おめでとう、12周年! … 居酒屋「竹よし(たけよし)」(都立家政)
「今日はどっかで飲む予定はありますか?」 高田馬場駅で電車を待っているところへ青地さんから電話が入ります。「「竹よし」に顔を出してみようかと思ってるんですよ」。「わかりました。私も仕事が終わったら向かうようにします」。
今日は会社の近くでちょっとしたパーティーがあり、今、高田馬場まで帰ってきたところ。「竹よし」につくのはちょうど午後10時ころになりそうだなぁ。
パーティー会場には「八海山」のいいのが置いてあったので、主としてそれをいただきながら刺身やお寿司などをつっついてきたのでした。それなら最後は「ピュアー」のカクテルあたりで締めてもよさそうなもんですが、横浜から電車に揺られてくるうちに「もうちょっと日本酒が飲みたいなぁ」という気分が盛り上がってきたのでした。実はもうひとつ理由があるんですが、それはまた後で…。
「こんばんは」と店内に入ると、なんと目の前に小悪魔… いや都立家政の姫が座っていて、その向こうにはItさんと、カウンターにはずらりとお客さんが座っていて、一番手前が空いてるだけ。さっそく小悪… 姫のとなり、一番入口寄りの席に陣取り、まずは瓶ビール(スーパードライ、中ビン、500円)からスタートです。
小… 姫はいつものように生ビール。Itさんは冷酒(300ml瓶)を店主(マスター)と一緒に飲んでいる様子。はい、じゃ、カンパァ~イ!
ッカァ~ッ、うまいっ。日本酒が飲みたいぃ~って気分で来てても、やっぱり最初はビールですね。そういや、パーティー会場でも最初の1、2杯ビールをいただいただけで、「八海山」を発見してからはずぅ~っと日本酒(冷酒)でしたからねぇ。そのあと1時間半ほど電車に揺られたし、なんだかビールがとっても新鮮なおいしさで味わえます。
今日のお通し(200円)はエビ入りの玉子焼き。玉子焼きも大好きなので、これはうれしいお通しだなぁ。
今日このお店に来た理由のもうひとつ。実は今日(3月11日)は「竹よし」の開店記念日。平成5(1993)年に開店し、今日で丸々12年になるのでした。「おめでとうございます」と声を掛けると「そうかぁ。忘れてましたよ」と笑う店主。お客さんたちも「へぇ。そうだったんだ」。なんだ。常連さんが多いから、みんな知ってて来てると思ってましたよ(笑)。
さてつまみ。「今日はパーティーがあって、もうけっこう食べてきちゃったんですよ」と話しをすると、「じゃ、芽キャベツをゆでたのでもお作りしましょうか」と店主。いいですねぇ。前に山菜の天ぷらと一緒に出された芽キャベツの天ぷらもうまかったよなぁ。これは楽しみです。
ちなみにこの「ゆでた芽キャベツ」というのはメニューにはのっていない一品。材料があれば、いろいろと工夫して作ってくれるのもこのお店のいいところです。たとえば姫は「白子焼き」が大好き。今日もメニューには「白子酢」がのっていますが、「白子焼き」はありません。どう? 「もちろんいただきましたよ、今日も」と笑う姫。ね。あれば作ってくれるんです。
それじゃ、いよいよ日本酒いきますか。今日は「初孫」(500円)をお願いします。
このところ、燗酒(菊正宗、400円)をたのむことが多かったので、久しぶりの冷酒です。メニューにずらりとならんだ地酒類は、普通に注文するとガラス製の徳利に入れて、冷酒の状態で出してくれます。お猪口も徳利とおそろいのガラス製のもの。燗で飲みたいときはもちろん燗もつけてくれます。
「初孫」と一緒に、「芽キャベツができるまでのつなぎに」と出してくれたのは小鉢盛りのイカ塩辛。そうそう。ここの塩辛も自家製でうまいんですよ。日本酒にぴったりです。
塩辛でチビチビ飲(や)りながら談笑しているところへ芽キャベツもできあがってきました。長方形のお皿に粒ぞろいの芽キャベツがずらりと6個。ゆでたての緑も鮮やかでいいですねぇ。春っぽい。お皿にはマヨネーズとタルタルソースがのっていて、好みに応じてそれらをちょいとつけて食べるようになっています。もちろん、カウンター上の天然塩をパラッとかけて、さっぱりといただいてもいいんですけどね。ん~。味も春っぽ。はい、姫もひとつどうぞ。Itさんも食べる?
「Ykちゃん(姫の名前)もなにか作る? 今日はセロリがあるよ」とカウンターの奥側にいるママさんから声がかかります。「食べますぅ!」と姫が答えると、ママさんが料理の支度をはじめます。ママさんはカウンターの奥にいたお客さんと話をしていたのですが、そのお客さんがさっき帰宅したのでした。
そこへ、「こんばんは」と入ってきたのは青地さんです。「あ。こんばんは。先日はどうも」とあいさつをして、先ほど空いたばかりのカウンターの一番奥側にふたりで移動します。青地さんは生ビール(中、500円)を注文し、カンパイです。
青地さんの逆どなり(奥から3番目)のお客さんからも声がかかります。話してみるとこの方がなおとんさん。あぁ、そうでしたか。「アスクユー・東京レストランガイド」ではよく拝見してました。なおとんさんもこの沿線にお住まい。したがってアスクユーの記事でも、この界隈の飲食店のことをよく書かれてるのです。「行ってるお店が似てるので、いつかどこかでばったりお会いすると思ってました」となおとんさん。なおとんさんはキープしている焼酎を飲みながら山菜の天ぷらを注文します。
「はい、Ykちゃん。イカとセロリの炒め物、できたよ」とママさん。そうかぁ。セロリはイカと炒めましたか。こりゃまたおいしそうですねぇ。席を立って姫のところまで行き、できたばかりのイカ・セロリ炒めを横からひと口。ん~。うまいわ。
ガラリと入口引き戸が開いて「こんばんは」と入ってきたのは「ラッキーパパス」の折笠店主です。「あ、こんばんは」。みんなからあいさつの声が飛び、折笠店主は一番入口の近く、姫のとなりに座ります。
さてと。お酒がなくなったので次は「酔鯨」(500円)をいただこうかな。冷酒は喉越しがいいというか、その冷たさもあいまってすいすい飲めてしまうのが怖いところ。あとで効きますからねぇ。強いウォッカでも、トロリとなるくらい冷凍した状態で飲めばきつさを感じないのと似てるかなぁ。冷やして飲むと、酒のうまみや甘みなんかは感じるんだけど、アルコールがガツンとくる感じは薄れてしまいますからねぇ。
「じゃ、私はそろそろ」となおとんさんが席を立ちます。今日はお会いできてよかったです。またぜひこの界隈の酒場でお会いしましょうね。
12時の閉店時刻にはItさん、折笠さんも席を立ち、残るは姫と青地さんと私の3人。姫は、これまでもときどきこっちにもやってきては話をしたりしていたのですが、3人だけになったので「来たよぉ」ととなりの席に移ってきてくれます。
「これでもつっついてみる」と店主が出してくれたのはキヌカツギ。腹巻きのように付いている皮をギュッと握って、中の身の部分がツルリと出てくるところへ塩をふっていただくのですが、このなんでもない芋のうまいことといったら。
楽しく過ごすうちに気がつけばもう1時。そろそろ帰りますか。今日のお勘定は2,400円。か~るく日本酒の予定が、結局しっかりと腰を据えて楽しんでしまいました。どうも遅くまですみません、ごちそうさまでした。
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