのでボリュームもあります。今日は特別定食の一部として出されていますが、毎日の定番メニューとしてもサバ焼きはあって、単品だと530円、定食(ごはん、みそ汁、小皿のお新香付き)だと780円です。

 特別定食の場合は、このサバ焼き定食(780円)に、単品価格200円の副菜2品と、少量のフルーツが付いて980円なんだから、特別定食がいかにサービス品であるかがわかりますよね。

 サバ焼きを食べ終えて、燗酒は残した状態で、ごはんとみそ汁を出してもらいます。

 みそ汁の具(豆腐など)や、小皿のお新香などをつまみながら酒を飲み、ごはんをちょっと食べてはまた酒を飲む。あったかいごはんと、あったかい日本酒もまた相性がいいんですよねえ。

 デザートとして付いてくる今日のフルーツは、イチゴとヨーグルト。

 最後に、女将が入れてくれるお茶を1杯いただいて1時間40分ほどのフルコース・ディナー。いい気持ちに酔って、今日のお勘定は2,140円でした。どうもごちそうさま。

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大瓶ビールと枝豆 / ブロッコリー / ポテトサラダ

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南瓜煮付(かぼちゃにつけ) / 鯖焼(さばやき) / 小ライスセット

店情報前回

《平成26(2014)年3月18日(火)の記録》

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たっぷりと刺身盛合せ … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

刺身盛り合わせ


 ときどき無性に魚が食べたくなることがある。

 今日もそんな気分になって、都立家政の「竹よし」にやってきました。

 カウンター6席、テーブル2卓6席の小さい店内は、日曜、午後6時過ぎのこの時間、カウンターに1席分の空きがあるのみ。にぎわってますねえ。

 選択の余地なく、その席に座り、まずはサッポロラガー(中瓶、500円)をもらって、刺身盛り合わせ(1,000円)を注文する。

 料理は基本的に店主ひとりが作るので、こうして大勢のお客さんがいるときは、気長に待つ覚悟がいります。

 飲みものだけで待つのが口寂しい場合は、イカ塩辛(350円)や、もずく(300円)、菜の花の辛子和え(400円)などの、手伝いの女性も作ることができる料理を注文するといい。特に自家製のイカ塩辛は出が速くて、うまみがたっぷり。お通し代わりにもぴったりですよ。

 さあ来た、刺身盛り合わせ。今日はイワシ、黒マグロのカマトロ近くの赤身、黒マグロの脳の身、赤ムツ(ノドグロ)、真ダイの5点盛り。ぜいたくじゃのぉ!

 これは燗酒ですね。「菊正宗」(上撰、350円)をもらいます。

 今でこそ、こうして『ときどき無性に魚が食べたくなる』ほどの魚好きになりましたが、子供のころは大っきらいでした。

 私が生まれ育ったのは、半農半漁の田舎町。農作物も水産物も、それこそ売るほどあるので、毎日のように魚介類が食卓にのぼります。それも山のように!

 これが瀬戸内海の小イワシ(ホウタレ)だったり、ヨリエビだったり、メバルだったり、タチウオだったりするので、今にして思えば、ものすごくうまい魚ばかり。

 でも当時はこれが嫌いだったんですねえ。なにしろ毎日毎日、魚介類ばっかりが出てくるので、魚介類以外のものが食べたかった。

 大人になって就職し、新入社員として最初に赴任したのが呉(広島県)の街。ここで瀬戸内海の海の幸と燗酒との、絶妙な組み合わせに出会い、一気に魚好きになったのでした。

 なんといっても、燗酒(日本酒)の威力がすばらしかったんでしょうね。

 酒を飲み始めたのは、九州(博多)で過ごした学生時代。ご多分に漏れず、我われも貧乏学生だったので、飲むのはいつも「白波」(芋焼酎)の湯割り。

 日本酒(燗酒)を飲むようになったのも、就職して呉に行ってからだったのでした。

 さてと。刺身盛り合わせの次は何にするかな。ボリュームたっぷりの刺身に、お腹はすでに満ち足りているので、ちょっとしたつまみでいい感じ。

 いちばん引かれるのは山菜天ぷら。たらの芽、ふきのとう、こごみ、うるいのそれぞれが、1個200円です。

 でもなあ、それぞれ1個ぐらいずつで十分なので、そのためだけに油を熱して、天ぷらを揚げてもらうというのも、ちょっと気が引ける。

 他になんかないかな。

 おっ。うど酢味噌(350円)を発見。これにしましょう。「菊正宗」の燗酒(350円)もおかわりだ。

 ゆっくりと2時間ほどの酒場浴。今日のお勘定は2,550円でした。どうもごちそうさま。

 そうそう。今日、店を手伝うチクちゃんのほか、お客さんとして来ていたナオちゃん(木曜日の担当)も和服姿。魚料理のみならず、女性陣のビジュアルでも『和風』を愉しませていただきましたよ!

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今宵は満月 / サッポロラガー / うど酢みそ

店情報前回

《平成26(2014)年3月16日(日)の記録》

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イカ料理でホッピーを … 立呑み「やきや」(荻窪)ほか

「やきや」にて


 八戸直送のスルメイカ料理各種を、ほぼ170円均一で食べることができる荻窪の立ち飲み屋、「やきや」にやって来ました。

 土曜日、午後5時の店内は、満員に近い状態ながら、入口すぐのカウンター角のところに立つことができ、ホッピー(320円)と、げそ揚げ(170円)、そして珍味わた和え(170円)を注文します。

 げそ揚げは、スルメイカの下足げそに衣を付けて揚げたもの。できあがってカウンター上のバットにどっさりと置かれているものを、注文を受けてお皿に取り分けてくれるだけなので、出が速い。一品めのつまみとしてピッタリなのです。ホッピーにも、とてもよく合います。

 珍味わた和えは、こちらもスルメイカの下足を、ひと口大に切り分けて、イカわたで和えたもの。甘めの味付けが特徴で、濃厚なコクが楽しめる人気のつまみです。

 これも作り置きされているものを取り分けてくれるので、すぐにでてきます。

 今日は、立石の「宇ち多゛」で飲んだあと、筋向かいの「二毛作」で、ラディコンのワイン(1,000円)をもらって、それに合わせようと、鴨のロース煮(800円)を注文したものの、残念ながら売り切れ。

 それじゃあ、ともらった地だこの桜煮(800円)が、やわらかいは、おいしいは!

