満腹! ゴーヤチャンプル … 居酒屋「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)
土曜日です。例によって夕方の図書館散歩のあと「川名」に向かいます。店についたのは、午後4時半。おぉ。今日はいつにもましてすごい状況です。カウンターはもちろんいっぱい。テーブル席にも全卓に客が入っており、奥の小上がりにもすでに何組か入っている。まだ開店30分後なのになぁ…。
「いらっしゃいませ。B卓に相席でどうぞ」というおねえさんの声にしたがって、B卓左に座ります。向かい側、B卓右に座っているお客さんも、いつもカウンター2~3番席あたりで見かけるお客さんで、年配の常連客です。
ちなみに、B卓右、B卓左という場合の左右は、カウンター側から見てどっちかということを示していて、お店の人同士で場所を伝えるときの言い方です。たとえば、店主がおねえさんに、「マグロブツはどちら?」と確認すると、おねえさんが「B卓左です」といったように答えるのです。
席につきながら、さっそく生グレープフルーツサワー(336円)を注文します。
すぐに飲みものを持ってきてくれたおねえさんは、私にとっては初顔。つまり今日は、手伝いの中国人女性がいつもの2人から3人になっているのです。店主夫妻(←夫妻だろうと思ってるんですが、確認したわけではありません)のほかに、手伝い3人の、都合5人で切り盛りしているんですね。とはいえ、なにしろお客さんが多いので、てんてこ舞いの状態です。
飲みものを持ってきてくれたおねえさんは、まずは私よりも先に入っていた、いつものカウンター1番席の常連さんに注文を聞きます。「大変そうだから、あとで注文するよ」と1番のお客さん。
次に私のところにやってきて、「時間がかかるかもしれませんが、先にうかがっておきますか?」とおねえさん。「じゃ、先にたのんどこうか。アオヤギの貝焼き(168円)とタイのたまご煮(231円)をお願いします」。いつもは1品ずつ注文することが多いのですが、今日はかなり大変そうなので、2品まとめて注文です。
サワーでも飲みながら、ゆっくりと待つか。と、グレープフルーツをスクイザーで絞っていると、「タイたまご煮で~す」と、待つ間もなく1品が出てきました。なるほど、これはすでに作り置いているものを小鉢に入れるだけなので、すぐにできるんですね。それでも、鍋から盛っただけではなくて、上に木の芽が添えられたりして飾られてるところが、どんなに忙しくても手を抜かないという「川名」らしいところですね。
それにしても、このタイの卵も大きいなぁ。先日の真鯛づくしのものに匹敵するぐらいです。
タイの卵をちびちびとつつきながら、前の席の常連さんに「あのおねえさんたちは、なんていう名前なんですか」と聞いてみます。するとおじさんは、マグロブツをつっつきながら、「少し前からいる人はミィさんというみたいだねぇ。字はどうだったかなぁ。美という字じゃなかったと思うんだけど。もうひとりの、最近入った人はリュウさん。もうひとりはボクも知らないなぁ。え? あの人は今日がはじめてかって? いや、平日も時々見かけるよ。おかみさんはエミさんっていうんだよ」と、最後にはおかみさんの名前まで教えてくれました。(笑)
「そうそう。そういやアイちゃんも日本に帰ってきてるみたいだよ。別のところでバイトしながら学校に通ってるんだろうと思うけど、ミィさんが同じところに住んでるんじゃないかなぁ」と、さすが大常連さんです。
そこへ、アオヤギ貝焼きができあがってきました。「貝焼き」の名のごとく、貝殻ごと炭火で焼き上げたもので、ほわんと蒸気が上がっています。ん~。香りもいいですねぇ。焼き貝ならではです。どれどれぇ。いつもは刺身になった足の部分ぐらいしか食べることがないのですが、身もおいしい! いいですなぁ、これは。2個たのんどけばよかったかなぁ。
このあたり(午後5時ごろ)で、小上がりも含めて、店内が「満員御礼」の状態になりました。ひとり客、男女2人連れ、グループ客、家族連れと客層もさまざまですが、さすがにウイークデイと違うのは背広姿のサラリーマンがいないことかな。
ちょうどリュウさんが横を通りかかったので、生グレープフルーツサワー(336円)のおかわりをお願いします。
次のつまみは何にするかなぁ。今日のメニューとしては、他にサザエのつぼ焼き(189円)もあります。これもうまいんですよね。刺身のメニューはマグロブツ、マグロ山かけ、カツオ刺身、カツオたたき、そしてこれを刺身に入れていいかどうかというところですがホヤ酢。これら5品が各294円です。
ん~。なんか玉子っけのものがほしいなぁ、今日は。ここの玉子系のつまみもボリュームたっぷりでおいしいんですよね。定番メニューとして出てるのは玉子タクワン焼、ニラ玉、キムチ玉子焼、トマト玉子焼の4品で、各336円。そういえば、前回相席になった人が食べてたゴーヤチャンプル(336円)も、玉子たっぷりだったなぁ。よし。今日のメニューにもゴーヤチャンプルがのってるので、今日はゴーヤチャンプルにしてみましょう。おかわりの飲みものが出てきたところで、ゴーヤチャンプルを注文します。
おかわりしたサワーを飲みながら待つことしばし。長方形のお皿からこぼれんばかりに盛り上げられたゴーヤチャンプルの登場です。これはねぇ。夏場のカキ氷なんかを想像してもらえれば近いのですが、とても山の途中には箸を入れられない状態。てっぺんから順番に食べていくしかないですね。
さっそくてっぺんのひと塊を箸でとって、ハフホフとほお張ります。やぁ、これは熱(あつ)うま。前回、向かいの人が食べていたときは、「これはゴーヤチャンプルといいながらも、豆腐の入ってないゴーヤ玉子焼きなのかなぁ」なんて思ってたのですが、豆腐もしっかりと入っています。ただ、豆腐が四角(立方体)ではないために、玉子の部分と同化しちゃってるんですね。これはうまい。しかも、ゴーヤも、これでもかというほどたっぷりです!
マーボ豆腐や、湯ギョウザ(ともに399円)も、ボリュームたっぷりなのですが、これらは汁っぽいので、比較的消化も早い。ところが、このゴーヤチャンプルをはじめとする玉子焼き系は、本格的にボリュームたっぷりなので、しっかりと満腹になってしまうのです。
こんなボリュームなのに、次々に箸が出てしまいます。サワーを飲んではゴーヤチャンプルをつまみ、ゴーヤチャンプルをつまんではサワーを飲んでと繰り返すうちに、気がつくとどちらも空っぽに。うぅ~っ。満腹じゃ。
時刻もちょうど午後6時。今日はこれで腰をあげますか。1時間半の滞在で、今日は1,407円でした。ごちそうさま。
いつもはこの夕方の図書館散歩からの帰宅後に、家族としっかりと夕食をとるのですが、今日はさすがに満腹で、家族たちが食べてる様子を見ながら、横でチビチビとお酒を飲むぐらいしかできませんでした。う~む。「川名」の玉子焼き系つまみは、食前に食べるものではありませんなぁ。(反省)
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