カキ串焼き … 居酒屋「ほ里乃家(ほりのや)」(鷺ノ宮)
横浜での仕事を終えて、明日の都内での仕事に備えて鷺ノ宮駅に到着したのは午後9時半。久しぶりに「ほ里乃家」に寄っていきますか。
店内はJ字のカウンターのみで、Jの右上の位置が入口です。全体で12~3人は入るでしょうか。今日の先客は3名ほど。みなさんそれぞれ常連さんのひとり客同士らしくJの字で言うと右側の方にかたまって座っています。
私もぐ~んと店の奥に進み、ちょうどJの字でいうと真下のあたり、店の最深部に陣取ります。まずはビール(スーパードライ、大ビン、580円)からお願いします。声には出しませんが「はいどうぞ」といった感じで、最初の1杯をママさんがお酌してくれます。「どうもありがとうございます」。ググゥ~ッと飲み干すこの1杯のうまいこと。外はどんなに寒くても、やっぱり最初はビールですね。
今日のお通しは大豆の煮豆。さっぱりとした味付けで実にいいつまみです。これだとビールでも日本酒でも焼酎でも合いそうですねぇ。
さあて。つまみは何をいただこうかな。おもむろに店の奥の壁にずらりとならぶメニューの短冊をながめます。古くて茶色っぽく変色しているのは定番のメニューです。定番であることもわかりますが、ずぅ~っと値段も変わってないことを物語ってますね。そして白い新しい短冊に書き出されてるのは季節のメニュー。どれにするかなぁ。お。カキの串焼き(600円)発見。先日、横浜の「鳥佳」でいただいて美味しかったんですよね。今日はこれにしてみましょう。
カウンターの中は厨房になっていて、店主(マスター)がカキ串焼きの準備をはじめます。冷蔵庫から取り出された大きなカキをきれいに洗って、1個ずつていねいに串に刺していきます。なにしろカキの身が大きいので、1串に2個刺すと串からこぼれ落ちんばかり。2串1人前を焼き台で焼き始めます。
店にはひとり、またひとりと常連さんたちが入ってきます。みなさんけっこう遅い時間にやって来るんですね。それぞれおでんをもらったり、刺身をもらったりしながら飲み始めます。ひとり客で入ってくるものの、店内のお客さん同士はそれぞれ名前も知り合ってるし、冗談も言い合えるほどの間がらのようで、どんどんと店内は盛り上がっていきます。なんだか、学生時代の部活動の部室を思い出しますね。みんなそれぞれ学年もクラスも、大学時代にはさらに学科も違ったりするんだけど、放課後になると三々五々部室に集結してくる。地域密着の居酒屋もそれに近いところがありますよね。そういう話を肴がわりに聞くともなしに聞いているのもまた楽しい。
焼きガキはすぐにできるかと思いきや、じっくりと火を通しているようでけっこう時間がかかります。「おまたせしました」と出てきたカキは、下準備のときは串からあふれんばかりに大きかったのに、ギュッと縮んだ感じで、ちょうどいい大きさになっている。
お酒もお願いしますね。いつも「剣菱(けんびし)」(320円)を注文することが多いのですが、今日は辛口の「剣(つるぎ)」(320円)をお願いします。
それじゃ、いよいよカキをいただきますか。ど~れ。おぉ。これはしっかりとウェルダンで焼き上げられていて、芳ばしさ、身のしっかり感が実にいい。ここまで焼くととっても貝らしい感じと言ったらいいのでしょうか、干し貝柱とか、貝ヒモなんかにも似た歯ごたえとうまみの広がりが出てくるようです。燗酒とも合いますなぁ。
いかん。カキがうまいもんで、ついパクパクとあっという間に食べきってしまいました。向こうのお客さんから「ホウレン草おひたし」(300円)の注文が入ったついでに、私もホウレン草を注文します。
常連さんたちの楽しい会話の渦の中に身をまかせて、帰宅前の1時間強の居酒屋タイム。今日は2,020円でした。どうもごちそうさま。みなさんお先に。
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