 こりゃ、燗酒だね。

 ということで、ワインに続いては、広島(竹原)の「竹鶴」(純米原酒、700円)を燗で注文。濃厚な純米原酒の味わいが、タコにもよく合うのぉ。

 「二毛作」で1時間ほど飲んで、お勘定は2,700円。

 で、立石から荻窪に移動して、「やきや」に来たのでした。

 本当は、いか大根(170円)がある間に、この店に来たかったのですが、冬場だけの人気料理・いか大根は、2月末で終了。次のシーズンを待つしかありません。

 ホッピーのナカ(焼酎おかわり、160円)をもらって、げそ揚げと珍味わた和えをいただいたあと、さらにナカ(160円)を追加して、いかなんこつ焼(170円)を注文。

 いかなんこつ焼は、スルメイカの頭部(目玉や口がある部分)の身をぶつ切りにして、タレ焼きしたもの。なので、本当はナンコツじゃないんだけど、コリッとした弾力感が楽しめるので、ナンコツ焼きと呼ぶんですね。

 このいかなんこつ焼と、いか大根、そして珍味わた和えの3品が、この店の三大人気商品。すぐに売り切れるので、ひとり1回だけしか注文することができません。(おかわりは不可ということです。)

 1時間ちょっとの立ち飲みタイム。ソト1ナカ3に、イカ料理3品で、お勘定は1,150円でした。どうもごちそうさま。

 飲みも食べも満ち足りて、「やきや」を出ると、まだ午後6時過ぎ。夜は長いのぉ。

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「二毛作」ラディコン / 地だこの桜煮 / 竹鶴・純米原酒の燗酒

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「やきや」げそ揚げ / 珍味わた和え / いかなんこつ焼

・「二毛作」の店情報前回) / 「やきや」の店情報前回

《平成26(2014)年3月15日(土)の記録》

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東京下町の一大観光地 … もつ焼き「宇ち多゛(うちだ)」(立石)

もつ煮込み


 横浜の単身赴任社宅の近くには、JR京浜東北線(根岸線)の駅と、京急本線の駅の二つがあります。

 JR線に乗り込めば、そのまま乗り換えなしで、新橋、神田、上野を通りながら、王子、東十条、赤羽方面へと行くことができる。

 一方の京急本線は、南下すれば横須賀方面に出るし、北上すれば都営浅草線に乗り入れて、人形町、浅草橋、浅草、そしてそのまま京成押上線の立石へと、直通便で行けちゃうのでした。

 土曜日の今日は、ゆっくりと目覚めて、京急線で立石へ。

 正午過ぎに到着して、「宇ち多゛」の裏口へと向かうと、立ち食いの「栄寿司」にも行列ができている。ちょうど昼どきですもんねえ。

 そして「宇ち多゛」の裏口前には20人ほどの大行列だ。

 この行列が、近隣のお店の邪魔になるからというので、土曜日は、店に入れるのは裏口側だけして、表側は出口専用になったのです。

 「宇ち多゛」は客の回転も速いので、けっこうな行列があるように見えて、それほど長くは待たないことが多い。それでも入店するまでに40分ほど並びました。

 最近の傾向として、行列の中に、中高年のグループや、中高年のご夫婦などをよく見かけるようになりました。スカイツリーと合わせて、下町方面を巡っている人たちが多いんでしょうか。

 もはや「宇ち多゛」も、東京下町を代表する一大観光地といった感もありますねえ!

 現在のスタイルの『もつ焼き』や『もつ煮込み』は、明治時代の東京で発祥した、東京の食文化。ここ「宇ち多゛」では、その極みのような『もつ焼き』『もつ煮込み』を楽しむことができるので、一大観光地になったんでしょうね。

 私もまずは小瓶のビール(キリンラガー、360円)をもらって、もつ煮込み(180円)を注文。

 大鍋からすくって、すぐに出てくるもつ煮込みは、いろんな部位の豚もつだけを煮込んだもの。

 その日の開店前から煮込みはじめて、その日のうちに終了。毎日が新しい煮込みなのに、とってもよく煮込まれていて、やわらかくて、コクがあって、おいしい。

 フワ(肺)などのクニュっと軟らかい部位や、ハツ下(心臓の大きな血管)などのコリッと硬い部位、そしてシロ(腸)やガツ(胃)などの弾力感のある部位などが混ざり合ってるので、その食感も味わいも実に多彩。

 唯一の欠点は、煮込みはけっこうボリュームがあるので、これでお腹が膨れて、もつ焼きがあまり食べられなくなること。なので、『今日はもつ焼きをたくさん食べるぞ!』という気分のときは、もつ煮込みは我慢するようにしているのでした。

 もつ煮込みでこってりとした口中をリフレッシュさせるために、お新香(180円)ももらいましょうね。『生姜のっけて、お酢』(=紅生姜を多めにしてもらって、醤油に加えて、お酢もかけてもらうこと)のオプションで注文します。

 お新香は、きゅうりと大根のぬか漬けですが、きゅうりはなくなるのが早い。そのあとは大根だけになります。今日はきゅうりにも間に合いましたが、そのすぐ後ぐらいにお新香を注文した人は、「大根だけになるけど、いい?」と確認されていたので、まさにギリギリセーフだったんですね。

 小瓶のビールのあとは、焼酎の梅割り(180円)をもらって、の~んびりと飲んでたら、なんとレバ(肝臓)が売り切れた。あとはガツ(胃)とシロ(腸)だけのようです。

 それじゃ、ガツがなくならないうちに、まずガツをもらっておきましょうか。『ガツ生お酢』(2本180円)で注文しました。

 『生』というのは、下茹でして串に刺しているガツを、そのまま焼かずに出してもらうこと。ゆでてるので、本当は『生』ではありません。

 『生』を注文すると、通常は醤油をかけて出してくれるのですが、『お酢』と注文すると、これにお酢も加えてくれます。お新香を注文するときの『お酢』と同じですね。

 そして最後は『シロみそ』(2本180円)。これはシロを素焼きして、煮込みの煮汁に浸けてだしてくれるもの。だから味付けは煮込みと同じなんだけど、焼いたシロは、煮込みに入っているシロよりも弾力感が強くて、焼いた香ばしさが加わるのがいいんですね。

 もつ焼きは、串のまま食べるのが基本ですが、シロみその場合は串から抜いて、煮込みの残り汁の中に投入して、煮汁をたっぷりとからめながらいただくのが好きなんですねえ。

 午後2時まで、1時間20分ほどの酒場浴。梅割りを3杯いただいて、今日のお勘定は1,620円でした。どうもごちそうさま。

 酒・さかなともに、180円の倍数が基本だった「宇ち多゛」ですが、2014年4月からの消費税増税を受けて、200円の倍数となりました。もつ焼き(2本1皿)や、もつ煮込みも、1皿200円です。

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ガツ生お酢 / 焼酎梅割り / 串から抜いたシロみそ

店情報前回

《平成26(2014)年3月15日(土)の記録》

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生あげ、すじ、梅割り … おでん「あさひや」(日ノ出町)ほか

