生ホッピーで鹿シチュー … 居酒屋「丸山(まるやま)」(阿佐ケ谷)
8月に入りました。今日で1週間の夏休みも終了です。いろいろと酒場をまわった1週間でしたが、締めの今日は、ごくごく近場で夕食前の居酒屋散歩といきましょうか。
実は昨日、「花すし」に寿司を買いに行ったときに、近くの居酒屋「丸山」の店頭にある、本日のおすすめメニューが書かれた行灯看板に「鹿シチュー」とあったのが気になっているのです。
「丸山」も前回行ってから、もう2年ほどごぶさたです。店の前はよく通るのですが、この店も今やかなりの人気店で、いつ見てもお客さんでいっぱいで、入れなさそうなことのほうが多いのです。
現在、午後5時半。この店は5時開店なので、この時刻ならまだ大丈夫かな。ガラガラと引き戸を開けて店内へ。「いらっしゃいませ」の声に迎えられます。
うん。さすがにこの時間なら大丈夫ですね。先客は2名。テーブル席にひとりと、カウンター席の一番奥にひとりです。私もカウンター席の一番手前に陣取り、さっそくホッピー(370円)を注文します。
店内は、左手が直線のカウンター席になっているのですが、カウンターの長さは、店の奥行きの半分ぐらいしかなくて、5人分の席しかありません。どっちかというと主力は右手のテーブル席で、手前から4人、4人、6人、4人と、全部で18人座れるテーブル席が店の奥まで続いています。テーブル席は、2人用のテーブルをくっつけて4人掛けのように使っているものも多く、グループの人数によっては、くっつけたり離したりして融通がつけられるようです。
左手のカウンター席のさらに左側が、ひかくてき大き目の厨房スペースになっていて、店主はここで調理を担当しています。注文を取ったり、料理を運んだりしているのは、手伝っているらしい若いおにいさん。そのおにいさんが、ホッピーとお通しを持ってきてくれました。
ホッピーは、ジョッキに入ってすでにできあがった状態。ん? と思って、壁のメニューを見直してみると、なんと久しぶりの生ホッピーです。生ホッピーは、度数も軽くて、味もマイルド。これはこれで、ググゥ~ッと飲んだりするときにはおいしいですね。
お通し(200円)は、ソーセージ(スライスしたもの)とキャベツの炒め物の小鉢です。なんでもない料理なのに、生ホッピーにもぴたりと合って、なんだかうれしい。
ん~と。シマアジ刺(600円)、カンパチ刺(600円)、マグロ刺(630円)などの本日の刺身類も並んでいますが、なんとなく生ホッピーのスッキリ感は刺身と合いそうにないので、まずはイイダコ串焼き(400円)をもらいましょうか。
イイダコは、1串に3個ずつ。それをじっくりと焼き台で焼いたものが2串。長方形のお皿にのって出てきました。砂糖しょう油の、とろりとした甘辛いタレがかけられています。ありゃりゃぁ。イイダコの卵が楽しみだったのですが、卵は入ってないようですねぇ。これは残念。
ホッピー(370円)をおかわりして、いよいよ満を持して鹿シチュー(600円)をいってみますか。
「はぁい。鹿シチューですね」と返事した店主。大鍋から1人前の鹿シチューを移して、温めます。待つことしばし。ちょっと大き目の深いスープ皿にたっぷりの鹿シチューが出てきました。鹿肉もたっぷりですが、ジャガイモもまるまる2個分がどかんとはいっていて、ボリュームもたっぷり。
シチューは、ボルシチと同じような、トマト酸っぱいスープ。そして、よく煮込まれた鹿肉は、まるで鯨の大和煮のように、口に入れるとほろりとくずれる食感です。
「この鹿は?」と店主にたずねてみたところ、「エゾシカです。去年の12月に、北海道の知り合いから、エゾシカのモモ肉を生のまま送ってもらいまして。なにしろ生だったので、刺身でたっぷりと楽しんだんです。その残りを冷凍しておいたものがこれなんです」という返事。なんとねぇ。居酒屋さんでエゾシカとは。しまったなぁ。去年の12月に来てみればよかったなぁ。
たっぷりのシチューに、ホッピー(370円)もさらにおかわりです。
この店のつまみは、冷やっこなどの250円クラスからはじまって、ポテトサラダ(420円)、トマトサラダ(470円)などなど、居酒屋の定番メニューがずらりとならびます。そのほかに、本日の刺身や、この鹿シチューのようなスペシャル品が500~650円ぐらいで10品ほどラインナップされているのです。定食物もあるので、夕食がわりに来る人も多いんでしょうね、きっと。
約1時間。生ホッピー3杯に、つまみを3品(お通し含む)いただいて、今日は2,310円。いやいや、このシーズンに鹿シチューが食べられるとは思いませんでした。どうもごちそうさま。
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