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地元の行きつけの酒場 … やきとん「すっぴん酒場」(野方)

ガツ刺


 飲み会の予定のない金曜日。会社からの帰りの電車に揺られながら、「どこで途中下車しようか」と考える。

 そして「ここぞ」と思い当たる店がない場合は、どうしても地元の「行きつけの酒場」に足が向いてしまうことになる。バタバタとした仕事が続いていたりして、なんだか疲れ気味のときなどは特にそうだ。そういう時こそ行きつけの酒場でゆっくりと癒されたいのだ。

 そんなわけで、今日も地元の行きつけの酒場、「すっぴん酒場」にやってきた。

「こんばんは、こんばんは、こんばんわぁ~~っ」

 店主に、奥様に、そして先客のみなさんにあいさつしながら店内に入り、立ち飲みカウンターの一角で、今夜の立ち位置を決める。

 私が見たところ、常連さんはカウンターの奥のほうに集まっているようなので、私はいつもカウンターの手前のほう、焼き台の店主に近いあたりに陣取ることにしている。行きつけの酒場と言いながらも、毎日のようにやって来るこの店の常連さんたちに比べると、まったく足元にも及ばないぐらいしか来ることができていないのだ。

 財布から千円札を3枚出しながら、「黒ホッピー(450円)をお願いします」とまずは飲みものを注文する。

 氷入りのジョッキに焼酎が注がれ、それと一緒にビンの黒ホッピー(ソト)が出され、追いかけるようにお通し(100円)の大根とキュウリの漬物も出される。

 そして千円札が取られ、お釣りの450円が置かれる。ここはキャッシュ・オン・デリバリー、品物と引き換え払いなのだ。

 つまみは、いつも焼きものからスタートするのだが、今日はまずガツ刺(400円)をもらうことにした。

 ガツは豚の胃袋のこと。ゆで冷まして冷蔵保存しているものを、注文を受けてから取り出して、ていねいに刺身に引いてくれる。刻みネギ、おろしショウガをトッピングし、醤油をかけたらできあがりだ。

 プリッとした弾力感と、クセのない味わいがガツの大きな特徴だ。だから、特に手を加えることもなく、ゆで冷まして刺身にしただけで十分に美味しいのである。

 そのガツ刺で1杯めの黒ホッピーを飲み干して、ナカ(焼酎おかわり、250円)をもらうとともに、「レバ、チレ、シロを1本ずつお願いします」といつもの3本(各100円)を注文する。

 ところが!

「ごめんなさい。レバが売り切れたんですよ」

 と店主。なんと、そんなこともあるんですねえ。仕方なくチレとシロを1本ずつという注文に変更した。

 この店では、みんなどういうわけだか味付け(タレ、塩など)は指定しない。「店主におまかせ」というのが標準的な注文法だ。だから私も味付けは指定しないようにしている。(もちろん味付けを指定した場合には、その指定に従って焼いてくれる。)

 ここの焼き方は、ほかのもつ焼き屋と比べると、じっくりと時間をかける焼き方だ。それでいて炭から炎が上がったり、できあがった焼きものが焦げたりしているところは見たことがない。ちょうどいい焼き具合で出てくるのだ。

 私はこの店で、チレのうまさに開眼した。

 チレとシロを食べ終えたところで、人気の「つくね」シリーズから、「チーズつくね」(150円)と「おやじつくね」(150円)を焼いてもらう。

 チーズつくねは、チーズをつくねで包み込むように棒状にして串に刺し、焼いたもの。おやじつくねは、ニラやニンニクを混ぜ込んだつくねを棒状にして焼いたもので、皮なしの餃子のような味わいが楽しめる。

 新しく入ってきた男性二人連れが煮込み(400円)を注文したので、私も煮込みを便乗注文した。

 ここの煮込みは、しっかりと煮込み終えたものが、小さい寸胴鍋で冷蔵保存されていて、注文を受けてから必要な量を小鍋に移して再加熱し、豆腐も加えて仕上げるのである。だから注文してから出てくるまでに、けっこうな時間を要する。「煮込みは早く出る」という既成概念を打ち砕いてくれる一品でもあるのだ。

 そして煮込みのできあがりに合わせて、3杯めとなるナカ(250円)をもらう。

 この時点で、店に来てから1時間ほどが経過。通勤電車だとすぐに立ち疲れるのに、立ち飲み屋だと、いつまでも楽しく立っていられるのが不思議だよねえ。「気のもちよう」ってことなんだろうか。

 ちょうど煮込みを食べ終える頃合いで、大常連のS藤さんから「なす」(250円)の注文が飛んだので、これまた私も便乗注文。なす丸1個を、縦に半分に切り、横に5ミリピッチぐらいにスライスしたものを、半切りなすの形を保ったまま串に刺し、炭火で焼きなすにしてくれるのだ。

 できたて熱々の焼きなすがうまいねえ!

 いよいよ4杯めとなるナカ(250円)をもらって、これでビンのホッピーもなくなった。焼酎の量が多いので、ソト1・ナカ4でちょうどいい分量になる。

 お金を入れておくザルに残っているのは150円。

 最後にもう一度、シロ(100円)を焼いてもらう。

 表面はサックリと、そして中はチュルンととろけるこの店のシロは、タレの甘みとも相まって絶妙な食感を醸し出すのだ。

 このところいつも、最初と最後にシロを注文するようにしているほど、このシロにはまっている。

 ゆっくりと、たっぷりと、2時間半ほどの立ち飲みタイム。キャッシュ・オン・デリバリー(品物と引き換え払い)での支払い総額は2,950円でした。どうもごちそうさま。

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「すっぴん酒場」 / 黒ホッピー / チレ

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シロ / チーズつくね / おやじつくね

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煮込み / なす / 〆に再びシロ

店情報前回

《平成28(2016)年10月14日(金)の記録》

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 「中島メンチ」(250円)は、地元で人気の「中島屋精肉店」の自家製手造りメンチカツを炭火で炙ったもの。  ここ「すっぴん酒場」のシロが『中野の逸品』に選ばれたんだけど、この「中島屋精肉店」のメンチカツもまた『中野の逸品』に選ばれた逸品なのである。  つまり『中野の逸品』に選ばれた逸品(=中島メンチ)を、『中野の逸品』に選ばれた焼き手(=「すっぴん酒場」の店主)が焼いて出してくれるってことですね。... [続きを読む]

受信: 2016.11.16 22:00

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