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老舗のうなぎでまた一献 … うなぎ「尾花(おばな)」(南千住)

昨日に引き続き、またまた友人およびその息子と3人で、今日は南千住のうなぎの老舗、「尾花」です。「11時半の開店と同時になだれ込まないと、けっこう待つようになるからね」ということで、ちょうど11時半に店の前に着いたところ、そこにはずらりと行列です。わぁ。すごいねぇ。「夏はもっとすごいよ。でも、店内が広いから、これくらいなら入れると思うなぁ」と友人。

店が開いたのか、行列がぞろぞろと前に進みます。入口のところまで進むと「こちらは何人さん?」と店のおねえさんがたずねてきます。「3人です」。「はい。ちょっと待ってくださいね。え~と。はい、3人さん店内にどうぞ。靴はそのまま脱いでおいてください」と店内に案内してくれます。靴は下足番の人がちゃんと靴箱にしまってくれて、かわりに番号札をくれます。

店内は60~70人は入りそうな大広間。そこへ入れ込みで入っていくのですが、2人用の座卓をうまく組み合わせて、同じグループだけでテーブルを囲むように設定してくれています。向こうには、ひとりで来ているお客さんもいるのですが、彼も2人用の座卓をひとりで使ってゆったりと座っています。入れ込みとはいいながらも、これはなかなかいいですね。

ここは注文を聞いてからうなぎを割き、紀州備長炭で焼き上げるという昔ながらのスタイルを保っているお店なのだそうで、焼きあがるまでたっぷりと1時間ほどは待たないといけないとのこと。それはそれは。お酒でもいただきながらじっくりと待とうではありませんか。

とはいえ、まずはやっぱりビールかな。「ビールは何にいたしましょう」とおねえさん。「何がありますか?」「アサヒ、サッポロ、キリンとございます。」「じゃ、サッポロ」。なるほどなぁ。どの銘柄を指定されてもOKなようになっているんですね。ちなみにビールは大瓶が750円。メニューにはないのですが、向こうのひとり客は小瓶をもらってるようですので、小瓶もあるみたいです。

「うな重」は、一番大きそうな3,200円のものを3人前ね。え? 「肝吸い」(きもすい、300円)は別? じゃ、「肝吸い」も3人前。それと「白焼」(2,800円)は2人前。あとはつまみか。え~と。「うざく」(700円)と「う巻き」(900円)を1人前ずつと、「焼き鳥」(900円)は1人前何本? あ、そう2本。じゃ3人前。あと、子供用にウーロン茶(350円)ね。以上です。

すぐに飲みものと、小皿にちょっとしたお新香(刻んだキュウリ漬けのようなもの)、そして1品目のつまみである「うざく」が用意されます。「うざく」はうなぎとキュウリの酢の物で、昨日ちょっと飲み過ぎた舌に心地よい。うなぎがちょっと温かいところがまたいいんですよねぇ。

「う巻きです」と出てきた「う巻き」。でかぁ~っ! すごいねぇ、これは。大きなお皿にドカンとこれまた大きな玉子焼きが2切れ。中がポカンとくり抜かれたようになってて、そこにミンチ状になったうなぎがたっぷりと詰め込まれています。というか、本当はくり抜いたんではなくて、このミンチ状のうなぎを芯にして大きな玉子焼きを焼いていったんでしょうけどね。あまりにたっぷり感があるために、後で詰め込んだようにさえ見えてしまうのです。やぁ。これもうまいねぇ。すみません。ビールをもう1本。

昨日、たっぷりと飲んだので、今日は控えめにしておこうなんて思いながら来たのですが、こうやって「うざく」や「う巻き」を突っつき始めるともういけません。控えめなんてとんでもないことで、グイグイとビールも進みます。

「焼き鳥、お待たせしました」。2本が900円もする焼き鳥を食べるのは、きっとこれが初めてだと思います。なるほど、ビックリするほどうまくはないものの、炭火で上手に焼かれています。タレはうなぎ用と同じものなのかな。

ビールもなくなり、今度はお酒(700円)を燗でもらいます。今日は注文していませんが、メニューには「鯉のあらい」や「鯉こく」などの鯉(こい)料理も並んでいます。

まわりを見渡してみると、だいたいの人たちがわれわれと同様に「うざく」や「う巻き」「焼き鳥」などを注文して、お酒やビールを飲みながらうなぎの焼き上がりを待っている。みなさん徐々にメートルが上がってきて、まっ昼間なんだけどすっかり盛り上がり気味。蕎麦屋で飲むときは、みなさん比較的静かに飲んでることが多いように思うのですが、ここは入れ込みの大広間だけに盛り上がりやすいんでしょうね、きっと。

われわれも燗酒(700円)をおかわりです。

店の外には、空席待ちの行列ができていますが、なにしろ焼き上がるのに1時間はかかるので、開店と同時(11時半)に入ったわれわれが店を出るのは、早くとも1時前くらいにはなってしまいます。友人が「開店と同時に入らなきゃね」と言ってたとおりですね。

さあ。われわれより先に店に入った人たち(開店前の行列の先頭のほうだった人たち)のところにうなぎが出はじめました。おいしそうですねぇ。

「白焼(しらやき)です。お待たせしました」。はいはい。待ってましたよぉ。「白焼」は1尾のうなぎをまん中で2分して、その切った部分がちょっと重なるように長方形のお皿いっぱいに盛られています。ど~れ。うわぁ。箸を当てただけでやわらかさがわかる。まずはひと口。ん~。表面は炭火で炙られてちょっとだけしっかりめの歯ごたえなんですが、そのはかない歯ごたえの中はトロットロ。溶けますなぁ、これは。

「うな重と肝吸いです」。おいおい。これはちょっと早すぎるよ。「白焼」を2~3口しか食べていないところで「うな重」の登場です。これまでゆっくりゆっくりと飲み食いしてきただけに、「白焼」から「うな重」の速攻は予想外でした。せめて「白焼」を食べ終わってから出てきてほしかったなぁ。

大急ぎで「白焼」を片づけて「うな重」に移ります。「うな重」に取りかかってからは、3人ともほとんど無口でガバッ、ガバッとうなぎとご飯を口にほうり込んでいきます。うまいよなぁ、なにしろ。あっという間に完食です。

最後は「うな重」に付いてきたお新香(白菜とタクワン)と肝吸いをつまみに、残しておいた日本酒をいただいて終了です。

たっぷりと2時間。3人で26,000円(ひとりあたま9千円弱)でした。うぅ~。昨夜に続いて、120%の満腹です。

店情報

《平成16(2004)年11月7日(日)の記録》

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» 〔コラム〕 うなぎの「尾花」で忘年会(南千住) [居酒屋礼賛]
 故郷・松山から上京してきた旧友と共に、ちょっと贅沢な忘年会にやってきたのは、南千住にあるうなぎの「尾花」です。 「1巡目(午前11:30の開店前)はけっこう並ぶから、1時ごろにゆっくりと出かけて、2巡目を目指そうか」と相談しあって、ゆっくりと店に向かうと、12時45分ごろに店に着いた友人から、 「ぜんぜん行列がなくて、すぐに入れるよ!」というメール。大急ぎで店に向かい、1時前には入店です。  下... [続きを読む]

受信: 2009.01.04 10:15

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