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アッツアツの串カツで … 居酒屋「バクダン」(高円寺)

阿佐ヶ谷図書館のあと、自転車で「川名」に向かいます。ところが、土曜日午後5時の「川名」は、外からちょっと見てもわかるぐらいの満席状態。いやぁ、これは入れませんなぁ、残念ながら。

この場所から、次に向かうとすると、一番近いのは阿佐ヶ谷駅界隈。しかしながら、阿佐ヶ谷駅界隈に、「川名」に匹敵するほど、「サッと飲んで、スッと帰れる」お店が発見できてないんですよねぇ。となりの荻窪駅界隈には「やき屋」「カッパ」「鳥もと」という、まさに“サッ・スッ”の代表格のようなお店がひしめいているんだけど、自転車で行くと(車が多い道を通らないといけないので)帰りが危なそうだしなぁ。

よし。逆どなり、高円寺に向かいますか。高円寺も、立ち飲みの「七助」や「」のほか、私自身はまだ行くことができていませんが、もつ焼き「四文屋」の高円寺店や、やきとり「大将」(南口の1号店、ガード脇の2号店、北口の3号店)なども軒を連ねる“サッ・スッ”どころなのです。

しかし、結局今日は、帰りの楽(らく)さを優先して、早稲田通りにほど近い大衆酒場「バクダン」にしたのでした。

「こんばんは」と入った店内。この店もテーブル席は全部埋まっている状態です。この時期、飲みに出かける人口が増えてるのかなぁ。気候がいいので、土曜日の夕方、フラッと近所の居酒屋に出かける人が多くなるのかもしれませんね。

店の奥にあるカウンター席(8席程度)には先客がひとりいるだけですので、私もそのカウンター席に座って、ホッピーをお願いします。

この店は、入口側のフロアに4人掛けのテーブル席が5卓と2人掛けのテーブルが1卓並んでいて、常連さんたちはこのテーブル席に入れ込み状態で入っていくのです。(「入れ込み」: 飲食店などで、別別に来たお客をいっしょの大部屋に入れること。また、その大部屋。-新明解国語辞典より-)

さて、ホッピー。以前は、サワーグラスいっぱい(←ホッピーが入るすき間がないぐらいの量)の氷入り焼酎と、それとはべつにホッピーのビン(いわゆる“ソト”)というスタイル(メニュー上では「ホッピー酎(350円)」という表記)で出てきていたのですが、最近は氷だけ入ったサワーグラスと、1合のコップに入った焼酎(いわゆる“ナカ”、250円)にホッピー瓶(“ソト”、200円)というセットで出てくるようになりました。

現在の“ナカ”+“ソト”のスタイルは、合計450円ですので、一見、以前より100円高くなっているような感じがするでしょうが、実は“ナカ”+“ソト”のセットからは、サワーグラスに2杯分のホッピー割りが作れるのです。したがって、必ず“ナカ”をおかわりするぐらいの量を飲むのであれば、現在のスタイルのほうが向いてるのかも…。

最初のつまみは、そら豆(380円)をもらいましょうか。ここのそら豆も、一般的な大衆酒場のそら豆や枝豆同様に、あらかじめ作り置きしているものを、注文に応じて器に盛ってくれるもので、注文から出(で)までが早いのです。

ほ里乃家」のそら豆のように、注文してから茹でてくれる熱々のそら豆も大好きですが、この店のように、注文したら、待つことなしにすぐに食べられるというのも、それはそれでまたいいもんですね。そら豆の出はじめの時期なら圧倒的に前者が、もうほとんど枝豆の季節に移りつつある今の時期なら後者でもいいかな、私としては。

今日はねぇ。テレビ下にあるおすすめメニューの中に「ミンククジラ刺し 800円」というのがあって気になっているのです。ほとんどのものが250~500円ぐらいの範囲内におさまっているこの店にあって、800円というのは破格の高値に感じてしまいますが、逆に考えると、他のメニューと同じぐらいにおさめようと思っても、どうしてもこの値段をつけなければやっていけない仕入れ値だったんでしょうねぇ。

他の店でもそうですが、その店の通常レベルを超えるような価格設定のものを見ると、「仕入れの段階で、うちの価格設定でいけるかどうかずいぶん悩んだ挙句に、どうしてもメニューに載せたくてふんぎったんだろうなぁ」なんて感じてしまいます。以前、太田和彦さんが、メニューの中にふっと高い一品があったりすると「心意気を感じて注文してしまうことが多い」というお話をされてましたが、なんとなくその感覚がわかるような気がします。

でもなぁ。実は「竹よし」の来月の夕食会のテーマが、30回突破を記念して、クジラになりそうな雰囲気でしたからねぇ。久々のクジラの感動は、そのときにとっておきましょうか。

ちなみに、他のおすすめニューはというと、赤貝、ミル貝、シメサバ、タコ刺し、マグロ刺しといった刺身類が400~500円。カニサラダ 350円などが、いつもと違うところでしょうか。タコブツ、マグロブツ(それぞれ刺身より50円安ぐらい)は定番メニューとしていつもあるようなのですが、タコ刺し、マグロ刺しは、それ用のタネが入ったときにしかメニューに出てこないんでしょうね、きっと。

そこへ、テーブル席の常連さんから「串カツね!」と注文が入ります。串カツは1本が200円。私も、夕食前の散歩なので、それぐらいにしておきましょうか。「じゃ、私も串カツ」と便乗注文します。

1杯目のホッピー割りを飲み干し、2杯目を作ったところへ、串カツが出てきました。ウスターソースをどどっとかけて、まずは一番先っぽのカツをかじります。アチッ、ハフ、ホフ。口中に空気を送り込みながら、アッツアツの豚肉を転がします。

こちら(東京方面)の酒場で「串カツ」というと、通常はこの豚肉・玉ネギ・豚肉・玉ネギ…と、順番に刺されたものに、まるごと衣をつけて、『串に刺さっていて、肉の間に玉ネギがついてるトンカツ』風に揚げたものであることが普通のようです。大阪方面で言うところの「串カツ」は、こちらでは「串揚げ」と呼ぶのが、これまた普通のようなのです。最初から、「大阪風」あるいは「関西風」を標榜するお店では、大阪方面と同じ呼び方をしているようですが…。

この串カツの豚肉は、やわらかくてジューシーで、いいですねぇ。そういえば、もつ焼き(内臓肉)や焼き鳥(鶏肉)はよくいただくのですが、豚肉そのものをつまみとして食べたのは久しぶりのような気がするなぁ。豚肉そのものがつまみになるようなものって、他に何があるだろう。ハム、ソーセージ、スペアリブ、焼き豚など?

お。そろそろ6時だ。夕方の居酒屋散歩は、だいたい6時過ぎには家に帰るようにしているので、ボチボチと腰をあげますか。グイッとホッピーの最後のひと口を飲み干して、お勘定をお願いします。約45分の滞在で、今日は1,030円。「毎度どうも」という声に見送られながら、店を後にしたのでした。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年4月17日(土)の記録》

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都内での仕事を終えて、午後5時半には高円寺の一角にある大衆酒場「バクダン」です。開けっ放しの脇の入口から店内に入ると、右手のテーブル席には6~7人くらいのグルー... [続きを読む]

受信: 2004.10.17 20:37

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