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2015年3月

日本でカイピリーニャ … カクテルラウンジ「日登美(ひとみ)」(新井薬師前)

カイピリーニャ


 ブラジルから一時帰国して1ヶ月。

 ここぞとばかりに、ひたすら日本の料理、日本のお酒を楽しんできましたが、ここらで1杯、ブラジルのお酒をいっときますか。

「カイピリーニャを、砂糖なしでお願いします」

 カクテルの基本は、甘味、酸味、そして冷たさ。

 かなりアルコール度数が高いお酒でも、これらの三要素が加わると、スッと飲みやすくなるのです。

 カイピリーニャ(Caipirinha)は、まさにそんな三要素が決め手となるカクテル。

 サトウキビから造られた蒸留酒・カシャーサに、砂糖(甘味)とライム(酸味)を加え、氷と一緒にシェイクすることで、冷たさを加えながら混ぜ合わせます。

 このレシピのうち、砂糖だけを抜いてもらったのが、先ほど注文した『カイピリーニャ砂糖なし』です。

 実は余分な甘みは、もともとお酒が好きな呑兵衛には不要。甘さが邪魔をして、杯を重ねることができなくなるからです。

「はいどうぞ」

 と出されたカイピリーニャ(900円)は、白いモヤがかかったような透明感。この白いモヤは、ライムの色合いなんですね。

 いっぽうで、ブラジルで飲むカイピリーニャは、黄色がかっている。これはライムじゃなくて、ブラジル・レモンを使うからなんです。

 ブラジルのレモンは、緑の状態のまま使います。搾った汁には甘みはなくて、ライムと同じような酸味があるんですね。香りはライムと異なりますが……。

 そして、この黄色がかった液体と、その中に見えるブラジル・レモンの皮の緑色とが、ブラジルカラー(緑と黄色)になるのでした。

 そんなブラジルのカイピリーニャに対して、きっちりと、ていねいに作られた日本のカイピリーニャは、繊細感があふれていて実にすばらしい。これはうまいなあ!

 今日は、西武新宿線・新井薬師前あらいやくしまえ駅と、地下鉄東西線・落合駅の中間あたりにある、とっても怪しげなカクテルラウンジ「日登美ひとみ」にやってきました。

 なぜ『怪しげ』なのか。

 この店があるのは、昼間に見ると廃墟としか思えないような、古い古い2階建ての建物の中。1階に3軒連なる店のまん中が「日登美」です。

 ただし、両側の店は、だいぶ前に閉店しており、お店の軒先テント(=ファサードテント)なんかも吹き飛んで、骨組みだけしか残っていない。

 しかも、「日登美」の上部には、「スナック日登美」なんていう、昔の店舗の看板がそのまま残っていて、そこには灯りもついていない。

 つまり、ここがちゃんとしたカクテルラウンジであることを知っている人以外は、絶対に入ってこれないような外観。これが『怪しげ』なのです。

 でも店の中に入ると、ビシッとしたベストに蝶ネクタイ姿のオーナー・バーテンダー、坂本憲三さんが美味しいカクテルを、安価に楽しませてくれるのでした。

 この店で圧倒的におすすめなのは、旬のフルーツカクテル。カウンターの奥のほうに、フレッシュ・フルーツが置かれていて、それを使ってカクテルを作ってくれます。

 今日も1杯めには、フルーツのカクテルをお願いすると、ザクロのウォッカ(900円)を作ってくれました。自然な赤が美しいですねえ。

 そして2杯めに、カイピリーニャを砂糖なしでいただいたのでした。

 ゆっくりと2時間弱の酒場浴。今日のお勘定は1,800円でした。ごちそうさま。

 関連するバーの情報です。店主・坂本憲三さんのご長男が、2013年12月15日に、阿佐ヶ谷駅南口に「暁(あかつき)」というバーを開店したとのことです。19:00~03:00(火曜定休)と遅くまで開いています。

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怪しげな外観 / 電灯看板 / ザクロのウォッカ

店情報前回

《平成26(2014)年12月25日(木)の記録》

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鰻業界のサラブレッド … うなぎ串焼「くりから」(中井)

〆丼(しめどん)


