今日は「寄り道Blog」の第1回オフ会で「竹よし」です。
寄り道さんは、以前、ここ「居酒屋礼賛」で「「竹よし」で飲んだんだけどよく覚えてません」という記事を書いたときに、その記事へのコメントとして、まるで「居酒屋礼賛」の記事のままといった感じの続きを書いてくれたこともあるくらい文才がある方。なにしろ自分の文体で書くよりも、他人の文体に似せて書くことのほうがはるかにむずかしいですからね。そんな寄り道さんが昨年の夏に満を持して公開されたブログが「寄り道Blog」。全体として非常におもしろいのですが、特にトホホ話を書かせたら絶対に右に出るものがいないというページなのです。その「寄り道Blog」の第1回目となる記念すべきオフ会に集まったのは寄り道ファンの14人。これに寄り道さんを加えた15人が今日の参加者です。
少し早めに店につくとテーブルの上に大皿料理が並び始めています。「寄り道オフ会」に参加されるみなさんも三々五々店に到着し、到着順に生ビールなどを飲み始めます。開始時刻の午後6時ジャストくらいに主賓の寄り道さんも到着。全員で乾杯し、いよいよオフ会本番に突入します。

大皿に盛られているのはトマトとチーズ、牛肉ロール、ウドの白菜巻き。そして中鉢にはセロリの根のキンピラとウドの皮のキンピラです。これは主役の料理の残りものをママさんがうまく利用して作った一品です。

ひとしきりビールで喉をうるおしたところで日本酒に移ります。
まずはしげるさんからの差し入れの「九嶺(くれ)」。これは「雨後の月(うごのつき)」で有名な広島は相原酒造のお酒なのですが、東京の地酒専門店2軒(小山商店@多摩市、味のマチダヤ@中野区)だけで取り扱っているオリジナル商品で、他では手に入りません。しげるさんは小山商店で購入されたそうです。純米吟醸の斗瓶取り生というお酒なんですが、吟醸香がいやみにならない程度によく効いていていい味わいです。「十四代(じゅうよんだい)」にも近い味わいを感じます。
「九嶺」という名前は、呉市(広島県)が九つの山に囲まれていることを示していると言われていて、呉市の市章も「市」という字の周りを九つの山(「V」)が取り囲んだ形になっています。この「九嶺」が転じて「呉」となったという説もあります。
ふじもとさんからの差し入れは大阪の「呉春」。これは「本丸(ほんまる)」とか「まるほん」という愛称で知られる本醸造酒。旨味があってこれもいいお酒です。このお酒は日本酒度がプラスマイナス0。これも珍しいですよね。
みんなの前には生ものも並びはじめます。大きな平貝の殻に美しく盛られた平貝の刺身。そしてタラの白子。これは日本酒が進むなぁ。

続いては飛騨のお酒「蓬莱(ほうらい)」(上撰)です。これはHopper(ホッパー)さんからの差し入れでしたっけ? 人数が多い(この時点で14人)とはいえ、ちょっとペースが速すぎるかなぁ。新しいお酒がポンッと開くたびに、あっというまに我も我もといっせいに手が伸びて、あっという間に空っぽになっていく。強いなぁ、みなさん。
そんな中、ひとりグイグイと焼酎のお湯割りを楽しんでいるのはしんちゃんさんです。新品の焼酎ボトル(720ml)が出されていたのに、もうほとんどなくなっています。これまたお強いですねぇ。
そして登場した真っ赤なきれいな刺身はクジラです。「よ~し。「酔鯨(すいげい)」だ」という声に、冷蔵保管庫から「酔鯨」が取り出されみなさんの手元へ。
店内は13人でほぼ満席になるのですが、なにしろ冬場でみんな着膨れていることもあって13人座るときついくらい。でも、もともと「やき屋」の常連さんでもあるふじもとさんたちが立ち飲みに入っていて、それにつられるようにみなさんも立ったり座ったりしながら場所を変えての交流が始まります。苦肉の策の立ち飲みが、かえっていい方向に働いているようです。
このあたりで、もともとお仕事で遅くなるという連絡をいただいていたjirochoさんも到着。本日予定のメンバーが全員そろい、盛大に乾杯です。
つまみのほうもトコブシやモチ米のシュウマイ、さらにはトロンと温泉玉子風にできあがっているゆで玉子などなどと、まだまだ続いています。

jirochoさんからは、故郷・静岡の「正雪(しょうせつ)」の差し入れをいただきました。純米吟醸の「うすにごり生」。これはしばらく冷やしてからいただくことにしましょうね。さっそく保冷庫に保存します。「正雪」は置いておいて、みなさんから差し入れのあったお酒を飲み干した後は、いつもの食事会のときのようにお店のお酒が次々と…。しかし、そのペースが速い速い。これはすごいことになったなぁ。
