熱々たっぷりの湯豆腐 … 「養老乃瀧(ようろうのたき)」(今治)

昨日、三人連れのお客さんが注文していて、とても美味しそうだった「湯豆腐」(620円)。
しかしながら、それがけっこうなボリュームだったので、昨日は諦めて、代わりに「焼豆腐」(430円)をいただいたのだった。
今夜は絶対にその「湯豆腐」を食べようと、気合を込めてやってきたのでした。
目の前のコンロの上に置かれた湯豆腐は、小さめの金属鍋に盛りつけられていて、鍋の真ん中にはタレも置かれている。

鍋の手前の方には豆腐がずらりと並んでいるが、奥側には蒲鉾やツクネ、白菜や春菊なども入っている。

湯豆腐の話になるとよくご紹介させていただいているとおり、マイ三大湯豆腐は、呉(広島県)の「森田食堂」、新開地(神戸市)の「赤ひげ姉妹店」、そして川崎の「天下」のものである。
いずれも湯豆腐と言いながらも、実はスープ豆腐系で、美味しい出汁で豆腐が煮込まれているのが特徴。豆腐のみならず、出汁ツユまでもがつまみになるタイプなのである。

ここ「養老乃瀧 今治店」と同様に、鍋の真ん中にタレが置かれたタイプの湯豆腐というと、横浜への単身赴任時代にたくさん通った、杉田(磯子区)の「はまや食堂」の湯豆腐を思い出す。
「はまや食堂」は残念ながら2015年(平成27年)4月に閉店してしまったのだが、ひとり用の土鍋で出される湯豆腐(当時280円)は、タレにもカツオ節がたっぷりと入っていて、旨みがすばらしかったよなぁ。

さあ、湯豆腐もグツグツとできあがってきた。
湯豆腐と一緒に出されていた小鉢に、穴あきオタマで湯豆腐を取り分け…。

レンゲで鍋の中央のタレをすくって、取り分けた豆腐にかける。

こうなると、自分の大好きなスープ豆腐系の湯豆腐と同じ感じになる。
そしてトゥルンとまず一口。
おぉ~~っ、この店は「鳥かわ焼」のタレも美味しいけれど、「湯豆腐」のタレも美味しいねぇ!
タレも鍋の中で温められているから、豆腐の熱々感がそのまま保たれるのもいい。

木曜日の今日、昨日に続いてやって来たのは、この地で創業して53年となる老舗酒場、「養老乃瀧 今治店」。
全国に展開している居酒屋チェーン店なんだけれど、その店内は完全に個人店の風情なのである。

店に入ったのは午後5時半。
今日は「湯豆腐」を注文する気、満々なので、カウンター席の中の、コンロが置かれた席の前に座り、まずは「生ビール大」(890円)からスタートだ。
ちなみにコンロがない席に座った場合でも、鍋物を注文すると、その席にコンロを移動させてくれるのでご安心あれ。

1品めのつまみとして、当然のようにこの店の一大名物料理、「鳥かわ焼」(430円)を、「ニンニクも入れてください」と注文すると、すぐに出されるサービスのお通しは、タレかけのキャベツである。このタレが旨いんだ。

さらには、おろし生姜添えの「もずく酢」も出してくれた。
このすっきりとした海藻の旨みが、呑み始めの舌に心地良いよねぇ。

さぁ来た。「鳥かわ焼」だ。
今治名物の鶏皮焼きなんだけれど、ここのは皮だけじゃなくて、身の部分も含まれている上に、プレス焼きしないので、軟らかい仕上がりになっていて、独自のタレと相まって、感動的に旨いのだ。
ご常連さんたちも、毎回、必ず注文してるよねぇ。
店主によると、おかわりして3人前ぐらい食べる常連さんもいるそうだ。

「これもどうぞ」と出してくれたのは、「シシトウ天ぷら」。
このでっかいシシトウ2本は今治市玉川町で作られたもの。もう1個はシイタケだ。
「マヨネーズで食べてみて」とオススメいただいたので、そうしてみると、これまた美味しいこと! ししとうとマヨネーズがよく合うねぇ。

重くてでっかい「生ビール大」を飲み干して、昨日ボトルキープした「黒よかいち」を、「Ribbon タンサン(190ml瓶)」(150円)で割って、麦焼酎ソーダ割りでいただく。
そして満を持して注文したのが、冒頭でご紹介した「湯豆腐」(620円)だったのだ。

この「湯豆腐」が、見た目のとおりボリュームたっぷりで、チビチビとつまみながら飲んでるうちに、半分ぐらい残っていた麦焼酎のボトルも飲みきってしまい、2本目となる「黒よかいちボトル」(720ml瓶、2,900円)をもらう。

そろそろ「湯豆腐」も食べ終えるというタイミングで、女将さんが「おにぎり」を出してくれた。
このふりかけたっぷりの「おにぎり」が、ハートの形をしているのも嬉しいではありませんか。
添えられている昆布佃煮とキュウリ漬物もいいつまみになるよねぇ。

ゆっくりとたっぷりと2時間半ほど楽しませてもらって、今宵のお勘定は5,140円でした。どうもごちそうさま。
2本目の麦焼酎キープボトルは、まだたっぷりと残っているぞ!
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