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日本でカイピリーニャ … カクテルラウンジ「日登美(ひとみ)」(新井薬師前)

カイピリーニャ


 ブラジルから一時帰国して1ヶ月。

 ここぞとばかりに、ひたすら日本の料理、日本のお酒を楽しんできましたが、ここらで1杯、ブラジルのお酒をいっときますか。

「カイピリーニャを、砂糖なしでお願いします」

 カクテルの基本は、甘味、酸味、そして冷たさ。

 かなりアルコール度数が高いお酒でも、これらの三要素が加わると、スッと飲みやすくなるのです。

 カイピリーニャ(Caipirinha)は、まさにそんな三要素が決め手となるカクテル。

 サトウキビから造られた蒸留酒・カシャーサに、砂糖(甘味)とライム(酸味)を加え、氷と一緒にシェイクすることで、冷たさを加えながら混ぜ合わせます。

 このレシピのうち、砂糖だけを抜いてもらったのが、先ほど注文した『カイピリーニャ砂糖なし』です。

 実は余分な甘みは、もともとお酒が好きな呑兵衛には不要。甘さが邪魔をして、杯を重ねることができなくなるからです。

「はいどうぞ」

 と出されたカイピリーニャ(900円)は、白いモヤがかかったような透明感。この白いモヤは、ライムの色合いなんですね。

 いっぽうで、ブラジルで飲むカイピリーニャは、黄色がかっている。これはライムじゃなくて、ブラジル・レモンを使うからなんです。

 ブラジルのレモンは、緑の状態のまま使います。搾った汁には甘みはなくて、ライムと同じような酸味があるんですね。香りはライムと異なりますが……。

 そして、この黄色がかった液体と、その中に見えるブラジル・レモンの皮の緑色とが、ブラジルカラー(緑と黄色)になるのでした。

 そんなブラジルのカイピリーニャに対して、きっちりと、ていねいに作られた日本のカイピリーニャは、繊細感があふれていて実にすばらしい。これはうまいなあ!

 今日は、西武新宿線・新井薬師前あらいやくしまえ駅と、地下鉄東西線・落合駅の中間あたりにある、とっても怪しげなカクテルラウンジ「日登美ひとみ」にやってきました。

 なぜ『怪しげ』なのか。

 この店があるのは、昼間に見ると廃墟としか思えないような、古い古い2階建ての建物の中。1階に3軒連なる店のまん中が「日登美」です。

 ただし、両側の店は、だいぶ前に閉店しており、お店の軒先テント(=ファサードテント)なんかも吹き飛んで、骨組みだけしか残っていない。

 しかも、「日登美」の上部には、「スナック日登美」なんていう、昔の店舗の看板がそのまま残っていて、そこには灯りもついていない。

 つまり、ここがちゃんとしたカクテルラウンジであることを知っている人以外は、絶対に入ってこれないような外観。これが『怪しげ』なのです。

 でも店の中に入ると、ビシッとしたベストに蝶ネクタイ姿のオーナー・バーテンダー、坂本憲三さんが美味しいカクテルを、安価に楽しませてくれるのでした。

 この店で圧倒的におすすめなのは、旬のフルーツカクテル。カウンターの奥のほうに、フレッシュ・フルーツが置かれていて、それを使ってカクテルを作ってくれます。

 今日も1杯めには、フルーツのカクテルをお願いすると、ザクロのウォッカ(900円)を作ってくれました。自然な赤が美しいですねえ。

 そして2杯めに、カイピリーニャを砂糖なしでいただいたのでした。

 ゆっくりと2時間弱の酒場浴。今日のお勘定は1,800円でした。ごちそうさま。

 関連するバーの情報です。店主・坂本憲三さんのご長男が、2013年12月15日に、阿佐ヶ谷駅南口に「暁(あかつき)」というバーを開店したとのことです。19:00~03:00(火曜定休)と遅くまで開いています。

141225m 141225n 141225o
怪しげな外観 / 電灯看板 / ザクロのウォッカ

店情報前回

《平成26(2014)年12月25日(木)の記録》

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 1軒めでお腹がふくらんだら、2軒めは、ちょっと強めのお酒を飲むためにバーに向かう。  「竹よし」のある西武新宿線・都立家政(とりつかせい)から新宿方面に向かう電車に乗ると、野方(のがた)、沼袋(ぬまぶくろ)という、実に呑兵衛(のんべえ)向けのエリアを通って、新井薬師前(あらいやくしまえ)へと至る。  その新井薬師前駅から徒歩15分ほど。  まるで廃墟(はいきょ)のような雑居ビルの1階中央部にある... [続きを読む]

受信: 2015.07.12 08:48

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