おでんで梅割り


『まだ午後4時半。金曜日の夜はこれからだ!』

 と「相模屋」を出たものの、「中央酒場」→「相模屋」のハシゴ酒で、お腹がいっぱい。

『少し時間をおいてから、3軒めにしよう』

 そう思い直して、横須賀中央駅から京急本線に乗り込み、京急線からの野毛のげへの最寄駅である日ノ出町に向かいます。

 速い電車で行けば30分かからずに着くところを、あえて乗り換える必要のない各駅停車に乗って、チンタラチンタラと眠りながら50分弱。

 酔いも少し醒めたし、胃袋にも、ちょっとはすき間ができたかな。

 でも、さすがにそんなには食べられないので、駅から近い「栄屋酒場」や、中華料理の「第一亭」は断念。まずは、おでんの「あさひや」をのぞいてみることにします。

 こんな早い時間(午後6時ごろ)に「あさひや」に来たのは、はじめてだなあ。

 いやあ。この時間帯でも、お客さんがいっぱいだ。

 この店は、入口引き戸のすぐ内側にカウンター席があるので、並んで座っているお客の背中が、すりガラス越しにわかるのです。

 でもまあ、L字カウンターの、すりガラス越しに見えない部分に空席があるかもしれないので、念のため、それも確認しましょう。

 ガラガラガラ…。

 引き戸を開けて、「こんちは」とあいさつしながら、戸のすき間から首を突っ込むと、ラッキーにもL字の右側手前のあたり(おでん鍋の前)には空席がありました。

 この店もまた『野毛の三杯屋』。酒類は3杯までしか飲めません。

「焼酎(390円)を梅割りでお願いします」

 ここに来ると、いつもこれですね。横浜で梅割り焼酎が飲める店は珍しい。

 そしておでんは、生揚げ(130円)と、すじ(130円)をいただきます。

 この店の「すじ」もそうですが、関東では「すじ」と言えば魚の「すじ」。白身魚のすり身に軟骨を加えてゆでたものを、おでんの出汁で煮込みます。

 西日本側では「すじ」と言えば牛すじなのにね。

 私がこの店に来るのは、午後8時から9時の間ぐらいのことが多い。その時間帯は、店内はほぼ常連さんたちで占められているんですね。

 ところが!

 午後6時の今の時間帯でも、同じ常連さんが多いんです。

 みんな、毎日のように、このぐらいの時間から店に来てて、夜の8時、9時までずっと飲んでるんですね。すごぉ~いっ。

 50分弱の電車の旅で、少しはお腹もすいたかと思ったんだけど、やっぱりそんなに食べられない。この状態で、満員でも8席ほどの店内に長居するのも悪いので、今日は梅割り1杯と、おでん2品で退散です。

 お勘定は650円。どうもごちそうさま。

 お腹はいっぱいだけど、飲み物だけなら、まだいけるかな。

 時刻は午後7時過ぎ。よしっ。「ホッピー仙人」だね!

「こんばんは~」

 なんてこと! 開店直後なのに、すでにほぼ満席。でもL字カウンターの角に1席だけ空きがあって、座ることができました。これ以降に入ってくるみなさんは、立ち飲みですね。

「サーバーの白黒、瓶の白黒、ぜんぶ有ります」と仙人。

「サーバーの白をお願いします」

 樽ホッピーも、瓶ホッピーも、中に詰められているホッピーは同じ。

 樽ホッピーは、生ビール用のサーバーで注がれるので、省略して『生ホッピー』と呼ばれることもありますが、ホッピーそのものが『生』であるわけではありません。

 ホッピーの回転が速い店にしか樽ホッピーは出してくれません。鮮度こそが樽ホッピーのうまさのみなもとなんですね。

 なので、樽ホッピーが置いている店では、樽ホッピーをもらうのがおすすめです。

 「ホッピー仙人」の場合は、樽ホッピーも、瓶ホッピーもどんどん出るので、どちらも新鮮。

 泡の感じを楽しみたければ樽ホッピーを。通常のホッピーの究極版を楽しみたければ瓶ホッピーをいただくといいのではないかと思います。どちらも1杯500円です。

 このホッピー1杯で、1時間ほどゆっくりとさせていただきました。どうもごちそうさま。

 飲みも足り、食いも足り。もうまっすぐ帰ればいいのに、〆の炭水化物は別腹なんですねえ。

 「ホッピー仙人」のある都橋商店街から、いつもはJR桜木町駅に出て帰るのですが、今日は関内方面へ。

 野毛にはチェーンの飲食店はあまりないのですが、となり駅の関内に出ると、日本にあるチェーンの飲食店は、ほぼそろってます。

 今夜はラーメンではなくて、そばが食べたくて、伊勢佐木モールの「富士そば」。天玉そば(440円)をいただきます。

 勤続30年の休暇も、これで終了。たっぷりと堪能させていただきました。

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「あさひや」 / 「ホッピー仙人」 / 「富士そば」天玉そば

・「あさひや」の店情報前回) / 「ホッピー仙人」の店情報前回

《平成26(2014)年3月14日(金)の記録》

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路地の人だかりが目印 … やきとり「相模屋(さがみや)」(横須賀中央)

立ち食いコーナー


 「中央酒場」を出たところで午後3時。

 幸いなことに、横須賀には早くから開いてる酒場が多い。次に行きましょう!

 ってなことで、「中央酒場」から徒歩1分。「相模屋」にやって来ました。

 昭和37(1962)年創業のこのお店。店の正面側こそ、車が通る道路に面した、ごく普通の造りですが、店の角を曲がって路地に入ると、景色が一変。いつも人だかりができていて、そこで焼き鳥を立ち食いする様子が、横須賀の名物にもなっているのです。

 店の前にずらりと置かれたバットには、焼きたての焼き鳥がどっさりと置かれていて、どれを取っても1串70円。後から、食べた串の数で清算する仕組みです。

 焼き鳥の種類は、ツクネ、ヒナどり、ボンポチ、バラ、タン、レバー、ハツ、シロモツの8種類。

 自動で焼けるもの(焼き時間にムラがないもの)は自動焼鳥機で機械焼きされ、豚モツなど、焼き加減がむずかしいものは焼き台で手焼きされます。

 こうして店頭で食べることができるのは、バット上に並んでいる焼き鳥のみ。アルコール飲料などの持ち込みは禁止です。またバットの焼き鳥はすべてタレ焼き。塩焼きはありません。

 お酒が飲みたかったり、塩焼きの焼き鳥が食べたかったりする人は、店内に入ります。

 店内は、店全体を大きく取り囲むように、コの字型のカウンター席がありますが、コの字の、上下中央の位置に壁があって、二部屋に分かれているような感じです。カウンターそのものは、ずっとつながってるんですけどね。

