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おでんに燗酒 … 居酒屋「ほ里乃家(ほりのや)」(鷺ノ宮)

週末です。今日は仕事が長引いて、横浜の事務所を出たのが午後10時半。この時間になると、自宅につくのは午前0時を回ってしまいます。おなかもすいてるので、ちょいと1軒、と向かったのは、鷺ノ宮駅のすぐ近くにある居酒屋「ほ里乃家」です。

「こんばんは」と入ると、0時過ぎにもかかわらず、常連さんたち4人ほどが盛りあがっています。

まずはビール(アサヒ・スーパードライ、大瓶、550円)からいきますか。0時を過ぎてからいただく1杯目のビールです。あぁ。うまい。今週も終わりましたねぇ。

お通し(200円)として、切干大根煮が出ます。

つまみは何にしようかな。店の奥の壁に並んだ短冊(たんざく)を確認します。お。「そら豆」(450円)が出てますね。この「そら豆」と、あとは「たらぽん酢」(400円)をもらおかな。

まずは「たらぽん酢」から出てきます。これは鱈(たら)の身をゆでて冷蔵庫で冷やしておいたものを、注文を受けてから1人前分の身をほぐし、ワカメと一緒に小鉢に盛り込んで、それにポン酢醤油を回しかけたものです。鱈とポン酢醤油は、身も白子も、ベストマッチですねぇ。

そして「そら豆」。この店の「そら豆」は、注文してからサヤから出して、その場でゆでてくれるのです。ゆでたての「そら豆」のうまいことといったら…。

お酒を燗でお願いします。「剣菱(けんびし)」のほうね。

この店には、普通のお酒は2種類あって、甘口が「剣菱」、辛口が「剱(つるぎ)」。どちらも320円で、銘柄を指定しないで注文した場合には「剱」が出るようです。他に、純米酒の「穏(おだやか)」(380円)などもあります。

おでんももらいましょうか。ダイコンと、スジ、チクワブにするかな。

先日、古本屋さんで、以前から気になっていた「とことんおでん紀行」(新井由己著)を購入して読んだばかりなのです。この本は、原付バイクで100日以上かけて日本各地のおでんを食べ歩いた結果をまとめたものです。資料として「おでん種分布図」「付けだれ分布図」「揚げかまぼこの呼び名」なんかもついていて役に立ちます。これらの分布図は、著者が開設している「おでん博物館」でも見ることができます。

この分布図によりますと、スジは関東圏内のみ、そしてチクワブにいたっては、東京界隈のみというせまい分布範囲になっています。スジは、関西でよく見られる牛スジではありません。紀文の「おでんだね事典」には、『白身魚のすり身に軟骨を加えて棒状に形づくり、ゆでたもの。軟骨のコリコリした歯ざわりが特徴』とのっています。同じくチクワブは『東京のおでんに特有のたね。小麦粉のタンパク成分(グルテン)が、もちっとした口あたりを生む。クタクタに煮たのが好き、という人が多い』だって。たしかに今食べてるチクワブも、クタクタに煮込まれてます。

お酒のおかわりをもらいましょうね。

ダイコンの項目もおもしろいですよ。『家庭でもおでん屋さんでも、ダントツで人気ナンバー1のたね。庶民派野菜として親しまれるが、奈良時代には1本が米1升と同じ値段だったとか』。奈良時代には高かったんですねぇ。

常連さんたちの話を楽しく聞いたりしているうちに、気がつくともう1時半。閉店時間を過ぎちゃってるではありませんか。お勘定は2,650円でした。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年1月16日(金)の記録》

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受信: 2004.05.03 09:48

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