昼間に信州そば … そば「なゝ樹(ななき)」(恵比寿)
昼どきに恵比寿界隈です。JR恵比寿駅に向かって歩いていると、目の前には「神戸ランプ亭」が。テレビ、雑誌では、昨年末の米国産牛肉の輸入禁止措置以来、牛丼の販売中止ばかりが報道されていますが、ここ「神戸ランプ亭」では、穀物で育ったオーストラリア産牛肉に切りかえることによって、4月以降も牛丼の販売を続けるそうなのです。牛丼は日本で生まれた食文化らしいので、なんとかして牛丼の販売を続けていこうという「神戸ランプ亭」の姿勢には好感がもてます。
と思いつつも、今日のところは好感をもっただけで店の前を素通りし(ゴメンナサイ)、近くにある信州・戸隠(とがくし)そばの店「なゝ樹」ののれんをくぐります。なんとなく、今日は冷たいそばを食べたい気分なのです。
「いらっしゃいませ。おひとりさま、こちらにどうぞ」と案内されて、店内右手のテーブル席へ。先客のサラリーマン2人と相席ですが、8人ぐらい座れる大きなテーブルなので、あまり気になりません。「定食をお願いします」「おそばは、ざるとかけ、どちらになさいますか」「ざるでお願いします」。
私の場合、こんな手順で注文したのですが、あとから入ってきた常連さんと思しき人たちは「ざる定ひとつ」とか、「かけ定ください」といったたのみ方をしてました。昼の定食は800円(+税)。ざるそば又はかけそばに、豚皿、漬物、そば飯が付いているのです。
この店の「ざるそば」は、普通のそば屋さん風には「もりそば」です。つまり、海苔(のり)はのっていないのです。
定食にはしないで、ざるそば又はかけそばの単品というのも、もちろん注文可能です。メニュー上は、「戸隠そば(ざる、かけ)」と表記されていて550円(大盛りは750円)です。他のそばメニューもずらりと並んでいて、一番高いのが天ぷらそばの1,800円です。
しかしながら、昼はほとんどの人が定食を注文するようで、ほとんど待つこともなく定食が出てきました。
東京のそばと比べると、麺が太めで、しっかり噛まないといけないぐらい腰が強いのです。また、汁も東京のそばほど濃く(辛く)なくて、どっぷりとつけて食べるのがちょうどいいぐらい。これは信州そば全般に言える特徴かもしれませんね。
戸隠(とがくし)は、その昔、山伏や修験行者の道場だったのだそうで、その携行食として「そば」が用いられたのだそうです。霧がよく発生する寒冷な高地で育つ「そば」は、とても上質なのだそうで、これが「霧下(きりした)そば」と呼ばれる名品となった。そして、この「霧下そば」(←原材料としてのそば)を使って作ったのが「戸隠そば」(←食べものとしてのそば)なのだそうです。
今日は昼間なのでダメです(なにしろ昼はつまみやお酒のメニューが出ていないのです)が、ここは夜来てもおもしろいんですよねぇ。なにしろ、信州料理なので、ざざ虫や蜂の子、馬刺しに野沢菜、岩魚等々をつまみに、これまた信州の地酒「菊秀」などがいただけるのですから。
どうもごちそうさまでした。今度は夜来なきゃね。
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