フグの白子はねっとりと … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)
「竹よし」の第31回となる夕食会です。今回は、店主が一度やってみたかったという「うどんすき」です。しかし、「うどんすき」もさることながら、それ以外の食材もすごい!
まずド~ンと目に飛び込んでくるのは大きな毛ガニです。こりゃまた立派ですねぇ。「毛ガニは、ここにずっと置いておきますから、食べ放題ということでお願いします」と店主。ほんじゃ、生ビールをいただいて、毛ガニからいただきますか。
今日はおかみさんの料理も並んでいます。大皿に盛られているのはイカとガンモドキの煮物と、こっちはヒジキとインゲンの煮物ですね。お揚げも入っておいしそう。
そこへトンと出てきたのは、小鉢に入ったイカの塩辛風のつまみです。なんだろう? 「イカワタのなめろうです」。へぇ。どれどれ。なるほど、細かく切ったゲソをワタであえて、味噌で味付けしてるんですね。これはいい。日本酒にぴったりと合いそうです。
お酒お酒。夕食会のときは、日本酒冷蔵庫にある日本酒は、どれを飲んでもいいことになっているのです。あ。緑川(みどりかわ)の雪洞貯蔵酒「緑(みどり)」がある。久しぶりにこれをいただきますか。
「6月ですから、鮎(アユ)もありますよ」と、すでにおどり串を打って、尻尾と背びれにはかざり塩がほどこされた美しい鮎の姿がお披露目されます。わぁ。私にとっては今シーズン初の鮎です。「それじゃ、これから焼いていきま~す」。楽しみですねぇ。
「鮎が焼けるのを待ってる間に…」と、おかみさんがチャチャッと調理してくれたのがワンタンです。汁ワンタンではなくて、お皿に盛られたワンタンに白髪ネギをのせて、ゴマ油と醤油をさっとまわしかけたもの。これがまたアッチッチとおいしいのです。おかみさんのつまみは、かんた~んに作ったように見えて呑んべ好みするものが多いのです。
鮎も焼きあがってきました。これはもう豪快にガブリといくしかないですね。
鮎に続いて登場したのは、なんとフグの白子です。「シロサバフグの白子を塩焼きにしてみました」。パリッと焼けた表面を噛み破ると、中からトロリと白子の味わいが広がります。食感的にはカマンベールチーズのそれに似てるんですが、味の広がりは白子が上ですねぇ。
日本酒のほうは、「緑」と同じく新潟の地酒ながら、今度は朝日酒造の「参乃越州」です。朝日酒造といえば「久保田」を造っている酒造会社ですが、こういう別の銘柄のお酒も出してたんですね。「久保田」のほうが、「百寿」「千寿」「紅寿」…という名称で、それぞれ本醸造、特別本醸造、特別純米、…となっているのに対して、こちら越州シリーズは、「壱乃越州」が本醸造、「弐乃越州」が特別本醸造、そして今飲んでいる「参乃越州」が特別純米と続き、この上に純米吟醸の「悟乃越州」、純米大吟醸の「禄乃越州」というのがあるのだそうです。
そしていよいよ満を持しての登場は「うどんすき」です。麺は「七代 佐藤養助」ブランドの稲庭うどんです。
たっぷりと呑んだ後の、あったかいだし汁が胃袋にしみわたります。この感覚。大好きなのです。これでまたお酒をあと2~3杯飲みたくなるぐらい。そばと合わせるお酒もおいしいものですが、うどんもこうやってうどんすきにすればお酒と合わせられるんですねぇ。改めて認識いたしました。
そんなわけで、このうどんすきにあわせるお酒は、今度も同じ新潟は諸橋酒造の「越乃景虎 名水仕込 特別純米酒」です。あったかいだし汁に冷たい「越乃景虎」。いくらでも進みますねぇ。(笑)
こうして、今回もまた午後9時半過ぎまで、4時間半以上もゆっくりと、たっぷりと楽しんだのでした。
そうそう。ここでお店および常連さんたちからの連絡事項を2点ばかり。
まずお店のほうですが、定休日が第1・3水曜日になりました。今年のはじめから事実上の年中無休状態になっていたのですが、第1・3水休となったことで、去年までの状態に戻ったということですね。まだまだサラリーマンにくらべるととても少ないお休み(月に2回だけ)ですが、ぜひじっくりと休んでいただいて、いつまでも、おいしいものを食べさせてくださいね、マスター。
そしてもうひとつ。常連さんのおひとり、Skさんは、定年退職後に俳優業も手がけているのですが、6月23日(水)の「水曜プレミア」(TBS、21:00-22:54)という番組の中で、花嫁の父役として出演されるそうです。みんなでSkさんの雄姿を拝見しましょうね。(第4水曜日なので、「竹よし」も開いてる日ですよ。)
| 固定リンク | 0
コメント