 前回来たときは、コの字で言うと、下側のほうに座ったので、今日はその逆。上側のほうに座ってみることにしました。

 こっちに座ると、焼き台で焼いてる様子や、自動焼鳥機が活躍している様子がよく見えます。でも、店のおねえさんは逆サイドにいるので、注文はちょっとだけ通しにくい。(こっち側にも、ちょこちょこ顔を出してくれるので、困るほどではありません。)

 飲みものはピッチサワー(420円)をもらって、つまみはバラ、ボンポチ、タン、ハツを1本ずつ塩で。店内で食べても、店頭と同じく1本70円。でも塩焼きは、必ず手焼きで焼かれます。(機械はタレ焼きしかできない設定のようです。)

 ピッチサワーというのは、レモンサワーの1銘柄のようです。野毛の「あさひや」のメニューにも並んでいますよね。

 そうそう。前回からの宿題である、『焼き鳥にマッチング』と注記された「かいわれ」(210円)ももらいましょう。

 すぐに出てきた「かいわれ」は、四角いお皿に整列して盛られ、上にはカツオ節をトッピング、横にはマヨネーズが添えられています。これは、さっと醤油をかけていただくのかな?

 これ以外にもメニューには、大根サラダ(210円)、ビビンバ(朝鮮風漬物、210円)、刻み長芋(260円)、ピリ辛こんにゃく(260円)、冷奴(260円)、湯豆腐(260円)、冷しトマト(260円)や、おでん(520円)、牛豚もつ煮込み(480円)などが並んでいます。

 おでんは、「紀文の七品目おでん」と明記されてるのがおもしろいなあ。

 となりのひとり客が、席に着くなり、まず真っ先に注文したのが牛豚もつ煮込み。煮込みはカウンター内の保温ジャーに入っていて、注文を受けて、大ぶりの小鉢に注ぎ分けてくれます。なるほど、根菜類がたっぷりと入ってるんですね。盛りもいいぞ!

 続いては、ツクネ、ヒナどり、レバー、シロモツを1本ずつ(各70円)、タレで。ビッチサワー(420円)もおかわりです。

 焼き鳥は1本70円だし、野菜串も「ねぎ焼」は70円。なのに「ぎんなん」だけが150円と、普通の店と比べても高い感じがするのはなんでだろう?

 気になってしょうがないので、ぎんなんも注文してみたところ、出てきたのは、ごく普通のぎんなんだった。

 この店は、自動焼鳥機まで入れて、焼き手の数を最少化(通常はひとりだけ)してるので、いったん薄皮のまま焼いて、仕上げにその薄皮を取るといった手間ひまのかかる「ぎんなん」には、手間賃を付けて高くして、あまり注文が来ないようにしてるのかな?

 『それだけ高くても、どうしても「ぎんなん」が食べたい人だけが注文しなさい』、ってとこなのかもしれませんね。

 料理はすべて食べ終わったけど、もうちょっとピッチが残ってる。もうあと1~2本、もらいますか。

「ツクネを2本、塩でお願いします」

 さっきはタレ焼きでもらったツクネを、今度は塩でいただきます。

 1時間半ほどの酒場浴。お勘定は1,900円でした。どうもごちそうさま。

 もうすっかりできあがった感じなのに、まだ午後4時半だよ。金曜日の夜はこれからだ!

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かいわれ / ピッチサワー / バラ、ボンポチ(塩)

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タン、ハツ(塩) / レバ(たれ) / ツクネ、ヒナどり(たれ)

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シロモツ(たれ) / ぎんなん / つくね2本(塩)

店情報前回

《平成26(2014)年3月14日(金)の記録》

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横須賀湯豆腐で菊正宗 … 「中央酒場(ちゅうおうさかば)」(横須賀中央)

湯豆腐と燗酒


 横須賀の湯豆腐は、昆布出汁で温めた豆腐が、丸ごと一丁、丸皿で出てきます。

 この湯豆腐の上の面ぜんたいに、練りガラシが塗られているのが大きな特徴。そして刻みネギとカツオ節がたっぷりと盛られているんですね。

 これに醤油をサッとまわしかけていただきます。

 ここ「中央酒場」だけではなくて、横須賀の酒場で出される湯豆腐は、基本的にこのスタイルで出されます。

 たいていの店では、丸ごと一丁と、半丁が選べるようになっています。

 ここ「中央酒場」では丸ごと一丁が400円。私は一丁でいただきましたが、半丁(300円なのかな?)で注文してる人が多いようです。

 二人連れで来ても「湯豆腐の半丁を二つね」と注文する人も多い。一丁を二人でシェアするのではなくて、それぞれにちゃんと半丁ずつほしいでしょうね。

 今日は、勤続30年のご褒美にいただける5日間の特別休暇の最終日。

 ここぞとばかりに平日昼間の「中央酒場」にやって来たのでした。

 店に着いたのは午後1時半。この時間帯なら空いてるかと思いきや、なんと、店内左手のカウンター席はほぼ満席で、右手壁ぎわのテーブル席も、すべてが使われています。

 これはすごいっ。

 ここ「中央酒場」も、「まるます家」や「ふくろ」などと同じように、昼間っからにぎわっているんですね。

 店の入り口側から、奥までド~ンと続く長いL字カウンターは、中央部にカウンターの内と外とを行き来するための通路があって、二つに分断されています。

 その入口側の真ん中あたりに、そこに座っていた2人連れの客が帰った直後なのか、2席分だけポツンと空きがあったので、そのうちの1席に腰をおろし、まずはいつものようにホッピー(450円)を注文します。

 当代(二代目)店主・井上徹さんご自身がホッピー好きとあって、ここのホッピーは焼酎を140ml使った、濃い目の三冷ホッピー。泡をたてないように注ぐと、ちょうどジョッキにすり切り一杯のホッピーができあがります。

「しこ刺身はありますか?」と確認してみると、

「今日は、しこが入ってないんですよ」という返事。

「じゃ、ゲソ天ぷら(450円)をお願いします」

 『しこ』というのは、カタクチイワシのこと。広島でいう小イワシと同じです。早い時間に売り切れることが多いので、今の時間なら大丈夫かと思ったのですが、今日は入荷がなかったんですね。残念です。

 ゲソ天は、横須賀在住の友人・K君おすすめの一品。K君はこの店に来ると必ずゲソ天を注文するのです。そういう私も、そのマネをして注文しているうちに、すっかりゲソ天好きになってしまった。このところ来るたびにゲソ天をいただいてますねえ。

