ブランデーづくし … バー「露口(つゆぐち)」(松山)
おでんの「いこい」をあとに、昨日に引き続いて、またまた「露口」です。
「あらあら。いらっしゃいませ」と笑顔で迎えられた店内は5~6割の入りというところでしょうか。ちょうど9時を回ったところなので、最初のお客さんが一段落したのかな。先客のみなさんは、どういうわけだか手前のほうにかたまって座っているので、一番奥に陣取ります。奥にグループ客でもいたのが、一片に抜けちゃったのかな。
昨日は友人が右で、私が左だったのですが、今日は並びも変えて、私が右(カウンターの一番奥)で、友人が左です。友人は座るなりスティンガー(Stinger)を注文。じゃ、私もスティンガーをお願いします。
カウンターの入口側に座ってる6~7人のお客さんのうち、半分ぐらいは昨夜もお見かけした顔です。この店もご多分にもれず、二日とあけずやってくる常連さんたちがいるんですねぇ。
カンパ~イ。あれ? スティンガーの味が変わった?「今日はブランデーがマーテルです」とのこと。へぇ。こんなにあきらかに味が変わるんですねぇ。ちなみに、昨日のはサントリーのVSOPだったのだそうです。
一番入口側に陣取って、ときどき写真を撮ったりしている男女ふたり連れは、雑誌の取材の方なのだそうです。なるほど、雑誌の取材はこうやって普通のお客さんたちの中に混ざってできちゃうんですね。あ。そういえば、「全国居酒屋紀行」だって、テレビなんだけど、太田和彦さんがお客さんたちの中に混ざって飲んでるか。そのほうが臨場感があっていいんでしょうねぇ。見てるほうもおもしろいし。(雑誌はたしか「西の旅」だったと思います。9月の発売だそうです。)
友人は早々と1杯目のスティンガーを飲み終えて、2杯目には先ほどのマーテルを使ったブランデーのハイボールをもらっています。私も、今日はブランデーにするかな。じゃあ、スティンガーなんだけど、ミントを普通のグリーンミントに変えてもらって、それをロックスタイルでください。「はい。そのカクテルは、デビル(Devil)と言うんですよ。よくご存知ですね」と店主(マスター)。おぉ。すごい。あまり知ったかぶりして「デビルをロックで」なんて注文するのも恥ずかしいので、ちょっとまわりくどい注文の仕方をしちゃったのですが、それを聞いただけでカクテルの銘柄もサッとわかるんですね。さすがです。
2杯目を飲み終えた友人が、3杯目として選んだカクテルはブランデー・コリンズ(Brandy Collins)。これは、ブランデーにレモンジュースと砂糖をちょっと入れて、あとはソーダです。酔ってくると、ミントやレモンが心地いいんですよね。
マーテルのデビルは、どす緑色(!?)が一段と強くて、本当に「デビル」って感じですね。ロックスタイルにしてもらってるから、まだやわらかいですが、普通のショートスタイル(三角のカクテルグラスに入れてもらう形)で出してもらってたら、きっと強烈な色だったでしょう。
それじゃあ、私も3杯目はレモン系でいくかな。「サイドカー(Side-Car)」をお願いします。
友人はここで「バラライカ(Balalaika)」です。ブランデーからはいったん離れたものの、見事に私のサイドカーと連携をとってるところがおもしろい。サイドカーとバラライカは、ベースがブランデーからウォッカにかわっただけの兄弟カクテルなのです。このシリーズは兄弟が多くて、ベースがテキーラだと「マルガリータ(Margarita)」、ジンだと「ホワイトレディ(White Lady)」などなど。甘酸っぱい冷たさが、このシリーズの特徴ですね。
ずぅ~っとポップコーンだけだったつまみですが、何度目かのおかわりのときにクルミが出てきました。へぇ。こんなのも置いてるんですねぇ。
取材の人たちも帰り、夜が更けるにつれてだんだんと昨夜と同じような顔ぶれになってきました。
友人が、もう1杯スティンガーを注文し、チビチビとやり始めたところへ10名ぐらいの団体が入ってきます。「あらぁ。○○先生、お久しぶり」なんて、朝子ママもあいさつを交わしています。こちらに仕事でやってきた演出家の先生と、その関係の人たちだそうで、松山に来るたびに顔を出してくれるのだそうです。座れる人だけ座って、あとはうしろの壁際においてあるベンチのところに腰をおろします。
時間も11時半。ちょうどいい頃合いなので、われわれはこれで引き上げて、うしろのみなさんに席をゆずりますか。どうもごちそうさま。今日はカクテルが8杯で、ふたりで9,000円でした。
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