年に一度はハモですね! … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)
深川な夜から一夜明けて、今日は「竹よし」の夕食会です。お店についたのは、午後5時ちょうど。まずは例によって生ビールからスタートです。
今日のメイン食材は鱧(ハモ)と岩牡蠣(イワガキ)。どちらもとっても夏らしい食材ですね。
ハモや岩ガキの準備ができるまでの間は、ちょっとしたお通し(今日は海ブドウ)や、おかみさんが腕によりをかけて作った料理をつっつきながらの歓談タイムです。
おかみさん料理のひと品目は、ひき肉のレタス巻き。カレー風味のひき肉炒めが小鉢に用意されており、それをシャッキリと冷えたレタスの葉っぱにくるんでいただくのですが、これがまたシャキシャキとした歯ごたえもよく、カレーのスパイシーさともあいまって、絶好の前菜となって食欲中枢を刺激します。
ふた品目は、冷製のえのき茸に、たっぷりのとろろ昆布と細切りのシソの葉(大葉)を乗せたもの。このあたりからそろそろ日本酒をいただきたいですね。
「今日は愛媛の地酒があったんで、仕入れてみました」と店主。え、どれどれ。あ。「梅錦(うめにしき)」(つうの酒 吟醸酒)だ。久しぶりですねぇ。さっそく1杯いただきましょう。ほぉ。味の系統としては、東北のフルーティ系のお酒に近いように思います。あそこまでのフルーティさはなくて、かすかにフルーティの片鱗を感じる程度ですけど…。
おかみさん料理3品目は、これはなんて言えばいいの。肉ジャガならぬアサジャガかな。アサリの酒蒸しに、ジャガイモの煮たのが入って、ミントの葉っぱがパラパラリ。「へぇ。はじめて食べるよ」。参加者一同からも、同じような感想が聞かれます。
そこへ。メイン食材のひと品目、ハモの白焼の登場です。どれどれ。さっそくワサビ醤油でいただきます。このハモという魚は、脂がたっぷりとのっているんだけど、ぜんぜんそれを感じさせないですよねぇ。本当にサッパリといただけます。
そして、ハモおとし(ハモの刺身)。ハモといえば「ハモおとし」というぐらい有名な一品ですが、梅肉といっしょに食べるのでよりサッパリ感が広がります。
「次は、岩ガキをいきましょう。実はうちのと岩ガキの食べ方について議論しましてね」と店主。「うちのはせっかくの岩ガキだから、まるごと出すのがいいという意見なんです。しかし、なにしろ身が大きいので、特に女性は食べにくいんじゃないかと思いましてね。私はいくつかに切ってお出ししたほうがいいのではないかと思うんですが、みなさんどう思いますか」。「切って出てくるお店も多いですよね」。「ボクはまるごとのほうが、岩ガキを食べたって感じがしていいなぁ」などなど、いろんな意見が出てきます。結局、意見はまとまらず、それぞれ自分が食べたい方法で出してもらうことになりました。
ところが! 「ごめんなさい。私、生ものはダメなの」という人もいて、まるごとの岩ガキ、スライスした岩ガキのほかに、なんと岩ガキのカキフライという3種類の食べ方が選べる状態になったのでした。この岩ガキ、仕入れ値でも1個500円近く。売り値だと千円を超えるようなお店が多いのに、それをカキフライとは! なんと贅沢な!
となりに座っているIwさんは、「まるごと」を選択。大きな岩ガキがふたつ、ドカンと出てきます。Iwさんは、その身をまるごとチュルンといただいて、「すっごいミルキー!」と大喜びです。
じゃ、私は喜びを長引かせたいので「スライス」でお願いします。うわっ。ほんと! これはまた、とてつもなくミルキーなカキですねぇ! こんなに味が濃いんだ。
生ものが苦手な人は、結局2人いて、カキフライ用に揚げ油が用意されます。油の温度が上がってきたところで、まずはおかみさん料理の4品目、そら豆フライです。シャーッと揚げて、ササッと塩をふっただけの簡単な料理なのに、そのうまいこと。
そして、カキフライです。けっこう大き目のお皿にドーンと2個分の岩ガキフライ。小皿に乗った普通のカキフライを、お皿もいっしょにスケールアップしたような感じですねぇ、これは。でっかい。
「せっかくですから、ハモの内臓や、お腹のまわりの小骨の部分なんかも揚げてみましょうか」と店主。さっそくおかみさんが、醤油で下味をつけて唐揚げをはじめます。
「さぁ。どうでしょうか」。大きなお皿にたっぷりのハモのアラの唐揚げ。これがまた、予想通りうまいのです。そりゃそうですよねぇ。ウナギで考えても、キモやバラの部分ですもん。まずいわけがない。たっぷりの唐揚げが、あっという間になくなってしまいました。
さっきの岩ガキフライといい、このハモのアラの唐揚げといい、普通はあまりお目にかからない料理に出会えるのも、夕食会ならではですね。
メイン料理の最後を飾るのは、ハモの吸い物です。昨年京都でいただいたハモしゃぶもそうだったんですが、こうやって汁に入れると、表面に脂がたっぷりと浮いて、はじめてこの魚の脂ののりを感じることができるのです。まさに「淡白なんだけど、とっても濃厚」という相反する性格を持ち合わせてますねぇ。
メイン食材をいただき終わったところで、テーブル席からの「酎ハイをお願いします」の注文に合わせて、私も酎ハイをいただくことにしました。この店の酎ハイ用の焼酎は、なんと亀甲宮(キンミヤ)。店を開店して以来、ずっとこれを使ってきているのだそうです。
「おしんこでも召し上がりますか」と店主がお新香の盛り合せを出してくれます。
最後に、ウイスキー(シーバス・リーガル12年)を1杯(1ショット)いただいて、本日は終了。午後5時から、午後9時過ぎまで、4時間強の夕食会でした。やぁ、おいしかった。ごちそうさま。
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