 平成25(2013)年11月25日の創業から1年ちょっと。すでに予約なしでは入れないほどの人気店となっているのが、中井にあるうなぎ串焼きの店「くりから」です。

 店主の鈴木規純(すずき・のりよし)さんは、中野の老舗うなぎ串焼き店、「川二郎」の創業店主の孫で、二代目店主・鈴木正治さんのおい

 そんな『うなぎ串焼き業界のサラブレッド』として生まれた上に、うなぎ問屋「小林川魚」で4年、さらに中野「川二郎」で8年の修業を積んだあと、満を持して開店したのが、この「くりから」なのです。

 燗酒2合(秋田の「高清水」750円)をもらって、つまみはやっぱり「まずはひととおり三点盛」(690円)ですね。

 『ひととおり』というのは、うなぎ串焼き店では定番的なメニューで、うなぎの各部位を焼いた串が5~6本出されます。よほどの常連さん以外は、まずはこの『ひととおり』を注文するのがお約束。

 ここ「くりから」でもそれは同じですが、その本数が3本(くりから250円+肝焼240円+ひれ200円)と、他の店に比べると敷居が低い。

 その分、自分の好きな串をいろいろと食べることができるし、たとえば2軒めとしてやって来た場合でも、お腹に無理がないのがいいですよね。

 生の状態から、きっちりと焼き上げてくれるうなぎ串焼きがうまいなあ。作り置きした串を温めるのとはまったく違います。

 「川二郎」系列店(「川二郎」「川勢」「味治」「くりから」)では定番の「きゃべつ」(200円)ももらって、串焼きはエリ(220円)、レバー(230円)、皮(200円)を追加。皮(=うなぎの皮)がうまいんだよなあ。

 東京の三大串焼きは、うなぎ串焼き、もつ焼き、そして焼き鳥だと私は思っている。

 特に、うなぎ串焼きと、もつ焼きとは、東京ならではの、東京だけの名物料理と言っていい。

 うなぎ串焼きにしても、もつ焼きにしても、元はと言えば、捨ててしまうような部位を、寄せ集めて串に刺して焼いたもの。

 そんな捨ててしまうような部位を、鮮度のいい状態で、毎日毎日、十分に客に提供できる量を仕入れることができるのは、大都会・東京だからこそ。

 そして、その捨ててしまうような部位が、手間ひまかけて仕込まれて、きっちりと焼きあげられると美味しいこと!

 うなぎ串焼きや、もつ焼きにはまってしまうと、うなぎの身そのものや、豚肉そのものの味わいが、なんだか単調(部分ごとの味や食感の違いが少なくて同質の味わい)に感じてしまうほど。

 ここ「くりから」も含めて、うなぎ串焼き店は、どこもたいてい行列ができる人気店なのも十分に納得できる。

 最後に「〆丼しめどん」(920円)という、小ぶりのうな丼をもらって、文字どおりしめとします。この〆丼の量が絶妙だ。まさに呑兵衛向きの〆のご飯ものだなあ。

 1時間半ほど楽しんで、今日のお勘定は3,160円でした。どうもごちそうさま。

 ちなみに、規純さんが独立して抜けたあとの「川二郎」は、二代目店主・鈴木正治さん(現在は「味治」の店主)の長女・平山晴恵(ひらやま・はるえ)さんが切り盛りされています。規純さんとは、いとこ同士ですね。

 そういえば、同じく「川二郎」での修業を経て独立された、荻窪「「川勢」の店主・鈴木康治さんも、やっぱり「鈴木さん」なんだけど、もしかするとご親戚なのかな?

