お寿司で昼酒 … 寿司「久兵衛(きゅうべえ)」(虎ノ門)
故郷(いなか)の友人が上京してきて、今回はホテルオークラの中にある寿司屋「久兵衛」で昼食です。店に入ったのは12時半。日曜日の昼どきですが今日は比較的すいている。
まずはビール(エビス、小瓶)をもらって乾杯です。「お通しは白魚とヤリイカがありますが」と説明してくれるおにいさんに「両方ください」と両方を所望。白魚はさっとゆでて冷やしたものをワサビ醤油でいただきます。サックリとした感じの肉感がいいですね。ヤリイカは煮て輪切ったものにツメを塗って出てきます。先日、ワサビ醤油でいただいたヤリイカもうまかったですが、こうやって甘いツメダレで食べるのもいいもんですねぇ。
「つまみをおまかせでお願いします」という注文でまず出てきたのはヒラメの刺身が4切れ。ポン酢醤油でいただきます。続いては真鯛の刺身が今度は2切れ。1切れのボリュームが大きいですからね。こちらはワサビ醤油で。こりゃ日本酒ですな。燗でお願いします。
「はい、どうぞ」と出てきた小鉢はヒラメの縁側を炙ったものです。ほんわかあったかい状態でいただく縁側のうまいこと!
グイッとお酒を飲んだところで煮アワビが3切れ。塩の小皿と、ツメ+ワサビの小皿が出されます。まずは塩でひと切れ。生のアワビのコリコリ感も捨てがたいですが、煮アワビのこのやわらかさが実にいいですよね。ツメ+ワサビもうまいなぁ。
さっきのヒラメのときのポン酢醤油もそうですが、普通の醤油じゃないもので食べたほうがいい場合には、その場でたとえばポン酢醤油の入った小皿や、塩の小皿などを出してくれます。食べ終わるとすっと片づけられる。このあたりが高級店って感じなのかなぁ。
「アワビもおいしいけど、平貝の磯部巻きもおいしいよね。」「そうそう。それをお願いします」と平貝も注文。これは平貝の貝柱を輪切る方向に厚さ5ミリくらいにスライスし、それを照り焼きにします。焼きあがった熱々の平貝をパリッとした海苔ではさんでできあがり。アッチッチと受け取る指の位置をこまめに移動させながらいただくのです。
つまみのほうはお新香(タクワンにゴマをのっけたもの)が出て、さらには竹の子も出てきます。竹の子は棒状にスライスしたものをワサビ醤油で。春らしいつまみですね。
それじゃにぎりにいきますか。お酒もまだまだ飲みますよ。おかわりをもってきてくださいね。
最初はイカから。なにしろ友人がイカが好きなもんで、最初はイカからにぎってもらうことが多いのです。「1貫ずつにしますか。それとも2貫ずつ?」とおにいさんがたずねてくれます。「2貫ずつでお願いします」。昔は有無を言わせず2貫ずつみたいなお店が多かったのですが、最近はこうやって聞いてくれるところも増えてきたようですね。にぎりに入ると、にぎり用の醤油皿が出されるのですが、ここのにぎりは出る前にハケで醤油をちょいとつけてくれる。したがってほとんどの場合はそのまま食べるだけで十分に味がついてるんですね。
「同じイカのゲソもありますが」とおにいさん。じゃそれはつまみでくださいな。ゲソのつまみを待つ間に、次にたのんだにぎりはシマアジです。う~む。さすがにきれいな身ですねぇ。ゲソも出てきました。軽く炙って小鉢に盛ったんですね。イカは本当に酒が進むなぁ。
続いてはサヨリとコハダをにぎってもらいます。サヨリは1尾をさばいてU字型に酢飯の上において握ります。コハダも開いた1尾の半身ずつがそれぞれ1貫になります。これくらいの大きさのものが食べやすい硬さなんですね。
合いの手に出されたお新香は、今度はカブです。このお新香で口の中をさっぱりとさせて、次はウニを注文。ウニは北方領土産のものだそうで、日本のウニのように四角箱の上に並んでいるのではなく、丸い容器に海水とともに入れられているようです。軍艦に巻いた上にたっぷりのウニ。口の中でウニがとろりと広がります。
そしてヅケ。前回はヅケが置いてなくて「ちょっと漬け込むのに時間がかかります」なんて言われたのですが、今日はありました。さらにはにぎりでも蒸しアワビ。1貫は塩で、1貫はツメを塗ってもらいます。トロは炙りで。にぎりの締めはいつものように穴子です。これまた1貫は塩で、1貫はツメで。炙った穴子のとろけるやわらかさが大好きです。カッパ巻きと梅キューを巻いてもらってさっぱりといただいてお酒も終了。
薄くスライスした大根にシソと梅肉をはさんだものが口直しに登場。シジミの味噌汁と、熱いお茶をいただいでたっぷりと2時間の昼酒タイムは終了です。どうもごちそうさまでした。
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