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鳥とうふで菊正宗燗酒 … 炭火焼「鳥久(とりきゅう)」(阿佐ヶ谷)

鳥とうふで菊正宗燗酒


 日替りの手書きメニューの中に、「鳥とうふ」(400円)とある。

 焼き鳥をつまみながらも、この料理が気になってしょうがないので注文した。

 カウンターの中央あたりに座っているお客さんの前に、ひとり用の小さな土鍋が出ている。もしかすると、あれが鳥とうふなのかな?

 それとも、「三州屋」のような、丼で提供されるスタイルなんだろうか?

 そんな想像をふくらませながら待っていると、出されたのは小鉢に盛られた「肉豆腐風の鳥とうふ」だった。

 あるいは「関東の煮奴にやっこ風の鳥とうふ」と言ってもいいかもしれない。

 出汁に醤油、砂糖などで味つけた割下で、鶏肉、玉ねぎ、そして豆腐が煮込まれている。

 鶏肉と玉ねぎは、あらかじめ時間をかけて煮込まれていて、注文を受けてから、1人前を小鍋に移し、豆腐を加えてもう一度煮込み、仕上げてくれたようだ。

 もともと、「鍵屋」で出されるような「煮奴」とか「とりもつなべ」、「とり皮なべ」などの、割下で煮込む系の料理は大好きなので、この「鳥とうふ」もうれしいなあ。

 ちょっと濃いめの味付けも、燗酒が進んで言うことなしだ。

 阿佐ヶ谷の大人気焼き鳥店、「鳥久」にやって来たのは、平成20(2008)年5月以来、実に8年ぶり。

 今も変わらず大人気のようで、かろうじて空いていた数席のひとつに座らせてもらった。

 まずは瓶ビール(サッポロ黒ラベル大瓶、550円)を注文すると、お通しとして、レタス、キュウリ、ニンジンのマリネが、小鉢で出された。

 カウンター内の、食器棚のところに掲げられているメニューを確認し、まずは「やき鳥」、「れば」、「しんぞう」(各120円)を1本ずつ注文すると、

「ればは塩・タレ、どうなさいますか?」と聞かれた。

「タレでお願いします」と答えると、

「はい、ればはタレで。あとの2本は塩でいいですね」と確認してくれた。

 この店で「塩・タレ、どっち?」と聞かれるのは、「れば」と「つくね」(120円)の2品ぐらいかなあ? あとはほぼ塩のようである。

 待つことしばし、塩焼きの「やき鳥」と「しんぞう」が1皿で、タレ焼きの「れば」が、それとは別の1皿で出された。

 ここの「やき鳥」は、よそで言うところの「ねぎ間」で、1串に、鶏正肉と白ネギを交互に刺したもの。「しんぞう」はもちろん鶏ハツだ。

 そして「れば」。この「れば」の大きさは「鳥久」の大きな特長のひとつ。なにも変わってないなあ。

 ただひとつ、変わったことと言えば、かつては上品なご夫婦二人で店を切り盛りしていたのに、今はそれに若い男性がひとり加わって、3人になったこと。

 この若い男性は、その顔を見ただけで、店主夫妻の息子さんということがわかるぐらい、お父さんに似ている(笑)。

 となりの常連さんに聞いてみると、5年ぐらい前から、息子さんも手伝うようになったそうだ。後継者ができると、店にも安定感・安心感が出るよねえ。

 カウンター上には、冷蔵ネタケースが置かれていて、ちょうど私の目の前に「なんこつ」(130円)が置かれている。これが見るからに美味しそうなので、1本、焼いてもらう。

 きっちりと美しく並んだ「なんこつ」に、店主の几帳面さを感じるよね。

 店は決して新しくはないんだけれど、焼き台のまわりのステンレスプレートなども、いつもピッカピカに磨き上げられていて、すばらしく清潔だ。これもまた人気の理由のひとつなんだろうな。

 「なんこつ」が焼き上がってきたところで、大瓶ビールも飲み終えて、「菊正宗」の燗酒を大徳利(630円)で注文すると、お猪口がたくさん入ったザルから、お気に入りのお猪口を選ばせてくれた。

 その中に1個、今はなき「はまや食堂」風のぐい呑みがあったので、それを選んだ。

 そして、その「なんこつ」のあと、冒頭でご紹介した「鳥とうふ」を注文したのだった。

 仕事が終わって、この店に向かいながら、「〆に名物の鳥スープ(250円)を飲んで帰らなきゃなあ」と思っていたんだけれど、今日は「鳥とうふ」で満足した。

 ゆっくりと1時間半ほどの『酒場浴』。今宵のお勘定は2,390円だった。どうもごちそうさま!

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炭火焼「鳥久」 / 瓶ビールとお通し / やき鳥(奥)、しんぞう

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れば(たれ) / なんこつ / 鳥とうふ

店情報前回

《平成28(2016)年3月10日(木)の記録》

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