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高清水(燗)2合 / くりから / 肝焼

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ひれ / きゃべつ / エリ、レバー、皮

店情報 (「川二郎」での前回

《平成26(2014)年12月25日(木)の記録》

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店情報: うなぎ串焼「くりから」(中井)

    くりから
  • 店名: うなぎ串焼 くりから
  • 電話: 03-6908-1607
  • 住所: 161-0032 東京都新宿区中落合1-13-5
  • 営業: 17:00-23:00(日祝は -22:00)(30分前LO)、水休
  • 場所: 西武新宿線・中井駅の改札(1箇所のみ)を出て左へ。100mほど進んだ突き当り(右向こうがセブンイレブン)を右へ。そこから道成りに80mほど進んだ右手。駅から200m弱、徒歩3分ほど。
    都営地下鉄大江戸線・中井駅からはA2出口を出て左へ。100mほど進むと西武新宿線・中井駅、さらに100mほど進むと、右向こうにセブンイレブンがある突き当りに出るので、そこを右折して80m、右手。駅からは350m、徒歩6分ほど。
  • メモ: 店主・鈴木規純(すずき・のりよし)さんは、中野「川二郎」の二代目店主・鈴木正治さんのおい(=初代店主の孫)。うなぎ問屋「小林川魚」で4年間、その後「川二郎」で8年間の修業を積んだあと独立し、平成25(2013)年11月25日に自らの店、「くりから」を創業した。店内1階はコの字カウンター10席ほどと、奥にテーブル12席ほどの合計22席。2階はテーブル16席。一部座席(テーブル席?)は電話予約可。店主のブログ食べログAll About
    〔うなぎ串焼〕まずはひととおり三点盛(くりから250、肝焼240、ひれ200)690、短冊(タレ/塩/にんにく正油)330、エリ220、ばら210、〈限定串〉レバー230、〈限定串〉皮200、まむし焼(お一人様サイズの小さめの蒲焼(黒)または白焼(白))各720。 〔ご飯もの〕〆丼(小ぶりのうな丼)920。 〔あったかメニュー〕風呂吹き大根420、だし巻き玉子390。 〔冷製〕バラポンズ470、きも刺650。 〔ビールのお供〕ホネ300。 〔サラダ〕グリーンサラダ300、彩り野菜の肝のバーニャカウダ550。 〔野菜串〕ネギ120、ししとう120、しいたけ180、銀杏200。 〔いっぴん〕おしんこ200、きゃべつ200、山芋正油漬200、エシャレット250。 〔お飲み物〕生ビール(ハートランド)480、瓶ビール(中)ラガー550、ホイス400、ホッピー白/黒390(外230、中250)、チューハイ/レモンサワー/ウメサワー/ウーロンハイ各380(外150、中250)、梅酒(お湯割/ロック等)480。 〈焼酎〉金宮(ひとり3杯まで、梅シロップ付)350、焼酎お湯割350(梅干し100)、富乃宝山(芋)530、海(芋)530、白水(米)430。 〈日本酒〉高清水(秋田)常温/燗酒(1合)400・(2合)750、大山(山形)500、金陵(香川)450。 〈ワイン〉タティアラ180ml(オーストラリア)赤/白580。 〈ノンアルコール〉キリンフリー350、ウーロン茶280、コーラ280。 (2015年1月調べ)

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遊び心も満載の新店舗 … 「第三秋元屋(だいさんあきもとや)」(野方)

なんこつ、かしら


 今から12年ほど前の夏のこと。

「中央線沿線でオフ会をやりませんか」

 という呼びかけがあり、居酒屋愛好家11人が、阿佐ヶ谷「川名」の奥座敷に集まった。(→その日の記事

「あちこちのもつ焼き屋を回っているうちに、もつ焼きにはまってしまいました。そのうちの1軒の味噌ダレに惚れ込んで、強引にその店で修業をさせてもらいました。今度、この近くで、自分でもつ焼き店をはじめようと思っています」

 その日の参加者のうちの一人が、そうあいさつして、参加者一同から喝さいを浴びた。

 この人こそが、後に今をときめく「秋元屋」の店主となる秋元宏之(あきもと・ひろゆき)さん、その人だった。

 修業されたお店はわらびの「喜よし」。このとき、私は「喜よし」の存在も、その独自の味噌ダレの存在も知らなかった。いい店のもつ焼きは、塩焼きで食べるものと思い込んでいた。

 それから半年ほど経った平成16(2004)年1月30日、野方に「秋元屋」が開店した。

 その「秋元屋」で、「ま、試してみてください」と出してくれたシロとテッポウの味噌焼き。

 味噌焼きというから、焼き上がったもつ焼きに味噌のかたまりのようなものでも塗りたくるのかな、なんて思いながら見ていると、あにはからんや、普通の醤油ダレと同じようなタレの壷にトプンとつけて焼いている。液体の味噌ダレなんだ。

