アンコウ尽くしの夕食会 … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)
今日は「竹よし」の2月の夕食会です。今月のテーマは「アンコウ」。楽しみですねぇ。
夕食会は午後5時からの開始ですが、なんと今日は年に何度かの土曜出勤の日。フレックスを利用して、早めに会社をあがらせてもらったものの、自宅を経由して、店に着いたのは午後5時半でした。さすがに横浜からだと時間がかかるなぁ。
「こんばんは」と店内へ。店内はカウンターに4人、テーブルには3人ぐらいの先客がすわり、すでにアンコウを食べはじめています。カウンターは奥から順につめてる状態になっているので、私もその次の席に。ちょうどカウンターの真ん中からひとつ右にずれたあたりです。
カウンターの上の段には、アンコウの七つ道具がずらりと並んでいます。
アンコウの七つ道具というのは、えら、皮、トモ(尾ビレ、胸ビレ)、ヌノ(卵巣)、水袋(胃)、肝に柳肉(りゅうにく~三枚におろした身)です。
まず出てきたのは、アンコウの刺身。なんと刺身で食べられるんですねぇ、この魚。
店主から「今日のアンコウは、常磐産の活けじめ。おそらくアンコウの中でも最高級品じゃないかと思います」と説明が入ります。このアンコウ、目方が6.3kgあって、仕入れ価格が2万円もしたのだそうです。高級魚なんですねぇ。
刺身の食感は、極上のタラにも近い感じ。アンコウのほうが、味の透明感(すっきり感)が高いかな。
アンコウ特集ながら、カウンターの上にはブリ大根の大皿もあります。「ブリも2月までがおいしいですからね」と店主。どれどれ。さっそく小鉢にとって、これもいただきます。なんと! 大根によく味が染み込んでいて、実にうまいですねぇ。
最初の生ビールを飲み終えて、今日は高知の「酔鯨(すいげい)」を飲んでみましょうか。
カウンター内の厨房では、おかみさんが「あんこう鍋」の準備を着々と進めています。アンキモがたっぷりと入れられて、コクがありそうですね、この鍋は。
カウンター上には、にぎり寿司が出ます。アンコウのにぎりが2貫に、トロが1貫。
このトロがまた、きれいですねぇ!
店を開店した直後(平成5年3月)に、あるお客さんから「魚料理を看板にするからには、マグロが大事。マグロだけは赤字にしてでもいい品をそろえたほうがいい」という助言を受けて、マグロには力を入れているそうなのです。
だから、いつきても常にマグロの刺身はメニューにのっているし、いい品物が出てくるのです。今日のトロのにぎりもおいしいや。
と、ここで、出席していたTkさんから、店主をはじめ、常連のみなさんに重大な報告があるとのこと。「なに、なに?」とTkさんを注目する参加者一同。「実は、私たち、婚約しました」。えぇ~~っ! おめでとう! 店内には、祝福の拍手が響き渡ります。
なんとねぇ。同じ女性(Kwさん)といっしょに出席されることが多いので、「仲がいいんだなぁ」とは思っていたのですが、そうですか。ご結婚ですか。
さっそく常連さんのひとりが取りしきって、共同記者会見(!?)です。「どこでプロポーズしましたか」「そのときの状況は」と、次々に質問が飛びます。照れながら答えるTkさんもKwさんも、本当にうれしそう。Kwさんの指に輝く婚約指輪は、なんと、今日手渡したものなのだそうです。これはめでたい場になりましたねぇ。
そこへ出てきたのがあんこう鍋。カウンター上、そしてテーブル上には卓上の固形燃料式コンロが用意されます。
「はい。それじゃ、おふたり初の共同作業ですよ」なんて言いながら、チャッカマン(コンロなどに着火するための、先の長いライター)がふたりにわたされます。ふたりで、手に手をとって、固形燃料に着火! 店内はまたまた祝福の拍手です。
あんこう鍋をつっつきながら、参加各人が、それぞれ自分の婚約のときの様子や、婚約の言葉などを報告します。もう、けっこう酔っているので、みんなの話は大いに脱線しつつ、とてもおもしろおかしく進行します。
カウンター上には、よ~く開いた蕗の薹(ふきのとう)の天ぷらや、常連のMyさん手製のゴマ豆腐が登場です。
最後は、店主もカウンター側で、みんなと一緒に祝福の輪に加わります。
いやいや。アンコウもおいしかったですが、TkさんとKwさんとの婚約話で、とっても盛り上がった夕食会でした。結局、10時前まで、5時間近くも楽しんでしまったのでした。
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