開店前から並んで入店 … 「やきや」(荻窪)

東京駅近くでの仕事が午後3時ごろに終わり、荻窪「やきや」の前に到着したのは、開店時刻の5分前の午後3時55分。
開店前に行列ができているかと思いきや、なんと誰もいない。
「あれれ? いつも開店前から並んでいたご常連さんたちはどうしたんだろうな?」と思いつつ、店の向かい側で写真を撮っていたら、向こうのほうから、いつものご常連さんたちのうちのお二人がやってきた。
そのお二人が店の前に並んだので、私もその後ろに接続すると、すぐに路地の反対側から他のご常連さんたち3人もやって来て、開店待ち行列は6人となった。

前の店舗のときは、「やきや」の入口前から、荻窪駅から離れる方向へと、まっすぐに待ち行列が伸びていたのだが、新しい店舗ではその両側が、開店時刻は「やきや」より遅いものの、営業している店舗なので、お店の人たちの出入りに支障がないように、まず2~3人が、入口から「煮込みや まる。」方向に向かって並んだあと、折り返して今度は「酒蔵 つば磯」方向に向かって並ぶという並び方に変わったようだ。

ほとんど待つこともなく、午後4時ちょうどに「やきや」開店。
並んでいた順に、L字の立ち飲みカウンターの奥から順に並んでいくのも、新たな店舗での不文律のようだ。
ちなみに入口はL字の左上。店の奥のほうで左に折れて、L字の横の辺になる。
そのL字のさらに奥に、ドラム缶を再利用した立ち飲みテーブルも2つあるのだが、これはL字カウンターが満員になってから使われるようだ。
そんな観察をしていたら、だれも一言も注文していないのに、全員にまずは「ホッピー」(380円)が出された。

女将さんも、そのお孫さんのカイト(海都)くんも、ご常連さんたちの好みの飲み物を、しっかりと把握していて、注文しないでもスッと出してくれるのだ。
ということはつまり、開店と同時に店に入った8人全員の好みの飲み物が、「ホッピー」だったってことですね。
ちなみに今日は女将さんは用事があってお休み。カイトくんひとりのワンオペ営業なんだそうな。
「普通の日も、女将さんはいつも午後6時ごろには帰るので、その後はカイトくんのワンオペになるんだよ。だからいつもとあまり変わらない」と教えてくれるご常連のAさん。
なるほど。前の店舗より狭くなったので、前は午後6時から手伝いに入っていたヨーコさんもいなくなったのか。それがちょっと残念ですね。

店の奥から順に全員分のつまみの注文を聞いてくれた後、カイトくんが手際よくそれらの料理を作って出してくれる。
私は「いかみみ刺身」(360円)を、「生姜(しょうが)で」と注文した。
「いか刺身」(360円)や「いかみみ刺身」を普通に注文すると、ワサビを添えて出してくれるのだが、「生姜で」とお願いすると、ワサビの代わりに、おろし生姜を添えて出してくれるのだ。
ワサビも生姜もどっちも美味しいので、その時の気分で選ぶようにしています。

すぐに2杯めとなる「焼酎おかわり(ナカ)」(180円)をもらう。
私はいつも氷入りでもらっているが、氷を足さずに出してもらうことも可能である。
焼酎は、それ専用の小さなグラスで、毎回、計量してから出してくれるので、焼酎の量にブレがないのだ。

新しい「やきや」に来るのは、2週間ぶり2度めなので、前回とは違うものを注文しようと、2品めのつまみは「いかなんこつ焼き」(360円)にした。
「いかなんこつ(イカ軟骨)」というのは、イカの口(カラストンビ)の部分を覆っている軟骨のこと。
イカの口あたりが、イカの頭部にあたるため、脳や目などを衝撃から守る役割をしているんだそうな。
「なんこつ(軟骨)」とはいうものの、まったく骨っぽくはなくて、弾力感の強い独特の歯ごたえが大きな特徴。
しばらく食べないと、食べたくて仕方なくなる料理のひとつなのでした。

すぐに3杯めとなるナカに突入だ。
今日は右どなりが大常連のAさん。左どなりは、古典酒場・倉嶋編集長の「古典酒場部」に参加されているというEさん。
「やきや」の新店舗開店に向けた情報も、Eさんがいろいろと教えてくださったのだが、お会いするのは今日が初めて。その節は本当にありがとうございました。

3品めのつまみは、ものすごく久しぶりとなる「いかしょうが棒」(360円)。
「いかしょうが棒」は、イカの身を練り込んだ棒状のさつま揚げを、注文を受けてから焼いて仕上げてくれるもので、添えられているおろし生姜に、ちょいと醤油をかけていただきます。
っかぁ~~っ。これもやっぱり旨いのぉ!
これまた、他の店ではお目にかかったことがない一品なのだ。

4杯めとなるナカで、ソトもなくなった。今日もソト1ナカ4ですね。
このソト1ナカ4(最初のセット+ナカ3杯)の合計が920円なので、1杯あたり230円。すばらしいコストパフォーマンスである。

入口近くの焼き台に向かっているカイトくんが、「いか太郎」のTシャツを着ているのもおもしろい。
国内にいろんな「いか太郎」があるようなんだけど、このTシャツの「いか太郎」は、北海道小樽市の、いか太郎本舗株式会社の商品のイラスト。
近年不漁が続いていたスルメイカ漁も、今年は資源回復のために設定された漁獲枠を早くも超えてしまうほどの豊漁とのこと。
この豊漁が長く続いて、以前のように安くて美味しいつまみの代表格のような存在に戻ってくれることを祈るばかりです。

午後6時まで、2時間ほどの立ち飲みタイム。
今宵のお勘定は、ちょうど2千円でした。
やぁ、美味しかった、楽しかった。どうもごちそうさま。






















































































































































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