 食べてみると、ピリッとした辛みもあって、とてもおいしい。

 それから10年、今や秋元系(元は喜よし系)の味噌焼きは、もつ焼きの味付けの定番のひとつとして完全に定着した。

 開店当初の「秋元屋」は、コの字カウンター15席のみの小さな酒場だった。(現在の店舗の、向かって左側にあるカウンター席だけの店だった。)

「健さん(高倉健)の『居酒屋兆治』みたいな店が理想なんですよ」

 ちょっと照れるようにそう話してくれた。

 がしかし!

 その後の「秋元屋」人気はすさまじく、店主が望んだ『居酒屋兆治』のような状態は夢のまた夢。大いそがしの日々を送らざるを得ない状態になり、店も拡大を繰り返した。

 「秋元屋」で修業を積んだ人たちが、西東京エリアを中心に、どんどん新店舗を出して人気店になり、「秋元屋」はその総本山として、ますます人気が高い状態になってしまった。

 私自身、何度も「秋元屋」の近くまでは行くのだが、いつ行っても店の外にまで待ち行列ができているほどの状態。あきらめて別の店に向かうことが多かったのだ。

 そんなある日、「第三秋元屋」が開店するという情報が飛び込んできた。

 その開店が、ちょうど一時帰国中のことだったので、開店直後のほとぼりが冷めたころに、さっそく伺った。

 シンプルな外観の店舗には、「酒」と大書された白い提灯ちょうちんと、黒い小さめの暖簾のれん。その暖簾の右隅に、小さく「秋元屋」という名が書かれている。

 渋いっ! 外観からも店主のねらいがうかがえる。

 落ち着いた、大人の酒場だ。

 さっそく中に入ってみると、「秋元屋」の開店当初と同じく、15席のみのカウンター席。そのカウンターの中の厨房には、店主・秋元宏之さんが立っている。

 まずは開店のお祝いを申し上げたあと、ハートランド(500円、以下すべて税別表記)をもらって、つまみには牛ホルモン煮込(400円)と串焼き盛り合わせ(550円)を注文する。

 「串焼き盛り合わせ」という出し方もなつかしいなあ。「喜よし」もこの出し方をするし、創業当初の「秋元屋」もそうだった。

 串焼きは、基本的に1本120円なのだが、盛り合わせでもらうと、品物はお任せになる代わりに値段は5本で550円と、1本あたりだと110円になる仕組み。

 特にチュルトロ系の「上しろ」がすばらしい。

 店主自らに焼いてもらうもつ焼き。何年ぶりだろうなあ。

 ちなみに秋元宏之さんと、この近くにある「すっぴん酒場」の店主・徳宿克治(とくしゅく・かつじ)さん、そして私の3人は年齢が同じ。お二人が大活躍されている様子は、私自身の大きな励みとなっているのだ。

 昔から酒場好きだった秋元さんは、他の酒場に、おいしいつまみ、おもしろいつまみがあると、すぐに取り入れて我われに提供してくれた。

 「第三秋元屋」のメニューを見ても、その遊び心はまったく失われていない。渋谷のあの店の「ポテトサラダ」、銀座のあの店の「オイルサーディン」などが、しらっとメニューに登場している。

「オイルサーディンは、値段も同じく800円にしてみました。売れますかねえ」

 と笑う秋元さん。

 開店にあたって、宣伝も何もしなかったという店内は、お客も少なくて、ゆっくりと過ごせる。まさに『大人の秋元屋』である。ある意味、秋元さんの求めていた理想の姿かもしれない。(酒場好きの秋元さんから見ると理想の姿だけど、経営者としての秋元さんから見ると、もっとお客が入ったほうがいいんだろうな。)

 でも、こういう日々も長くは続かないだろう。

 みんながこの店の存在を知ったら、半年もたたないうちに、「秋元屋」本店と同じような状態になるに違いない。

(ちなみに、客が増えたときのために、すでに2階に30席分のテーブル席が用意されているんだそうな。)

 そうなったらまた、隠れ家のような4号店を出してくださいね。>秋元さん

 ゆっくりと、本当にゆっくりと2時間ほど楽しんで、今日のお勘定は3,320円だった。

 やあ、満足。どうもごちそうさま!