 平日の、こんな時間帯に来れるのは、年配の方ばかりかと思っていたのですが、そうとばかりも言えない。まだ働いている世代の中年の方々や、若い人たちもいます。この客層もまた、「まるます家」や「ふくろ」などの平日昼間の客層と重なるものがありますねえ。

 となりに座っているおにいさんは、「豚鍋(600円)を少なめで」と注文。

 この店の料理はすべて「少なめ」(100円引き)という注文ができるのですが、鍋ものもその対象に入るんですね。普通の鍋ものは、ひとり用の土鍋で出されますが、少なめで注文した場合は、ちょっと深めの丸皿で出してくれるようです。

 ゲソ天を食べ終えるとともに、ホッピーも飲み干して、2巡めに注文したのが、冒頭でご紹介した湯豆腐(400円)と、「菊正宗」の燗酒(400円)だったのでした。

 昨夜に続いて、二夜連続となる湯豆腐と燗酒です。

 今日はさらにお新香(300円)ももらうと、大根、きゅうり、にんじん、野沢菜の4点盛り。

 湯豆腐もお新香も、燗酒にぴったりですねえ。

「3時からお願いしてる、○○ですけど」と入口から入ってくるおにいさん。

「いらっしゃいませ~。2階に上がって奥の部屋です~」って、金曜日なのに、午後3時から宴会予約まで入ってるのがすごいっ! 横須賀、恐るべし!

 午後3時まで、1時間半ほどの滞在。今日のお勘定は2,000円でした。どうもごちそうさま。

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ホッピー / ゲソ天 / お新香

店情報前回

《平成26(2014)年3月14日(金)の記録》

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帰国して湯豆腐&燗酒 … 「はまや食堂」(杉田)

湯豆腐と燗酒


 勤続30年の旅行招待券で行った5泊6日の東南アジアへの家族旅行。6日目の今朝早く、羽田空港に到着し、6時過ぎにはツアーも解散。ラッシュアワーに入る前に、家族は都内の自宅へ、私は横浜の単身赴任社宅へと向かいます。

 5泊6日とはいうものの、初日の深夜に羽田を出発し、6日目の早朝に羽田に到着したので、海外にいたのは4日間。感覚的には5泊4日ってところですね。

 荷物を整理したあと、ちょっと早めの昼食は、近所の「日高屋」で、みそラーメン(490円)。

 なんだか無性に、みそラーメンが食べたかった。

 普段は、1日1麺とまではいかないものの、平均して2日に1麺ぐらいのペースで麺類を食べている。それが、この旅行中の4日間、ずっと麺類を食べなかったので、帰国1食めは麺類にしようと決めてたのです。

 今日は、みそラーメンに、オプションで味玉(100円)も追加です。

 ん~。これこれ。ズルズルッと音を立ててすすり込むラーメンの美味しいこと!

 そして、夜はやっぱり「はまや食堂」。

 たった4日間の海外旅行だけれど、帰国したらまずここか、「武蔵屋」で食べたかったんです。残念ながら、今日、木曜日は「武蔵屋」は非営業日なのでした。

 いつもは日替わりの特別定食(980円)をつまみながら、ビールから燗酒へと移行する『大衆食堂のフルコース』を楽しむところですが、今夜は『アラカルト』で、食べたいものをどんどんいただくことにします。

 まずは大瓶ビール(枝豆付き、480円)をもらって、季節のたけのこ煮付(250円)と、しめさば(430円)を注文。

 四季がない、常夏の東南アジアから帰ってきたので、季節感のある日本の食べものを、改めてありがたく感じます。

 ここのシメサバは、しっかりと浸かった『よくシメ』タイプ。刺身っぽい『あさジメ』もいいのですが、酢の物に近い感じの『よくシメ』も燗酒によく合う。

 そんなわけで大瓶ビールのあとは、さっそく秋田の美酒「爛漫らんまん」の燗酒を、大徳利(500円)でいただきます。

 しめ鯖に続いて注文したのは、湯豆腐(280円)。

 ひとり用の土鍋で出される湯豆腐は、豆腐の味を引き立てるために、出汁だし用の昆布が1枚入ってる。土鍋の中央に置かれた「つけだれ」にも、かつお節がたっぷりと入っていて、旨みがすばらしい。

 湯豆腐が出てきたところで、大徳利の燗酒もおかわりします。

 昨日まで、最高気温33℃・最低気温26℃のシンガポールにいたのに、帰国するといきなり最高気温16℃・最低気温8℃の肌寒さ。この寒さの中でいただくから、湯豆腐も燗酒も、ことのほか美味しく思えるんですよねえ。この寒さまでもが、なんだかありがたいぞ。

 そしてテレビから聞こえてくるのは演歌。木曜日の夜は、必ずテレビ東京のモクハチ(木曜8時のコンサート)が流れているのです。

 最後は小ライス(150円)に、みそ汁(80円)と海苔のり(2袋50円)をもらってシメ。ごはんが美味しいなあ。

 ゆっくりと、本当にゆ~っくりと2時間半ほどの滞在。今日のお勘定は2,720円でした。どうもごちそうさま。

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「日高屋」みそラーメン+味玉 / 「はまや食堂」大瓶ビール / たけのこ煮付

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しめさば / 湯豆腐 / 小ライスセット(小ライス、海苔、みそ汁など)

店情報前回

《平成26(2014)年3月13日(木)の記録》

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〔コラム〕家族で旅行5日目 … 再びのシンガポールの巻

マリーナベイサンズ


 76,800総トンのクルーズ客船「スーパースター・ヴァーゴ」での3泊4日クルーズも、いよいよ今日が最終日。早すぎる。もっと乗っていたかったなあ。

 朝食は、昨日と同じく朝9時半ごろに、船尾にあるインターナショナル・ダイニング「ベラ・ビスタ」に出かけて行って、イングリッシュ・ブレックファストとチキンカレーをいただきます。

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イングリッシュ・ブレックファスト / チキンカレーも注文

 部屋に帰って荷物をまとめ、昼前にタグを付けた荷物を部屋の外に並べます。こうしておくと、下船したあとの手荷物受取所まで運んでおいてくれるのです。だから、乗船のときも、下船のときも、とても身軽な格好で乗り降りできるんですね。

 午後1時過ぎには、船尾側最上階にあるインターナショナル・ビュッフェ「メディテラニアン・ビュッフェ&テラス」で昼食。

 3軒ある無料(クルーズ料金に含まれている)レストランのうち、中華料理店「パビリオン・ルーム」は、いつも行列ができるほど混雑してるし、わが家族からの評判も悪いしということで、1回しか行かず、あとは「ベラ・ビスタ」と「メディテラニアン・ビュッフェ&テラス」を行ったり来たり。

 食事としては、これで十分だったので、他の有料レストランに行く機会はありませんでした。船内にある店や施設についても、すべてを見ることができなかったなあ。残念!

