ポスト「十四代」!? … 立ち飲み「鈴傳(すずでん)」(四ツ谷)
四ツ谷界隈での仕事が終わったのが、ちょうど5時。久しぶりに「鈴傳」でおいしいお酒でも飲んで帰ろかな。
「鈴傳」は、四ッ谷駅のすぐ近くにある酒屋なのですが、その酒屋の脇にある目立たない入口が、立ち飲みコーナーへの入口なのです。その立ち飲みコーナーは、入口のところから細い通路が続いていて、中が広くなっています。Pの字の形が近いですね。
5時を回ったばかりというのに、すでに先客がふたりいて、立ち飲み酒を楽しんでいる。
私も、さっそくカウンター一番手前の注文場で、小瓶のビール(330円)と刺身(300円)をもらいます。この店は、その場で支払うスタイルですが、消費税が外税でついて、660円です。
ビールと刺身の小皿を両手に持って、カウンターの一番奥側に立ちます。
ビールは、なにしろ酒屋だけにどの銘柄も置いていますが、今日出てきたのはキリンラガーの小瓶でした。
刺身は、カツオのたたきと、タコです。タコは生ではないのですが、さっと湯がいた程度。カウンター上の醤油を回しかけ、添えられたワサビを溶かしていただきます。
先客の年配のおふたりは、それぞれひとり客として入られたお客さんのようで、かなりの常連さんの様子です。お酒をたのむにも、「玲子さん、今度は九平次のうすにごりにしてみようか」なんて、お店の人に名前で呼びかけながら作ってもらっているのです。この玲子さんという女性が、この立ち飲みコーナーの主(女将格)といった感じの存在なのです。
トクトクと注がれているお酒は、名古屋の「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」の「うすにごり」で、1合のコップになみなみと1杯が500円(+税)です。お酒は300~600円ぐらいの価格帯で、10数種類ぐらいの短冊メニューが、注文場所横の壁に並んでいるのです。
私もボチボチとお酒にしようかな。本当は、カウンター端っこの注文場所までいって注文するんでしょうが、さっきのおじさんのまねをして、ここから注文してみましょうか。「すみません。伯楽星をお願いします」。
この「伯楽星(はくらくせい)」というお酒。宮城県のお酒だそうで、短冊には「ポスト十四代の食中酒」と書かれています。生詰の特別純米酒が500円(支払額は、税も入って530円)です。
ど~れ。ポスト「十四代」と言われる味はどうかな? う~む。「十四代」ほどの、すっきりした透明感はないのかな。というか、「十四代」とは違う系統のお酒のように思います。むしろ、同じ宮城の「一ノ蔵」のほうが、近い感じじゃないかなぁ。しかし、味の系統はさておき、この「伯楽星」もピリッときれがよくて、いい味わいであることには違いありません。
「伯楽星」も、先ほどの「九平次」のうすにごりも、一升瓶の価格が2,500円(+税)のようですので、店に出てくるときは倍の値段になってるんですね。
お客さんも次々に入ってきますが、みなさん注文の品を受け取ると、壁際に作りつけられた立ち飲みテーブルのほうに行きます。したがって、カウンターは、さっきからずっと3人の状態が続いているのです。
さあて。それじゃ私も、これぐらいにしておきましょうか。「どうもごちそうさま」。なにしろ支払は、そのつど終わっているので、帰ろうと思うと、その時点でスッと帰れてしまうのです。
「どうもありがとうございました」という玲子さんの声と笑顔に見送られながら、店をあとにしたのでした。今日は、ちょうど1時間程度の滞在、総支払額は1,190円でした。
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