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ハートランドとお通し / 牛ホルモン煮込 / たん

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れば、上しろ / シャリ金ホッピー / つくね(塩・たれ)

店情報

《平成26(2014)年12月25日(木)の記録》

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店情報: 「第三秋元屋(だいさんあきもとや)」(野方)

    第三秋元屋
  • 店名: 第三秋元屋(だいさんあきもとや)
  • 電話: 03-3330-1920
  • 住所: 165-0027 東京都中野区野方5丁目31-9
  • 営業: 17:00-23:00(土日祝は16:00- )、木休
  • 場所: 西武新宿線・野方のがた駅の改札を抜け、向かって左側の階段を降り、目の前の交番の左側にある通り(ときわ通り)に入る。左手の薬局(サンドラッグ)、焼き鳥屋(きさぶろう)の次。駅から50m(徒歩約1分)。
  • メモ: 平成26(2014)年12月10日に「秋元屋」、「秋元屋桜台店」に続く、秋元屋直営第3号店として開店。1階はカウンター15席、2階はテーブル30席。〔店主のブログ
    メニューの価格はすべて外税表記。生ビール500、一番搾り500、ハートランド500、菊正宗(小)350・(大)600、天の戸(純米)(小)400・(大)700、喜久酔(本醸造)(小)500・(大)800、喜久酔(純米)(小)550・(大)900、金宮焼酎300、芋・麦焼酎各種500~、ホッピー(白・黒・ミックス)400、レモンハイ400、ウーロンハイ400、緑茶ハイ400、角ハイ350、バーボン450、ワイン(グラス)400・(ボトル)1,800。 串焼き盛り合わせ550、かしら120、上しろ120、れば120、たん120、はつ120、はらみ120、ちれ120、なんこつ120、がつ120、ばら140、手羽先200、ねぎま130、すなぎも130、つくね180、かわ130、ピーマン130、ししとう130、しいたけ150、ぎんなん180、ねぎ130、アスパラ150、肉巻きトマト180、たんした120、はつもと120、にんにく串200。 ポテトサラダ400、角煮600、オイルサーディン800、レバカツ300、牛ホルモン煮込400、焼おにぎり250。 〔ホワイトボードの手書きメニュー〕白金豚はっきんとん串250、塩から300、梅きゅうり380、シュウマイ400、ウインナー300、じゃがバター250、板わさ400、うるめいわし280、焼きたらこ300、栃尾揚げ280、角煮600、チーズ300、上みの湯引き400、ハムステーキ串250、レタスサラダ300、カマンベール300、青のり200、べったら漬250。(2014年12月調べ)

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クリスマスイブに湯麺 … ラーメン「GOMA(ごま)」(沼袋)

湯麺(トンミン)


 「ごちそうさん」とあいさつをして「石松」を出ると、狭い通りの反対側にある「パニパニ」から、同じように「ごちそうさん」と出てきたのは、なんとBUSHさんではありませんか!

 こんな偶然が起こるんですね。なんてすばらしい神様からのクリスマス・プレゼントでしょう。

「やあ、お久しぶりです。お元気でしたか」

 とごあいさつをしながら、早稲田通りに出るまでのホンの30秒ほどの間に、「GOMA」に向かうことが決定。目の前に停まっていたタクシーで、ビュンと沼袋に向かいます。

 ここは、「キング・オブ・飲んだあとラーメン」との呼び名で知られる、湯麺(とんみん、480円)が名物。透明感のあるスープに麺。具材は少量の刻んだ白ネギという、とてもシンプルなラーメンです。

 「うどん」や「そば」も、高じると「素(す)うどん」や「生醤油うどん」、「もりそば」、「かけそば」といった、麺だけが、あるいは麺とツユだけが楽しめるものに行きつくなんて話も聞きます。

 ここの湯麺はそれと同じ。いわば「かけラーメン」、「素ラーメン」みたいなものなんです。

 どうしても普通のラーメンと同じような具があったほうがいい、という人のために、「セット」(200円)というチャーシュー、メンマ、青菜のセットも用意されています。(←このセット、つまみにもなります!)