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荷造りを終えてビュッフェでランチ / シンガポール港に着岸

 そして午後3時。シンガポール港に着岸です。

 4日間、たっぷりと楽しませてもらった「スーパースター・ヴァーゴ」に別れを告げて、我われツアー御一行様(約30人)は、観光バスでシンガポール中心街にあるオーチャード通りへ。ここがシンガポールで一番にぎやかな繁華街なんだそうです。

 バスが停まったのは、道路を隔ててて、高級ブランド品中心の大規模免税店と、シンガポールの地元のショッピングセンターが向かい合った場所。ここで1時間ほどのフリータイムです。免税で高級品を買うもよし、地元の人たちに混ざって民芸品などのお土産を買うもよし、ってことなんですね。

 わが家は地元のショッピングセンターでぶらりぶらり。

 このショッピングセンターはニュー新橋ビルを、ぐんと大きくした感じ。ひとつのビルの中に、ものすごく小さな店がずらりと並んでいる。土産物屋もあれば、マッサージ屋もある。それに混ざって飲食店までずらりと軒を連ねている。この雑居感がいいですねえ。

 和風の定食屋なんかもあるんだけど、焼き魚定食などの一般的な定食が20SGD(約1,600円)ほどと、他の料理屋の値段と比べてもグンと高い。

 足裏マッサージの店では、店頭に足裏のどの部分が、身体のどこに効くのかを示した大きな看板が出ていて、わかりやすいんだけど、ちょっと気持ち悪い(爆)。

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和風の定食屋の店頭メニュー / 足裏マッサージ反射区の図

 ひとしきりショッピングを楽しんだ後は、バスで「麗郷園(Rekyo Inn Restaurant)」という料理店まで移動して、シンガポール名物だという『スチームボート』という鍋料理で夕食です。

 この料理が、この後の機内食を除けば、今回の旅行で食べる、最後の食事。あっという間でしたねえ。

 円卓の中央に置かれているのは、しゃぶしゃぶ鍋の、鍋の部分を大きくして、真ん中の煙突風の部分を小さくしたような、独特の形状をした金属製の鍋。

 この鍋のことをスチームボート(=蒸気船)と呼ぶので、この鍋を使った料理も『スチームボート』と呼ばれるようになったみたいです。

 横に置かれたテーブルの上には、カニやエビ、白身魚などのシーフードや、牛肉などの肉類。そして竹輪っぽいのやハンペンっぽいのなど、何種類かある練り物。さらには豆腐や野菜、米粉(ビーフン)などがのった小皿がずらりと並んでいて、好きなものを取って鍋に入れる仕組み。

 バイキング形式で、なくなればどんどん出してくれます。

 スープには、日本人好みの薄味がついていて、そのまま食べたので十分おいしい。

 広い店内には、我われ日本人だけでなく、中国や韓国のお客さんもたくさんいて、みんな、これと同じ鍋を食べています。(このレストランで出されるのは、少なくとも今の時間帯は、この料理一品だけのようです。)

 飲みものは、もちろんタイガービール。小瓶が9SGD(720円ほど)で、大瓶なら12SGD(960円)。けっして安くはないけれど、容量と値段の比率を考えると、やっぱり大瓶ですね!

 あれやこれやと、たっぷりといただいて、最後の〆に作ってくれた雑炊がおいしいこと。

 『これって本当にシンガポール料理なの?』って思うほど、日本人の好みにも合う料理でした。燗酒がほしかったぞ!

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「麗郷園」で、この旅最後の夕食 / シンガポール名物スチームボート

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あれやこれやの具材を / スチームボートという鍋で煮込む

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飲むのはタイガービール大瓶 / 〆の雑炊がおいしかったなあ!

 夕食のあとは、初日に観光したマーライオンやマリーナベイサンズ(総合リゾートホテル)を車窓から見ながら、チャンギ空港に移動。お世話になった現地ガイドさんとも、ここでお別れです。(日本からの添乗員さんは、羽田空港に帰り着くまで一緒にいて、いろいろとお世話をしてくれます。)

 そして来たときと同じく、ボーイング787ドリームライナーに乗って、映画を見ながらの空の旅。

 来るときに、見ている途中でシンガポールに着いてしまった「清州会議」を、ウイスキーのロックをなめながら見て、2本めにアカデミー作品賞受賞作品の「それでも夜が明ける」を見ていたら、夜が明けぬ前に寝落ちてしまった。

 あと数時間。朝5時半ごろには、もう羽田に到着だ。楽しい旅だったなあ。

シンガポールの沖には船がいっぱい!

《平成26(2014)年3月12日(水)の記録》

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〔コラム〕家族で旅行4日目 … ランカウイ島の巻

イーグルスクエア


 昨日は日付が変わるころにプーケット島(タイ)から帰船したので、今日の朝食は、少し遅めの9時半ごろから。クルーズ初日のディナーで行った、インターナショナル・ダイニング「ベラ・ビスタ」でいただくことにします。

 ここの朝食は、基本的にイングリッシュ・ブレックファスト。

 今から15年ほど前。イギリスに出張に行って、とにかく好きになったのが、このイングリッシュ・ブレックファストとラム(仔羊肉)でした。(そのときの記事は→こちら

 イングリッシュ・ブレックファストでは、まず「調理するもの(クックド)」を注文しておいてから、調理の必要がない果物やジュース、シリアルなどを、セルフサービスで取りに行きます。

 このレストランで、クックドとして選べるのは、ハム、ベーコン、ソーセージ、焼トマト、ハッシュド・ポテト、ベイクド・ビーンズ(トマトソースで煮た豆)、そして玉子料理です。玉子料理は目玉焼き(片面焼き、両面焼き)、ポーチド・エッグ、オムレツ(ベーコンやチーズの追加も可)などが選べます。

 選べるというか、ひとり一人に配られる小さなメニュー表のチェック欄に、1とか2とかの数字を書き込めばいい仕組み。ほしいものは何個でも注文できます。

 私は全部に1を立てて、玉子料理は目玉焼きの片面焼き(サニーサイドアップ)を選択。

 フレンチトーストもあったので、それも注文しておいて、ジュースやコーヒー、シリアルなどを取ってきて、朝食開始です。

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イングリッシュ・ブレックファスト / フレンチトースト

 船は今日の未明(午前3時ごろ)にプーケット島を出港し、昨日まではずっと北上だったマラッカ海峡を、今日は南下しています。

 世界地図レベルで見ると、マレー半島のすぐ横を走っているはずなのですが、船からの景色はぐるりと360度、海ばっかり。

 ものすごい数の船が行き来するマラッカ海峡なのに、他の船の姿さえ、ほとんど見かけません。

 海峡とは言うものの、海は広いなあ! 瀬戸内海とは、だいぶ違います。

 朝食を食べ終えるころには、マレーシアのランカウイ(Langkawi)島に入港です。

 ランカウイ島は、タイとマレーシアの国境付近にある島。

 昨夜は、テンダーボートという小船でプーケット島でに渡りましたが、今日はランカウイ島の桟橋にきっちりと着岸し、船側の出入り口から下船。20台近い大型バスに分乗して、島内観光のオプショナルツアーに出かけます。

