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ニホンシトロンで下町風! … やきとん「秋元屋(あきもとや)」(野方)

掲示板で、『中野区近辺では入手困難な「ニホンシトロン」の炭酸が「秋元屋」に登場しました』という情報をいただいて、さっそくチャリを飛ばして出かけてきました。

日曜、午後6時の店内は、すでに7~8割程度の入り。もはや安定した人気店ですねぇ。

入口近くに開いてるところに座ろうとしたところ、カウンターの一番奥のお客さんから「ヨッ」と声がかかります。あ。Tdさん! Tdさんは、地元に生まれて、地元に育った、生粋(きっすい)の地元っ子で、この界隈のことをよくご存知なのです。「魚がし寿司」「竹よし」などを教えてくれたのもTdさんなのです。さっそくTdさんのとなりに移動します。

「飲みものは?」という声に、待ってましたとばかりに「キンミヤとニホンシトロンをお願いします」。その注文に、「さっそく連絡がいきましたか」と焼き台の店主もニコリと微笑みます。「あふれるぐらい泡が出ますから気をつけてくださいね」とおかみさん。

ニホンシトロンの瓶は、190ml入りながら、なで肩の細身。どれどれとジョッキの焼酎に注ぎ込みます。ジョワワァ~ッ。炭酸の音もドハデに、シュゥゥ~ッと泡が盛り上がってきます。おぉ。聞きしに勝る泡立ちですねぇ、これは。途中でいったん休憩し、ある程度泡がおさまるのを待って、再び注ぎます。

カァ~ッ。ものすごく強い炭酸ですねぇ。口の中で炭酸成分が大暴れです。

下町酒場といえばココという情報サイト「酔わせて下町」の中の特集、「下町ハイボール」のページによりますと、関東での焼酎の飲まれ方は「①焼酎のみ」→「②焼酎+シロップ」→「③焼酎+ホッピー」→「④焼酎+炭酸」→「⑤焼酎+炭酸+“元祖の素(謎のエキス)”」→「⑥焼酎+サワーの素(レモンサワーやライムサワーなど)」と変遷してきたのだそうです。

この近所で言えば、荻窪「カッパ」が①、沼袋「ホルモン」が②、そして③は荻窪「やき屋」をはじめいろいろと。で、④が今飲んでるものですね。この炭酸の強さが、「下町酎ハイ」の大きな特徴なのだそうです。

ちなみに、このキンミヤ+ニホンシトロンのセットは370円でした。

さて、つまみのほうは、まずは煮込みをもらおかな。あれ? 以前は「煮込み」(320円)と「煮込み玉子入り」(380円)の二つしかなかったのに、「煮込み豆腐入り」(380円)というのも加わってますねぇ。「玉子も豆腐も入れてもらうのはできますか?」「ハイ、大丈夫ですよ」。すぐに大きめの小鉢に煮込みを入れてくれて、「お待たせしました、全部入り(440円)です」!

Tdさんは、今では週に2~3回、ここ「秋元屋」に通われてるのだそうです。「鳥芳がなくなったからねぇ」とTdさん。ほんとにそうですよねぇ。Tdさんの家(都立家政駅近く)は、ちょうど「秋元屋」(野方)と「鳥芳」(鷺ノ宮)の中間あたり。逆方向になったとはいえ、「鳥芳」と同じぐらいの距離感で通えるんですね。

2杯目の飲みものは、これまたさっきメニューで新発見した「トリハイ」(280円)をもらってみましょうか。「これは、いつからあるんですか?」と店主に聞いてみると、「先週からなんですよ。中野のブリックで研究しまして」とのこと。

なにしろ店主が研究熱心で、店が終わったあとや、週に一度の休みの日(水曜日)には、他の店に研究に行くらしいのです。たとえば最初にいただいたニホンシトロンの炭酸は、堀切菖蒲園の「小島屋」で研究してきたものなのだそうです。そして、この「トリハイ」(トリスのハイボールのこと)は、「ブリック」のものをベースに、「ピュアー」のマスター直伝のレモンピールで仕上げたものなのだそうです。

レモンピールというのは、薄く切ったレモンの皮をグラスの上でひねって、皮に含まれる油分でカクテルに香り付けすることを言うのですが、このレモンピールが実によく効いていて、おいしいハイボールに仕上がっています。これはやばい。スイスイと入ってしまうカクテルです。あ。ちなみにトリハイ用の炭酸は、この店で従来から使っていたハイサワーのものです。

さあて。そろそろ焼いてもらいましょうか。今日はコブクロとガツをお願いしますね。

この店のもつ焼きは、普通は2本1人前で180円。しかし、みなさんが注文しているのを聞くと、「タンを3本、塩でね!」なんて本数を指定している人もいるようです。

そういえば、コブクロとガツも新登場メニューですねぇ。最初のころに「そのうちコブクロなんかもやってみたいと思ってるんですよ」と店主が言っていたのを思い出します。いよいよ研究段階を終えて、メニューに加わったんですね。

出てきたコブクロ(塩焼き、2本で180円)は、すごいぞこれは! 「鳥芳」の大きくぐるりと円を描くコブクロもすごかったのですが、ここのコブクロは、大きさはそれほど大きくないものの、グルグルッと回っている感じは「鳥芳」以上です。

そしてガツ(こちらも塩焼き、2本で180円)。このガツは厚みがありますねぇ! その厚みが、そのまましっかりとしたプリプリ感につながっていて、ガツ好きにはこたえられません。

トリハイ(280円)もおかわりお願いします。しかし、このトリハイはもつ焼きに合いますねぇ。ウイスキーのハイボール自体が、もともと絶対にもつ焼きに合いそうな品物なのに、他のもつ焼き屋さんのメニューにないのが不思議だったぐらいです。絶対いいよ! これは!

トリハイもうまく、Tdさんとの話も盛りあがり、今日は結局1時間40分あまり長居してしまいました。この間、店はズゥ~ッとほぼ満席の状態を維持しています。そろそろ私は失礼しますか。今日は1,730円でした。どうもごちそうさまでした。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年4月25日(日)の記録》

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天ぷらの「せき家」から、野方駅への路地を抜けて、さらに銀行先の路地を入ります。「 [続きを読む]

受信: 2004.06.06 16:16

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