 しかしながら、この店に来て、いきなり湯麺を食べたことはない。

 なにしろ「キング・オブ・飲んだあとラーメン」なので、この店でも、まずは飲まなきゃ!

 まずは紹興酒(180ml瓶、500円)をロックでもらって乾杯し、つまみは馬刺とミックスピザ。このつまみ、どちらもメニューにはありません。

 ここのメニューは、1番の「湯麺 480」から始まって、18番の「コーラ、ジュース 300」までの18種類。(それとは別に裏側に各種の麺類が5品ほど並んでいます。)

 そして、その9番のところがブランクになっているのが大きな特徴。日替わりのメニューが、その9番になるのです。

 「今日の9番はなに?」と店主に確認すると、「今日は馬刺があります。ミックスピザもできますよ」と教えてくれるのでした。

 飲みものも同じです。

 メニューには紹興酒とビール(500円)ぐらいしかありませんが、棚には焼酎の瓶も並んでいたりする。これらもいただくことができます。

『いろいろと店主に相談しながら楽しむ』

 これが、この店の楽しみ方の大きなポイントです。

 メニューの右下に、『3、13、23日は店主の食べ歩きの日』と書かれているとおり、ここの店主の趣味は「食べ歩き」。そうして食べ歩いた成果を、9番のメニューとして提供してくれるのです。

 だいたい、定休日を決まった曜日にしないで、3、13、23日としたことにだって、店主のこだわりがある。

「定休日を曜日で決めると、同じ曜日が定休日の店には、食べ歩きに行くことができないでしょう? 3、13、23日にしておけば、それぞれ曜日が違うので、行きたい店に行くことができる」

 たしかに! この店とまったく同じ定休日(毎月3、13、23日)の店以外ならば大丈夫だ。

 最後はお約束の湯麺を完食・完飲して〆。店を出たのは、クリスマスイブが終わるころでした。

 遅くまでお付き合いいただき、ありがとうございました。またご一緒できることを楽しみにしています!>BUSHさん

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ラーメン「GOMA」 / メニュー(表) / メニュー(裏)

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紹興酒をロックで / 馬刺 / ミックスピザ

店情報前回、同じ日の「ぶぅログのーと」)

《平成26(2014)年12月24日(水)の記録》

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いつも絶妙の焼き加減 … もつやき「石松(いしまつ)」(中野)

かしら


 酒房「北国」を出たところで午後8時過ぎ。中野には行きたい店がたくさんある。

 「北国」と同じ、中野駅の南側方面だと、荻窪「やきや」の姉妹店、中野「やきや」がある。

 南口駅前ビルの地下には、戦後の闇市の名残を残す一角もあって、その中の1軒、焼とん「いちふじ」は、戦後すぐの開店以来の名物という『とんもつスープ』が売り。

 中野駅の北側に出ると、そこが中野を代表する一大飲み屋街、中野5丁目です。

 駅前の小さい路地に入っていくと、ハイボールがおいしい立ち飲みの「」、昭和39(1964)年にトリスバーとして誕生した老舗バー「ブリック」、立ち飲み価格ですばらしい和食が楽しめる「おかやん」、魚料理が自慢の大箱店「第二力酒蔵」などがある一角へと出る。

 ここから北に向かって、早稲田通りまで突き抜ける通りが「中野ふれあいロード」。この道を中心に、まるで魚骨うおぼねのように、左右の路地にも酒場が密集しているのです。

 左側の路地に「路傍」や、うなぎ串焼き「川二郎」があるエリアを過ぎたすぐ先の、西友(左手)の手前の路地を右に入るのが、私のいつものコース。

 さらにすぐ先の四つ角を左に折れると、そこは「昭和新道商店街」です。この通りを、さらに北(早稲田通り方面)に向かって進みます。

 右手の立ち飲み「魚屋よ蔵」は、今日もお客がいっぱい。その先の右手が立ち飲み「パニパニ」で、その筋向い、左手がもつ焼き「石松」です。

 その「パニパニ」も客でいっぱいだ。よし、「石松」の席が空いてる。

 「石松」はカウンター7席のみと狭い。だからたいてい満席で、なかなか入ることができないのでした。

 さっそく「石松」に入り、キープしている金宮ボトルをお茶割りで飲み始めると、まずは、かしら(100円)が出されます。

 私が知っているもつ焼き屋の中で、焼きが一番うまいのが、ここ「石松」の店主の三浦俊行(みうら・としゆき)さん。焼いている肉の内側が透視できてるんじゃないかと思うほど、絶妙な焼き加減で出してくれます。