 我われのバスには添乗員さんと現地ガイドの二人が一緒に乗り込んで、「ランカウイ・アンダーワールド」というマレーシア最大の水族館や、大きなワシ(鷲)の像がある「イーグルスクエア」という公園に案内してくれます。

 なんで大きなワシかと言うと、この島の名前であるランカウイの、「ラン」はマレー語でワシのこと。「カウイ」は赤褐色ということなんだそうです。つまり「ランカウイ」というのは、「赤褐色のワシ」という意味なんですね。

 午後1時半ごろ、ランカウイ島で、もっとも大きく、もっとも華やかな街というクアタウンで昼食です。

 観光バスが集中すると大変なので、バスごとにランチスポットが異なります。

 我われの現地ガイドさんが連れて行ってくれたのは、なんと、いかにも大衆食堂という雰囲気の店が建ちならぶエリア。

 これはいい! この雰囲気、大好きだ!

「ラーメンがいい人はこちらの店。焼肉丼がいい人は、向こうの店に行くからね」

 ここで娘はラーメンを選択。私も含めて残る3人は焼肉丼を選択します。

 あっちの店、こっちの店といたって、距離はすごく近い。しかもどちらの店も、戸なんてなくて、店内にいても、店外のテーブルに座っても変わりがないぐらいの状態なのです。

 内外の境目のない店内に、ずらりと並ぶ丸テーブルに空きがなくて、わが家の3人は、ひとりでチューハイっぽい飲み物をやってる、現地のおじさんのテーブルに相席させてもらうことにします。

 マレーシアの言語はマレー語ですが、多民族国家のため英語も広く使われているとのこと。さっそく英語で相席していいかどうか聞いてみますが、先客の現地の呑兵衛おじさんには通じない。でも、ニコニコと満面の笑みなので、遠慮なく相席させてもらいます。

 現地ガイドさんが片言の日本語で教えてくれた『焼肉丼』は、『ナシゴレン』というマレーシア風チャーハンに、焼いた肉をトッピングしたもの。横にちょっと添えられたソース(サンバル)が辛いこと!

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屋台のような大衆食堂で / 焼肉丼(焼肉をのせたナシゴレン)

 チューハイみたいな飲みものを飲み干したおじさんは、すぐに同じ飲みものをおかわりします。我われが相席させてもらってからでも、これで2回目のおかわり。まだ午後2時過ぎなのに、ぶっ飛ばしてますねえ!

 このおじさんが、ニコニコとこちらに話しかけてくるんだけど、何を言ってるんだかよくわからない。

 ん? なんだか、コリアから来たのかって聞いてるみたいだな。

「ノー。ウイアー・フロム・ジャパン」

「オウ。ジャパン、ジャパン(ニコニコ)」

 あぁよかった。ほんのちょっとだけだけど、意思疎通ができてうれしい。

 昼間っから、現地の呑兵衛たちで、わいわいとにぎわうこの店は、ランカウイ島の「まるます家」みたいな存在なのかなあ。

 なにしろ我われがいただいた焼肉丼(焼肉をのせたナシゴレン)だって、1人前が7リンギット(210円ほど)という安さ。

 それも、本当は3種類の肉(チキン、ポークともう1つ)から1種類を選ぶ(これだと6リンギット、約180円)ところを、ぜいたくに3種類全部のせてもらって、この値段(1リンギット、約30円分、高いだけ)ですもんね。

 店内にメニューが見当たらない(もしあっても、どれが何かわかんない)んだけど、おじさんが飲んでる、チューハイみたいなお酒も、きっと安いんだろうなあ。

 とっても気になるんだけれど、慣れないものを飲んで、腹をこわしたらいけないので、グッとがまんしておきました。

 ちなみに娘が食べたシーフードラーメン(スープがうまいっ!)も9リンギット(270円ほど)。この通りにずらりと並んでいる、屋台っぽい大衆食堂は、全体的に安いんですね。

 昼食後も島内観光は続き、午後5時ごろ帰船。そして船も出港です。

 午後6時からは、キャプテン(船長)主催の晩餐会。ドレスコードは『フォーマル』です。

 とはいうものの、この客船「スーパースター・ヴァーゴ」は、カジュアルさが売り。ドレスコード『フォーマル』も、「襟付きの服ならば大丈夫ですよ」という程度。その分、船内への持ち込み荷物も少なくなって、うれしいですよね。

 船体中央部にある大きなホールで、キャプテンの話や、乗員さんたちの紹介があったあと、今日の朝食をいただいた「ベラ・ビスタ」に場所を移して晩餐会です。

 この晩餐会に参加するには、乗船した初日に予約が必要なのですが、我われツアー客の分は、旅行会社が予約手続きを済ませてくれてました。

 席も、船尾の飾り窓の近くの、いい場所。すぐ近くではピアノの生演奏です。

 そしてこれが、この船で最後のディナー。明日の昼過ぎには、もう出発したのと同じシンガポールの港に到着する予定です。

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キャプテン主催ディナーの前菜 / 主菜、鶏肉ソテーのフルーツソース

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今宵は白ワインをボトルでもらった / デザートのケーキ

 ディナーの後は、約800名が入れるシアター、「ザ・リド」で行われるエンターテイメイント・ショーを楽しんで、クルーズ客船最後の夜が更けていったのでした。

クアタウンの町なみ

(つづく)

《平成26(2014)年3月11日(火)の記録》

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〔コラム〕家族で旅行3日目 … プーケット島の巻

プーケット島(タイ)


 クルーズ客船で過ごす2晩めのディナーは、プールサイドで開催されたBBQ大会。

 今夜は午後7時にプーケット島に入港したあと、船主催のオプショナルツアーである「プーケットファンタジーショー鑑賞ツアー」が予定されているので、BBQ大会は、午後5時半スタートと早めの展開です。

 タイガー生ビール(1杯9SGD=約720円)で乾杯し、プールサイドで作られている料理の数々を、次々ともらってきます。

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今宵はBBQディナー / タイガー生ビールで乾杯

 船内での飲み食いは、店さえ選べばほとんど無料なのですが、アルコール飲料などだけが有料で、下船するときに清算される仕組みなのです。

 つまり昼も夜も、食事ごとにツケで飲んでるようなものですね。

 有料のレストランとしては、日本料理の「サムライ・レストラン」、本格中華料理(広東料理)の「ノーブル・ハウス」、イタリアンの「パラッツォ」、インド料理の「ザ・タージ」、東南アジア料理の店、「ブルー・ラグーン」などがあります。

 最後にあげた「ブルー・ラグーン」は24時間営業で、『まるでアジアの街角にある屋台にいるような雰囲気が味わえる』というのがコンセプト。東南アジア風のチキンライスや、ヌードルスープという名のラーメンっぽい食べ物などがメニューに並んでいて、有料なのにお客さんも多い。

 有料とは言うものの、チキンライスが10SGD(約800円)ほどなので、それほど高くはありません。(ビール1杯が9SGDすることを考えると、むしろ安い?!)

