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未明の永代通りを … 居酒屋「竹や(たけや)」(門前仲町)

「よぉ~し。もう1軒だ」という吉田類さんの声に引っ張られ、辰巳新道の入口から深川不動尊の方向へと進みます。やや行った右手の路地にあるのが「店が終わってから美人ママさんたちが来ていることが多いんですよ。だからにぎわうのはむしろ12時を過ぎてから」と類さんが言う居酒屋「竹や」です。

「なんだよ、類ちゃん。久しぶりじゃねぇかよ」と店主。他のお客さんたちからも「よぉ」、「生きてたのか」なんて類さんに声がかかっています。ここでもやっぱり類さんは人気者です。

われわれ6人は手前のカウンターを通りぬけ、店の奥の小上がりの座敷に転がり込み、店主が出してくれる料理をつまみながらさらに飲み進みます。

昔は類さんの句会(俳句の会)もこの店でやってたそうなのですが、人が集まったり集まらなかったりということもあって、「こりゃお店に迷惑がかかるなぁ」と判断した類さんがやめちゃったのだそうです。店主はその経緯を今はじめて聞いたらしくて、「類ちゃん、それは水臭いだろうよ。迷惑なもんか」と憤慨しています。

この店にはいわゆる有名人もいろいろといらっしゃるのだそうで、吉田類さんご自身もそうですが、最近では講談師の神田紫(かんだ・むらさき)さんらもいらっしゃるのだそうです。「そういやなぎら健壱も来てたんだけど、最近来ねぇな」と店主。

夜中を過ぎてもまだまだ居酒屋談義は続きます。「ビックリするぐらい量が多いのは渋谷の「福ちゃん」(03-3476-4476、渋谷区道玄坂1-6-9)だね。ひとりで一品たのむと食べきれないくらい出てくる」。へぇ~っ。そんな店があるんだ。(この話をもとに「福ちゃん」に行ってみた記事が「寄り道Blog」にありますのでご覧ください。)

新橋の「そのまんま」(03-3434-1414、港区新橋4-18-4 新橋太陽ビル3F)という店はやや高級店ながらおいしい土佐料理が食べられる。ウツボの皮なんかも出るのだそうです。

わいわいと過ごすうちに店主の「閉店だよぉ」の声が。見ればもう午前3時過ぎです。ここはひとり2,500円。

さぁ、どうする。「東京駅まで歩けば、ちょうど始発電車の頃じゃないの」なんて軽い気持ちで歩き始めたのは、四次会の途中で帰宅されたTakahashi-iさんの奥さんをのぞく5人。東京駅までは永代通り(地下鉄東西線の上)をまっすぐに進むだけ。門前仲町のとなり駅である茅場町は、もう日本橋の一角なのでそれほど遠くないだろうと高を括っていたのですが、歩き始めてみるとこれが遠いこと。特に門前仲町~茅場町間がとっても長い。

ちなみに後で調べてみたところ、門前仲町~大手町(東西線では東京駅の最寄り駅)の距離は3.1キロなんですが、その実に6割、1.8キロにあたるのが門前仲町~茅場町のひと駅間の距離なのです。なにしろその両駅の間を大川(隅田川)が流れてますからねぇ。

やっとのことで茅場町に到着。吉田類さんが「なんか食べていこう」と茅場町駅近くの「吉野家」に向かいます。さんせ~い。お腹がすいちゃいましたもんでね。類さんは牛丼の販売が中止されている現在の主力商品(かな?)「豚丼(ぶたどん)」(320円)を、Takahashi-iさんとhopperさんは半熟玉子がのっかった「焼鶏丼(やきとりどん)」(380円)を、そして寄り道さんと私は「牛カレー丼」(290円)をいただきます。なにしろ外は寒かったですからねぇ。丼ごはんのあったかさが心地よい。

さぁ。がんばって続きを歩こう! 茅場町から日本橋はあっという間(ちなみに距離では0.5キロ)。日本橋まで行けばもう東京駅は目と鼻の先です。

Takahashi-iさんは木場(きば)在住。みんなを見送るためだけに東京駅まで同行してくれたのです。それ以外の4人は全員ひとまず中央線方面。「それじゃ、またねぇ!」と八重洲口中央改札でTakahashi-iさんと別れて中央線ホームへとエスカレータを上ります。ちょうどホームに到着したときにプシュンとドアが閉まり発車したのが午前5時5分発の列車。ありゃぁ、しまったなぁ。この時間、まだまだ運転間隔が長くて次の発車はなんと5時18分。寒い中を10分以上待ってなければなりません。

こうやって寒さに耐えた後の車内のあったかさ。シートに座ると同時にウトウトと目が閉じそうになってきます。「こうやって明るくなってきたら、もう起きたままにしておくと二日酔いにならないんですよ」ととなりで吉田類さんが呼びかけてくれるのですが、その声がだんだんと意識の外へ遠ざかっていきそうになります。

「それじゃ私はここで」。新宿駅で吉田類さんが降車し、残るは3人。「阿佐ヶ谷に着いたら起こしてね」と声をかけてみるものの、他のふたりも寝ている。大丈夫かなぁと思いながらも、知らぬ間に寝てました。

「着きましたよ!」と肩をツンツンとつついて起こしてくれたのは寄り道さん。おぉ。危なかったですねぇ。じゃ、hopperさん、荻窪までは後1駅なので起きててね。じゃまたね。と寄り道さんと改札へ向かいます。

わが家に到着したのは午前6時。とっても長い、そして楽しい一夜でした。あぁ。眠い。おやすみなさぁ~い。

(「深川的日常」にも同じときの記録がありますので、あわせてお楽しみください。)

店情報

《平成17(2005)年1月22日(土)の記録》

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コメント

浜田さん、今日は。先日はご一緒させて頂き、有難うございました。

しかし、壮絶な飲みっぷりで、ほとほと感心致しました。この記事を拝見して、深川的日常を読ませて頂いた際の疑問が解けました。門仲→東京駅が2時間近くかかっているので不思議に思っていたのですが、吉野家に寄られたんですね。多分、茅場町交差点のお店かと思いますが、30分以上いらっしゃった感じですかね。

門仲→茅場町(もしくは人形町)は私も時々歩くので、情景はなんとなく理解できますが、酔っていたとはいえ皆様元気ですね。

投稿: しんちゃん | 2005.02.22 08:29

>しんちゃんさん
とても寒い日だったんです。雪が降るくらい。
Takahashi-iさんの歌声に励まされつつ(?)、凍えながら歩きました。

投稿: 浜田信郎 | 2005.02.27 22:24

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二次会は同じ門前仲町の「竹や」へ。 jirochoさんや青地さん、サーベルキラーさんのほか、「散歩の達人」のライター・Nさんらも加わって、「竹や」の店内は手前のカウンター席から奥の小上がりの座敷まで、ほぼすべて貸し切り状態。 いえね。けっして貸し切りではないんですよ。だから一般のお客さんも「あれー。今日はやけに客が多いなぁ」なんて言いながら入ってきて、空いているカウンターの端っこのほうに座って飲ん... [続きを読む]

受信: 2005.07.31 17:01

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