 「石松」は、その三浦さんが一人で切り盛り。毎日の仕入れも、自分で品川の中央卸売市場食肉市場まで出かけます。

 そうやって仕入れてきた食材を、注文を受けてから大きなかたまりから切り分けて串を打ち、その場で焼き上げてくれるのだから、これ以上の鮮度はない。この鮮度も、この店のもつ焼きの美味しさの理由なんですね。

「本当は事前に仕込みをしておきたいんですが、深夜までの営業を終えて一眠りして、市場に行って帰ってくると、もう営業時間。どうしてもその場で仕込むようになってしまうんです。お客さんをお待たせしてしまって、申し訳ないです」と店主・三浦さん。

 そんな「石松」のもつ焼きを、待ち時間少なく、すんなりと食べたい場合、一番いいのは、ちょうど今、店主が準備しているものを相乗りで注文すること。

 どれを食べても外れはないので、だれかが注文したら、「じゃ、私もそれ1本!」と便乗注文するのがい。まわりの客からも「オレも」「こっちももらおうか」という声が飛びます。

 注文に空きができると、三浦さんが「次は何を焼こうか?」と聞いてくれるので、そのときに自分が好きなものを注文します。

 かしら以降も、便乗注文を中心にレバー塩(100円)、しろタレ(100円)、がつ醤油(100円)、チレ(100円)、牛シビレ(150円)、てっぽう(100円)、はつ塩(100円)と食べ進み、最後はこれまた「石松」の名物的な一品、牛ミノ(150円)で〆て終了。

 もつ焼き9本で1時間半ほど楽しんで、お勘定が1,000円ちょうどって、安いよねえ。

 いつもありがとうございます。ごちそうさまでした。

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もつやき「石松」 / レバー / しろ

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がつ醤油 / チレ / 牛シビレ

141224p 141224q 141224r
てっぽう / はつ塩 / 牛ミノ

店情報前回

《平成26(2014)年12月24日(水)の記録》

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冬場の楽しみもう1軒 … 酒房「北国(きたぐに)」(中野)

冬の名物、おでん


 中央線沿線で冬場の楽しみと言えばもう1軒、忘れてならないのが中野駅南口にある酒房「北国」のおでんです。

 この店のおでんは、毎年11月10日から始まると決まっている。

 そのおでんの中でも、特徴的なのが玉子です。殻付きのまま煮込まれているのです。

 この玉子、生の状態からおでん鍋で煮込むわけではありません。

 あらかじめゆで卵を作っておいて、それをおでん鍋に入れるときに、コツンと鍋のふちにぶつけ、殻にヒビをいれてから投入する。

 このヒビの部分から、おでんの出汁(だし)が染み込むとともに、殻もむきやすくなるんですね。

 玉子が割れたり、煮崩れたりしないのがいい。

 逆に欠点は、熱々の状態で出された玉子の殻をむくのがたいへんなこと。

 みんな「アチチ、アチチ」と転がしながら、ちょっとずつ殻をむいていきます。

 ここ「北国」が創業したのは、昭和32(1957)年11月のこと。

 若き日に、青森から上京してきた女将(スミちゃん)は、新宿の酒場で働いたあと、独立して、この場所に「北国」を開きました。以来、57年間、この老舗酒場を守ってきたのです。

 ここに来るのは、1年10ヶ月ぶり。

 女将さんがお元気かどうか、店がちゃんと続いているかどうか、ちょっと心配していたのですが、小さな路地を曲がったところで、「酒房 北国」という小さな電灯看板に、灯りがともっているのを見てひと安心。