ひとしきり食べものをいただいたところで、各自の自己紹介タイムに移ります。(今回も、掲示板やホームページ等でハンドル名を使っている方々はその名前で書いています。匿名にしたほうがいい場合にはご連絡ください。)
自己紹介の1番バッターはちょうどそのとき寄り道さんのとなりに座っていたねもねもさん。ここから始まって、時計回りにぐるりとまわり、最後に寄り道さんからのごあいさつの予定なのです。
ねもねもさんは西武新宿線沿線にお住まいで、勤務先は高田馬場。このあたりはまさに途中下車エリアなのだそうです。ねもねもさんは西武線途中下車各駅制覇をめざしているのだそうで、その一貫として「竹よし」にもよるようにしたいという抱負(?)がおもしろおかしく語られました。
次はしんちゃんさん。先ほども書いたとおり、店に入ってすぐに焼酎のお湯割りでたのんだら、新しい「いいちこ」のボトルが1本出されたため、ずっとそれを飲んでいたのですが、なんと責任を持って1本飲みきっちゃったんだそうで、空のボトルがみんなに示され、盛大な拍手を受けています。しんちゃんさんはとにかく飲むのが大好き。「寄り道Blog」は読みながらつい笑ってしまうところがよくて、毎日楽しみにされているとのことでした。
jirochoさんは、その昔、鷺宮3丁目(つまりこのあたり)に長く住んでらしたのだそうで、今日も駅を降りて歩いているとそのまま銭湯に入ってしまいそうになったほどだったのだそうです。「「寄り道Blog」は、酒場にやってくる人をあたたかく観察する目がすばらしい。ただ、前に「秋元屋」に女友達を連れて花を持って行ったとき、それが「寄り道Blog」の記事になって、知り合いにばれたことがあるんですよ」と語るjirochoさんです。
そして都立家政の小悪魔、Ykさんです。Ykさんも「寄り道Blog」も、このブログも読んでくださってるらしいのですが、なにしろ読むより前から本人たちを知っているので、なんだか書き込みにくいのだそうです。今日もさりげなく気を配って、幹事のサポートをしてくれているYkさん。どうもありがとうございます。
Tkさん改めTakahashi-iさんは、一昨年の秋ごろからこの店に来られるようになり、その後「食事会」にも来るようになって寄り道さんにも会った。そして、去年の春に結婚を決めたとき、この店の食事会の場で婚約発表をされたのでした。「そんな意味でも、忘れられない人、忘れられない店なんです」と語ります。
spiralさんは、ここ都立家政からは3駅ほど新宿寄りの新井薬師前に住まれている若人です。残念ながら会社の同期の方々はお酒が飲めない人が多いので、おひとりで「四文屋」や「春」、「秋元屋」などで飲んでいることが多いのだそうです。今日出席されている方々の中には、このあたりでひとり飲みされてる人も多いので、また近くのお店でごいっしょできるといいですね。
ののさんは、西武新宿線とほぼ平行して走っている西武池袋線沿線(西武有楽町線沿線)に住まれていて、池袋の「ふくろ」や練馬の「金ちゃん」などにもよくいらしゃっているのだとか。「寄り道Blog」では「寿司屋の恐怖」が一番笑えたというののさんの発言に、まわりからも「そうそう」という声が飛び交います。値段表記のない寿司屋にランチに入り、ちらし寿司を注文した。それを待っていると先客が立ち上がってお勘定。なんと15万円ほど支払っている。それを見た寄り道さんの心の動きや、出てきたちらし寿司をまったく味わうことができない様子などが、まるで自分もその場にいるかのように引き込まれる文章でつづられているのです。きっとこれが昨年の最優秀作品であり、その後の「寄り道Blog」のトホホ路線を決定付けた作品とも言えるでしょう。
まりみるさんは「まりみるのおいしい生活日記」の作者でもある若奥様。「寄り道さんはとても純粋でやさしくて感銘を受けました。私もおじさまたちの聖域である居酒屋を開拓すべく、これからもがんばりたいと思います」と笑顔で語ってくれます。
そのとなりのぴっころさんはまりみるさんのご主人。家の中での呼び名が「パパ」であることから「ぴっころ」というハンドルになったのだそうで、「まりみるのページはでかい写真が特徴なのでよろしく」と語ります。「まりみるさんは料理が上手でいいですねぇ」とまわりから声がかかります。そうそう。まりみるさんのページには、お店の紹介もさることながら、ご自分で作られた食事の写真なども多いのですが、それがことごとく美味しそうなのです。「はい。料理上手です」と嬉しそうに答えるぴっころさん。いいですねぇ。
