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涼やかにグリーン・スティンガー … バー「PURE(ピュアー)」(野方)

おいしいお魚をいただいて、いい酔い心地で「竹よし」を出たものの、なにしろ大型連休の真っ最中。明日も休みですからねぇ。こりゃもう1軒だな。

都立家政(とりつかせい)商店街を南下し、向かっているのは「ピュアー」です。バーに行くのも久しぶりですねぇ。前回の「ピュアー」以来なので、20日ぶりということになりますか。

私の場合は、居酒屋と比べると、どうもバーのほうが頻度が低いみたい。しかしながら、バーに二日と開けずに通っている人の話もよく聞きます。純粋に「飲むこと」が好きな人に多いのかもしれませんね。銘酒居酒屋を好む人も、それと似てます。これを「酒好き」と呼ぶならば、私のようなのは「居酒屋好き」とでも言えばいいのでしょうか。酒・肴・場の織りなす全体が好きなんですね。

これらとは別に「食べること」が好きな人もいる。もちろん、このグループの人たちも飲むのは飲むのですが、あくまで「食べること」の副産物(言い過ぎ?)。食事を盛り上げるためのアルコールであったりすることが多いように思います。このタイプはなんて呼ぶんだろう? 普通に「グルメ」?

そんなわけで「居酒屋好き」の私としては、1軒目がバーになることはなかなかなくて、たいていの場合1~2軒居酒屋に行って、「お腹はもう満足。でももうちょっと飲みたい」という状態で、シメとして行くことが多いのです。

「こんばんは」と店内に入ると、「いらっしゃいませ。毎度」と、店主(マスター)の笑顔が迎えてくれます。

午後8時半の店内は先客が1人、直線カウンターのみの店内のまん中に座っています。それじゃ、私は一番奥のほうに陣取りますか。

お。カクテルのメニューがすでに5月版になってます。今回もまた、飲んだことのないカクテルからはじめますか。まずは「オリンピック」っつうのをください。

「オリンピック(Olympic)」(520円)はブランデー、オレンジキュラソー、オレンジジュースを1:1:1で混ぜて作る、軽めのカクテルなのだそうです。そのためか値段も一般的なショートカクテル(630円)より安いですね。

ってなことを考えているうちに、早くも「オリンピック」ができあがってきました。幅の広いカクテルグラスの上には、なんと5スライス分のオレンジの、皮の部分のみで形作られた五輪のマークです。これはおもしろい! カクテルは、こうやって見た目でも楽しめるところがいいですよねぇ。

この店もそうですが、一般的にバーの場合は派手な色使いがあまりなくて、店内がシックなトーンになっている場合が多い。そこへ、トンと色鮮やかなカクテルが出てくるから映(は)えるんですね。同じレシピで作られたカクテルでも、カラオケボックスやチェーン居酒屋で出されると、なんだかサワー(甘ったるい成分を含んだ炭酸水で割った焼酎)の延長線上のように感じてしまうのはこのためかもしれません。

「オリンピック」は、1900年(明治33年)に第2回目として開催されたパリ・オリンピックを記念して、パリのリッツ・ホテルで生まれたカクテルなのだそうです。

「今日のお通し(310円)はエビのカルパッチョです」。わぁ。これもきれいですねぇ。

この店は、看板も「レストラン&バー」となっているとおり、料理も自慢のようなのです。だから、料理を楽しみに来ているお客さんもよく見かけます。さっき入ってきた、若い男性二人も、さっそく料理を注文しています。

さあて、私のほうは、2杯目のカクテルはなにをもらいましょうか。このところジンベースのカクテルを飲むことが多かったのですが、今回は1杯目をブランデーベースにしましたので、2杯目もブランデーベースにしてみようかな。となると「サイドカー」や「スティンガー」が思い浮かびます。久しぶりに「スティンガー(Stinger)」がさっぱりといいかな。

「ん~。ホワイトミントが切れてるんですよ。普通のペパーミントを使って、グリーン・スティンガー(デビル)でどうでしょう」と店主。飲んだことがないので、それにしてみましょう。

「スティンガー」は、いろいろとバリエーションがあるようで、普通はブランデー2/3に、ホワイトミント1/3を加えてシェイクなのですが、このホワイトミントを普通のペパーミントに変えると、今回注文した「デビル(Devil)」という名のグリーン・スティンガーに、ベースをジンに変えると「ホワイト・ウェイ(White Way)」とか「ホワイト・ウィングス(White Wings)」と呼ばれるジン・スティンガーに、ベースをウォッカに変えると「ホワイト・スパイダー(White Spider)」とか「ホワイト・スティンガー(White Stinger)」と呼ばれるウォッカ・スティンガーになるのだそうです。

グリーン・スティンガー(630円)は、シェイクのあと、氷の入ったロックグラスに移されて、ロックスタイルで登場です。

なるほど。スティンガーの涼やかな感じが、カクテル自体が緑色になったことでより増幅されますねぇ。ペパーミントの主成分であるミントオイルには消化を助ける働きがあるらしくて、食後酒としてぴったりなのだそうです。

こうして飲んでいる間にも、お客さんがじわじわと増えて、すでに5~6人の状態になっています。「交通の便は悪い」と言ってもいいような立地条件だし、周辺に他の店はないのに、お客さんたちはこの店を目指してやってくるんですねぇ。

さてと。私のほうはボチボチと腰をあげましょうか。お勘定をお願いします。1時間の滞在で、今日は1,460円でした。どうもごちそうさま。

店情報 (前回)

《平成16(2004)年4月30日(金)の記録》

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「竹よし」での夕食会は、午後9時過ぎにお開きとなりました。夕食会が始まる前は、「明日は仕事だから、一次会だけにしておこう!」と心に強く誓いながら家を出てきたので... [続きを読む]

受信: 2004.06.20 12:24

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