 入口引き戸を開けて、「いらっしゃい」と迎えてくれた女将さんの笑顔を見て、また大きく安心したのでした。

 ずらりと居並ぶ常連さんたちの顔ぶれも、変わりがありませんねえ。

「ユミさんもお元気なんですか?」

 となりの席に座っている大常連さんに、それとなく確認してみます。

 ユミさんというのは、昔からこの店を手伝っている、女将の姪御(めいご)さんです。

「うん。元気元気。週に三日ほど手伝いに来てるよ。水曜日は来ない日なんだ」という返事。

 それは良かった。

 老舗酒場にとって、「変わらない」ということほどありがたいことはない。

 奥の黒板に書かれた手書きメニューも変わらない。

 今日は、いかまぐろ500、えぼ鯛430、いか納豆380、いか塩辛380、チーズ巻430、まぐろてり400、あつどーふ400、赤ひも胡瓜400、まつも400、たたみ400、白才漬300、といった品々が書き出されています。

 ユミさんが居ないときは、女将さんがひとりで切り盛りしないといけないのだから大変だ。

 お客のほうもそれがわかってるから、女将さんに無理のないように見極めながら注文している。こういうところが大人の酒場ですね。

 お通しのロールキャベツのスープに、おでんは玉子とごぼう巻き、すじ(魚)を注文すると昆布も入れてくれた。

 これらをつまみに青森の「八鶴」の燗酒を3本いただいて、2時間ほどの酒場浴。

 今日のお勘定は、ちょうど2千円でした。どうもごちそうさま。

 いつまでもお元気でいてくださいね。>女将さん&ご常連のみなさま

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酒房「北国」 / お通しのロールキャベツのスープ / おでん

店情報前回

《平成26(2014)年12月24日(水)の記録》

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いか大根は冬の楽しみ … 立呑み「やきや」(荻窪)

いか大根


 荻窪「やきや」の冬の楽しみは、なんといっても「いか大根」(170円)。

 ゲソ(イカの足)と大根をじっくりと煮込んだこの料理。黒々と透明感のある大根が、イカ以上にイカらしい味わいを持っていて、どんなお酒にもピタリと合う。

 今日はホッピー(320円)を合わせます。

 こうして季節ごとの楽しみがあるのが日本のいいところですよねえ。

 2014年7月から単身赴任している、ブラジル北東部の街レシフェ(Recife)は、南緯8度に位置していて、年中がいつでも夏。

 明日も、明後日も、今日と同じような日がずっと続きます。

 だから季節の料理はなくて、当然のことながら「旬(しゅん)」なんて概念もない。

 料理もまた、明日も、明後日も、今日と同じようなものが出てくるのです。

 ホッピーの「焼酎おかわり」(160円)をもらって、2品めに注文したのは「珍味わたあえ」(170円)。

 これは季節を問わず、いつでもある「やきや」の名物料理のひとつ。

 最初にもらった「いか大根」と、この「珍味わたあえ」、そして「いかなんこつ焼」(170円)の3品が、「やきや」を代表する三大人気メニューで、ひとり1回しか注文することができません。

 2度めの「焼酎おかわり」(160円)をもらって、料理は「イカトンビ」(170円)を注文。これはイカの口のまわりの球状の肉を串に刺して焼いたもの。1串に5個で、2串出されるので、これでイカ10杯分なんですね。

 イカトンビは、焼きたて熱々のうちにいただいたほうが美味しいので、一所懸命いただきます。

 続いては「きざみ穴子」(170円)。焼き穴子を刻んだものと、キュウリを刻んだものを、小鉢に盛り合わしてくれます。

 全部で22品の料理メニューがある中で、この「きざみ穴子」を含めて9品が、イカを含んでいない料理です。(詳細については「店情報」を参照ください。)

 また、ほとんどの料理が170円の中、「しめさば」(270円)と「いかしょうが棒」(200円)の2品だけが違う値段です。

 1時間ちょっとの立ち飲みタイム。ホッピー外1中3に、料理が4品で、今日のお勘定は1320円でした。ごちそうさま。

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「やきや」 / いか大根 / 珍味わたあえ

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イカトンビ / きざみ穴子 / 店内のメニュー

店情報前回

《平成26(2014)年12月24日(水)の記録》

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