次はふじもとさん。もともと九州博多の出身で、去年の夏に井荻に越して来られたのだそうです。昨年11月末にはじめて「竹よし」に来られて以来、家でごはんを食べるよりも「竹よし」で食べるほうが多いくらいこの店に通っているのだといいます。「竹よし」の店主(マスター)が、ふじもとさんのお父さんと同じ年ということもあって、「東京のお父さん」と慕ってるのだそうです。寄り道さんにも会いたい、会いたいと思っていたら、今年に入って(1月4日に)この店で会うことができたと語ります。今日はオフ会開始直後からずっと立ちっぱなしで、みなさんの生ビールを用意してくれたり、保冷庫のお酒を出してくれたりと、実務的な幹事役を一手に引き受けてくださいました。本当にありがとうございます。
しげるさんは吉祥寺在住。12月のオフ会以降、すっかりはまってしまって「竹よし」の食事会などにも参加されているのだそうです。インターネットで知り合ったというと「怪しいやつ」なんて思われがちなんだけど、ここの集まりのみなさんはみんな温かくて本当に楽しいと語ってくれます。
Hopperさんも寄り道さんにはこの店で会って、それから「寄り道Blog」も見られるようになったのだそうです。「「寄り道Blog」は更新も早くてとても楽しみです」とHopperさん。そう。ほぼ毎日更新ですもんね。毎日が楽しみです。私なんか週に1回の更新でも滞りがちなのに、すごいことだと思います。
そして12月の「居酒屋礼賛忘年会」で幹事をしてくださったにっきーさんは、ぷーさんのトレーナー姿で参加。Ykさんから「ぴったりね」とからかわれています。そのにっきーさんからは「今日のオフ会も暖かい方々ばかりでとてもうれしい。ビッグネームjirochoさん。自宅で煮込みを作るまりみるさん。吉祥寺のハイソなしげるさん。みなさんすばらしいホームページを持たれている。今年は自分も挑戦してみたい。みなさんがまだやっていない、ベタベタにオヤジっぽい店などを取り上げたサイトにしたいと思ってます」と今年の抱負を語ってくれます。これは楽しみですね。お酒に関する知識も抜群のにっきーさん。おもしろいサイトになるのではないかと思います。期待してますよ。
「田舎の魚屋が東京にやってきて魚料理と天ぷらの店をはじめました。今でもお客さんから魚のことを聞かれると知らないことも多かったりで、図鑑なども買って勉強を重ねているところです。今日のように、こうやって魚の好きな方々に集まっていただくと、まさにそのパワーをいただきながらやっていくことができます。今日はどうもありがとうございました。寄り道さんやみなさんも、これからもますますがんばってください」と店主も一言ごあいさつしてくれました。こちらこそ、おいしいお料理と楽しい場を提供していただきありがとうございます。
そして、いよいよ本日の主賓・寄り道さんのごあいさつです。さぁ、と寄り道さんが立ち上がったところで、「jirochoさんのお酒も冷えたみたいなので、みなさんに配りま~す。寄り道さん、その間にあいさつしといてくださいね」と笑うYkさん。「ほらね。こうだよ」と、これがまたトホホのネタになりそうな勢いです。そんな寄り道さんからは「もともとは日常生活の中での発見を記録していくようなブログにしようと思っていたのに、知らず知らずのうちに徐々に居酒屋、バー系統になってきている」といったお話があり、みなさんからも「寄り道さんの人物描写が好き」「応援してま~す」「今までにない癒し系のページです」という声援が飛び交います。これからもますます楽しい「寄り道Blog」を作っていってくださいね。
そのごあいさつの間に配られたjirochoさん差し入れの「正雪」のうすにごり酒。こんなに飲んだ後なのにすっきりとした味わいに背筋がのびるようです。いいお酒ですねぇ。
最後はしんちゃんさんの関東1本締めで楽しかった「寄り道オフ会」の一次会も終了です。みなさんどうもありがとうございました。
ママさんからは、お土産の「タコごはん」が配られます。「次のお店に置き忘れて帰る人もいるみたいだから気をつけてね」と注意されますが、これだけ飲んじゃったからなぁ。この注意をいつまで覚えていることやら…。(笑)
なお、この会の様子は、出席されていたみなさんのページでも紹介されていますので、ぜひマルチにお楽しみください。
・店情報 (前回)
《平成17(2005)年1月15日(土)の記録》
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