 「ここ(ブルー・ラグーン)の料理は美味しいですよ!」と添乗員さんもいち押しです。

 レストラン以外にも、最上階(屋上)にあるテラスカフェ「ザ・タベルナ」や、そのすぐ下のプール横にあるアイスクリーム・バー「ジェラート・アイスクリーム・バー&カフェ」、生演奏などが楽しめるラウンジ「ギャラクシー・オブ・ザ・スターズ」、船首展望フロアにあるテラスラウンジ「ザ・オブザーバトリー」、ちょとVIPな気分になれるクラブラウンジ「セレブリティ」、ワイン&シャンペンバー「ペリーニ」、シガー&コニャックの「ザ・デン」と、飲むための場所も盛りだくさん。

 でも、船内を見て回るだけでも、もの珍しいことが多いし、船内でのイベントも盛りだくさんなので、なかなか出かけることはできません。

 ラウンジなどでゆっくりとしたければ、少なく見積もっても、1週間ほどはこの船に乗ってないとダメそうですね。

「やぁ~、出航して以来、久しぶりに陸地が見えたね!」

 なんて喜んでいるうちに、タイの誇る、世界有数のリゾート・アイランド、プーケット島に入港です。

 ここは「アンダマン海の真珠」と言われるほど、エメラルド色の海と、真っ白な砂浜が自慢のビーチリゾート地。

 しかしながら、ビーチがあるということは、海がなだらかに深くなっているということで、大きな船は近寄ることはできません。

 我われが乗っているクルーズ客船「スーパースター・ヴァーゴ」も、島の沖合に停泊して、そこからテンダーボートと呼ばれる5~6隻ほどの小船で島へと渡ります。

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小さいテンダーボートで上陸 / 小さいと言ってもけっこうでかいぞ!

 小船といっても、1隻に50人から、少し大きいのになると100人ぐらいは乗れるのですが、なにしろ船内には3,000人ほどの乗客・乗員(←非番の人たちは乗客と一緒に観光に行きます!)がいるので、テンダーボートも何回も、客船と島との間を往復しないといけません。

 私が勤務している造船所でも、試運転のときなどは小船に乗って、沖合に停めている大船まで行くことが多いのですが、実はこの乗り移りが大変なのです。

 大きな船と、小さい船とでは揺れ方が違う。

 大きな船の場合は、ある程度の波があってもビクともしないで、まるで島のようにデンと浮かんでいます。ところが小さい船は、小さい波でもチャップン、チャップンと、その波に合わせてよく揺れる。

 波にのって、小船がもっとも上に持ちあげられて、次に下降するまでの間の、ほんの一瞬。船が静止したタイミグを見はからって、大船から降ろされているハシゴに飛び移ります。

 慣れない間はこれが大変。うまくタイミングがとれずに、何度も何度も小船と一緒に上下してしまったりするんですね。

『千人規模の、はっきり言って素人さんの集団を、どうやってうまく小船に乗り移らせるんだろう?』

 そのことが気になって仕方なかったのです。

 その答えは、「小さな浮桟橋(ポンツーン)を使う」ということでした。

 大きな客船のすぐ横に、小さな箱のような浮桟橋を引いてきて、そこに客船からハシゴ(舷梯げんてい)をおろし、しっかりと浮桟橋に固縛こばくします。

 この浮桟橋にテンダーボートをつけて、浮桟橋から乗り移るんですね。

 客船のハシゴから降りるところ、浮桟橋からテンダーボートに乗り移るところには、それぞれ乗客一人に対して、二人ずつのサポートが両側について、「ヨイショ!」って感じで乗り移るのを助けてくれます。

 このオプショナルツアー。所要時間が6時間もかかる(船に戻ってくるのは午前3時前になる)こともあって、わが家は申し込んでいなかったのです。

「オプショナルツアーを申し込んでない方は、我われと一緒にプーケットの町まで行ってみませんか?」

 と添乗員さん。このツアーには、同じ旅行会社から3組が参加していて、それぞれの組に一人ずつ添乗員さんがいます。

 この3人のうちの一人がオプショナルツアーに同行し、残る二人が、オプショナルツアーを申し込んでいない人たちを、プーケットの町なかまで連れて行ってくれるというのです。いたれり、つくせりですね。

 せっかくの機会なので、わが家の4人もプーケット島を見学して来ました。

 オプショナルツアーに参加する人たちが島に渡り終わったあと、我われの順番がやってきたので、島に着いたのは午後9時ごろ。

 テンダーボートが、島の小さな桟橋に着いたところが、パトンビーチ。そのビーチに沿って、小さな店がずらりと連なっていて、明るいこと、うるさいこと。どの店も、そしてタクシーまでもが、耳が痛いほどの大音量で音楽を流しているのです。

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にぎわうプーケットの町 / どこに行っても音楽がガンガン響く

 しかも、自分のペースでは歩けないほど人が多い! この大混雑の人ごみは、ビーチから少し離れた中心街まで、ずっと続いていました。(客船の乗客たちだけではなくて、一般の観光客も、ものすごく多いようでした。)

 ひとしきりプーケットの街を楽しんで、さあ船に戻ろうとビーチまで出ると、沖合に浮かぶ「スーパースター・ヴァーゴ」は満艦電飾。きれいですねえ!(ビーチからの写真も撮ったんだけど、ブレブレでした。。。)

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テンダーボートの窓越しに見たヴァーゴ / 船上で見る満艦電飾

 日付けが変わるころに帰船。

 船の入口では、セキュリティチェックもあって、植物などは持ち込めません。出入国審査と同じ感じですね!

 まだ開いていたインターナショナル・ビュッフェ「メディテラニアン」で、軽く夜食をいただいて旅行3日目(クルーズ2日目)の夜を締めくくったのでした。

 さあ、明日はマレーシアだ!

ブレブレの満艦電飾

(つづく)

《平成26(2014)年3月10日(月)の記録》

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