ニューオーリンズの香り … パブ「AL'S PUB(アルズ・パブ)」(鷺ノ宮)
「竹よし」での夕食会を終えて、Myさん、Hsさんたちと6人で二次会に出かけたのが、鷺ノ宮にあるアメリカ南部料理の店、「AL'S PUB(アルズ・パブ)」です。Myさんは、この近くに住んでいて、この店でも常連さんのようです。
店主はアメリカ・ルイジアナ州出身のアレンさん。アレンさんのお店だから「アルズ・パブ」という名前なんですね。
入口の間口は、どっちかというとせまいのですが、店に入ってみると意外と奥行きがあって広い。このカウンターは、どう説明すればいいんでしょう。「ら」の字のような形かなぁ。丸っこい部分は「ら」の字から受ける印象よりはずっと小さいですが…。
店内に先客はなく、われわれ6人は、カウンターのその丸っこい部分をぐるりと取り囲むように座ります。丸っこいカウンターの中に、椅子が1個置いてあって、ここが店主のアレンさんが座る場所のようです。
さっそくワイルド・ターキー(バーボン)のボトルが出てきて、それぞれ水割りやロックを作ってもらいます。私はロックでお願いしますね。そして、みんなでカンパ~イ!
料理のほうは、この店らしいものをもらいましょうということで、Myさんが注文したのは「シーフードガンボー」(1,800円)と「ビーフステーキ」(3,500円より)です。けっこういいお値段がするんですね。
店は、昭和60(1985)年に開店したそうで、店主も日本語を聞き、話すことが可能です。しかし、ちょっとむずかしい会話になると、英語が混ざってくるようで、Myさんら常連さんも英語まじりで話しています。
まず出てきたのは「シーフードガンボー」。「ガンボー(Gumbo)」というのは、オクラのことなのだそうです。オクラは、実は英語でもokraですが、アメリカ南部ではガンボーともいうのだそうです。そして、料理の「ガンボー」は、このオクラでとろみがつけられた、具だくさんのスープなのです。
この「ガンボー」などのアメリカ南部料理のことを「ケージャン料理」というのだそうです。ケージャン(Cajun)というのは、カナダのアカディア(今のノバスコシア)地方の人を表すアカディアン(Acadian)が転じたものなのだそうです。この地方の人たちが、18世紀の英仏植民戦争にやぶれて追放されて、当時スペインの植民地であったルイジアナ南西部に移住したんですって。
なにしろ、ルイジアナ州あたりは亜熱帯に属する地域でもあるため、南部特産のザリガニ、ワニ、ナマズ、カエル、豆、トマト、ピーマンなどに、ハーブとスパイス類をふんだんにいれたスパイシーでホットな味が、「ケージャン料理」の特徴なのだそうです。歌で有名な「ジャンバラヤ」(パエリアに似た炊き込みご飯)も「ケージャン料理」ですね。
店内にはカラオケもあったりして、なんだか不思議な空間です。レストランのような、バーのような、スナックのような、さらにはケーキやコーヒーもあって喫茶店のようでもあり…。なんなんだろう。分類がむずかしいお店ですねぇ。
ステーキもきました。昔、アメリカ南部(アトランタ)に出張で行ったとき、ボリュームはすごいけど、焼き加減には無頓着というステーキをたくさん食べたので、アメリカのステーキってそんなもんか、と思っていたのですが、ここのステーキはいい焼き加減で、おいしい。
最後に、お土産として「スペシャルキャンディ」(100gあたり600円)をいただきました。このお菓子は、店主が子供のころに食べていた、ニューオーリンズのお菓子なのだそうですよ。
午後10時から、ちょうど真夜中(12時)まで2時間ほど楽しんで、6人で20,500円でした。値段はちょっと高いけど、中野区に居ながら、アメリカ南部(ニューオーリンズ)っぽい空気が感じられるのがいいですね。
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